TVと言う箱に詰まった人間が言うには、今夜は「一年に一度のだいかんぱ」らしい。  
その技は強いのか、凄いのか、と問う俺を、ライチュウは心底馬鹿にした目つきで見た。  
「バクフーンったら、本当おバカさんね。とにかく今日はすっごく寒いってことよ」  
鼻を鳴らし、そう言い切ったライチュウに、俺は少しムカッと来た。  
そしてその夜、当然とでも言うかの如く俺の腹下に潜り込もうとした彼女に、またムカムカっとした。  
 
「…何だよ」  
憮然と呟く俺を、相変わらず彼女は馬鹿にした目つきで見る。  
上目遣いでの大きな目はとてつもなく可愛いが、今はムカムカを煽るばかりだ。  
「だから。今日はすっごく寒いのよ!」  
それだけ言って、再び俺の下に潜り込もうとする。  
無駄にむっちりとしたデカケツが左右に動き、長い尾がゆらゆらと揺れていたので、遠慮なく叩く。  
「ひきゃん!」  
「ひぐうっ!!」  
彼女の悲鳴と、俺の悲鳴はほぼ同時だった。  
電撃流しやがった、この牝。  
電撃を受けて逆立つ俺の毛並みを小さな手で掻き分けながら、彼女は抗議の眼で俺を見た。若干涙ぐんでいる。  
何だ。肉厚で叩き応えのあるケツをしてるからって、俺は許さないぜ。  
「だーかーらっ!今日はすっごく寒いのよ!」  
「それが、どうした」  
猶も首を傾げる俺を見て、ライチュウはぷくー…と頬を膨らませた。  
「私、寒いの、苦手なのっ!こんな時位、役に立ちなさいよ、もー!」  
彼女の大きな耳がぴんと天をさし、しなる尾の先が電撃を放って時折地面を焦がす。  
やばい、相当怒っている。  
「……、でもよ、ライチュウ」  
「何よっ!!」  
噛み付く様な勢いで、彼女は応えた。  
「……お前に潜り込まれたら、この前の約束、守れなくなっちまうぞ」  
若干気おされ、小さく呟いた俺を見て、彼女は一気に真っ赤になった。  
すぐに取り成す様、両手をばたばたと動かす。  
「だからっ…だからっ…もー、バクフーンの、おバカッ!」  
怒りでピカチュウの様にチャーチャー鳴く彼女に、俺は鼻を鳴らす。  
ぐっと身を乗り出して、彼女の顔を覗き込んだ。  
「一週間交尾禁止の約束、守れなくなるけど、いいのか」  
「チュッ…ゥ…、…!も、…バカァ…」  
森生まれの彼女が、寒さに弱い、なんて話、ツガイである俺でさえ今まで一度も聞いたことが無い。  
俺は笑いながら鼻先を摺り寄せ、前足で彼女の体を引き寄せた。  
現金なことに、彼女への苛立ちは面白い程に融解している。  
電気が溜まると、彼女は怒りっぽくなる。その理由と気持ちが、わかった様な気がして俺は暫く笑い続けた。  
 
