幕間:良い子は『極力』真似しちゃ駄目だぞ?  
 
 
※近親相姦の実践は自己の責任を以ってお願いします。(筆者)  
 
 ……最終決戦から凡そ一ヶ月後  
――マサラタウン レッド宅 居間  
「で、本当に行くんですか? あいつ等は」  
「そうらしいわね。もう飛行機のチケットも取ったって」  
 レッド達が頂点と言う名の王冠を奪還してから少し経って、二人は唐突に旅に出る事を周囲に告げた。その理由を聞いても二人はやれ自分探しだのポケモン修行だの、はたまた仕事の業務拡張だとかどうもはっきりしない。  
 その明確で無い辺りをはっきりさせる為にグリーンはレッドの家を訪れた。  
 そして、彼の応対に当たっているのが二人の母親だった。  
「そうですか」  
 出されたコーヒーを啜って、残念そうに漏らす。チケットを手に入れたと言うのであれば、彼等は本当に行くのだろう。  
 行き先はホウエン。出発予定は十一月上旬。もう何日も無かった。  
「寂しいの? グリーン君」  
「……そりゃあね」  
 グリーンは素直にそう呟く。何だかんだ言って、15年以上の付き合いがあるのだ。昔の自分ならば、一緒に付いて行くと決心してそうしたのだろうが、今はそうはいかない。  
 グリーンはトキワジムのリーダーで、オーキド研究所の見習い研究員。自分に今の生活がある以上、二人の後を追う事は出来ない。  
 確かに、グリーンは寂しい。だが、それを言ってもどうしようも無い。レッド達にだって彼等だけの人生があるのだから。  
「でも、おばさん程じゃないでしょう」  
「そうね。確かにずっと一緒に居た子供達が離れていくのは寂しいわね」  
 そして、それ以上に淋しいのはレッド達の母親だ。三年前のカントー行脚の旅の最中を除いて、常に二人の近くに居た。ずっと彼等の母親として、帰る場所で在り続けたのだ。  
 この巣立ちが摂理だと雖、それを悲しまない親は例外を除いては居ないだろう。  
「でも、あの二人が決めた事だから。もう私から言う事も、してあげる事も殆ど無い。全部があの子達次第と言う訳」  
 そんな母親がそれを受け入れている以上、グリーンが口を挟める事は最早何も無い。  
「……何時帰るとかも判らないんですか」  
「聞いて無いわ。ただ、リーフは未だ卒業前だから、必要に応じて帰るとは言っていたけど、その後の事は判らないわね」  
 レッドの仕事は未だにグリーンも実情を掴み兼ねているが、旅をしながらやって行けると言う事は恐らく真っ当な仕事では無いだろう。ポケモントレーナーは副業と言っても過言ではない。  
 そして、今のリーフは卒論研究で一番重要な時期の筈だ。それなのに旅に出るとは、本当に卒業出来るのかがどうにもグリーンには怪しい。タマムシ大の卒業資格を得る事は一筋縄で行かないとグリーン自身が去年味わったのだ。  
「・・・」  
 あの変態兄妹が何を考えているのか、それは幼馴染にも理解しかねる事だった。  
 
 一方その頃、その上では……  
 
――レッド宅 二階 兄妹の部屋(愛の巣、または牢獄)  
「や、やあん……! ぉ、お兄ちゃん!」  
 渦中の人物達は生臭い遊びの真っ最中だった。腕輪を除いて一糸纏わぬ姿に引ん剥かれたリーフと首飾りを残して上半身だけ素っ裸のレッドが乳繰り合っていた。  
「駄目……っ、らめらよお! し、下にお母さん達が……っ、あああん!」  
 背後から、やや手荒く乳を揉まれて甘ったるい声を響かせる。普段から重そうにぶら下る脂肪の塊に節だった指が食い込み、痺れる様だった。  
 何時もより乱暴で痛みの混じる手付きなのだが、それがどうしてか心地良くって更なる刺激を求めてしまう。  
「ほっとけよ、毎度の事だ。寧ろ、聞かせてやろうぜ?」  
「やだっ! は、恥ずかしっ……ふあああ……」  
 乳肉に指を食い込ませ、ビンビンに滾った両乳首を指の腹で優しく扱いてやると、艶の利いた声が涎と共にリーフの口から漏れた。  
 母親の存在下で目交う事は昔から頻発していた事態だったが、それ以外の誰かが居る状態でした事は無い。それがリーフには恥ずかしいのだ。  
 今思えば、シロガネ山に篭っていた時にイエローから来た電話で、彼女が受話口越しにグリーンにイイ事をされていた事を思い出すリーフ。  
 それはレッドが知り得ない事ではあるが、今の自分の状況はそれとは全く逆だと気付いてしまう。意識するなと言われても流石に無理だった。  
「って言うか、こんなびちゃびちゃにしといて我慢出来るのか?」  
 レッドの指先がリーフの女に触れた。熟れた水蜜桃を潰した様に果汁が滴っていた。  
「そっ! それは…それは」  
「それは……何だよ」  
 床にシロップを撒く程に興奮している妹のその場所。最早、期待している事は明白だったが、リーフは恥じらいを捨て切れない様だ。  
 だからレッドは滾る一物をジッパーを下ろして引っ張り出した。そして、そそり立つそれを……  
「っ……ぁ、ふきゃああああああああっッ!!!!」  
 相手の反応を見ずに一気に打ち込んだ。  
「ったく、お前と来たら。今更、隠す事でも無いだろうに」  
 他人の反応なぞ、至極如何でも良い事象。それが独善的と言われてもそれは構わない。  
 ワナワナと震えるリーフだが、その肉壷は情熱的にレッドの魔羅を抱き締めているのだから。  
 
