「ふわぁ〜〜あ」  
目が覚めて時計を見たら昼の1時を過ぎていた。  
昨日買って帰ったサッカーマガジンを遅くまで  
読んでいたせいで、まだ少し寝足りなくも思う。  
でも今日は日曜日。ラッキーなことに部活もないし  
ノンビリするのもいいのかもしんない。  
 
リビングに降りると、テーブルの上にメモが置いてあった。  
<みんなで水族館に行ってま〜〜す♪>  
「・・なんで俺も起こしてくれないんだよっ!!」  
水族館行きたかった!!俺がペンギン好きだって知ってて  
置いて行ったのか!?家族への愛を疑ってしまう瞬間である。  
(後日、起こしたけど起きなかったって言われるのだが。)  
 
それから更に愛を疑う出来事が起こる。  
冷蔵庫を開けるが・・・・何もない!  
お金も、置いてくれてないし、この間新しいユニフォーム買って、  
残りのお金も昨日サッカーマガジンに使ってしまって、  
詰まる所、お金がない!  
 
ぐ〜〜〜〜きゅるるる〜  
それでも容赦なく腹は鳴る。  
パワパフZで出動する時もいつも腹が減ってる気がする。  
「モジョめっ」  
苛立ちを関係のないモジョにぶつけてみたりする。  
それでも状況は変わるわけではない・・・  
 
「そうだっ!アイツのとこ行こう!」  
俺は隣に住む幼馴染の家に行くことにした。  
 
ガチャガチャ、バターーン!  
「かっ かおる!お前なぁ、いっつも人の家に勝手に入ってくるなよ!」  
「いいじゃん、まぁ気にすんなって♪」  
「お前なぁ・・」  
隣の家に行くとおばさん達は出掛けてるみたいだった。  
そして奴は少し遅めの昼飯タイムらしい!!  
 
「おい、おまえ何食ってんだ?」  
覗き込むとそこには。。。  
「う!うなたま丼じゃねぇか!?!?」  
俺の大好物のうなたまが目の前にある。  
 
「そうだよ。かおる。悪いかよ。うなたま丼だよ」  
「悪くねぇよ!な、なぁなぁ・・・俺にもちょっとくれよ」  
「は?やだよ。これは俺の昼飯なんだよ。」  
奴は生意気にも拒否りやがった。それでも負ける訳にはいかない。  
「なーーー、いいだろ?ちょっとだけだからさぁ・・・  
お願いっ 頼む!」  
パンっ と手を合わせて目をつぶり神社のお賽銭箱の前で拝むポーズをする。  
そしたら・・・  
 
ポスっ  
顔に何かが当たった。目を開けて、顔に当たった何かを確認する。  
床には、満月ポンが落ちていた。  
 
「てめーはこれでも食ってろやボケ」  
奴は幼馴染とは思えない極悪非道なセリフを吐きながら、  
更に満月ポンを投げつけて来た。  
 
「何すんだよ!おまえ!こんなもんいるか!!  
そっちをよこせっつてんだろ!?」  
口で言ってダメな奴には実力行使するしかない。  
偉そうに椅子に深くもたれかかって うなたまを食している  
奴に向かって突撃した。  
 
「うわっ やめろよ かおる!こしょばすなって!  
俺は脇腹弱いの知ってるだろ!?おい!やめろ・・・ひゃはははっ」  
「俺にもうなたまを分けるか!?どうだ!?」  
「ひひ・ひゃはははは・・わかった、わかったって!!  
分けてやるから!!ひゃははは!!」  
「それなら良し!!」  
望んだ回答を得られて満足した俺は奴の脇腹から手をひっこめた。  
 
「ほれっ 食えよ。」  
「せんきゅ!いったらきまーーーす♪」  
美味しい♪やっぱうなたま最高♪  
 
その夜、浮かれて帰ってきた家族に怒って飛びかかろうとしたら  
親父から何か包みを渡された。  
袋の中にはペンギンのぬいぐるみが入っていた。  
別に俺はおみやげに釣られて、怒るのを止めたわけじゃないんだからなっ  
勘違いすんじゃねぇぞ?  
 
明日からまた、学校だ。ももことみやこに振り回される日々が始まる。  
最近そんな生活も悪くないと思ってる自分もいるわけだが。。。  
 
まぁそれは置いといて。  
 
今日はもうおやすみ〜〜  
 

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