「スターミー!バブルこうせん!」
「っリザード!?」
ハナダのジムに女の子の声が響き、次に少年が絶望が混じった声をあげる。
星、というよりクリスタルの形のポケモンが泡を打ち出したのを、いかにも強そうな、尻尾に炎の灯ったポケモンが食らう。
刹那、尻尾の炎が消え・・・・既に傷つきバテていたポケモンは倒れ、少年のモンスターボールに戻る。
少年−アオイ−の、五回目のハナダジム敗退だった。
「いやー、流石に焦ったわよ。ヒトちゃんが負けるなんて思わなかったし、事実貴方のラッタのレベルが高ければ負けてたわね〜♪」
焦ったわよ、と言う割にはあっけらかんとジムリーダーの少女−カスミ−は笑った。
ラッタとリザードの二体で挑んだというのに、スターミーにはかすり傷さえ付けられなかったことに、少年は唇を噛んだ。
「で、今回は賭けバトルだったわよね?」
「うん、そうだよね」
賭けバトル。
アオイがあまりに準備なしに回数ばかり挑んでくるため、前回カスミが持ち出した勝負だ。
ルールは至って簡単。
勝った者は、敗者に何でも命令出来る。
それだけの『賭け』だ。
「まず、私もあなたと旅したいな。ヒトちゃんやスタちゃんだけじゃ味気ないもの、どうせなら水ポケみんな集めたいな」「あの・・・ジムはどうするんですか?」
「ねーさんたちに任せればいいのよ」
満面の笑みでアオイに語りかけるカスミ。
12歳のアオイに16歳のカスミは眩しすぎるのか、耳まで真っ赤にして余所を向いてしまう。
「もう一個あるわ。・・貴方とっても可愛いし、私の恋人になってよ?」「こ、ここここ恋人!?カスミさんがですか!?」
「そうよ♪貴方スゴくひたむきで頑張ってるもの。可愛くて素敵な恋人よっ♪」
オーキドや母にはポケモンや一般知識などしか教わったことのないアオイにとって、それはとんでもない出来事だ。
辺りはいつの間にか夜の帳に包まれており、ジムに通っているものたちも既に帰っている。
ジムにいるのは、アオイとカスミだけだった。
「じゃあ、あなたが私に勝てたら旅に行きましょうか」
「そう・・ですね」
ようやく二人は話を終えた。
どうやらカスミは明日にでも、と思っていたらしいが、アオイはどうしてもカスミに勝ちたいという思いからそれを止めた。
話にカタがついたことでようやく落ち着けたアオイは、いつものように野宿の場所を探しにジムを出ようと足を向ける。
・・・・が。
「ダーメ。今晩は私の家に泊まりなさい」
「カスミさん・・・」
背を向けたアオイを、背後からカスミが抱きしめる。
水着、しかもビキニがジムでの服装なカスミの胸が、直にアオイに当たる。
「カスミさん、胸当たってます・・・」
「へへ、結構スタイルには自信あるんだー♪」
イタズラっ気に笑うカスミは、まさに小悪魔のようで。
アオイは、女性経験の無さと生来のウブさからもじもじとするだけだった。
カスミの家に、彼女の両親はいなかった。
ただ彼女の上の二人の姉はいたようで、アオイは非常に可愛がられた。
カスミは気に食わなかったようで、終始ムスッとしていたが。
「カスミさん、早く機嫌直してくださいよぉ?」「ふーんだ。アオイは姉さん達に可愛がられてる方がいいんでしょー?」
カスミの部屋にて。
彼女は先ほどまでの出来事ゆえ、まるでハムスターの頬袋のごとく頬を膨らませている。
「はぁ。・・カスミさんは嫉妬深いんですね?」「そうよ。女は嫉妬深いんだからねっ!」
ようやくアオイに向かったカスミは、潤んだ目でアオイを見つめる。
−愛おしい。愛おしい。
自身より年下の少年が、誰より何より愛おしい。
カスミは、もうその衝動を押さえられなかった。
「・・・アオイっ!!」「っ!?」
ベッドの縁に座る少年を、力ずくで押し倒す。
アオイの瞳が驚愕に歪むが、カスミはそれさえ意に介さず。
−唇を、奪った。
アオイの口膣内に、カスミの舌が入れられる。
全く性知識のないアオイは眼を見開いているだけだ。
キス自体はもう三回目だが、大人のキスになれば話は別だ。
(カスミさぁん・・・)
鳴きそうになるのを堪え、アオイはおずおずとカスミの舌に自分のそれを絡めてみる。
(アオイ、受け入れてくれたんだ・・・・)
アオイの舌を舐めながら、カスミは歓喜に胸を震わせる。
カスミにとって、二人の姉は尊敬の対象であると共に鬱陶しい存在であった。
二人共見目麗しく、外見を裏切らない淑やかさがあり、周りからは花二輪と呼ばれていた。
だがカスミは生来アクティブな性格で、水ポケモンを使うようになったのも海で捕まえたからだ。当然男達は二人の姉にばかり注目し、カスミはやんちゃだとしか思わなかった。
−だが。
目の前の少年は、二人の姉を見てからもカスミを受け入れてくれた。
賭けバトルに負けたから?
約束を守っただけ?
カスミは脳裏に浮かぶイヤな想像を、かき消した。
カスミは無沙汰な手をアオイの幼い性器にやる。互いの口元からは、二人の唾液の混ざった甘い汁が、とろとろと溢れだしている。
そして、おそらくは本能なのだろうが・・・アオイの性器は、隆々と勃起していた。
(カスミさんにおち○ち○触られてるよぅ・・)(はぁ、すっごく熱い・・・・アオイのおち○ち○熱いよ・・・・)
ズボンの上からでもまるで焼け石のように熱い。ビクビクと脈をうつそれを握りながら、カスミの欲情は遂に限界まで高まった。
カスミはアオイの性器から手を離し、たどたどしいながらに舌を動かす彼の頬に当てた。
「んむ、ちゅぷぅ・・ちゅぴっ・・・じゅるるぅ・・・・」
アオイの舌を、カスミは自分のそれで吸い舐め絡め、彼の口膣内の唾液をも飲み干す。
何故か、甘い。
蜜のようなとろみと甘みがカスミの好みだったか、カスミは体ごとアオイを抱き、必死にアオイを『飲んだ』。