ももこ「はぁ〜…やっぱ広いお風呂っていいわ〜」  
みやこ「また皆さんと入れて嬉しいです〜」  
かおる「まぁ、窮屈じゃない分気持ちいいな」  
 
最近大した出動が無かったせいか、ももこが『ガルーズ結成一周年』を記念してお泊まりをしようと言い出した。  
 
記念といっても、みんなでお菓子を持ち寄ったり、馬鹿騒ぎしたりとか、ささやかなもんだけどな。  
下らね〜と思ったけど、みやこのお婆ちゃんの手料理や、広い部屋で大暴れ出来ると思ったらついOKしちまった。  
 
まぁいい…それよりもお泊まり会恒例の枕投げで、ももこをボコボコにしてやるぅ。  
にっひっひ〜。も「ねぇねぇ、三人で洗いっこしない?」  
み「やりたい!やりたいですぅ〜」  
か「え〜…ヤダ。オレもうちょっと浸かってたい」  
 
み「やりましょう〜かおるさん〜」  
も「そうよ〜、一周年記念パワパフパーティーなんだから!」  
か「いいってば…」  
も「んもぉ〜ノリが悪いんだから」  
み「皆で洗いっこしたいですぅ〜」  
か「ふ、二人でやればいいだろ?」  
 
も「ダメよ!洗いっこは三人以上って決まってんのよ!?」か「初めて聞いたぜ…」  
 
全く…一年経ってもガキっぽさが抜けねぇんだから…まぁそれがこの二人の良い所なんだけどな。  
何だかこれからも長い付き合いになりそうな気がするぜ…腐れ縁の始まりかな?  
 
み「それでは、かおるさんが私たちを洗って下さい」  
も「そうね、かおるが私たちを洗うだけ…それでどう?」  
か「…ん、まぁ…それ位なら…」  
 
やれやれ…しょうがねぇな。  
 
も「それじゃあ、あたし!あたしからね?」  
み「あ〜ん、ももこさんずるいですぅ〜」  
 
オレとももこは風呂から上がり、身体を洗う準備をする。  
 
か「そんじゃ行くぞ」  
も「うんっ!」  
 
何かムチャクチャ嬉しそうだな…。  
オレは右手にボディソープがたっぷり付いたスポンジを持って、左手でももこの左肩に手を置き固定する…と。  
 
も「あひゃっ!」  
か「ん?」  
も「くっくふふふふ!やははははは!ダメっ…か…肩にっ…ぬははははは!」  
か「ぬはははって…悪役かよ」  
も「ちょ…ちょ、肩はやめっ…ぷっ…くふふふふっっ!」  
み「まぁ、ももこさんてくすぐったがり屋さんですか?」  
 
そうか、ももこめ…そうと分かれば枕投げの前にちょっと懲らしめてやるぅ!  
 
すかさずオレは両手でももこの肩を攻撃する。  
 
も「ちょ!ちょっとちょっと!やっ…あひゃひゃひゃ!離し…離してってば…ふふふふふ!」  
か「でも、肩でガッチリ固められたら離せないだろぉ〜?」  
 
ふっふっふ…どうだももこめ。だけどそんな体勢だと…脇が甘いぜっ!  
 
か「うりゃっ!」  
も「あひゃ!やめて!や…やははは!」  
 
肩を上げてたせいでガラ空きになってた脇をくすぐると、ももこは訳の分からない歓喜の悲鳴を上げてる。このままだと笑い死にするから、そろそろ止めようか。ももこの脇から手を引こうとしたんだけど……『つるんっ』あ…ももこの肌って…。  
普段お菓子ばっか食ってるクセに…何か肌にハリがあるってゆーか……オレの肌より柔らかくて、つるつるしてて…触ると、とっても気持ちいい……。  
色つやの良い健康的な肌…程よい肉付きの背中…その表面を光が反射して、まるでももこそのものが、とろける様な甘い綿菓子みたいだ…。  
 
も「や、や、いひゃははは!かおる!も、もう勘弁して!」  
か「あっ…ああ、悪りぃ」  
み「ふふ、大丈夫ですか?ももこさん」も「もぉ〜、かおるったら容赦しないんだから〜!」  
 
気持ち良かったな…ももこの肌……って、な…何ドキドキしてんだオレ!!ちゃんと洗わねーと!  
 
