ウエスターは大きな身体を湯船に沈め、悠然と構えていた
彼の膝の上には女が跨るように座り、ときおり口唇を重ねながら他愛のない世間話をする
いわゆるバツイチで、いま独り身であること
昼間は美容院をやっていること
昔テレビに出たことがあること
娘が大事にしているぬいぐるみにあやかって源氏名を「シフォン」に変えたこと
世間話をしながらも、女の指は水中に潜む超弩級の魚雷をしっかり掴み、絶えずやさしい刺激を送り続ける
ウエスターは愛撫を満喫しつつ部屋を見回したところ、ふと、壁に立てかけてある銀色の大きな物体が気になった
「あの銀色のものは海で遊ぶときに使うものだよな?」
「隼人さん、マットプレイを知らないのね」
「マットプレイ?プレイということは遊ぶのか?」
「うふふ。レミが教えてあ・げ・る」
「・・・レミ・・・?」
「わたしの本当の名前よ。こんなこと言うの隼人さんだけよ」
シフォン、いやレミは風呂から出ると、壁に立てかけてあった銀色のマットを広げると、洗い場に置かれていたボトルを手に取り、洗面器に向ける
女がボトルを絞ると、粘性の高い透明の液体−液体というよりもゲル状の物質−が噴き出し、洗面器を満たしていく
そして湯を足し、巧みな手つきで洗面器の中を混ぜ始める
女が手を上げるたび、ヌラヌラと光る液体が腕にまとわりつくように垂れ落ちる
クチャクチャと、男女の交接に似た淫猥な音が響く
ウエスターは女の手つきを興味深げに眺めていた
レミは洗面器の中の液体を半分ほどマットに撒いた
「隼人さん、ここにうつ伏せになって」
ウエスターは浴槽を跨ぎ、マットに足を乗せる
マットに撒かれた液体を足の裏に感じる−ヌルヌル滑って歩けない−
「歩いちゃだめ。マットは滑って危ないわ」
ウエスターはレミの指示通り、ゆっくりとマットの上にうつ伏せになった
ヌルヌルの液体のせいで、身体を固定することができない
バランスを取るために身体を微動させるたび粘液が絡みつき、肉体とマットに挟まれた肉棒に絶妙な刺激を与える
「こ、このヌルヌルするものは何だ?」
「これはね、ローションっていうの。みんなを幸せにする魔法の液体よ」
「ローション・・・幸せだと?」
ほどなく、ウエスターの背中にもローションが撒かれ、そこにレミが身体を重ねてきた
薄い潤滑油の膜を通して体温を感じる
背中越しにマシュマロのように柔らかい乳房を感じる
尻のあたりにジョリと硬い繊維のかたまりを感じる
まだ何もしていないのに、極太の怒張ははちきれんばかりに固くなり、自身の肉体とマットに挟まれた状態で暴れている
レミはウエスターの首筋に唇を当て、強く吸い上げる
快い電流が後頭部から脊髄を通過し、陰部へと駆け抜ける
女の身体がツルリと下方へ滑り、そして上方へと滑る
柔らかい乳房の感触が腰から尻へ、尻から腰へと移動する
硬い叢が右の太腿、左の太腿と交互にこすり付けられる
白濁のマグマを湛えた陰嚢は大きく膨らみ、脳髄から放出指令が出る瞬間を待ち焦がれている
レミは背筋を丹念に舐め上げると、さらに下方へ移動する
「レ・・・レミさんっ!」
ウエスターは思わず括約筋を締め、尻を硬くする
女の舌は硬直した筋肉をほぐすように、外から内へ、内から外へと円を描くように這い回る
そして、無防備に曝け出された菊門に唇を当てると、舌を硬く尖らせて中心部を激しく突きはじめた
「くぁwせdrftgyふじこlp」
その瞬間、陰嚢のダムは決壊し、極太の怒張からは大量の白いマグマが噴出した
「あら、もうイッちゃったの?」
レミは悪戯っぽく笑いながら、ウエスターを仰向けに、大の字にさせる
厚い胸板はローションと精液が絡みつき、淫らな光を放っている
つい今しがたエネルギー弾を放出した大砲は力を失くし、次の戦いに備え眠りについている
精悍な表情は失われ、あまりの刺激に目は虚ろ、口は半開きである
レミは胸と胸を合わせるようにウエスターの厚い胸板の上に伏せる
甘いコロンの芳香が気付け薬となり、ウエスターの目に炎が灯る
そしてさきほど背中で行ったように、白い肢体を前後左右に滑らせる
