八月のある日、なぎさは額に汗の玉を光らせながら、ほのかと共に宿題をやっていた。  
うだるような暑さのせいか、元気娘のなぎさもどこか気だるそうである。  
「なぎさ、大丈夫?」  
「暑い・・・もう、ダメ」  
まだ昼下がりで、暑さが厳しい。そのせいか、ほのかのスカートの丈はいつもより短く、  
なぎさに至ってはパンツ一丁の有り様だった。それでも、暑い。  
 
「ねえ、なぎさ。せめてブラジャーだけでもしたら?」  
「暑いからヤダ。本当はパンツだって脱ぎたいくらいなんだから」  
なぎさは女所帯のベローネ学院育ち。しかも体育会系とくれば、どうしても羞恥心は薄  
めになる。実際、莉奈や志穂の家へ行けば、ショーツだって脱いでしまうのだ。お上品な  
ほのかの前だからこそ、最後の一線は守っているのである。  
 
「ほのか、お友達が見えてますよ」  
玄関の方で、祖母の早苗がほのかを呼んだ。なぎさとほのかは各々、顔を合わせ、何  
となしに頷きあい、玄関へ向かった。  
「ひかりさん」  
「こんにちは、ほのかさん・・・と、なぎささんは、お風呂にでも入ってたんですか?」  
「まあ、そんなトコ」  
パンツ一丁のなぎさは、肩からタオルをかけてひかりの前で仁王立ち。ついでに言うと、  
汗でショーツのクロッチが透けて、性器の形が丸見えになっている。ひかりはそこを  
チラ見した後、恥ずかしそうにうつむいた。  
 
「今日は、屋台もお休みなんです。アカネさんも出かけちゃいました」  
ひかりは早苗が出してくれた麦茶を、品良く口にしながら言った。するとなぎさが、お茶  
請けのようかんを頬張りつつ、  
「おばあさんの手作りようかん、美味し〜い!ひかり、よう噛んで食べなさい」  
と、父親譲りのジョークを披露した。待ってましたと言わんばかりのタイミングである。  
しかし、ひかりはお愛想程度に微笑み、軽く受け流した。案外、怜悧な所がある。  
 
「ひかりさん、アカネさんはどこに?」  
「何でも、以前勤めていた会社に行くって・・・妙にきれいなスーツ着てました」  
ふっとひかりの顔が曇った。いつだったか、アカネに商社へ戻って欲しいという話が  
あった事を、思い出しているらしい。  
「まさか、デートだったりして。もぐもぐ・・・」  
ようかんを食べながら、話に参加するなぎさ。食い気が満たされれば、今度は色気。  
まったく本能のままに生きている中学三年生である。  
 
「それなら、いいんですけど・・・」  
風になびく風鈴を見つめながら、ひかりは呟いた。早苗が玄関に打ち水をしたおかげ  
で、風が出てきている。しかし、なぎさは相変わらずパンツ一丁のままだった。  
 
あるゴルフ場の九番ホール。藤田アカネはそこにいた。商社ウーマン時代には、接待  
などで良く通ったコースだが、今日のアカネはプレイヤーではなく、ただのキャディとし  
ての参加だった。  
「ナイス・インです、社長」  
同行のプレイヤーが球をカップに沈めると、アカネはちょっと大げさに手を叩いてはしゃ  
いだ。体が上下すると、たわわな乳房がぶるんぶるんと揺れる。何故かアカネは、白い  
ビキニの水着姿だった。それも、きわめて布地が少ない水着である。  
 
「キャディのおかげだよ、アカネくん」  
「いいえ、社長の腕あっての事ですわ。うふふ」  
社長と呼ばれたのは、腹が突き出た五十がらみの中年男。その後ろに、ビキニ姿のア  
カネが寄り添っている。細身の体に着せられたビキニのトップは、乳首も隠れぬほど小  
さく、またボトムに至っては、陰裂を食い込ませるだけに作られた、紐の如き物であった。  
 
「アカネくんに付き合って貰うと、スコアが伸びるんだ。ナイスバディと、ナイスバーディ  
が洒落てるせいかな」  
「うふッ・・・社長さんったら、お茶目」  
アカネを連れ立っているのは、海外で海産物を扱うバイヤーだった。ただし商売人として  
は性悪で、商いにかこつけて、賄賂や女を当たり前のように要求する下衆である。しか  
し、海外では各国の役人や軍隊などに顔が利き、何かと役に立つ男だから、性質が悪い。  
 