………コシコシ…ザパーッ  
 
か「よし、いっちょ上がりっ」  
も「はぁぁ〜何だか疲れちゃったぁ…」み「それじゃあ次は私の番です〜」  
 
ももこは少しふらっとした足取りで浴槽に入り、みやこにバトンタッチ。  
みやこはももこやオレと違ってデリケートだからな、ちゃんと洗ってやらないと…。  
 
み「お願いします〜」  
か「うあ…」  
 
み…みやこって…こんなに可愛かったっけ…。  
 
ももこを意識し過ぎたせいか、みやこがとっても可愛く感じる…!  
透き通るような白い肌…その上に付着した露のような水滴が、みやこの背中を輝かせている。  
ももこやオレより小さく、華奢なハズなのに…まさにその身体から白いオ〜ラが放たれている…!  
ばっ…ばか!オレったらまた…!  
 
か「じゃあ、行くぞっ」  
み「はい」  
 
スポンジを手に取り…こしゅこしゅ…と、みやこの背中を軽く擦る。  
 
み「…んっ」  
…こしゅこしゅ  
み「…あっ」  
…こしゅこしゅ  
み「…やぁ」  
か「…みやこ…変な声上げるなよ」  
も「もしかして、みやこもくすぐったがり屋さん?」  
み「ばれちゃいました?」  
か「お前もか!」その時、よじれたみやこの身体の感触がオレの掌に伝わる。……あっ……みやこの肌…。  
ぷにぷにしてる…。ももこの肌も気持ち良かったけど、みやこの肌は…何かこう…触ってると言うより、肌に吸い寄せられるみたいな…。  
何だろ…『瑞々しい』って言うのかな?  
 
み「あっ…あっ…かっ、かお…るさぁ…ん…」  
も「ちょっと!かおる!?」  
 
肌が潤ってて、とっても触り心地が良い。でも…これが普通の女の子の肌なんだよな…。  
何だかちょっと羨ましいな…。  
 
み「…やぁ…そんな…か、かおるさん…そんな……やぁん…優しく…されたらぁ…!」  
か「…えっ!…ああっ、ごめん!みやこ…大丈夫か!?」  
み「や…やだ、私ったら…はしたないですわ…」も「かおるっ!こうなったら今度はあんたの番よっ!」  
か「なっ、何でそうなるんだよっ!」  
み「かおるさんも、くすぐったがり屋さんかどうか確かめましょう?」  
か「オレはそんなんじゃねえよっ」  
も「なら、あたし達二人の攻撃に耐えきれなかったら、かおるの負けね?」  
か「…わっ、分かったよ!」  
み「それじゃあ湯船の中でやりましょう?少しでも吹き出したら、かおるさんの負けですわ〜」  
 
へっへ〜ん。これまでのリベンジって訳か。幾ら二人掛かりでも、鍛え抜かれたオレの身体に通用するもんか!  
 
オレ達は身体の泡を洗い流し、湯船に浸かり臨戦態勢を取る。みやこが前から、後ろからももこが挟み撃ちする気だ。  
 
か「よ〜し、どっからでも来いっ!」  
も「行くわよっ!綿菓子シュート!」  
み「バブルシャンペィ〜ン!」  
 
うおっ、ももこの奴、肩から首周りを攻めて来た!  
 
も「うりゃ〜!どうだっ!」  
 
パシャパシャと水音を立てながら攻めまくるももこ。  
 
ふっ…これ位どうって事ないぜ!  
 
み「ええ〜い!」  
 
みやこは脇から腰回りか!首筋よりちょっと敏感な部分だけど、みやこの力じゃどうにもならないぜ!  
 
