『イチゴ味の秘め事』
『トントン…』
生徒会室のドアをノックする音が高く響く。
「何か御用?」
「水無月先輩。ちょっとした用事ですが」
「入っていいわよ。ただし手短にね」
ノックした少女とは……、美々野くるみだった。
「あら、美々野さんね。何かしら?」
「実は備品のことで…」
「悪いけど、しばらく待ってくれるかしら」
「はい……」
くるみは浮かない顔を浮かべる。
「もう忙しいから、この辺で。ね?」
「………わかりました」
くるみはこの言葉にショックを受けたのか、更に沈んだ表情になってしまったのだ。
この日の夜、ナッツハウスである出来事が起きた。
「大変ロプ!ミルクが浮かない顔で泣いてるロプ!!」
大声でココとナッツに報告するシロップ。
「どうしたナツ?どうせいつものあれかもナツ」
「ミルクは立ち直りが早いから心配無用だココ」
この二匹は冷静な態度を保った。
「うーん、どうも心配ロプ…」
唯一気にかけているのはシロップただ一匹。これは珍事であろう。
「……かれんに軽くあしらわれたミル…………」
ミルクにとっては相当なショック状態。更に涙の粒が大きくなる。
「ウッ……、ウエェェーン………」
ついに大声で泣き出した、その時…。ミルクの携帯からメール着信を知らせるメロディーが流れた。
「……グスン、誰からミル?」
ミルクは早速携帯のメールに目を通す。
『今日はごめんね。本当に忙しかったから悪く思わないでねm(_ _)m
そのおわびとしてはなんだけど、今度の日曜日、私の家に来てくれる?』
差出人をチェックするミルク。そこにはかれんの名前があった。
「かれんからのメールミル!」
ミルクは大喜びで三匹のいる部屋に駆け込んだ。
「ココ様、ナッツ様、シロップ!嬉しいミル!」
この喜びように驚いているのはやはりシロップのみ。
「なんなんだロプ!この変わり様はなんだロプ!!」
「だから言ったココ。立ち直りが早いのはわかるココ」
「相変わらずココは勘が冴えてるナツ」
古くからミルクを知る二匹は当然のことと思っていたのだ。このことは日常茶飯事とも言える。
「早速返事を送るナツ」
「もちろんミル!」
ミルクは早速かれんに返信メールを送った。
一方、水無月家のかれん。メールを受信した携帯のメロディーが鳴る。
「くるみからのメールね」
かれんは早速メールを読む。しかし読んだ途端にやや顔に笑いがこぼれた。
『ありがとうミル。今度の日曜日が楽しみミル(^0^)』
くるみである文面を期待しすぎたせいか、意外性の表情を浮かべていた。
(まさかミルクで返事を出すとは思わなかったわ…、でも嬉しい)
やがて日にちは流れて日曜日に。くるみは水無月邸の玄関の前にいる。
「久しぶり……。でも1人で行くのは初めて………」
緊張に包まれたくるみ。早速玄関のベルを押す。
『♪ピンポーン…』
ベルの音が響いた。そこに坂本がくるみのもとへ。
「おや?かれん様のお友達ですか?」
「はい、美々野くるみです。よろしくお願いします」
くるみは元気な声を出して挨拶する。
「じいや、後は私がやるからいいわよ」
そこにかれんが笑顔で現れた。どうやらくるみの来客を待っていたみたいだ。
「こんにちは、かれん」
「よく来てくれたわ、遠慮しないで入ってね」
「うん」
早速くるみはかれんの家に入ったのだ。
かれんの部屋でかれんとくるみが話をしている。お茶菓子としてセレブ堂のケーキをたしなんでいた。
「かれん、やっぱりセレブ堂のケーキは美味しいわね」
「そうでしょ。しかも今朝のできたてだからね」
嬉しそうにケーキをほおばるくるみ。話は先日流された用件について会話をする。
「……やはり予算が厳しいからなんとかやりくりするしかないわね」
「それで浮いた予算を使って出来るだけ備品を揃えるのも一案だと思うの」
「……わかったわ、くるみの意見も取り入れようかしら」
このように話はスムーズに進む。いつしか話は終わり、ケーキも何故かイチゴを残していた。
「くるみ。何故イチゴを残したのか、わかる?」
「それは……かれんと半分こするためかな?」
「それもそうだけど、くるみ、あなたから食べてくれる?」
早速くるみはイチゴを半分歯にかけた。
「そのまま……私も食べるから…」
くるみの口に半分ほおばったイチゴをかれんが瞬時に喰らいつく。
(これって……、キス?)
