「ちょっと大輔、もっと力入れて!全然効いてないわよ」  
「へいへい、わかってるって。…ったく、人遣い荒いよな」  
「文句言わないの。芸能界のほうがも〜っと上下関係とかきついんだから」  
「それ、何度も聞かされたっての」  
 
夜の四葉町の、とある家の一室。ぶつくさ文句をたれながら、大輔と呼ばれた少年がベッドの上でうつぶせになったピンクのロングヘアーの女性にマッサージを施していた。  
その女性は知念ミユキ。今をときめくダンスユニット『トリニティ』のリーダーにして、大輔の姉だ。  
明るい性格や表情、プロ意識の高い姿勢で老若男女問わず人気な彼女も、この時ばかりは17歳らしい顔をのぞかせる。  
 
一方の大輔は、面倒くさがりながらも野球チーム仕込みのマッサージで姉の体のコリをほぐしていく。  
知念家の両親は共働き、しかも出張が多いゆえに、家の仕事はほぼ大輔に一任されている。その延長線上で、「疲れている」等の理由を付けられ、姉のミユキにこき使われているという訳だ。  
それでも、たまに小遣いやドーナツをくれたり、気になる異性・桃園ラブのダンスの先生の連絡係を任されている事もあり、それほど不満はなかった。  
何より、コンサートなどでの活躍ぶりや電話越しでの事務所との打ち合わせを目の当たりにしているので、尊敬の念を抱いているのも事実だ。  
 
ただ。大輔の目はどこかうつろで、覇気がない。力を入れて背中を押しているつもりでも、それがいつもの比ではないのがわかる。  
「ねえ大輔、もしかして本当に調子悪いの?」  
「うん、俺も今日はマジで疲れててさ。練習試合の先発任されて、鍛えられ方も半端なくって」  
「…そっか。あんたもちゃんと頑張ってるんだ」  
「あ、当たり前だろ!俺の好きな事なんだから」  
思わずムッとなる大輔。しかし、包み込むような優しい視線に出掛けた文句を飲み込む。正直、これを見たら彼はグゥの音も出ない。  
「姉ちゃん相変わらず卑怯すぎるっての、それ」  
「黙っちゃうあんたもあんただって」  
 
えへへといたずらっぽく笑いかけるミユキ。それに懐柔されたかのように、大輔は耳まで真っ赤にして黙々と姉の体を押し続ける。  
(…にしても、マジでキレイな体してるよなぁ、姉ちゃんって)  
改めて見る姉の体。さすが、プロのダンサーは伊達ではない。  
余計な脂肪のない、すっきりとした体型。それでいて、むっちりとした形の良い尻とふっくらした胸。男のファンが多いのも当然だ。  
それを考えると、この光景を独り占めしている自分はかなり得しているのではないか?そんな事を考えていると―  
 
ズキン。  
唐突に下半身が熱くなり、思わず大輔は後ろを向く。  
(こっ、こんな時に勃つなよな…!)  
突然の生理現象に慌てふためく大輔。普段はラブにしか反応しないそれが、自分の姉にガチガチに固まってしまったのだ。  
手の動きを止めた弟が気になり、ミユキも不思議そうに振り向く。  
「もう、せっかく気持ちよくなってたのに〜。…どうかした大輔?!」  
「な、なんでもないって姉ちゃん」  
「すごくきつそうじゃない。ちゃんと私のほうを向きなさい!」  
「いや、ちょっ待っ…!!」  
汗をダラダラ流し、前屈み気味になっている大輔。慌てたミユキはそんな彼を力任せに自分のベットに押し倒す。だが、そこで見たのは―  
「あっ…え、ええ…?」  
「………」  
 
白いシャツとトランクスという、いかにも男子らしい寝巻き姿。だが、いつもと確実に違ったのは、そのトランクスの一部分がもっこりと盛り上がっていたこと。  
大きく目を見開くミユキ。しかし、なぜか手は小刻みに震えながらも膨らんだところを押さえ、ゆっくりと擦っていく。  
(…もしかして、私で大きくしたの…?)  
「ご、ごめん!これはその、つい…。って、お、おい、姉ちゃん…?」  
「…大輔の、お、おちんちん…」  
 