『藤田先輩、助けてください』  
昨夜、アカネのもとにこんな電話がかかった。それは今、アカネと恋仲にある中尾という  
男からだった。  
 
『何があったの?』  
『実は俺、バイヤーの坪井にカスを掴まされて、会社に大穴を開けてしまいました。このま  
まじゃ、資金繰りが難しくなって、会社は倒産するかも』  
中尾は泣き声で、アカネにそう言った。ちなみに坪井とは、今、アカネとラウンド中の社長  
である。  
『坪井は何を要求してきたの?』  
『それが・・・』  
中尾は声を詰まらせた。何か言いにくい事なのだろうか。アカネは励ますように言う。  
『はっきり言いなさい、中尾クン』  
『あの男・・・藤田先輩とゴルフをさせてくれって、言ってきたんです』  
 
 
「次のラウンドに行こうか、アカネくん」  
「ちょっと待ってください。先客の姿が見えますわ」  
平日の昼間だが、いくつかのパーティが前を歩いている。後発の者は、それらが打ち終わ  
るのを待つのがマナーである。間違っても前のパーティを急かしたり、チョコレートを賭けま  
せんかと、話を持ちかけたりしてはいけない。ゴルフは紳士のスポーツなのだ。  
 
「アカネくん、カートを出してくれ」  
「しゃ、社長・・・それではマナーというものが」  
「大丈夫。前にいるのは、わしの知り合いなんだ。挨拶しておきたい」  
ぎりり、と歯噛みするアカネ。この全裸よりも恥ずかしい、乳首も性毛もはみ出た水着姿  
で、他人の前へ出ろと言うのか。アカネは拳を握り締め、目に涙をためる。  
 
「・・・分かりました」  
この姿を所望したのは、他ならぬ坪井である。昨夜、アカネは中尾から電話を貰った後、  
すぐさまこの下衆に連絡を取っていた。  
 
『社長、お久しぶりです』  
『おお、アカネくんか。どうした、こんな時間に。それに、会社はやめたと聞いていたが』  
『出戻りましたの。ふふ、それで、社長さんの声が聞きたくなって』  
『そりゃ、光栄だ』  
白々しい。アカネははらわたが煮えくり返る思いだった。後から聞いた話だが、坪井は  
中尾に架空の取引を持ちかけ、他社に抜け駆けをしないかと持ちかけたという。しかも  
受け渡された商品は二束三文の価値しかなく、条約の関係もあって日本への輸入もま  
まならなかった。ほとんど詐欺に近い取引だったのである。  
 
『社長、明日お時間取れますか?』  
『ああ、今は暇な時期でね。体は空いておるよ』  
『でしたら、ゴルフにでも行きませんか?もちろん、あたしも一緒に行きます』  
『それはいいな』  
電話口で泣きついてきた中尾のため、アカネは体を張る決意をした。あの下衆に抱かれ  
てもいい。恋人を守ってやりたかった。  
 
『お時間はいつ頃がよろしいですか。お迎えに上がりますわ』  
『朝の五時でいいよ。あ、それと、アカネくん。ユニフォームはワシが揃えてやるから、平  
服できたまえ』  
『はい。それでは、失礼します』  
そうして来てみれば、用意されていたのは世にも恥ずかしい水着だったという訳である。  
しかし、アカネは恥をしのんで、それを着た。窮地にある恋人を救うためだった。  
 
 
「カートのスピードを上げてくれ。知り合いが行ってしまうよ」  
「は、はい」  
アカネが運転するカートは、前のパーティに追い縋る。そこには、五、六人のプレイヤー  
が居た。皆、金のかかった身なりをした男たちばかりだ。それなりに地位のある人々なの  
だろう。その中へ、こんな格好で紛れ込んだらどうなってしまうのか。アカネは絶望的な  
気持ちになった。  
 
「やあ、皆さん。元気でやってますか」  
坪井が、前のパーティの面々に挨拶をした。もちろん、脇には破廉恥な水着美女を侍ら  
せている。その美女は深々と頭を下げただけで、なるべく顔を見られぬように気を揉んだ。  
 
「坪井さん、老いてますますお盛んですなあ。私も見習いたいものだ」  
「秘書の方ですか。奥さんはよく文句を言いませんね」  
こんな男たちの言葉を、アカネはうつむいたまま聞いている。話し振りは普通にしている  
が、彼らは坪井と自分に対し、呆れのような侮蔑のような視線を送っている事だろう。声  
の調子で、それが分かる。アカネは恥ずかしさのあまり、気を失いそうだった。  
 