「だから素直んなれや」  
 
 そうして、妹を貫いた兄は背後からその耳をベロっと舐めて囁いた。  
 
「んいいいいいっ! ち、ち○ぽぉ! お兄ちゃんのおち○ぽ挿入ってきらあ!!」  
「欲しかったんだろうが。俺の……こいつがさあ!」  
 奥底に溜まっていた何かを解放する様に淫語を垂れ流す妹。  
 それを聞いて何と無くだが心満たされる兄。支配欲何かとは縁遠いと思っていたが、成る程。 胸に湧く熱い思いの正体はそれに根差すモノかも知れないと一瞬、レッドは思った。  
「あっ、あっ、あはっ、んあっ! あひいい!! しょ、しょんな、事ぉ……」  
 だが、尚もリーフは強情だった。咥え込んだ兄のギャラドスをしっかと挟んで放さない妹のパルシェン。蕩けた声と顔でそんな台詞を吐かれても説得力なぞ何処にも無い。  
「強情な奴だ。ま、嫌ならそれも良いか。無理矢理はいかんよな」  
 だが、その言葉こそがレッドのtrapだ。  
 男の娘って意味じゃないぞ?(筆者)  
「だ、駄目ぇ!」  
 竿を引き抜こうとして腰を引いたレッドだったが、それを許さない様にリーフが結合部分を密着させて来た。何が何でも離さない……そんな気迫が乗り移った様なリーフの下の口による喰い締めは痛みを催す程だった。  
「うぬっ……、何だどうした。必死じゃないか」  
「抜いちゃ、抜いちゃやぁだあ!!」  
 その情け容赦無い搾精を喰らいながらも、レッドは余裕の表情を崩さない。雄としての優位性を認識させる様に耳元で囁くと、リーフは頭を左右に振り駄々を捏ねる様に叫ぶ。  
「もっと! もっと突っ込んでよ! ハメハメしてよお! お胎が……疼くよう……!」  
 火が点いた身体は決して自分では鎮められない事を自覚している。だからリーフは恥も何も捨て去って、雌として犬の様に尻尾を振る。  
 知らずに零れた涙はレッドを誘うには十分な効果だった。  
「――」  
 その懇願が耳に届いたレッドは一瞬、全ての動きを止めた。  
 ゾクゾクと背中を奔る怖気。  
『……あれ? 俺ってS気あったっけ?』  
 思わず自分でも首を傾げそうになった。ひょっとして女の趣味が変わってしまったのかと考えてしまった程だったが、レッドに結局確かめる術は無かった。  
 
「やっぱり好き何じゃないか。このスケベが」  
「お兄ちゃんが! お兄ちゃんがあたしをドスケベにしたあ……!」  
 詰る様に温度が低い言葉を浴びせるレッド。その度にきゅんきゅん締め付けるリーフの女。今直ぐに妹の雌穴を掘削したい気分に駆られるも、それを何とか耐える。  
「猫被るなよ。お前が変態だって事は俺がちゃんと知ってるからさ」  
「ううっ、ぐすん……い、意地悪しないでよお」  
 今更、確認する必要も無い事実。兄妹でスケベな事を犯っている以上、それは誰から見ても倒錯的で、背徳的。そして変態的な行為。それが何にも勝って心地良いからそうしているだけだ。  
 とうとう憚らずに泣き出したリーフだったが、別にレッドは妹を苛めたい訳では決して無かった。それは寧ろ……  
「そいつは違うぞ。兄ちゃんなりのお前への愛だ」  
 妹への、愛している女への自分の想いの示し方だった。  
「・・・」  
 それは聞いたリーフは一瞬、泣く事を忘れてレッドを見た。  
( ゚д゚ )  
 ……こんな表情で。  
「そんな顔しないでくれよ。悲しくなってきた」  
 こっち見んな。って言うか、信じろよ。些か、萎えた気がしたレッドだった。  
「なら……ならさあ」  
 全身、余す所無く赤く染まったリーフがもじもじとしながら、又恋人に向ける様な乙女らしい表情でレッドにおねだりする。  
「もっと優しく可愛がってよ……レッド♪」  
「っ」  
 頬に伝った涙の痕がその表情と相まって、凄まじくそそる。鼻血と一緒に白い汁を噴きそうになった。  
「……不覚だ」  
「?」  
 キュン、と来てしまった。暴れ狂う胸の動悸を押さえ込み、暴発しない様に尻の穴に力を籠めて延命を図るレッド。此処で閉店するのは情けない。  
 ……やはり、難抜けは半端じゃない。レッドはその事実を肝に刻んだ。  
 