姉にぶん殴られるほど怒られるのではないかという怖さ。何より、勃起した自分の象徴を見られた恥ずかしさで涙目になっていた大輔。  
ところが、予想外の姉の行動に、今度は心臓が止まりそうなほど驚いていた。  
下着の上から温かいものを感じるミユキ。彼女の視線は弟の勃起した象徴をジッと捉える。すると、彼女は一気に彼のトランクスを引き下げる。勢いよく飛び出たそれに、ミユキの瞳は潤み、顔は蒸気していく。  
「お、おい!何やってんだよ、姉ちゃ、くひぃ!」  
(そういえば、随分触れてなかったなぁ、大輔のおちんちん…)  
すっかり自分の世界に浸かってしまったミユキは、弟の戸惑いにも気付かず、いきり立った肉棒に両手を添える。  
そして遂に、彼女はそれをしごき始めた。  
 
「うぅあ…何やってんだよ姉ちゃん、姉ちゃん!!」  
(すごい、前見た時より大きくなって…。ちゃんと皮も剥けてるぅ…)  
 
くちゅ、くちゃ、くちゃっ  
 
揉みしだくように、しかし緩急をつけながらミユキは大輔の育ったものに刺激を与える。しばらくすると、手に何かヌルヌルしたものが付きはじめていた。いわゆる我慢汁だ。  
ミユキはそれに心踊り、さらにペースを速める。それに合わせ、息遣いも激しさを増す。  
一方、されるがままの大輔は気持ち良さとそれを与えているのが自分の姉という倒錯した状況に、何も考えられずにいた。  
どうして?何で?どうして?  
ただ疑問を投げかける言葉だけが頭の中を駆け回っていく。だが、彼の性器は与えられ続ける快感に対し、赤信号を点滅をさせる一歩手前でもあった。  
ビクビクと震える弟の肉棒。ただ手で行なうだけであるのに、ミユキは下着はおろか、ズボンにシミが出来るほど愛液を垂らし始めている。  
そして、遂に大輔にも限界が訪れる。  
 
「うあああ、出る、出ちまうううっ!」  
「出るの?大輔の、おちんちんから出るの?」  
ビュッ、ビュプッ。  
叫びと共に亀頭の部分を一気にしごき上げたミユキ。その勢いのまま、鈴口から白い液体が発射される。飛び跳ねるように出たそれは、彼女の手をグチョグチョに染める。  
(これ、もしかして精液…なのかしら…?)  
惚けた顔で、己の手に付いたものをまじまじと見つめるミユキ。すると、それをさも愛おしそうにペロペロと舐め始める。  
(苦い…。けど、これが大輔の、大輔の汁…)  
 
バシィッ!  
堪能の時間は、しかし空気を切り裂く音と彼女の左頬の痛みによって終わりを告げる。  
あまりの突然の出来事に、ミユキは状況が把握できない。ただ、肩で息をしながら腫れた右手を見つめる弟がいたことだけはわかっていた。  
 
「姉ちゃんのバカ、バッキャローーー!!」  
 
部屋を揺るがすほどの、激しい大輔の怒声。ようやく我に帰ったミユキは、はっと顔を上げる。そこには、羞恥と混乱に涙を浮かべ、ブルブルと体を震わせる少年の姿があった。  
「―わ、訳わかんねーし。どうしたん、だよ。うぐぅ、姉ちゃん。ひっく…」  
静かに泣きながら、ミユキの体に寄りかかる大輔。優しく受け止めた瞬間、ようやく彼女は認識することができた。自分が弟にやってしまった事の大きさを。  
「…っ!ごめん、ごめんね大輔!ごめんなさい、ごめんなさい!!」  
不安でいっぱいになった弟を精一杯抱きしめ、わんわん泣き始めるミユキ。  
(なんなんだよ、なんなんだよ…)  
心で悪態をつきながらも、叩いてしまった姉の左頬をなでる。その痛みが飛んでいくようにと、願いながら。  
 
夜はまだ、はじまったばかりだ―  
 
 
 