「ははは。まあ、男冥利ってやつでして・・・ほらアカネくん、皆さんにお茶でも差し上げて」  
ぐっと、アカネが低くうめいた。坪井は、この姿で給仕をしろと言うのである。  
「クーラーにペットボトルのお茶があるだろう。あれだよ、あれ」  
アカネは頭を上げ、カートに載せてあるクーラーボックスの蓋を開けた。そして、ペットボト  
ルを人数分取り出すと、  
「どうぞ、召し上がってください」  
にっこりと笑って、うやうやしく差し出したのである。  
 
ところ変わって、こちらはほのかの部屋の前。少し日が傾いてきたせいもあって、庭  
には涼やかな風が薫っている。そこに、プリキュア三人娘もいた。  
「な、なぎささん、やめてください!」  
廊下の縁側にひかりがいた。何故かひかりはズボンを脱がされ、なぎさに押さえつけ  
られている。  
 
「暑かったら脱ぐの。これ、常識」  
なぎさはひかりのシャツも奪って、庭へ放り投げた。真っ白な体には、ジュニア用の  
ブラジャーとショーツが輝くように着けられている。屋台が休みの日に、アカネとイオン  
で買った下着だった。安物だが清楚な感じで、少女の肢体には良く似合っている。  
 
「ショーツを引っ張らないで!ほのかさん、見てないで、助けて!」  
「大丈夫。ただの冗談だから。ね、なぎさ」  
「そうよ。やったあ、パンツゲット!」  
ひかりが助けを求めるも、ほのかは笑ってうちわで自分を扇ぐだけだった。むしろ、最  
近相棒のなぎさに色目を使う新入りを、無残に辱めてやりたい。そう思っているようだ  
った。  
 
「秘技、大股開き。むうう〜ん!」  
なぎさが力任せにひかりの両足を割った。足首を持たれ、まるでコンパスの様に広げ  
られたひかりの足は、逆V字に伸び、美しいラインを描く。  
「イヤーッ!」  
「うふふ、いい声だこと・・・ひかりさん、可愛いわよ」  
泣き叫ぶひかりを、ほのかは涼しい顔で見つめている。あたしの相棒に色目を使うと、  
こうなるのよ。心は、そんな気持ちで一杯だった。  
 
「ほのか、見て、コレ。ちっさいアソコね。指一本も入らないよ。にひひ」  
「うふふ。きっと、ココが何をする場所かも知らないんでしょうね」  
なぎさとほのかが、こらえきれぬような笑いをこぼした。人を弄ぶのは楽しい。まして、ひか  
りのように清く美しい少女なら、尚の事だ。  
 
「広げてみましょう。ひかりさん、指を入れるわよ」  
「いやあ、見ないでください!」  
一本の性毛もない恥丘を伝って、ほのかの指が女陰を割った。薄い女唇は左右がほとん  
ど同じ大きさで、形も美しく整っている。更にそれを割って中を覗くと、目にも鮮やかな薄桃  
色の生肉が見えた。やや下ツキだが、女穴も見て取れる。  
 
「忠太郎、おいで。お嫁さんをあげる」  
「ワン!(意訳・え?俺の出番?)」  
ほのかが忠太郎を呼ぶと、なぎさは声高らかに笑った。  
 
「アハハハ!初体験が犬姦?ほのかって、残酷」  
「大丈夫。希望は捨てないでって、おばあちゃまはいつも言ってるもの」  
「ワン。(意訳・人に引導を渡しといて、よく言うよ。ハハハ)」  
「イヤ───ッ!」  
ひかりはなぎさとほのかにズルズルと引きずられ、犬小屋の中へ放り込まれた。次いで、  
忠太郎が小屋に入る。ひかりは窮地に立たされた。  
 
「なぎささん、ほのかさん、悪い冗談はやめて!」  
犬に犯される。ひかりは顔面蒼白になった。  
「ワン。(意訳・こうなったら諦めな。なぎさの姉ちゃんもほのかの嬢ちゃんも、あんたが  
大人になるところが見たいんだとよ。出来るだけ、優しくするからさ)」  
忠太郎の股間にある毛袋から、血走ったおぞましい肉塊が現れた。何か、優しい事言っ  
てる割には、この畜生、やる気マンマンである。  
 