彼女のむっちりとした下半身に、痛い位に張り詰めたちんこを押し付ける。  
膨らみ浮き立つ裏筋を押し当て、上下に擦りつけるだけで、彼女は可愛い鳴き声を上げた。  
ちくちくと逆立つ毛並みが先走りの汁でなめされ、徐々に汁気をふくんだ毛並みがいやらしくちんこの根元を擽り、絡みつく様になった。  
時折流れる微細な電流に、意思とは関係なく先端から汁が溢れる。  
「バクフーン…」  
は、は、と小刻みに息を吐き出しながら喘ぐ小さな口に、舌を捻じ込む。  
小さな口一杯に俺の肉を埋め込み、牙も、薄い舌も、ビリビリと痺れる頬の裏も、顎の波打つ箇所も、全部余さず舐め回し、唾液をたっぷりと注ぎ込む。  
とろんと蕩けたライチュウの眼を見つめながら、俺は爪先をライチュウのケツに食い込ませた。  
「ふァ…チュ…ッ…チャァ…」  
そのまま、左右に割り、とろとろに蕩けたライチュウの発情まんこを外気に晒す。  
「…寒いから…ねえ…?」  
俺はわざとらしくちんぽを押し当て、表面を何度も撫で回す。  
湯気立つ程に火照った膣口の感触に俺の興奮は最高潮に高まり、今すぐにでも捻じ込んでやりたかったが、そこはぐっと堪える。  
「自分から言い出した癖、守れなかった訳だ、このエロまんこは…」  
「や、やぁあ…っ!バカァ…、お、怒るわよ…」  
そう言いながらも彼女の耳は後方に垂れたままで、押し当てる膣口が物欲し気にぐにゅぐにゅと蠢いてはいやらしい汁を滴らせる。  
「そーだよなぁ。毎晩、二度も、三度も、種付け交尾してるのに、一週間も禁欲なんて、無理に決まってる」  
わざと耳穴へと口を近づかせ囁くと、彼女の毛並みが逆立ち、全身に纏う電気の御蔭か、暗闇の中微かに光る。  
ぶるぶると震える彼女の耳を甘噛みし、揉み応えのある尻をむにむにと捏ね、左右に開く。  
「ごめんなさい、は?言わねぇと、入れてやーんね」  
ライチュウの円らな瞳に涙が滲み、嗚咽で体が揺れる。  
「ご、ごめんなさ…ぃ、い、いれ、…て。おまんこに、いれ、て…ぇ、ひ、ヂュッ!!」  
聞いた途端、既に準備が整っていた彼女の肉壷に先端を減り込ませ、そのまま一気に太い根元まで埋める。  
一瞬硬直していた彼女も、俺が幾度か腰を突き上げ、蕩けた肉壁を擦り上げてやると、全身を使ってしがみついて来た。  
「俺は謝れって言っただけだけど。…自分から、そんなこと言うなんて、ライチュウったら、本当にエロいんだから」  
「チュッ…ゥ、ア、…あんっ!ば、ばか、ばかぁっ、こんな時に、ふじゃけ、にゃっ!」  
ライチュウの口調を真似て囁くと罵声されたが、俺のちんこを包み込むライチュウの膣は、恥かしい程に収縮し、きゅんきゅんと締め付けては快楽を示す。  
汁気たっぷりの柔肉をわざとぬこー…と緩慢に引きずり出し、押し潰す様に抉りこんでやると、ライチュウの下半身が小刻みに痙攣した。  
その痙攣が、おまんこの中まで伝導するものだから、久しぶりの俺も、やばい。  
思わず強く握りこんだ尻の感触が、むちむちで、柔らかくて、ああ、ライチュウのケツだ、そう思った瞬間。  
「チャァッ!お、っき……は、ア、ああん、あんっ!」  
俺のちんこが急激に膨張し、先から夥しい量の精液を吐き出す。  
射精しながら同時に絶頂を迎えたらしいライチュウのおまんこでちんこを扱き、子宮の奥の奥まで俺の精液で満たそうとぐいぐいと肉棒を捻じ込んだ。  
小柄な体に反し、ライチュウの膣は驚く程柔軟に伸び、俺のちんこを受け入れ、尚且つ貪欲に蠢いて精液を搾り取る。  
ライチュウの普段からぽっこりしたお腹が俺の精液で猶更膨れ上がり、その情景に俺のちんこが再び熱を持つ。  
「…でっけぇ腹…」  
俺はぽつりと、呟いた。  
炎タイプである俺にとって、リザードンの様に張り出た下腹部は、たまらなく扇情的だ。  
むちむちの下半身と言い、ぷっくりとした頬と言い、腹と言い、ライチュウはたまらなくエロい。  
俺が再び腰を動かそうとして持ち上げた前足を、ライチュウの尾が容赦無く叩き落す。  
 
しまった、と思った時はもう遅かった。  
前回も、いや、前回はケツに関してだったが…、ともかく。その失言で、彼女をひどく怒らせたのだ。  
「ら、ライチュウ…違う、そんな意味じゃなく、…」  
彼女の耳が立ち上がり、ばち、ばち、と音を立てて電気が迸る。  
「ッア――!!!!!」  
 
 
その日、森の一角で、晴れた日にも関わらず大きな雷が落ちたと言う。  
 
おわり  
 

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