「…姉ちゃん、落ち着いた?」  
「うん、大丈夫…たぶん」  
 
月が静かに輝く夜。大輔とミユキはベッドの上で背中を合わせ、足を抱え込んで座っていた。口を開いても、二言三言で会話は途切れる。  
―しかし、黙ってばかりでは何も進まない。  
 
「なあ、どうしてあんな事したんだよ?」  
「………」  
「俺もう怒らないし、叩いたりしないからさ…話してくれよ、姉ちゃん」  
言葉を紡ぐごとに、大輔の思いがくっつけた背中を通して伝わる。  
気が動転してたとはいえ、姉に手を上げてしまったこと。それが彼を後悔の底へと落としていた。  
弟の優しさに、ミユキの涙は再び流れる。そして、ようやく閉ざされた口を開いた。  
「…私ね、ケンカしたり悪態つかれたりしても、大輔のことが大好きなの。本当よ」  
「俺だって、姉ちゃんの事は…!」  
「でもね。お姉ちゃん、好きだからって理由で小さかった頃の大輔にね…いたずらしてたの」  
 
唐突で、それでいて衝撃的な告白に顔が真っ赤になったまま固まる大輔。だが、ミユキの語りはまだ続く。  
「最初は、夜中に大輔の部屋に入って、寝顔を見るだけで満足してた。…でもね、それだけじゃ満足できなくなった。『もっと触れたい、くっつきたい』って気持ちが、強くなったの…」  
そして始まった、大輔に対する行為。  
キスをしたり、ベッドに入り込んでくっつく。手や足の指をしゃぶったり、乳首を弄る。果てはパジャマのズボンを引き下げ、肉棒に触れたりお尻を舐め上げる―。  
ミユキ自身わかっていた、弟への行為がエスカレートしていくのが。だからこそ、ダンスを通じた芸能界デビューで弟に対する行為を止められると信じた―。  
 
「―でも、想いは全然消えなかった。それどころか、成長する大輔を見てたら欲望がどんどん大きくなって。自分で慰めても、ちっとも消えなかった。それで、今日大輔のおちんちんが膨らんでるの見たら…」  
そこまで言い終え、また泣き始めるミユキ。羞恥心と、大輔に永遠に軽蔑され続けるという悲しみに。  
 
「な、なあ、そんなに俺の体って魅力的なのか姉ちゃん?」  
「え…?」  
恐る恐る振り返り、弟の顔を見るミユキ。彼の表情は真剣のようであって、強張ってるようでもいて。  
「正直、寝てる時に変なことされてたのはショックさ。…でも、泣いてる姉ちゃん見るのが一番嫌だし。そ、それに姉ちゃんだったらいろいろと嬉しいかも…やべっ、何言ってんだよ、俺!!」  
一人あたふたする彼の様子に、きょとんとなってしまうミユキ。だが、意を決した大輔は姉の手をギュッと握り、瞳をジッと見つめる。  
「だから、気になるんなら俺の体触っていいよ。姉ちゃんが苦しい気分だと、俺だって苦しい」  
 
あまりの衝撃に、口の中が乾き声が出せなくなるミユキ。しかし、優しく微笑むと大輔の体を引き寄せ、顔をすり合わす。涙で頬をぬらしたまま。  
「もう!それだけお姉ちゃんに優しかったら、ラブちゃんにもそうしてあげればいいのに」  
「な?!ら、ラブと姉ちゃんは、その〜…。い、いろいろ違うんだって!」  
「…でも、ありがとう大輔。もう勝手に変な事なんかしないから」  
誓いを交わすと同時に、ミユキは弟の頬にキスをする。  
ラブはおろか、異性からそのような事を一度もされた事のない大輔の理性は、億光年まで遠のいてしまう。  
 
「ね、姉ちゃん!」  
姉にくっついたままの大輔は、勢いをつけ胸に顔をうずめる。まるで、赤ん坊が母の乳房を求めるように。  
「俺も、姉ちゃんと同じことしたい!触ったり、舐めたり、エッチな事たくさんしたい!!」  
がっつくほどの弟のパワー。だがミユキは拒否することなく、むしろこの瞬間を待っていたかのように受け入れる。  
「もう、直球すぎるんだから。…いいよ。いっしょに、エッチなことしよ」  
「姉ちゃん。…あっ」  
茹で上がった顔のまま、姉と弟が口を合わせる。そして、互いの舌を絡めあわせ、懸命に唾液を交換する。  
 