「優しくしろって言われてもな。……うーむ」  
「うあっ……ああっ! ふは、はあん……♪」  
 苛めるつもりは更々無いが、リーフの言う優しさの詳細がどうにもレッドには判らない。  
 今は様子見の段階なので、乳を捏ねながら、ゆっくりと竿を抜き差しして淡々とトリルを捌いて行く。  
 気持ち良さそうな呻きを熱い吐息と共に漏らすリーフ。偶に先端が敏感な部分を擦るのか、身体を時折びくびくさせている。  
「こんな感じですかー? お客さん」  
 ズッズッズ……  
 ヘコヘコ腰を前後させて絡む襞の誘惑に徐々に染まっていくレッド。しかし、それを顔と声に出さないのは彼なりの抵抗の証でもあった。  
「も、っと……強くて良いかも」  
 もっと攻撃を集中しろ、とHQからの命令が下る。確かに気持ち良いのだが、もう少し乱暴にしても構わないとリーフは自分で腰を動かしながら言った。  
「・・・」  
 随分、貪欲に育ったモノだと半分感心、半分呆れながらレッドはそれを無言で遂行した。  
「かはっ!? あ……く、ぁ」  
――ズゴンンッ!  
 子宮と一緒に押し上げられる内臓。肺の酸素が搾り出されて、涎と涙が同時に顔を伝う。  
 突き上げの衝撃と齎される剛直の熱さが意識を刈り取る様に感じられる。  
「ふんぬっ!」  
「きゃあああんんん!! は、激しいよぉぅっ!!」  
 ゴッゴッゴッ……  
 加減を抜きに発狂乱打をこなすレッド。子宮にめり込む様なピストンに流石のリーフも苦しさを感じたのか、涙を流してペースダウンを懇願する。  
 しかし、レッドは止まらない。ムギュッと掌でリーフの乳を押し潰し、更にスピードアップ。乳には興味は無いが、90オーバーの脂肪細胞の無駄遣いは授乳を除けばこの時を於いて使い道が無い。  
 だから、力の限り滅茶苦茶に捏ね回してやった。  
「俺はこれ位が丁度良いんだがなあ」  
――HAHAHA  
 外人がそうする様な清々しい笑顔を貼り付けてレッドが笑う。別にそれが悪いとは言わないが、この場面でそれは似つかわしくないと思う人間はきっと多数だ。  
「やああああんんんっ!!」  
 だが、それは所詮第三者の目であり、兄の魔羅に頭がパーンしそうなリーフがそれに気を向ける余裕は無い。  
 粘度を増した愛液……否、桂冠粘液と言う名の生臭い本気汁が結合部からボタボタと雨の様に床に滴り落ちた。  
 