この姿は、まるでキスをしているような姿に見える。
(口の中が……、とろけるみたい………)
くるみはまるで自分が媚薬を飲み込まれた雰囲気だった。
「どう?私とくるみが食べたイチゴの味は」
頭が白くなりかけたくるみにかれんが尋ねる。
「なんだか……、甘酸っぱい味がしたわ………」
この衝撃を受けたくるみの声は小さかった。しかも意識が朦朧となりかけている。
「かれん……息苦しい………」
くるみは自分がなんとかしてほしいとばかりにかれんに聞く。
「ドキドキしてるみたいね。手を施してあげるわ」
かれんは早急にくるみのワンピースを脱がせる。その姿はブラジャーとショーツ、それにソックスだけの姿である。
「本当に…、落ち着くかなぁ……」
安堵の表情を浮かべたくるみ。しかし内心ソワソワしている様子が隠せずにいる。
「今確かめてあげるから」
そう言ってかれんはくるみの胸のあたりに手を差し伸べる。
「………あともう少しかしら」
「ウ……、ンン………」
くるみは未だに息を切らせる。つまり、この苦しさは続いていた。
「あ………」
かれんは偶発的にも手が胸の中心からズレてしまった。やがてその手はくるみの下着を脱がせてしまうことになるとは…。
「くるみの胸に真っ赤なイチゴが…」
「やだ…、もう……」
くるみはかれんに自分の乳房を見られたことに羞恥を晒した。
「本当にくるみのイチゴが熟してるわ…、食べちゃおうかしら」
かれんは魔が差したようにくるみの乳首を指でつまむ。
「なんか柔らかくて、みずみずしい感じね」
「かれんってばぁ……」
熟した感じの乳首は、いつしかかれんの口内に移す。
「ハァ……、アウン……」
かれんはくるみの乳首を舌で舐めたり転がしたり吸い付いたりと丁寧に愛撫する。
「アウアウ……ハウ……ン………」
くるみは愛撫されるごとに息を切らしながら甘い声を漏らす。
「ごちそうさま。くるみのイチゴ美味しかったわ」
かれんはほぼ満足そうな顔で微笑む。
「んもー、かれんのエッチ…」
くるみは顔を赤らめている。
「この程度でエッチと言う気?まだまだ甘いわね」
かれんが冷静な口調で語りながら、今度はショーツの中に右手を入れた。
「くるみのハチミツが潤ってるわ。しかもいい感じ」
くるみの膣内は溢れんばかりに潤っていた。相当快感を得ていたと思われる。
「ねえ、味見したいから、ショーツ脱がせるわよ」
「……………」
くるみはただ黙るのみ。ショーツはすんなり脱がされた。かれんの目の前には濡れたくるみの裂け目が映っている。
(かれんに見られるなんて……ああッ………)
くるみは見られる羞恥より、悦楽に突入しようとしている。
「ハチミツ、いただきます」
かれんはこの言葉を言い、くるみの裂け目を開く。
「ハチミツがすっごく溢れちゃってる。舐め応えがありそうね」
膣内からかなり大量の愛液が。かれんは舌先で丁寧に蜜を吸うように愛撫する。
「ああ……かれん………いい…………」
くるみは悶絶の声を挙げる。
「くるみのハチミツ……、美味しい………」
かれんは愛撫を止める気配はない。
「アウ………フゥ………」
やがてくるみは快楽のピークを迎えようとしていた。
「私ばかりじゃズルイわよね。今度はくるみが私を気持ちよくしてくれるかしら」
「うん」
今度はくるみがかれんの上着を脱がせる。更にブラジャーを取り、乳房が露わになった。
「かれんの胸………、綺麗………」
くるみはかれんの乳房に釘付けになる。
(恥ずかしいな……、でもくるみだから………)
見られることは承知のはず。しかも親密な間柄だからこそ羞恥も忘れかけようとしている。
「かれんのイチゴも……熟してる……」
早速くるみは、かれんの乳首を口で愛撫する。
「あ……そこ………、気持ちいい……」
くるみもリズミカルに舌の動きを活発にさせる。やがて口元から離れ、唾液の糸が切れていく。
「かれんのイチゴも、美味しかったわ」
「満足していただけたかしら?」
かれんが意図的にくるみに意見を求める。
「まだまだ、もっと頂戴」