「い、いや・・・」  
ガタガタと震え、身を強張らせるひかりに忠太郎が圧し掛かった。畜生らしく、バック  
スタイルでひかりの純潔を奪いにいくようだ。おぞましい肉塊はひかりの処女宮の入り  
口まで来ており、あと一押しで花園を汚してしまう所にある。  
 
「いよいよかな」  
「楽しみねえ・・・」  
なぎさとほのかは縁側に陣取って、破瓜の瞬間を今か今かと待ちわびている。興奮の  
せいか、互いに胸を愛撫し合い、唇を重ねていた。  
「あ・・・あ・・・あーッ・・・」  
犬小屋の中から悲鳴が聞こえた。ひかりの叫びだった。  
 
「ふうッ・・・いい声・・・」  
ほのかはぽっと頬を染め、黄金色に煙る遠い山の稜線を見た。隣にはなぎさが居て、  
とてもいい雰囲気である。来年の夏もまた、こうやって過ごそうね。ほのかはなぎさに  
肩を寄せながら、そんな事を誓い合うのであった。  
 
ゴルフ場のクラブハウスに設えられた一室の中で、藤田アカネは身を捩らせていた。  
「ああ・・・」  
間接照明の灯りが、薄暗い部屋の中で艶かしく蠢く女の影を揺らめかせる。女は縛ら  
れていた。  
 
「恋人のために身を捧げるとは、なかなか出来ん事だが、ワシから見れば愚かとしか  
いいようがない。なあ、アカネ」  
「くくッ・・・悔しいッ・・・」  
部屋の梁から、よく使い込まれた縄が垂れている。縄はアカネの体を戒め、乳房を強  
調するように巻きついている。  
 
「以前、ワシの誘いを断った事もあるお前がこのザマだ。ふふふ、笑いが止まらんわい」  
「ああ・・・これは、その仕返しだったのね・・・中尾くんをダシにして・・・卑怯者ッ!」  
アカネは坪井を睨みつけた。しかし、縄を打たれた体では何も出来ない。もともと、逆らう  
事の出来ぬさだめなのだ。それでも、卑劣な姦計に堕とされた事に対して、毒づかずに  
はいられない。  
 
「坪井の開けた穴は、お前の穴で贖ってもらおう。アカネ、今からワシの奴隷になると  
誓え」  
「い、嫌です」  
「ならば、中尾はどうなるかな。会社は潰れ、やつはその責任を負う事になるぞ。それ  
でもいいのか」  
アカネは唇を噛んだ。選択肢など無いのだ。そう自分に言い聞かせる。  
 
「・・・奴隷になります」  
「誠意が足りんな。とても、奴隷の言い方とは思えん。嫌なら、このまま帰ってもいいん  
だぞ」  
アカネの目に涙が浮かぶ。さようなら、中尾クン。アカネは心の中で、恋人にさよならを  
した。  
「わたくし藤田アカネは、坪井様の奴隷になります。どうか、これから可愛がってください  
ますよう、お願い致します・・・」  
振り絞るような声で、アカネは奴隷になる事を誓った。もう、後戻りは出来ない。  
 
「ふふふ、いいだろう。お前みたいな気の強い女を屈服させるのは、たまらんわ。ハハ  
ハ!」  
坪井が醜い男根をぶらさげ、アカネの尻に挑む。この男は、縄で戒めた女を犯す事を  
好む、根っからの変質狂なのだ。  
 
「ああッ!」  
めりめりと女穴を遡る、忌まわしき肉塊。アカネはついに堕ちた。これより彼女は性奴と  
なり、この醜い男に奉仕しなければいけない。恋人とはもう、会えないだろう。ひかりとの  
生活も破綻するかもしれない。しかし、それでもアカネは自分を信じて、その道を進む決  
意をした。  
 
「アカネ、ワシのチンポはどうだ!」  
「さ、最高です・・・ああ・・・」  
「そうか。だったら、中で出してもいいな?」  
「は、はい・・・どうぞ、アカネめの中でお出しください、ご主人様・・・」  
「ご主人様か。分かってきたな、お前も。そらッ、くれてやるぞ、ワシの子種を!」  
 
アカネは思った。今年も水着無し。浴衣はあるけど、肌の露出はダメ。そんなユカタン半島  
な──坪井の子種を体の奥底で感じながら、アカネはマゾヒズムという甘美な世界に、身  
を震わせていた。  
 
訳の分からぬうちに、おしまい。  
 
 

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