 ……十数分経過。  
「うぐ、くう……んぬっ! ……あー、そろそろ限界なんだが」  
「あ、らひ……もっ! もう、逝く……逝くよお……!」  
 難抜けの足掛かりが確かに見えた。やっとレッドが耐えていた胸中を口に出すと、リーフも自分が倒されそうになっている事を告げる。リーフのゲージはフィーバー状態で何時オーバーフローしてもおかしくなかった。  
「んじゃ……もう一寸だな。キツイが耐えるぜ」  
 此処で気を抜いてガシャンと行くのは馬鹿らしい。先端から涙を零す自分のギャラドスを宥めて、リーフの肉の花園を耕していく。  
 高密度乱打、軸運指、同時押し、鋸譜面、歯抜け譜面、無理皿……  
 あらゆる要素が降って来る様だったが脳汁を垂れ流しているレッドがそれをこなせない道理は無い。譜面の内容はしっかり覚えているのだ。  
「レッド……! レッドぉ……!」  
 涙で化粧された蕩け切った顔がリーフの心を表している様だ。雌に成り下がり、雄に組み伏されて、犯される。それが自分に正しい姿だと信じて疑わない。  
 自然に漏れる喘ぎと共に収縮する肉の壁がレッドの竿を自分の奥に引き込んだ。  
 絶頂の予感と共に、上がっていた子宮が下に降りて来る。  
「ふへへへ。堪らねえなあ。そうだろ? リーフよお」  
「うん……うん! 硬くて、太くってあっついレッドのち○ぽ大好きだよお……♪」  
 禁忌だとお互い承知しているので憚る事はしない。実際、こうして居る時二人は確かに一つに溶け合う様な快楽と充実感を得ている。  
 兄ち○ぽも妹ま○こも二人は大好きだった。  
「俺もお前のま○こは好きだぜ。俺専用だからな、此処♪」  
「くひいんんっ!!」  
 自分専用の穴。それを存分に使って竿を扱くレッド。  
 ……決して、自分の射精を導きたいのではない。それはリーフが喜んでくれるから、愛してくれるから。  
 だから、レッドは頑張る。大好きなリーフとの絆を深める為に。  
 子宮口にキスされて悶絶したリーフがブルブルと身体を震わせた。  
「――来て」  
「む」  
 竿全体に伝わる蠢動。声を聞く迄も無く、レッドには判った。弾幕を抜けた、と。  
「来てぇ! レッド専用のオナホま○こにいっぱいいっぱい種付けしてえぇっ!!」  
「よっしゃ! 止めくれてやる!」  
 しとどに塗れそぼる淫裂が更に水気を増してレッドの竿に噛み付いた。  
 トロトロのメロメロ状態になってしまったリーフはそれを飲む迄、決して満足はしないだろう。レッドもそれを承知して、絶頂を呼び込む為にラストスパートに入る。  
「ああ! 逝くっ! 逝ぐっ! おま○こ逝っちゃうのぉ!!」  
「此処だ!」  
 ガクガク痙攣して、必死に机の端にしがみ付くリーフ。ポロポロ零れる涙がまるで雨の様だった。  
 勝機を見たレッドが腹に溜まる欲望をリーフの中に解き放つ。  
「逝っちゃ……ぁ、ああああああああああああ――――ッッっ!!!!!!」  
 絶頂と同時に最奥を叩く、熱い愛の迸り。それがリーフを更なる絶頂へと導いた。  
 ……失禁を催す程の。  
 レッドのブラストバーン! 急所当たり! 効果は抜群だ! リーフは倒れた!  
「うぐぅ……づうう……」  
 ぱしゃぱしゃと水の跳ねる音がする。小便を漏らす程感じてくれたのは良いが、床を汚すのは勘弁して欲しいと賢者モードに移行中のレッドは思った。  
 彼のジーンズはリーフの汁と尿で水浸しだった。  
「はー……はー……」  
「ふっ、こいつは俺とお前のお袋の分だぜ」  
 満足気で放心状態のリーフはピンク色で爛れた洞窟を彷徨っているのだろう。出せるだけリーフの中に放出したレッドは少しだけ息を乱してニヤリと笑う。難付き穴譜面攻略が成功した様に。  
「レッドぉ」  
「は?」  
 だが、妹様は未だにしぶとく生きていた。今回は結構頑張ったつもりだったが、それでも届かないとは、タフにも程がある。  
 レッドの顔に冷たい汗が噴出した。  
「もっと、しよ……?」  
「……ああ。付き合う」  
 物欲しそうに、指を咥えて見詰めるリーフ。そして、更なる供物を要求する様に蠢く彼女の柔肉。  
 レッドが一物を引き抜くと打ち込まれた白い塊がボタボタと床に垂落ちる。  
 ……こいつは堪らない。  
 レッドは装いを全て脱いで全裸になると、リーフの手を取ってベッドに移動した。  
 
