窓から見える風景はあまりにもキレイハナの私には不釣合いで退屈でそして汚かった。  
 
マスターの仕事の都合で田舎の自然が多い町からまったくと言っていいほど緑のないこの町に住み始めて早数ヶ月が経っていた。  
工場排水から漂ってくる悪臭は一瞬でも嗅ぎたくなかったし、工場から漂う煙は目を痛くさせる。  
最初の1ヶ月目は何度もマスターに帰りたいと泣きついたし、町の中を散歩して怖い思いも何度もした。  
しかし、それでもこの町にまだ私が住んでいるのはマスターにすがるしかないからだけではない。  
 
大事な花びらはきっとあと数分もこの窓辺に立っていたらきっとすぐに花弁は枯れてしまうだろう。  
本来ならばさっさとこの忌々しい窓なんて閉め切って部屋のマスターのベッドでくつろいでいたい、  
水だって今朝はまだ飲んでいない 花弁の潤いはキレイハナにとってとても大切だ  
そろそろきつくなってきた いい加減窓を閉めよう。私は小さい体ながらも窓の取っ手に手を掛けた  
 
「おはよう」  
「?!・・あ・・・・おはよう」  
 
私は一瞬驚いたがすぐさま声の主に気付くと安心した。  
声の主は窓辺の近くにある排水パイプから顔を覗かせていた。どこか呆けた目にだらしなく開いた口、そして  
口と同じように垂れ続ける紫色の体液。液体からは窓から漂ってくる腐臭よりも強烈な匂いを発していて普通のポケモンなら  
きっとすぐに顔を背けるか鼻を摘むかするだろう。けど私はこの匂いだけは『好き』だった。何故だかはわからないけど、好きなんだ  
 
「今日も良い天気だねぇ」  
「・・・うん」  
 
彼はいそいそと排水パイプから全身を這い出させるとそのパイプの上に腰掛け(?)私が見ている光景を一緒に眺め始めた  
 
「ご飯まだなの?」  
「・・え?なんで」  
「花が萎れかけてるよ」  
「・・・まだいい」  
「食べてきなよ 俺はまだいるから」  
「・・・うん」  
 
私は彼の言うとおり水を飲んでくる事にしたが、先ほどまでずっと感じていた渇きが彼を見た途端消え去っていた。  
水道にたどり着くと急いで蛇口を捻り花弁に水を掛け、それから口に水を流し込む。  
マスターが置いてくれたポケモンフードは後にしよう、今は彼と一緒にいることのほうが先決だ。  
 
窓辺に戻ると私はすぐ彼の隣に腰掛けた、すると彼は私から一定の距離を置こうとじわじわと横に移動する  
 
「・・離れないでよ」  
 
私は思わず彼の体を掴もうと手を伸ばした。だが彼はあと寸でのところで離れてしまった。  
 
「駄目だよ」  
 
「何で・・?」  
「それ以上近づいたら綺麗なお花汚れてしまうからさ」  
彼は平然とそう言って外の景色に目をやった 私は彼と距離を置いた隣で同じ景色に思いをはせる。  
いつもそうだ、彼はそう言っていつも私から距離を置きたがる いつもそうだ  
 
彼と出会ったのはこの汚らしい町に住み始めてからそんな日も浅い時で、私はマスターが仕事に出ている間に気晴らしに  
散歩でもしようと思い部屋の窓から抜け出し路地裏を歩いていた。路地裏は故郷の森の環境とはあまりにも違いすぎて、  
すぐに私は気分が悪くなり部屋に帰ろうとするとその帰りに偶然路地裏にいたマニューラに見つかり、  
脇を通り抜けようとした私が気に入らないと襲いかかってきた。  
ポケモンバトルなどしたこともない私は呆気なく路地裏の地べたに押さえつけられ、私はこれから  
どんな怖いことをされるかと思うと震えが止まらなかった。  
その時マニューラの顔に何かが飛んできてべちゃっと音を立てて弾けた。マニューラは顔についた紫色の液体を拭うと  
飛んできた方向にキッと振り返った。  
私もその方向に目をやるとパイプから紫色のスライム状のポケモンがだらしなく口を開けこちらを見ていた。  
紫色の液体をマニューラに向かって飛ばしたのはこのポケモンのようだ  
 
「駄目だよ」  
 
ポケモンはそうゆったりとした口調でマニューラに諭すと、そのポケモンとマニューラは親しい間柄らしく  
私は震えていてマニューラが喋っている言葉はよくわからなかったが、しばらくするとマニューラは私から離れて  
どこかに行ってしまった。   
それから彼は私と親しくなり毎日大体決まった時間に窓際のパイプから出てきてマスターが帰ってくるまで一緒にいてくれた  
それは親しい友人もいない孤独な生活の中での唯一の温かみがある時間で、私はゆったりとしていて優しい彼に惹かれていった  
のはある意味自然な流れなのかもしれなかった。  
 
「そういえばね キレイハナちゃん」  
「・・・はい?」  
 
そんな今日も特に変わり映えしないが幸せな時間が流れてくれると信じていた。  
 
「僕ねぇ・・・好きな人・・いやポケモンができたんだよ」  
「・・・・え?」  
 
今日はそんな時間が脆くも崩れ去った。彼は私のほうを水にただぼんやりと景色を眺めながら話している  
(私の事だろうか?)  
ふとそんな都合のいい思いがしたが、ただぼんやりと遠くを眺める彼を見ると私の事ではないと直感的に私は感じた。  
 