身体が上方にあれば、唇を重ね、舌を絡ませ、甘い唾液を注入する
身体が下方にあれば、いまは砲身を柔らかくして眠る巨根に舌を這わせる
二つの肉体が離れることを許すまいと粘液が糸を引き、クチャクチャと卑猥な音を奏でる
背中越しでは得られない、視覚による刺激にウエスターの陰茎は力を取り戻し、再び怒張という言葉がふさわしい状態となる
「隼人さん、すごいわ」
レミはやさしく愛でるように極太の怒張を撫でると、甘えた声で囁く
「本当は着けないといけないんだけど、隼人さんはト・ク・ベ・ツ」
太く逞しい腰に跨り、灼熱の肉棒に手を添えると、ゆっくり腰を下ろす
蒼い叢の奥に、真っ赤な秘花が大きく開いている
ローションと精液、そして自身の愛液で濡れそぼち、淫らな光を鈍く放つ
極太の亀頭が膣口に触れる
クチャリと二人の陰部に絡みつく粘液が交じり合う音が次に待ち受ける刺激への期待感を高める
しかし、ウエスターは括約筋に力を入れ、ペニスを上に向け、灼熱の亀頭で真っ赤に充血した陰核を叩く
二回、三回・・・繰り返し、繰り返し、会陰部への責めを加える
「あっ!ああああああんっ!」
不意の責めに錯乱状態になったレミを確認すると、ウエスターは両手をマットの両端から外す
そして、レミの腰を掴むとぐいと引きおろした
「んああああああああーっ」
極太の怒張はローションの助けも借り、たやすく秘腔に収まっていく
秘花を引き裂き、最深部の神殿まで貫く
レミの全身を真っ二つに引き裂かれるような激しい痛みが駆け抜ける
両目の焦点は失われ、金魚のように口をパクパクさせている
「まさに、インフィニティだ・・・」
純白の裸身を硬直させたレミを見上げるウエスターの脳裏に少年時代の思い出がよぎる・・・
「国民番号WE6919194ウエスター様 あなたの初めてのパートナーはこの人です・・・」
全てを管理される管理国家ラビリンスでは、結婚相手はもちろん、日常の性交渉も管理される
知能の高い男には、知能の高い女がカップリングされる
顔立ちの美しい女には、顔立ちの美しい男が
身体能力の高い男には、身体能力の高い女が
ラビリンスのメインコンピューターが国民一人一人のデータから最適な組み合わせを選び出し、優れた子孫を残すシステムを構築していた
「こんなはずじゃなかった・・・こんなはずじゃ・・・」
薄暗いベッドルームの入り口で15歳のウエスターが凍り付く
知性はまあ平均以下だったが、並外れた身体能力、整った顔立ち、均整のとれた肉体美
そんなウエスターにメインコンピューターの出した答えは過酷なものであった
「あなたの巨根を収納できるのはこの女性だけです」
ベッドに横たわる女の身長は優に2メートルを超え、全身は褐色の剛毛に覆われている
だらしなく開かれた両脚の中心が淫らな蜜で濡れている―女というよりメスだ
全てを管理されている世界とはいえ、美醜の概念はある
感情もあるが、ただ、それを表現してはいけないだけだ
「かわいい坊や、こっちにいらっしゃい」
猛獣は立ち上がり、舌なめずりをしながら少年ににじり寄る
恐怖に身がすくみ、逃げ出すことができない
両肩を掴まれ、衣服を破りとられ、ベッドに放り投げられ、大の字に磔にされる
無理矢理勃起させられ、そして仰向けのまま猛獣に跨がられ、そのまま搾り取られるように射精させられた
「・・・こんなはずじゃ・・・」
そしていま、ウエスターはあの時と同じ姿勢にいた
しかし、彼がいま見上げた光景は、美しく可憐な女が、彼を受け入れようと眉間に皺を寄せ、必死に苦痛に耐えている―もはや、あの時の惨めな感情はない
ウエスターは下から貫いた姿勢のまま動かず、レミの肉壁が分身にフィットするのを待つ
レミも、男の下腹部に両手を置き、じっと動かずに膣内のヒダ一枚一枚を深く挿された肉柱に絡み付かせ、包み込んでいくのを待つ
肉柱を中心に甘い痺れが全身を侵略して行く
「・・・は・・・や・・・と・・・さん・・・」
レミがゆっくりと腰を振りはじめた
リズムに合わせて二人の全身にまとわりつくローションが淫らな密着音を奏でる
