「やれやれ、また作らなきゃ」  
「またぁ〜?」  
 目の前で、仰々しいまでに大きい飴玉製造機が壊されたにもかかわらず、なれた感じでほのかはめんどくさそうに言った。  
「これって学校の備品だよね?大丈夫なの?」  
「部費で何とかなるから。それより、美墨さんって、胸小さいの気にしてるでしょ」  
「え?な、なんで?!」  
 そう言ってクスッと笑った。  
「だって、体操服に着替える時、胸おさえてため息ついてたから」  
「あ……」  
 そういえばと思い当たる節があるのが悲しい。まあ、たまに弟に洗濯板だの言われているためにどうしても気にしてしまうのだ。  
「それなら……これ使ってみます?」  
 そう言って差し出したのはさっきと似たような飴玉だった。とはいえ、今度は妙に薬草っぽい緑、むしろかなり濃い色をしていた。  
「こ、これは?」  
 何故か匂いがする飴玉を見つめてたずねる。  
「胸を大きくする薬です。まだ試作段階ですけど。害は無いですよ」  
「ほ、本当に?」  
「ええ。成分は……」  
「あ〜〜〜!!いい、いい」  
 どうせ聞いても分からないのだからと慌ててほのかの言葉を遮った。  
「そうですか?」  
 と少し残念そうに顔をかしげた。と、気分を取り直すと、飴玉みたいな薬をなぎさに差し出す。  
「どうぞ」  
 そう言って笑顔でさしだされてしまった。  
(……ええい!)  
 意を決して口の中に放り込んだ。  
「ぅっ!」  
(に、苦いというか…………あれ?)  
 どんどん体が重くなり、目の前が白くなっていく。そのままなぎさの意識は遠くなっていった。  
 
「あれ?」  
「大丈夫ですか?」  
 そう言ってなぎさは体を起こした。  
「ここ……」  
「科学室です。本当なら保健室に連れて行こうかとおもったんですけど。もう閉まってて。それよりも……」  
「え?」  
 そういわれ、視線を追った先には服から溢れそうになっている胸にたどり着いた。  
「ほ!ほんとに!?」  
 そう言って本物かどうか確かめるべく胸に触れる。  
「んっ」  
(な、なに?今の)  
 胸に触った瞬間に体にのぼるような甘い痺れが胸から広がる。  
「どうしたんです?」  
 そう言って胸に触れられた瞬間。  
「ひゃっ!」  
(な、なんなの?)  
 ほのかに触れられ再び声があがってしまう。  
「でも、本当にきもちよさそうですね、これ」  
 そう言って、なぎさの大きな胸を指で堪能し始める。  
「や……だめ……そんな、ん、しちゃ……」  
「あら?ここがこんなに固くなって」  
 なぎさの胸の先で少し硬くなっている乳首を指で挟む。朱に染まった頬に息遣いが荒くなる。  
「ひゃう!ゆ、雪城さん……」  
「気持ちいいんですか?ここをこんなにして……」  
「んん〜。そ、そんなこと……な」  
 そう言うと、片方の乳首を引っ張る。それだけでもなぎさは小さく悲鳴をあげていた。  
「う・そ」  
「んあ!ゆ、雪城さ……」  
 不意をつくように胸を挟んでいた指を強めた。きゅっと締めるように挟み込むとそれだけでなぎさの背中が反りかえってしまう。  
「素直になってはいかがです?なぎささん」  
 
 そう言うと小さく笑うと。ほのかはもう片方の手を静かに動かす。  
「じゃないと……もっと素直になってもらわないといけませんから」  
「え?きゃっ!ゃ!だめ!」  
 そう言ってもスカートの中に入り込んだほのかの手は止まらない。スカートの上からなぎさのショーツを押すようになぞる。  
「どうです?素直になります?」  
「や、んんっ、そんな、だって」  
 そう言葉で否定しても、徐々にほのかの指に絡みつく水気は収まらない。それどころか次から次に溢れていく。  
「ほら。きこえるでしょ?なぎさのいやらしい音が」  
 くちゅくちゅとショーツの中に指を入れ、音が立つように動きが速くなる。  
「ゃだ、そんなの」  
 顔を真っ赤にさせ、今にも泣きそうになりながら消え入るような声を上げるなぎさの耳元でほのかが呟いた。  
「素直になります?」  
 その言葉に恥ずかしそうに小さく頷く。それを見てほのかは嬉しそうに微笑んだ。  
「じゃあ……」  
「んあ!や、いいよぅ!」  
 すでに顔を見せ始めていたクリトリスに挨拶代わりに触れただけで、すでになぎさは耐えられないように大声を出した。なぎさの液が潤滑油になって、痛みを打ち消し代わりに快感のみを与えてくれる。  
「そんなに大声出すと、外に聞こえますよ」  
「ん、そんな事ひゃう、いっらって」  
 口の端から涎を溢れさせて、呂律が回らないほどなぎさは感じている。さんざん焦らされていた体は一度火がついてしまった以上、止められない。  
「こっちと」  
 そう言って、なぎさの乳首を再び強く挟み引っ張る。  
「ひゃうう!」  
「こっち。どっちがいいです?」  
「ろ、ろっちも。ろっちもいいよ。雪城さん」  
「ほのか。今だけそう呼んでください」  
 耳に息を吹きかけるようになぎさに囁きかける。  
「ほのか、ほのかぁ〜。あ、あたし……」  
 胸と秘核と二つの敏感な部分を弄られてなぎさは無意識のうちにほのかにしがみついた。  
「ええ。わたしの手でイッてください」  
「んん!!」  
 ほのかの手をなぎさの愛液がより多く濡らしていく。強く抱きしめ、声を抑えるように顔をほのかの体に押し当てたために、ほのかの白衣は肩の辺りがぐっしょり濡れはじめていた。  
 
「ほの……か?」  
「どうしたんです?美墨さん」  
(え?)  
 美墨さんといわれ、一瞬、何がどうなっているのか分からない。  
「それより大丈夫ですか?」  
「う、うん。平気だよ」  
 そう言って、無理やりでも笑顔を浮かべほのかに返した。  
「それより、残念でしたね。薬の効果無くって」  
「え?ええ!!」  
 そう言って胸を触る。が、さっきまで感じていた様なむにゅっとした感じは無く、ぺったんとしていた。  
(じゃあ、さっきまでのは。夢?)  
 そうなのかと思う。が、そうじゃないと自分で感じていた。なぜなら、妙に股間が濡れて気持ちが悪いからだ。それに、ほのかの肩も。  
「まだまだ改良が必要ね」  
「そ、そうね」  
「もし、また出来たら。飲んでくれます?」  
 そう、どこか魅惑的に微笑んでくれるほのかに。  
「ええ」  
 そう小さく言葉を返した。  
 

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