「あー……しかしなあ」  
「はあ……はー……なあに?」  
 後背座位。胡坐を掻いたレッドの上にリーフが背中を向けて座っている格好だ。  
 ずっぽりと咥え込まれたまま、レッドはリーフを抱き締めて、漆黒の髪の毛に手櫛を施す。  
「何でこんな気持ち良いんだろうかなあ」  
 レッドも餓鬼じゃないので、リーフ以外の女を抱いた事が無い訳じゃない。しかし、そうした所で何時も途中で萎えるか、それとも射精出来ないかの結果に落ち着く事が大半だった。  
 不感症ではない筈だが、何と言うか心にグッと来るモノが無い。それが理由だ。  
 しかし、リーフとのこれには確かに心を奮い立たせる何かがある事がレッドには知れている。その正体について、レッドは深く考えた事は無い。きっと、血の絆かそれに順ずる何かだとそう思っている。  
「それはさあ……んふふっ、あたしとぉ」  
 リーフがにやけた顔でレッドの瞳を射抜く。自分と同じ真紅の瞳。偽りではない本来の色。それが何だか嬉しくて尻の穴に力を籠めた。  
「おうっ!?」  
 レッドがやや裏返った声で呻く。竿全体に食い込む肉壁の熱い抱擁。  
 此処で全押しが来るとは予想外だったらしい。油断していた様だ。  
「レッドの相性が良いからだよきっと☆」  
 血が繋がっているのだから当然な話だと、したり顔で膣を締め、左右に捻りを加える。中々に高度な技だ。しかし、兄によって仕込まれた妹の本気はきっとこんなレベルでは済まないのだろう。  
「っ、ぐ……妙な話だな。普通、親が同じで同タイプなら相性は決して高い訳じゃ」  
「ポケモンと一緒にしたら駄目だよぅ! 身体とか、心とかさ」  
 今のでゲージがかなり削られた。持ち直そうと奮闘するも、ゲージが硬くて中々右に増えない。どんだけトータル値低いんだよって話だった。  
 確かに、レッドの言う通り同IDで同じ種族の場合、繁殖率はそれ程高くは無い。  
 だが、リーフが言いたいのはそうじゃない。寧ろ、心と身体が高相性で繁殖率が低いと言うのは今の若い自分達には御の字の状態だった。  
 実際、もう少しで四桁に届く回数、レッドはリーフに種付けをしているが、それらが芽を出した事は無い。案外、兄妹のどちらかが生物的に問題があるのかも知れなかった。  
「……良く判らんが、赤い糸?」  
「そうじゃないの? あたしがメロメロなんだから、レッドもそうじゃないとおかしいよ」  
 実に判りやすい例えだった。  
 普通は在り得ない事だろう。だが、復讐と言う非現実的な事象が二人の距離を縮め、密着させ、気が付けば腐って爛れた赤い糸が何時の間にか結ばれていた。  
 その過程を経てリーフはとっくにレッドにメロメロだし、レッドだって顔と口に出さないだけでリーフにメロメロだった。  
 
「良縁、か。ほんと、誰と結ばれるか何て判らんモンだな」  
 実の妹にぞっこんLOVE。どんだけ罪深い事なのか己のカルマを数値化したい気分に駆られる。だが、此処迄来てそんな思いに意味や価値は無い。  
 稀にだが世の中そう言う奴が確かに居る。その幸運(?)な例が自分達であったというだけの話。兄と妹以前に自分達は男と女。偶々同じ家に生まれたと納得したとしても別に問題は無い。  
 兄妹だから一線を越えて愛し合うのは間違いだと言うのは、少なくとも自分達には見苦しい言い訳にしか映らないのだ。  
「……厭?」  
「ふっ」  
 その証拠に、レッドの呟きを聞いていたリーフが悲しそうに見てきた。潤んだ赤い瞳に涙を溜めて、今にも泣き出しそうだった。  
 そんな顔を吹き飛ばす様にレッドは鼻で笑って漢を魅せる。  
「冗談言わんでくれよなあ!」  
「ひぐっ!? ぁ、はああああ……!」  
――ブヂュウッ!  
 リーフの腰骨を掴んで、勢い付けて分身を最奥に叩き込む。子宮が潰れる様な強烈な一撃にリーフの目から涙が一粒零れた。  
 ……あ、結局泣かしちゃったよ。レッドは気にしない事にした。  
「俺はとっくにお前のモンだ。そして、その逆でもある」  
 レッドが言いたい事はそれに尽きる。お互いに売約済み。未来を誓い合った所で誰に文句を言われる筋合いも無い。それで良かった。  
「だから覚悟しろ。何時か絶対に孕ませるからな」  
 その為にはレッドがもっと頑張る必要があるが、それすら承知の上。お互いを逃げられなくする既成事実としてはこれに勝るものは無いからだ。  
「れ、レッド……良いの?」  
 その言葉が遠回しなプロポーズに聞こえる。パクパク口を開閉する自分の子宮口。  
 それでも、逸る気持ちを抑えてリーフは真摯な面持ちで言葉を待った。  
「くどい」  
 レッドが口走ったのはその一言だけだった。  
「は……あははは」  
 嗚呼、何だ。あたし、やっぱりこの男性(ひと)が好きだったんだ。  
 改めて、それを知ったリーフの頬に何度目かの涙が伝う。  
「うん! 期待してるわね」  
 そうして、リーフは一言だけ漏らすと、至上の笑みと共にレッドの唇を奪った。  
 