ウエスターはレミの両手を取り、前に倒れ込ませると唇を奪い、舌を絡ませる
「はぁ・・・はぁ・・・すごい・・・壊れちゃいそう・・・」
摩擦係数がゼロとなったマットの上で必死にバランスを取りながら、下から緩やかな抽送を加える
今までに味わったことのない衝撃にレミは気が狂いそうになる
極太の怒張を押し込まれると、口から内臓が押し出されてくる感覚が走る
逆に、引き抜かれると膣から内臓を全て掻き出されるような感覚に襲われ、全身の毛穴が開く
「はあっ・・・も、もうだめっ!」
レミは身を起こすと、再びウエスターの下腹に手を置き、腰を激しくスライドさせはじめた
前傾姿勢を取り、秘裂の中心で固く屹立する淫蕾を男の恥骨にこすりつける
グチャッ・・・グチャッ・・・
レミの白い肌は真っ赤に染まり、全身でウエスターを受け入れる態勢を整えようとしている
豊かな乳房は粘液にまみれ妖しく輝き、抽送のリズムに合わせて乳首から滴り落ちる
蒼い叢に隠れて見えぬ接合部からはローションと愛液の混じり合う卑猥なメロディが響く
肉壁は激しく収縮し、複雑な刺激を亀頭に与え続ける
もはやウエスターが動くまでもない
「だめっ!だめだめだめだめーっ!」
レミがさらにスピードアップする
ウエスターはマットの両端を掴み、二人が滑り落ちないようにする
身動きの自由を奪われたことで、彼の快感も一気に高まる
「レ、レミさん・・・も、もうすぐ出そうです・・・」
「わ、私もイキそうよっ・・・!はっ!はああっ!」
レミはウエスターに下から貫かれた姿勢のまま、腰を円運動させはじめた
肉壁全体に快い電流が駆け抜け、レミは大きく背をそらす
ウエスターも、浅く、深く、と男根を細かく出し入れする
二人のリズムがシンクロし、抽送が加速する
「ぬおおおっ!出るうううっ」
「い、いくいくいくーーーっ」
ウエスターはレミの中で猛烈な勢いで射精する
レミもウエスターの樹液を一滴残さず受け止めようと肉壁を激しく収縮させる
見る間にレミの子宮は白濁のマグマに満たされて行く
「は・・・や・・・と・・・さん・・・」
レミはうわ言のように男の名前を呼び続けている
ウエスターは分身をゆっくり引き抜くと、滑らないように気をつけながらレミを抱き上げ、ベッドへと運ぶ
レミは放心状態―秘花はぱっくりと開き、膣口からトプットプッと白濁を吐き出し続けている
ウエスターはバスタオルを掛けてやると、銀色に輝くマットに目を向ける
(このマットとローションは危険だ・・・いまさら不幸を集める必要はないが、人間どもにこの幸せを味あわせることは許せないな)
ウエスターはおもむろに立ち上がると、黄色いカードを手に取り、マットに投げつけた
「ナケワメーケ!我に仕えよ!」
銀色のマットは見る間に巨大化し、建物の天井を吹き飛ばして雄叫びをあげる
「ナケワメーケ!オスペ!オスペ!」
「行け!ナケワメーケ!街中をローションの海にしてしまえ!」
そのころ、自室で勉強していたせつなの部屋に置かれたクローバーボックスが光を放った
(・・・ラビリンス!?)
突如、クローバーボックスが光を放ち、ラビリンスの襲撃をせつなに告げた
(ここは・・・ナイトクローバー!)
せつなの認識では、ナイトクローバーはセックスに飢えた男女が集う不潔な街
もちろん、中学校の校則では昼夜を問わずナイトクローバーへの立ち入りは禁止されている
まだイースだった頃、不幸集めに夜のナイトクローバーを探索した時、援助交際を持ち掛けてきた中年男を半殺しにしたこともある
(黄色いダイヤということはウエスターか・・・)
せつなはクローバーボックスが投射する街の映像を注視し、ナケワメーケ掃討作戦を練り始めた
しかし、信じられない光景に背筋が凍る
(お、おじさまっ!?)
巨大な銀色のマットレスを模したナケワメーケの上で、数人の裸の男たちがもがいている
その中にラブの父、圭太郎の姿を見つけてしまったのだ
さらにクローバーボックスは残酷な光景を映し出す
(あれは美希のお母さん!?)