ジュプ、チュルッ。  
 
単純な行為であるがゆえに、求め合う衝動はどんどん上がっていく。そんな中、ミユキは弟の手を自らの胸部へと導く。  
「お願い、大輔。お姉ちゃんのオッパイ揉んでぇ」  
ぷつん。はっきりと聞こえるほど、大輔の頭の中で何かが音を立ててきれる。ギシギシときしむベッドの上、大輔はミユキを押し倒し、シャツをめくり上げる。  
柔らかい桃色ブラジャーで包まれた、たわわな2つの実。それが弟の手で乱暴に揉まれていく。  
「あ、あぁっ!あたし、弟にオッパイ揉まれて感じちゃってるよぉ〜」  
「姉ちゃん、マジでエロい…!」  
しばらくして、大輔はブラジャーを押し上げた。  
薄いピンクの乳頭と輪。ほのかに広がる甘い香り。それが余計に彼の性的衝動を刺激する。  
 
「ひいぃぃぃ!だいす、け、乳首、感じるからだめえぇ!」  
必死にむしゃぶりつき、乳首を甘噛みする大輔。思わず、ミユキはのけぞり、ベットから腰を浮かせる。明らかにイッていた。  
(姉ちゃん、姉ちゃん…!)  
DVDや本でしか知らなかった性の世界。それが、姉という身近な人間によって開かれた事への感動。  
憧れや欲望が入り混じった複雑な感情に、彼自身も追いつかなくなる。  
 
「うあ、またちんちんが痛くなってきやがった…」  
弟のつぶやきに、気持ちよさで意識が薄れ掛けていたミユキははっきりとそれを取り戻す。起き上がり、シャツやブラジャーはおろか、ズボン、パンティ、そして髪留めすら外していく。  
一切を纏わぬ、鍛えられた肉体。大輔の肉棒はそれによりさらに強度を増す。  
「大輔、来て。おちんちんの痛み、お口とオッパイで取ってあ・げ・る♪」  
唾液を胸に垂らし、舌をペロリとさせる姉の痴態。呼応するように、大輔もシャツとパンツを脱ぎ去る。  
そして寝転がったミユキの上半身に乗っかると、自身の象徴を2つの実へと挟み込む。  
「すげえ、ムニュムニュしてて気持ちいいよぁ〜」  
「大輔のおちんちんもおっきいね。頭が見えちゃってる」  
舌で亀頭に刺激を与えながら、ミユキは胸で挟まった肉棒をしごく。強烈で未知の快感に、大輔も思わず腰を動かす。  
 
パン、パン、パン!  
 
「はっ、はぁっ、俺、姉ちゃんを、トリニティのリーダーを犯してる…!」  
「ああ、言わないで!恥ずかしいよぉ〜〜…」  
打ち付ける卑猥な音と、姉を支配しているかのような感覚。それらが、大輔をさらに限界へと導く。  
ミユキも、弟が腰を動かす度に今まで感じた事のない快楽を味わっていた。芸能人の一人であり、姉である自分が弟の肉棒を胸に挟み、舐めている―。  
倒錯していて、それでいてどこかで望んでいた状況の実現に心を躍らせながら、鈴口から出る我慢汁を、舌と唇で吸い取っていく。  
 
そして、その時は訪れた。  
「姉ちゃん、俺…出そうぅ…!」  
「いいよ大輔、お姉ちゃんの顔とおっぱいにうんとかけて!!」  
「くっ、あぁ!」  
 
ビュビュッ、ビュパッ!  
 