くるみは満足していないのか、かれんの耳元で囁く。
「かれん、あなたのハチミツ欲しいの」
「え……?」
かれんは驚く。このとき既に蜜が潤っているとは知らなかったのだ。
「もう出来上がってる頃かもね」
くるみはおもむろにかれんのスラックスを脱がせた。
「やはり濡れてるわ」
「……………」
もはやかれんも沈黙するのみ。ショーツも脱がせて、かれんの裂け目に視線を集中させる。
「……溢れてる」
「…お願い、くるみ……、私のハチミツを…………」
「……うん」
くるみはかれんの裂け目を開く。甘い香りがくるみの鼻に付いた。
「甘くておいしそう……」
早速くるみはかれんの陰核を舌の先でつつくように愛撫する。
「くるみ……、いい……」
かれんは声を殺すように喘ぐ。
「かれんのハチミツ……、美味しい…………」
くるみは流れるような愛液をすするように飲み込んでいた。
「ああ……ん、もっとォ……」
かれんはまだ足りぬ悦楽を更に求めようとしている。
「くるみ、これは何だと思う?」
かれんは樹脂の棒を取り出す。しかも先の部分が丸く太くなっている棒である。
「ま、まさか……これ……」
「ウフフ、すぐ使いたいと思ったけど、くるみにはまだ早いと思うからやめておくわ」
くるみはこの言葉を聞いて胸をなでおろす。かれんはそそくさと棒を仕舞っておいた。
「やはり貝合わせで締めようかしら」
「2人で気持ちよくなれれば最高ね」
早速2人は裂け目同士を近づけ、両方とも糸がつながるように愛液が一つになる。
「くるみのが…当たってる……」
「かれんと一緒になっちゃった」
ゆっくりと動き始めた合わせ目。しかし動きも徐々にピッチを上げていく。
「くるみのが……こすれる………、こすれてる………」
「かれん……す、すごく………イ、イイ…………」
テンションもエクスタシーも上昇する。それに連れ、声も一段と大きくなる。
「も、もう、止まらない……」
「どうしよう、さらに熱い………」
こうなったら突っ走るのみ。勢いに任せてテンションも更に上がる。
「くるみ、もう、もうラ、ラメェ……」
「かれん、もう…、イッちゃう……、よ……!」
快楽はようやくピークに達した。この時2人は折り重なるように横になっている。
……数時間の沈黙を経て2人は目覚める。しかもくるみは体力消耗からか、ミルクになっていた。
「かれん……、どうミル?」
「大丈夫よ。ミルクになっちゃったのね」
まだ意識は朦朧とする2人。しかし時間が経つに連れ意識を取り戻していく。
「今日の提案、忘れちゃ嫌ミル」
「そうね、指切りゲンマンでもしようか」
ミルクの耳をかれんの小指で上手く絡めた。
「指切りゲンマン、ウソついたらハリセンボンのーます…」
しかし、ミルクの耳に力が入ったのか、スッポ抜けてしまったのだ。
「………ミ〜ル〜ク〜、どこに入れてんのよ〜〜〜!」
見事にミルクの耳は、かれんの股間の裂け目に入ってしまったのだ。
「……ミル?あ、まずいことしちゃったミル〜!」
無意識でやってしまったのか、ミルクは困惑に陥る。
「また私を燃えさせるようなことをしてくれたわね〜!」
「ち、違うミル〜」
瞬時にくるみに変身する。
「こんな格好しちゃって、まさか2回戦をやりたいわけ…?」
「え…?私ったらスッポンポンだわー!」
どういうワケか変身したときは一糸纏わず、生まれたままの姿である。
「早速2回戦やっちゃいましょ、くるみ」
やる気満々のかれん。しかしくるみは言いなりにならざるを得なかった。
「は、はい……」
2回戦を楽しんでいるとき、かれんの部屋に電話が入った。
「かれんお嬢様、今晩のお食事はどうなさいますか?」
電話の主は厨房のグランシェフからである。
「今日はシェフのきまぐれでお願い、いいわね」
かれんはそう言って手短に電話を切った。
「かれん、2回戦もいいわね!」
「当たり前でしょ?2回戦も最高よ!!」
2回戦がどのような内容なのかは定かではない。しかしこのことで絆がますます深まっていくかれんとくるみなのであった。
おしまい