「あーあ、どっかにいいニンゲンいねーかなー」  
「だよなー」  
草むらにごろんと寝転んだ、2体の白い毛皮に包まれたポケモンが  
まさに「かったるそうに」というのがぴったりな声でだべっていた。  
「超かわいい女の子で、それでいてカッコよくて。何てゆーの?エリートトレーナーって感じの。そそられるんだよねー」  
「お前、まだそんなこと言ってんの?」  
白い毛皮に青い稲妻のような模様の入った1体が、呆れたようにもう1体を振り返る。  
同様の模様の、ただし赤い色の筋の入った1体は、悪いかよと言いたげに口を尖らせた。  
 
「そーだよ。お前だって分かるだろ?ニンゲンの良さが。  
俺らと違うあのすべすべの肌!ぷにっとした質感!サイコーだろ。絶対」  
「うんうん。それは同意」  
2体のザングース。  
1体は珍しい色違いのようだが、どうやらこの2体は通常のザングースとはやや異なる趣味を持っているようだ。  
「お前、最近のポケモン雑誌とか見た?トレーナーがたまに捨ててくやつ。  
アレなんかマジ最高だぜー。可愛いニンゲンの娘がふとももとか出しちゃってて。  
ニンゲンっていっつも服着ててあんまり見えないじゃん?  
ああいう本だとさ、結構ちっさい服しか着てなくて、かなりギリギリで興奮するんだよねー」  
「お前ってマジ変態だな」  
苦笑い気味に言う色違いのザングースだったが、  
その眼は似た趣味のものを見る独特の興奮に包まれており、  
もう1体もそれが分かっているせいか、その言葉はとどまりそうになかった。  
 
「あー、もう、マジで可愛いエリートトレーナーが通りかかってくれて、ゲットしてくんねーかなー。  
あ、コーディネーターでもいーな。マリナちゃんみたいなの。  
お前知ってる?トップコーディネーターのマリナちゃん。超可愛いんだぜ。  
ゲットされて最初はちょっとぎこちないんだけど、段々慣れてきて  
『ザングースってもふもふだねー』とか言いながら抱きついてきちゃったりとかねー」  
うへ…うへへへへ…というかなりアホっぽい声をあげながら  
崩れきった顔で宙を見ながら妄想するザングース。  
世の中には変わった趣味のやつもいるもんだなと他人事のように思いながら、  
色違いのザングースは相槌を打ちながら聞いてやっていた。  
まあ、いつものことだ。  
「お前さ、抱きつかれたらそんなになってるのバレバレじゃん」  
指さす色違いのザングースの目の前で、妄想に浸っているザングースの股間からは、  
大きな赤黒いペニスが頭をもたげていた。  
「相変わらずでかいなー」  
ニンゲンより小さな体格に似合わず、そのザングースの肉柱はかなりのサイズだ。  
15,6センチはあるだろうか。立派にそそり立っており、しかも太い。  
 
「それがいーんだよ。抱きついた瞬間、こんなになってるオレのに気付いてさ、  
『え!?ザングース…?』とか言いながら顔赤らめちゃって。  
オレが肉球ですべすべの肌を撫でまわしてやったら感じてきちゃって、  
『わたし、いいよ?ザングースなら…』とか言っちゃうんだー。うへへ」  
うーん、傍で聞いていても、都合のいい妄想極まりない。  
しかしオスの妄想にそんな冷めたツッコミは無粋ってもんだ。  
「あのピチピチの服を爪で脱がしてさぁ、ツルツルの肌に突き出たおっぱいをこう…揉みあげて…  
ニンゲンって毛が生えてないからさ、感じちゃうと、スパッツってゆーの?あの股にぴっちりついてる服の間のとこが、  
じわ〜って濡れてきちゃうのが表面から分かっちゃうんだよ。うわ、超エロい…」  
ザングースははぁはぁと吐息を荒げながら妄想を続け、  
ついにはいきり勃った己の肉茎をゆっくりと撫でまわし始めた。  
既に尖端からは液が流れだし、くちゅくちゅと淫猥な音がしている。  
「ニンゲンとは違うオレのざら舌で舐め回しまくってやって、イかせまくった後で、  
『ザングースのこのおっきぃの、欲しいよぉ…』って言わせてしゃぶらせて、  
穴の形変わるぐらいぐっちゅぐちゅに犯してやって、もうニンゲンとなんかできなくさせてやるんだ…」  
 