溜められていた袋から、子種を含んだ白い液体が勢いよく放たれる。顔や胸はもちろん、ピンクの髪もそれに染まっていく。  
「ん、むぅ。…2回目なのにいっぱい出たね」  
「だって、姉ちゃんめちゃくちゃエロくて、上手だったから」  
「…ありがと」  
感謝の言葉を掛けながら、ミユキは髪をかき上げ、大輔の肉棒に顔を近づける。そして、残っていた精液を丁寧に舐め取り取っていく。  
 
「まだ大丈夫、大輔?」  
「うん、何とかな。…で、次は俺が姉ちゃんにしたいんだけど、いい?」  
「じゃあ、お願いしちゃおっかな」  
てへっと笑いを浮かべる姉に、大輔も自然と笑顔になる。  
 
さらに濡れていく、ミユキの蜜壷。大輔の肉棒も、また力を取り戻していく。  
 
姉弟の淫夜は、いまだ終りを告げない。  
 
 
ジュポッ、ジュッ、ジュルルル  
クチュ、チュッ、チュウゥゥゥ…  
 
そろそろ日付が変わり始めようとする中。  
とめどなく溢れる性の衝動のまま、ミユキと大輔はベッドの上で互いの性器を口に含み、刺激しあっている。  
頼み込んで、桃色に輝く秘肉を一心不乱にしゃぶりついていた大輔。肉芽を舐め上げる舌の勢いにミユキは体は何度も痙攣、頂点に昇りつめる。  
だが年上のプライドからか、イカせ続けられるだけなのは物足りなさがあった。  
なおかつ、夢中でがっつく弟の姿を愛おしく思った彼女は、弟を自分の上に乗せる形で再び肉棒に向かい合い、しゃぶりつくしていた。  
 
「はうっ、はぁ…。ちょっ、大輔ぇ、舐めるの激しすぎ…」  
「姉ちゃんだって、俺のちんちんや玉に音出るほど吸い付きまくってるくせに」  
「むぅ〜。ナマイキ言う大輔には…こうよ?」  
「な、なんだよ…って、あうぁっ?!」  
大輔は大きく目を開き、背を反らせる。  
彼の菊門、そこにミユキの舌が突き入れられたからだ。うっとりと味わいながら、彼女の舌は縦横無尽に動き回る。  
「ね、姉ちゃん。そこ汚ねえから、マジで…って、うわわわ」  
しばらく続く、腸内での乱舞。それに合わせ、大輔の背筋も何度も張ったり緩んだりを繰り返す。  
ダイレクトな反応に、ミユキは満足そうに一旦菊門から口を離す。  
 
「すっごく反応してくれてるね。…嬉しいよ、お姉ちゃん」  
―俺のお尻の穴を舐めて嬉しい?―  
いくらなんでも、あまりに変態すぎる願望。  
なのに嫌悪感は生まれない。逆に、舐められた不浄の部分がひくひくと疼き出す。  
それに比例するように、大輔の象徴もまた―。  
「じゃあ、もっとやってくれよ姉ちゃん。俺も舐めてやるからさ…変態マンコ」  
ちょっと恥ずかしさを匂わせる大輔の口調。  
ミユキは快感を求める弟に目を輝かせ、舌なめずりする。  
 
「ああ、大輔の穴本当に美味しい〜〜!オマンコもベロベロ気持ちいいよぉ!」  
不浄の穴の味に脳を痺れさせながら、ミユキは彼の肉棒をも激しくしごきあげる。  
「うっ、くっ…!姉ちゃんの手温かいぃぃ…。ああぁっ!!」  
姉弟の口の周りは、涎により鈍く輝きを帯びる。目の焦点は定まっていないものの、舌は互いのツボを確実に刺激している。  
互いを欲す。それだけが、今の彼らを支配していて。  
「姉ちゃん!また出そうだよぉっ!!」  
「ダメ、出しちゃ!」  
肉棒の根元をグッと掴む手。行き場をなくした快感は狂いそうなほど大輔を身悶えさせる。  
「な、何すんだよ…。マジでおかしくなりそうだったじゃん」  
「ごめんね。でも、出すのはね―」  
 
こ・こ・よ?  
 