『あ・な・た☆』  
 
「……!」  
「はんん!? んっ……んんう……♪」  
 ……そいつはマジ反則。鼻血こそ噴かないが、ギャラドスが竜の怒りを吐き出すには十分な効果があったらしい。新鮮な精液を胎に浴びて、リーフは静かに絶頂を迎えた。  
 リーフのとっておき! 急所に当たった! レッドは潮を噴いて倒れた!  
「こいつは……ローマ法王の分だ」  
「熱いの、溜まって来てるよ……本当に、堪らないよ……♪」  
 ビチャビチャと子宮内を跳ね回るレッドの白く濁った愛情。ずっしりと重くなっていく自分の胎を掌で撫でてリーフは満足気に微笑んだ。  
 
「ねえねえ、未だ出来そう?」  
「い、いや、それは流石に」  
 何やら発狂のスイッチを入れてしまったらしい。若いとは言っても三発目を直ぐに用意出来る程レッドは絶倫では無い。一端間を置いてくれとレッドはリーフに頼み込む様な顔をしていた。  
「えー、駄目って? んもう、だらしないわね」  
「いやあ、仕方ないだろう。お前の具合が良過ぎるんだから」  
 此処が踏ん張り所だろ、とリーフが膣を振動させるも、レッドの竿は力を無くして縮こまってしまっていた。それを恥じる様にレッドは鼻頭を指で掻く。  
「ふーん。ま、良いわ。回復する迄は待ってあげる」  
 これは駄目だとリーフは悟ったらしい。レッドに塩を送るつもりは無いが、少し休憩しようとリーフは目で告げる。  
「レッドがあたしを愛してるってのは、歪みない事実だからね」  
 時間はたっぷりある。だから無理強いはしない。貴重な種の仕入先を閉店に追い込む訳にはいかなかった。  
「ああ。妖精さんに誓ってだ」  
 戒め、許容、そして賛美の心。それこそが妖精哲学の要たる三信。  
 どうやら、兄妹は妖精に愛されている様だった。  
 
 
――レッド宅 居間  
「・・・」  
 二杯目のコーヒーを啜り、目を閉じるグリーン。  
 その眉は何故かヒク付いていて、握られた拳もプルプル震えている。  
 その原因は上から聞こえてくる物音。女のエロい嬌声に気合の入った男の唸り声。  
 ギシギシアンアン。  
「えっと」  
「何かしら?」  
 耐え切れなくなってグリーンは助けを求める様にレッド達の母親に訊いた。  
「何時もこうなんスか? って言うか、放っておいて良いんスか?」  
 天井に指を向けてそう尋ねた。事情は知っていた。知っていたつもりだったが……これは一体何なんですか?  
「今更何言っても無駄だから。とっくに諦めたわ」  
 カップのお茶をゆっくり啜った母は表情を崩さずにそう答える。  
「それは、でも」  
 ええ〜? 放置するの? ってか、絵面的に色々拙くナイデスカ?   
 グリーンの頭には言いたい言葉がぐるぐる回っていたが、結局それは出てこなかった。  
「親として、息子達の幸せを願うなら手を引かせる冪でしょうね」  
 それは母も判っているらしい。だから、ちゃんと言葉を尽くして説明する。  
 最初は止めさせようと思ってはいた。だが、言葉での説得は無駄だと悟り、好きにさせる事に決めた。無理矢理、力尽くで引き離せば血を見る事が明らかだったと言うのもある。  
「でも、あの子達はもうそうじゃないと生きられないから。それならね」  
 壊れてしまった心は決して修復が出来ないと、息子と娘の状態を見れば痛い程判ったのだ。例え、それが醜い傷の舐め合いだとしても、あの二人の間には確固たる愛が存在していた。だから、それを認めた瞬間に止める気等は失せてしまったのだ。  
「信じて見守るのも親の道よ。あの子達の幸せはお互いに一緒に居る事なんだから」  
 子の不幸は総じて親の責任である。その関係の後で子供達が泣くと言うのなら、その責任は自分達が被れば良いと、不器用だが親達は見守る事に決めたのだ。  
 そして、きっとそうはならないだろうと楽観視もしている。親の勘と言う奴だ。  
 二人で居る時の息子達は幸せそうだからだからだ。  
「ただ……こうも若い滾りを聞かされるとおばさんも持て余して困っちゃうわ」  
「おじさん、中々帰って来ませんもんね」  
 弊害があるとすれば、暇があればピンク色の空間と生臭い空気を生成する息子達の仲良く爛れた性活だろうか。  
 夫が僻地に居る妻の苦悩は想像に絶するモノであるとグリーンには知れた。近々また帰って来るらしいが、きっと待ち遠しいだろう事は間違い無い。  
 