勝手極まりない妄想を聞きながら、色違いザングースの方も興奮を高め始めていた。  
「俺はアレだなー。やっぱり可愛い子供に限るわ。旅に出たてとかの新米トレーナー。  
初々しさがたまんないんだよなー。ぜってーまだエッチなこと知らないって感じの」  
「うっわ、お前相変わらず幼児趣味なのな」  
うっせーよ。お前も似たようなもんだろと返しながら、  
今度は色違いのザングースの妄想が始まった。  
 
「俺も旅に出たてのショタっ子トレーナーにゲットしてもらいてーなー。  
で、『ザングースって強くてかっこいいなぁー』なんて頼りにされちゃって。  
『ずっと一緒にいたいよぉ』とか言われて、一緒にお風呂入ったり、ベッドで寝ちゃったりとかさぁ」  
微笑ましい想像のようだが、にやけきっているその顔と、  
その妄想によって明らかに興奮を高めている股間の形状が、ザングースの性的倒錯を表していた。  
「お風呂で揺れるぷにっぷにの桃尻とか、柔らかそうなお腹にちっちゃなおへそ…  
全然毛が生えてなくってすべすべでさぁ…。肉球でなでなでしたくなるんだよなぁ。  
でもって、もちろんちっちゃなオチンチンも毛がなーんにもなくって、ぷるぷる震えてて…  
あー、もう超たまんねー。鼻血でそ…」  
「お前、ホントに変態だな」  
苦笑交じりのツッコミを意に介さず、色違いザングースの妄想は止まらない。  
 
「お風呂で洗いっことかしてさ、俺がゆっくり体を撫でながらオチンチンのところを  
泡で包むようにして刺激してやってると、子供ながらに感じちゃって可愛く勃起しちゃうわけよ。  
恥ずかしそうにするんだけど、ふと俺の股間を見ると俺のも勃っちゃってるから、  
ちょっと安心したみたいな顔しちゃって。もちろんほっぺた赤くしながらね」  
この色違いのザングースはやたらと描写が細かい。  
妄想でも細部にまでこだわるタイプなのだろう。  
隣のザングースはもう話を聞き流しながら、自分の妄想と自慰行為に夢中になり始めた。  
「そのまま膝の上に抱っこして、体中舐めるように洗ってあげてると、  
勃起したオチンチン同士が擦れ合っちゃって、段々その気持ちよさの虜になっちゃってさ。  
先っぽが触れると気持ちいいことに気付いたショタっ子が、  
ちょっとイケナイことしてる背徳感を感じつつ、『ザングース、これ、ナイショだよ』とか言いながら  
先っぽが少しだけ剥けかけてるオチンチンを俺のチンチンの先っぽにぺとってくっつけてくるんだ…」  
はぁっ、はぁっ…と荒い吐息を吐きながら、  
色違いのザングースのほうもゆっくりと己の可愛らしく勃起したペニスを肉球で包んで刺激する。  
掌にすっぽり包まれるほどのそこは、隣のザングースの立派なモノと比べると半分程度の大きさだが、  
今にも破裂しそうなくらいに硬く膨れ上がり、ピンと上を向いていた。  
「初めてだから感じるのも早くて、あっという間にイっちゃって体をヒクヒクさせちゃって…  
でももちろん射精なんかまだできないから、何度もそのままイかせてやって、  
もう全然力も入らなくなっちゃったとこで、可愛いおヘソに俺の液をぶっかけて…!ううっ!出そうっ!」  
絶頂の呻き声をあげる色違いのザングース。  
その小さなペニスの先端から、ぴゅっ!ぴゅううっ!と勢いよく白濁液が飛び出していく。  
そしてその横でも、  
「あうぅ…、オレも、オレもでちゃうよぉ、マリナちゃん…!」  
勝手な妄想を繰り広げながら絶頂に達したザングースが、  
更に怒脹を強めたペニスから、まるで爆発させるような勢いで、びゅるうっ!どぷっ!と液を迸らせていた。  
 
どっちが遠くまで飛んだか比べっこして、しばらく余韻に浸った後、  
2体のザングースは再び群れへと帰って行った。  
その後2体が自分達の理想とするトレーナーに出会えたかどうかは…知る由もない。  
 
 
 
終  
 

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