ミユキは自分の秘所に指を当て、門を開く。ヌラヌラとした汁に濡れた陰毛は、準備が出来てることの、知らせ。  
「え…?い、いいのかよ?!だって、俺初めてだし。それに…姉ちゃん、こういうのやったこと―」  
「ないよ。大輔が、初めて」  
起き上がり、詰め寄ってくる弟の顔。ミユキは両頬に手を当て、口づけする。ふんわりと、蕩けるほどの。  
「ん、ふぅ。…あのね、お姉ちゃんだって本当は怖いよ。初めては凄く痛いって聞いてるし」  
「だったらなおさらじゃねえかよ!姉ちゃんに痛い思いなんかさせられっか!」  
「…優しいね、大輔。でも大丈夫だよ。大好きな人と一緒に出来るなら、痛いのなんか耐えられる。それに…今のうち経験積んどいたほうが本当に好きな娘とする時に役に立つわよ?」  
 
瞬間、想いを寄せる少女―桃園ラブの笑顔が大輔の脳裏をよぎる。  
いつもケンカ腰になってしまうけど、姉と同じくらいこの世界で大切な存在。  
もし、彼女と肉体的に接する事があったら。そうでなくても、もっと優しく接する事が出来たら―。  
絡み合う思考や欲望。パンクしそうになる。  
 
―俺、俺はラブと。ラブと…。………姉ちゃんと―  
 
それは口に出たのか、否か。ただ、くっつき合った姉弟の体が全ての答え。  
「私に任せて、大輔」  
「痛かったら我慢するなよ、姉ちゃん?」  
言いながら、ミユキはひくつく肉の扉へと弟の象徴を導く。そして、目配せで合図を送る。  
入れて、と。  
 
ミチィッ  
 
「〜〜っ!!うわぁ、あぁぁ…」  
体を切り裂かれるような猛烈な痛み。耐え切れなくなり流れる涙。処女の証は、やぶられた。  
笑顔の眩しいアイドルは、苦悶の表情を浮かべ、悶える。  
「ね、姉ちゃんやっぱり無茶だ!」  
「で、でも、今離れたくないよ」  
「だって、こんな、こんなに姉ちゃんが痛がってるのに…」  
肉棒に与えられる強烈な締め付けとは裏腹に、大輔の顔はクシャクシャになっている。  
どんなに生意気でも、異性の泣き顔だけは見逃せないし、見たくない。自分には伝わらぬ激痛に、悔しさと後悔が募る。  
 
「ねえ、お姉ちゃん今すっごく痛いよ。だけどね」  
弟の涙を指で掬い、ミユキは笑顔を浮かべる。すごく強張っていて、しかし満ちていて。  
「大輔の優しさが伝わってきて、何だか気持ち良いんだ。一緒に繋がれて嬉しいって、体が叫んでるみたいなの。だから、泣かないで。お姉ちゃんの体で、もっと気持ちよくなっていいんだよ?」  
瞬間、叫び声が部屋いっぱいに広がる。  
一匹の雄になった弟の肉棒は、破瓜の血に濡れたまま蜜壷の奥まで打ち付けられて。  
 
「姉ちゃん、姉ちゃん、姉ちゃん!!」  
「ああぅ!!痛いのに、痛いのに気持ち良いよぉっ!大輔のちんちんで、掻きまわされてるよぉぉっ!!」  
「俺も、姉ちゃんのマンコでこかれて飛びそうだよっ!もっと、もっと突きたいよぉ!」  
「いいよ、突いて!お姉ちゃんの、トリニティのリーダーのマンコを狂わせてぇぇ!!」  
汗で鈍い輝きを増す2人の裸体。痛みと快感、そして背徳感。彼らを動かすのはそれらだけで充分だった。  
互いを繋ぐ手。伝わる振動と温かさ。蕩けるような甘い匂いと息遣い。  
欲望に囚われた瞳は、ずっと互いのそれを途切れさせる事なく。  
 
「あっ、あ…。だ、大輔ぇ。お姉ちゃん、イッチャいそうぅ〜」  
「お、俺も、姉ちゃんのマンコで出そう…」  
「だったら、お姉ちゃんの膣に精液ドピュドピュ出して!お腹の中いっぱいに大輔ので満たされたいよぉ!!」  
「…!姉ちゃん、姉ちゃぁぁん!!」  
激しさを増す弟の打ちつけ。それに答えるように姉も腰を浮かし、激しく動く。  
全ては、間もなく訪れるクライマックスのため。  
 