「だから帰って来たら、私も兄さ……」  
「!?」  
 
 ……今、何か聞こえた? い、否。きっと聞き間違いだ。そうに違いない。グリーンは頭を蝕む恐ろしい考えをすっぱりと忘れ去りたかった。  
「……こほん。旦那に思いっ切り欲求不満をぶつけるのよ」  
「ソウデスカ」  
 乾いた声がやっと喉を通過した。  
 やばい。これ以上は恐くて聞けない。聞いたが最後、頭が狂う。グリーンは早々に逃げ出したくなった。  
「……俺、そろそろ行きますわ」  
「あら、会って行かなくて良いの?」  
 当然引き止めてくるレッドの母。だが、グリーンは止まらない。時計を見ると、結構時間を消費していた。この後はジムに顔を出さねばならなかった。  
「邪魔する程野暮じゃないですよ。宜しく言って置いて下さい。ご馳走さんっした」  
「判ったわ。また遊びに来てね」  
 逃げ出したい気持ちも、ジムへの用事も本当だったのでグリーンは軽く頭を下げると、レッド宅を後にする。  
 背中に掛かる声にまた来たいと思ってしまう。たった今逃げたいと思ったのに、人間の心は不思議だった。  
 
「・・・」  
 外に出て少し歩いて、煙草を咥えて火を点けた。無性にニコチンが欲しい気分だった。  
「うわあ。何だよ、このモヤモヤはよお」  
 フィルターを吸って、肺に煙を渡らせて、それを吐き出す。  
 途端にグリーンはその場に頭を抱えて蹲った。  
「畜生。良い声だったなあ」  
 耳に残るリーフの声。はっきり聞いた訳じゃないが、グリーンの性欲を刺激するには十分な用を成す。  
 グリーンとて、リーフの存在を意識しなかった訳ではない。レッドとの事が明るみになった時に思いを引いたが、年々けしからん身体に育っていくリーフには興味深々だった。  
 あんなパッツンパッツンでムチムチの美味しそうな身体を好きにしているレッドに男として嫉妬する程だ。  
「い、いやあいつはレッドのだ。考えちゃいけねえ」  
 親友相手に嫉妬何て格好悪い所じゃない。寧ろ、あの二人は病気と言っても良いのでそんな感情を向ける事自体が不毛であるとグリーンは思い込みたい。  
 しかし、駄目だと思ってもやってしまうのが人間の性だ。  
 その様を頭の中にほんの少しだが想い描くグリーン。  
 ……うむ。ご飯四杯は楽にイける。  
「……っ」  
 乳、太腿、尻、声。どんな感触だろうか。どれだけ良い匂いがするんだろう。  
 そう言えば、姉ちゃんもリーフ程じゃないけど、結構イケてるよな。ちょっとトウが立っているのがあれだが、弟の目か見ても……  
 此処迄考えてハッと気付いたグリーン。煙草の火がフィルター近く迄迫っていた。  
「だからイカンっちゅうに。ってか何で姉ちゃんの面迄……!」  
 もう、頭がおかしくなりそうだった。それ以上にズボンが窮屈で、痛い程だった。  
 
 これは本格的にいかん。自分がテンパっている事を認識し、問題が起こる前にそれを処理する必要が生じていた。だから、グリーンはある人物に助けを求めた。  
 グリーンはギアを取り出して電話を掛ける。  
「あー、もしもし?」  
『もしもし。……グリーンさんですか?』  
 グリーンが最終的頼りにする女。少しばかり電話が遠いが、移動中だろうか。  
「ああ。……その、単刀直入に言うが、今から会わないか?」  
『え……はあ。僕は平気ですけど。突然どうしたんです?』  
 この時、グリーンの頭はイエローとの事で一杯だった。自分で処理する事も思い付かない。只、会ってそのつるぺたな小さな身体を抱き締めて××したかった。  
 突然そう言って来たグリーンにイエローは警戒している様だ。  
「いや、無性に会いたくてな。今は家に?」  
『いえ。下校中です。直ぐに着きますけど』  
 性欲を持て余すからとは流石に言わない。だが、鼻息の荒さは隠し切れないらしい。グリーンは勤めて冷静な振りをして話を都合の良い方向に持って行く。  
 怪訝に思ったイエローだが、結局は追求を止めてしまった。  
「じゃあ、家に直接行くぜ。また後でな」  
『はい。お待ちしてますね』  
――ピッ  
 約束を取り付けた事を確認し、グリーンはギアを閉じた。  
 後は……  
「済まん、イエロー。だが、男は時に狼なんだ!」  
 珍しく張り切っているグリーンはボールからピジョットを召喚すると、その背に飛び乗り空へと消えた。  
 ジムの用事に構っていられる状況では無かった。  
 