パンツ一枚の姿でナケワメーケを操るウエスターの足もとには蒼い長髪の女性がひざまずき、ウエスターの股間を撫で回している
(だめだわ。ラブと美希は連れて行けない)
せつなはリンクルンを手にすると、祈里のもとに電話をかけた
「ブッキー、ごめんね。寝てた?」
「ううん、大丈夫。せつなちゃんどうしたの?」
「ラビリンスが現れたわ」
「えっ?なんで?」
インフィニティが出現したいま、不幸集めをする必要はないのに・・・
「わからないわ。ただ、ウエスターがナケワメーケを使ってナイトクローバーを襲ってるのよ」
「ナイトクローバーってあの・・・」
「そう、『あの』ナイトクローバーよ」
「ラブちゃんと美希ちゃんには?」
「二人は連れて行けないわ」
せつなはクローバーボックスが投射する映像をリンクルンに転送する
「こ、これって・・・!?」
祈里の声が震えている
「そうよ。だから、二人で行かなきゃならないのよ」
せつなの声も震えている
「わかった。いまからそっちに行くね」
「行け!ナケワメーケ!暴れまくれっ!」
「ナーケワメーケ!ツボアラーイ!センボウキョー!」
ナケワメーケは良い子には意味不明な雄叫びをあげながら街を蹂躙する
「ソクソクーッ!ナマシャクーッ!エヌエスーッ!」
ネオンサインを蹴散らし、車を踏み潰し、建物を破壊していく
「スケベイス!タワシアライッ!オチャヒキー!」
人々は逃げ惑う−着飾った男女だけでなく、下着姿で逃げている者もいる
「ニュウカイキンムリョウ!イチジカンハーピャクエン!」
・・・違う業態もカヴァーしているようだ
「そこまでよっ!」
月光に照らされたビルの上に二つの人影が見える
「イエローハートは祈りのしるし!取れたてフレッシュ!キュアパイン!」
「真っ赤なハートは幸せの証!熟れたてフレッシュ!キュアパッション!」
「プリキュア、お前達ここがどういう所かわかって来たんだろうな。こんな連中助ける価値ないんだぞ」
眼下のナケワメーケの上ではローションまみれの男たちがもがいている−苦悶の表情ではない、恍惚の表情だ
不潔なものを目の当たりにし、少女達の表情が歪む
「・・・でも、みんなを怖がらせて街を壊すことは許さない!」
「ハッハッハッ!では、お前たちに大人の嗜みというものを教えてやろう。やれ!ナケワメーケ!」
ナケワメーケが巨体を揺すり、プリキュア達の立つビルににじり寄る
パッションがパインに目配せをする
(・・・パイン、さっき言った作戦通り行くわよ)
(パッション、気をつけてね)
パインはビルから飛び降り、ナケワメーケの前に立つ
ナケワメーケはおよそ10メートル四方の銀色のマットの四隅から、長さ5メートル程度の黄色く細い足が生えた姿である
マットの上には5人の男が捕らえられているが、祈里からは見ることができない
作戦とは、祈里が下方から攻撃しナケワメーケの気を引く間に、パッションがマットの上に飛び乗り、男達を救出する、というものであった
攻略のポイントは、ナケワメーケの全身を覆う粘液を浴びないことである
「私が相手よ!」
そう言うや、パインは怪物の細い足に鋭い回し蹴りを放つ
グシャリと鈍い音が響き、怪物がよろめく
打点から粘液が飛び散り、一部はパインの顔にもかかる
(何これ、気持ち悪い)
「ナケワメーケ!ローション!ショショショショショーン!」
ナケワメーケの口が尖り、透明の液体がパインめがけて速射砲のように噴射される
パインは後転しながらこれを避ける
粘液は
そして再度怪物の足もとにもぐりこむと、もう一度同じ足に強烈な蹴りを叩き込む
怪物の姿勢がさらに傾き、ドスンドスンと上に乗っていた男が二人、滑り落ちてきた
男達は落下のショックで正気に戻ったのか、全裸のままその場から走り去る
(ラブちゃんのお父さんは・・・まだ上にいるのね)
そのころパッションは別のビルの屋上に飛び移り、突入のタイミングを計っていた
(上にいるのはあと3人・・・いける!)
パッションはナケワメーケの背中−ローションに覆われたマット−めがけて飛び降りた
(・・・滑るっ!)
パッションは着地に失敗し、しりもちをついてしまう
そして、最悪なことにこの姿勢のまま裸の男達のもとへ滑走してしまう
(い、いやっ!止まって!)
願いもむなしく、赤いドレスをまとった少女は、獣欲に目を血走らせている全裸の男達のもとへと届けられてしまった