「で、出る!姉ちゃんのマンコに出ちゃうよおぉぉぉっ!!!」  
「出して、お姉ちゃんの処女マンコに大輔の証いっぱいかけて!お姉ちゃんを、ミユキを大輔のものにしてえぇぇぇ!!」  
ビクビクッ!ビュパァ!  
背筋を突き刺すほどの痺れ。それと共に発射された白濁の液はミユキの子宮を満タンにしていく。秘肉の入り口からは、血の混じった精液がドロリ、垂れる。  
 
「はぁ、はぁ、はぁ…。大輔、気持ち、良かった…?」  
「………うん」  
いまだ繋がったまま、姉弟は余韻に浸る。汗にまみれた肉体は、激しさと想いの表れのようにも感じられて。  
「お風呂、入ろっか。一緒に」  
「そう、だな。…でも」  
大輔はミユキの胸に頭を寄せると、乳首を口に含みちゅうちゅうと吸い出す。  
「もう、大きな赤ちゃんだなぁ」  
「姉ちゃん、うるさい…」  
甘えん坊と笑いながらも、優しく手は頭をなでる。  
ゆっくり、ただ、ゆっくりと。  
 
「―はーい、撮影お疲れ様でしたーー!」  
「お疲れ様でした!」  
四葉町テレビ局の、スタジオの一角。  
音楽雑誌のインタビューから新曲のダンスの撮影のための移動と、ハードスケジュールの中のひと時の休憩に、トリニティのリーダーはホッと一息つく。  
咽を潤すドリンクは、それだけで再び体力と気力を彼女に与える。  
 
「さぁて、もう一踏ん張りいきますか!」  
「もう、張り切りすぎよミユキ?」  
「大丈夫よ、2人とも私のタフさは知ってるでしょ」  
「だからって、エンジンかかりすぎだって」  
テンションの高いリーダーの姿に、チームメイトのナナとレイカは苦笑する。でも、それでこそミユキだと彼女らも元気が湧く。  
「そういえば、今日のインタビューの時の写真撮影の時のミユキ、いつもと違ったよね」  
「てか、今までと違って色気があるっていうか…。まさか、彼氏が出来たとか?!」  
「なわけないでしょ!!」  
 
あきれた表情になるミユキは、詰め寄る彼女らの額に軽くでこピンをお見舞いする。  
「痛っ!リーダーひどい!」  
「うぅ〜。じゃあ、なんでいつもと違うのよ?」  
ブーブーと文句を垂れるナナとレイカを見ながら、ポツリ、ミユキは天井を見上げる。  
すっきりとして、晴れ晴れとした笑顔で。  
 
「自分の中にあったモヤモヤが吹き飛んだから…かな?」  
はっきりとしない答え。  
でも、いつもと変わらぬ笑顔に、2人はやっぱり安心して。  
「結局はぐらかしかぁ」  
「もう、今度きっちり聞かせてもらうからね、リーダー?」  
「ええ、そのうちにね!」  
言いながら、ミユキは携帯のメール受信欄を開く。  
そこには、マネージャーや局や雑誌の関係者、ダンスの教え子であるラブからのもの。  
そして―  
 
『姉ちゃん、お仕事お疲れ様。今日野球の練習で遅くなりそうだから、夕飯待っててくれよ。あと…またマッサージできる? じゃっ!』  
 
素っ気なくも愛しさが溢れる文面に、ミユキは思わずプッと噴き出す。  
そして、弟に捧げた秘所もクチョリと、密かに音を立てる。  
 
(ふふっ。私もマッサージ楽しみにしてるからね、大輔!)  
 
携帯を閉じると、ミユキは両の頬をパンと叩く。  
凛とした、プロの表情。それを見て、ナナとレイカも気を引き締め直す。  
「それじゃあ、またいきましょうか!」  
「OK!」  
「もちろんよ、リーダー!」  
 
今日もミユキは走る。トリニティのリーダーとして。  
ラブたち、たくさんの人たちの憧れとして。  
 
何より。  
弟を心から愛する一人の姉として―。       
 
《END》  
 

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