も「うう〜、しぶといわね〜!」  
み「ビクともしませんわ〜」  
か「ど〜だ?そろそろ降参するか〜?」  
も「こうなったら奥の手よ!」  
み「私とももこさんで、かおるさんを〜…!」  
か「えっ!?」  
も・み「「サンドイッチ〜〜!」」  
か「うひゃあっ!?」  
ぎゅううう〜〜っか「こらぁっ!変なマネすんなよっ!」  
 
うわ…うわっ、みやこの顔が…!  
みやこの息が掛かる位…呼吸音が聞こえる位まで近づいた。そしてみやこは、両腕をオレの首に絡ませ、瑞々しい肌が最も集中する膨らみかけた胸を、同じくほんの僅かな膨らみであるオレの胸に、優しく微笑みかける。  
 
か「みっ、みやこ…待ってっ…!」  
み「どうですか?くすぐったいですか?」  
 
みやこの両脚の太もも…それも内股の部分がオレの腰を優しく包み込む。  
あ…オレの太ももに、みやこのお尻の感触が…!  
 
完全に油断していたオレの背中に、更なる追い討ちが入る。ももこの奴、今度は両腕をオレの腰上に絡めて、これもまたお世辞にも大きいとは言えない二つの柔肌を、オレの背中一面にぎゅうと押し付ける。  
 
も「…かおるぅ…くすぐったい…?」  
 
オレの耳元で囁いたももこはゆっくりと両脚を動かし、浴槽の底にぺたんと乗っているオレのお尻を、みやこと同じように太ももの内股で挟み込む。  
ももことみやこ。裸の二人と心臓の鼓動が感じる位くっ付いちまった!  
 
か「分かった!オレの負け!負けでいいから!……だから…」  
み「あん…やぁ…かおるさん……動かないで…胸が擦れますわぁ…」  
も「かおる…じっとして…ね?」  
 
二人はオレに静止を促す。ぴったりくっ付いた二人に対して、オレは必死の抵抗を試みる。  
だがそれは皮肉な事に密着した柔肌と相まって、生まれて初めて感じる…まるで寄せては返す小波のような快感を、自ら生み出す元となった。  
 
か「……あ…あっ…っっ……はぁ……みや…こぉ……もも…」  
み「かおるさん…聞こえますか?」  
か「…み…みやこ……あっ…やめ…」  
 
みやこの小さな胸が、オレの膨らみを一瞬離れてお湯の中で、ふるんと揺れる。その際微かに触れ合う桜色の先端…そんな僅かな波でさえ、快感となってオレの身体の隅々まで駆け巡る。  
 
も「かおる…聞こえる?あたし達の鼓動…」…トクッ…トクッ…  
…聞こえる…  
 
トクットクットクッ  
前からも…後ろからも…!  
 
か「二人とも、スッゴいドキドキしてる…!」  
も「かおるがドキドキしてる様に、あたし達もドキドキしてるんだからね?」  
み「私達…かおるさんの事、大好きなんですよ?」  
か「みやこ…」  
も「かおるの事…お父さんやお母さん、くりこと同じ位…家族と同じ位、好きなんだからね?」  
み「私も…そしてきっとお婆ちゃまもかおるさんの事、家族だと思ってくれてますわ」  
も「でもあたし達、ちょっぴり不安だったの。ガールズ結成して一年経つけど、かおるはあたし達の事、良く思ってないんじゃないかって…」  
み「ずっとずっと…かおるさんの本心が知りたかったんですの…」  
 
 
ももこ…みやこ…。ばか…何言ってんだよ……本当に嫌いな奴とここまで付き合えるかよ…!  
お前等二人ときたら…いやになる位、純粋で正直で…オレが本音を言い合える奴等はお前等だけなんだぞっ…!全く、お前等こそオレの気持ちも知らないで…!  
 
 
か「嫌いなわけねーだろっ」  
も「かおる…」  
か「オレだってお前等の事、好きだからなっ」  
み「『大』好きですか?」  
か「…え、いや…」も・み「………」  
か「大好きだよっ!大好き!」も「かおるぅ〜!」  
み「かおるさ〜ん!」  
か「あ、あの…お二人供…!?あ〜〜〜〜!」  
 
チュ〜ッ  
オレのほっぺに…両サイドから吸い付かれるようなチュウがあぁ〜〜  
 
か「あうぅ〜」  
も「かおる〜!どうしたの〜!?」  
み「大変です〜!真っ赤にのぼせてますわ〜!」  
も「お風呂から出さなきゃ!みやこはそっち持って!」  
み「かおるさん〜!しっかりして下さい〜!」  
 
 
パワパフガルーズZ…今年も絶好調…かも?  
 
おわり  
 

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