「だっ・・誰です?」  
「多分言ってもキレイハナちゃんはわからないよ。 僕みたいなヘドロの塊でも愛してくれるって言われてさ・・・そんな♀に惹かれない♂なんていないよ」  
「・・・・・・・・」  
「・・・?キレイハナちゃん?」  
 
私は押し黙ってしまった。彼に対して私は恋愛的なものを一切抱かず友人的に思っていると言えば嘘になる。  
だけどもし彼がそのポケモンに付き合い始めたらきっともう毎日はここに来てくれなくなり、  
下手すればもう二度と来ないことだってあり得る。それだけは嫌だ それだけは・・・  
 
「・・・駄目」  
「? 何が?」  
「そんなこと・・駄目・・・絶対に・・」  
 
私はすぐさま彼の出入りするパイプの穴の前に立って穴を塞いだ、普段そんな使わないけど技を使えばすぐに穴は塞がれた  
 
「キレイハナちゃん 何するの?」  
「・・・・・その娘に会ったらあなたは私と会わなくなっちゃう・・・そんなの嫌・・」  
「大丈夫だよ 僕は毎日必ず来るから」  
「嘘っ!・・・口だけならなんとでも言えるわっ」  
 
私が必死にパイプの穴を塞いでも彼は普段通りのゆったりとした口調だった。  
 
「じゃあどうすればいいんだい?」  
「・・・・忘れてよ・・その娘の事を忘れて・・」  
「キレイハナちゃん・・・僕は見ての通りヘドロの塊だよ この部屋に一緒にいるだけでも君には悪影響なんだ 僕だって勿論君の事は好きだよ  
毎日どころか四六時中一緒にいたいと思ってる・・・けど僕は僕のわがままの為に君を汚したくないんだ 綺麗な花を」  
「汚されたっていいよっ・・・あなたともっと居られるなら枯れても腐ってもいい・・・ひとりぼっちでいるのは・・嫌なの」  
 
私はそう言い放つと彼の体に抱きつく、液体はまるで優しく私を包んでくれている気がした。  
 
 私は孤独が嫌いだった。森に棲んでいた時は友人がたくさんいて孤独なんて全く感じたことがなかった。  
けどこの町に来てから私は仕事の帰りが遅いマスターが帰ってくるまでずっと一人だ。マスターの事はとてもいい人だと思っているし  
感謝している。けど人間とポケモンの私では会話すらできない、伝えたいことは伝えられない。そんな私の寂しさを慰めて励ましてくれるのは  
このヘドロの塊である彼だけなんだ。彼が何て言おうと私は彼と共に居たいと強く思った。  
 
「キレイハナちゃん 駄目だよ 汚れてしまうよ・・」  
「いいよ・・このまま汚してください・・・ベトベターさんの色に染めさせてください・・」  
 
彼はなんとか私を引きはがそうとするが掴めば掴むほど私の体は彼の体にのめり込んでいく、彼の紫色の液体は  
私のスカートをすり抜けて秘所にも入り込んでくる  
 
「ひゃん!」  
 
思わず声が漏れた。冷たいようで温かいようで不思議な感じが私の下半身から伝わってくる  
紅潮した顔で彼の顔を見上げるとそこには普段のだらしない顔つきの彼ではなくしっかりとした目で私を見据えている雄がいた。  
 
「・・・ハァ・・ハァ・・・・ああ///」  
「キレイハナちゃん・・・」  
 
空しく彼の私を呼ぶ声が頭に響くが私は快楽に溺れ始めていた。液体はとめどなく私の膣を満たしていく  
少しピリピリした感じがするがそれが良い刺激になっていた  
 
「・・・ベトベターさんのが・・・入ってくるよぉ・・」  
「キレイハナちゃん早く離れないと体が取り込んでしまうよ・・・」  
「いいよ私もう・・ベトベターさんの一部になってもいい・・・」  
 
「 駄目だよ 」  
 
すると彼は全身を小刻みに振るい私を自身の体から振るい出した。  
勢いよく振ったせいか私の体は彼の体を離れ床に軽く叩き付けられる  
「・・痛っ」  
「ふぅ・・・キレイハナちゃん大丈夫かい?」  
そう彼がのそりと振るうのを止めて心配そうに私を見つめる  
「何でよ・・何で駄目なの・・・?」  
私は思わず泣き出してしまった。  
膣内に残った彼の液体は今はただピリピリとしている不快な液体に過ぎなかった。  
 
「・・・・君を大切にしたいからに決まってるじゃないか 僕はただ君と毎日ゆっくりと時間を過ごせればそれで満足だよ。  
欲に溺れて君を汚してしまいたくない 一度汚れてしまったのを綺麗にするのはとても難しいんだよ そんなこと  
ヘドロの塊の僕が一番よく知ってる」  
 
「・・・ベトベターさん・・私・・」  
 
「いいよ 気にしないで 君が汚れなくて良かった」  
 
彼は何事もなかったかのように窓辺に戻っていった、そしてふと思い出したように  
 
「そういえばキレイハナちゃんご飯食べてないでしょ? 泣いた後はたくさん食べたほうがいいよ そのあとじっくり話そう」  
 
そう言って彼はまた町の景色を眺めはじめた。私は少し涙のせいで曇った目を拭いて台所に歩いて行った  
町は今日も汚らしくも愛らしいものを吐き出し続けている。  
 
 
 
 
 

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