 
――レッド宅 二階  
「何時かはあたしもお母さんかあ。欲しいなあ、子供」  
「安心しろよ。そうなったら、ちゃんと俺が側に居るからさ」  
 グリーンが大幅に株を落としていると言うのに、兄妹は乳繰り合っている真っ最中だった。先程と同じ体位で、レッドのギャラドスはリーフのパルシェンに埋まっていた。  
 レッドの掌を自分の胎へと誘導し、自分の願望を零すと、レッドが優しい手付きで撫でて来た。  
 今は精液漬けのこの場所だが、きっと近い将来新しい住人が住み着く事を確信している様だった。  
「そうじゃないと、あたし泣いちゃうよ?」  
「そいつは勘弁だな」  
 責任云々を言う気は無い。だが、リーフとしては、そうなったら好きな人には側に居て欲しかった。自分が居ない事でリーフを泣かせるのはレッドにとっては殺人以上の禁忌なので絶対にそんな事にはさせないとリーフをそっと優しく抱き寄せた。  
「男の子? それとも女の子が良いかなあ。……ねえ、どっちが欲しい?」  
「無論両方で」  
 即答。リーフの子供ならば、どっちが生まれてもきっと可愛いだろうと、その顔を想像して顔をにやけさせた。  
「欲張りね。あたし達の路線を引き継がせるつもり?」  
「その気は無いさ。そして若し、そうなっても止める気はサラサラ無えさ」  
 兄妹か姉弟かは知らないが、若しそうなったら、この腐った縁が清算されずに引き継がれるのではないかと、リーフは心配している様だ。  
 だが、レッドにそんな気は無い。成る様にしか成らないし、そうなったとしてもそれにに横槍入れる気だって無い。レッドはそれで良かった。  
「はあ。父親失格ね」  
「お前もそうなったらそうするんだろ?」  
「勿論!」  
 レッドを否定する旨を吐くも、考えはリーフも同じだった。先の事は判らない。でも、なるべくそうは成らずに、子供達が産まれて来たら自分達とは違う全うな道を歩んで欲しいと二人とも思っていたのだ。  
「だからね」  
「おう」  
 赤い視線が交差する。望む未来が相手の瞳の中にある様だった。  
「一杯仲良くしてさ、一杯一杯幸せになろうね」  
「ああ。俺達が殺して来た人達の分迄、な」  
 そいつもまた、贖罪の一つ。  
 死んでチャラになる罪等、そうは無い。それで済ませるには多くを殺し過ぎた。  
 だから、生きて償う。世間に唾を吐かれようとも、石を投げられようとも二人一緒にその地獄を生きて行く。そうでなければ死んだ人間は納得しないだろう。  
 それは何と言う幸せな茨道だろうか。想像するだに、怖気が奔る様だった。  
 
「リーフ……」  
「レッド……ぁ、んん」  
 リーフに顔を寄せて、その唇を奪う。  
 兄として妹にするキスではない。恋人が相手にするキスの様に、それは穏やかで、また燃える情熱が秘められている。  
 くちゅくちゅと互いの粘液と舌を貪り、唾液を攪拌して相手に送る。  
 それを嚥下しつつ、レッドは枕元にあった自分のギアを手繰り寄せる。  
 そうして、写メ機能をオンにして、自分達が上と下で確かに繋がっている瞬間をフレームに収めた。  
――パシャ  
 ハメ撮りの痕跡を残して置こう。これもまた、若気の至り。時が経てば良い思い出として機能する事間違い無しだ。  
「もう! いきなり何すんのよう」  
「思い出作り、ってか」  
 口から伝わる唾液を拭わずに、いきなり写真を撮ってきたレッドに頬を膨らませるリーフ。別に本気で怒っている訳ではない様なので、その写真に保護を掛けながらレッドはやや適当に返事を返した。  
「思い出、ねえ」  
――ピキッ  
 ……理由は無いが、何と無くその反応に苛っと来た。  
「じゃあ、あたしもレッドに刻み込んであげる。あたしとの思い出を……ね☆」  
 リーフがレッドに圧し掛かる。突然の事に反応し切れないレッド。まるで麻痺した様に身体の自由が利かない。  
「はっ? ちょ、おまっ――」  
 レッドが言葉を失う。双眸に漲る赤い赤い光。凡そ人では無い何かを髣髴とさせる圧倒的な眼力は戦慄をレッドの心に呼び込んだ。  
 ♯←こんな何かがリーフのこめかみに張り付いていた。  
――さよなら、現世  
 
『アッーー!』  
 
 何時かの尻叩きの礼にしてはやり過ぎの様な気がしてならない。  
 そして、何と言う露骨なラス殺し。流石はコンマ……否、ゲー○リクオリティ。  
――stage failed  
 ……その後、レッドさんは文字通り干乾びる迄リーフさんにお絞りされましたとさ。  
 
 
――そして  
 
 

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