よし美マジ婚──てっきり、夢オチかよし美の妄想だと思っていたなぎさは、自室にてキルト
をちくちくと縫いながら、結婚式の様子を頭に浮かべていた。
「馬子にも衣装。よし美先生も、それなりに綺麗なんだろうなあ・・・」
ケーキ乳頭──じゃなくって、入刀の瞬間が頭に浮かぶと、なぎさはそこに自分と藤村省吾の
姿を写した。いつものごとく、妄想である。
「にひひ・・・」
にっこりと微笑む藤村が、自分の右側にいる。初体験や、恋愛中の生臭いプレイの数々をすっ
飛ばして、いきなりゴールを目指すところが、まだ幼い。なぎさはいかにも少女らしく、恋焦がれ
る異性と聞く、ウエディングベルを耳にしていた。もちろん、幻聴である。
「なぎさ、何やってるの」
妄想に耽るなぎさの自室に、理恵ママ参上。熟女萌えが少ない、アニメ界における天使である。
「あ、お母さん。今ね、結婚するよし美先生に贈る、トレビアンキルトっていうのを、作ってるんだ」
母に問われ、なぎさは妄想を中断。そして、クラスで決めたよし美への贈り物を、理恵ママに
向かって見せた。
「あら、可愛いじゃない」
理恵ママはなぎさの傍らに座り、つぎはぎまるけのキルトを手にした。見ると、キルトの布地が
変である。何か、小さなナイロン地の切れ端・・・というか、ズバリ、布地の正体は穿き古したパン
ティだった。
「これは、開拓時代に布切れひとつ無駄にしないっていう、パイオニアたちの知恵なんだって」
「ええ、そうよ。よく知ってるわね、なぎさ。ちなみに、パンティを使ったキルトは、女体開拓の
方よ。お母さんもよく作ったわ」
暖かな母娘の会話。女しか理解できない、結婚への挽歌。理恵ママは、この時とばかりに、我が
娘へレディの嗜みを教えようと、言葉を紡いだ。
「うはあ!この、ニオイのキッツイパンティは、莉奈のヤツだ。ホラ、お母さん、見て。アソコ
の形に添って、オリモノの跡が・・・」
なぎさがキルトに使用するパンティを手にして、叫んだ。なるほど、純白パンティの股布部分
には、こってりとした恥ずかしいシミがついている。
「フフフ・・・部活で激しい運動するんで、食い込んじゃってるのね。これじゃあ、下ツキって、
スグばれちゃうわ」
言いながら、理恵ママはなぎさの手に自分の手を重ね、共にキルトを繋げていく。母親が娘
へ示す、穏やかな愛情──そういうものが、この部屋には溢れている。
「お母さんは、お父さんのプロポーズの言葉って、覚えてる?」
「な、何よ、急に」
ほんの戯れになぎさが問うと、理恵ママはぽっと顔を赤らめ、いい感じ。どうやら、駄洒落
キングこと美墨岳とのなれそめを、思い返しているらしい。
「ねえ、聞かせてよ」
父母の出会いなんぞ聞いてどうするのか──幼いゆえに、なぎさは自分の問いかけに疑問
を感じてはいなかった。もうちょっと年をとれば、これがどれほどの愚問かを知るのだろうが、
今は好奇心が先を行く。まだ、結婚に素敵な夢を見ているのだ。すると、理恵ママ恥ずかし
紛れに──
「空手チョップ!」
と、頬を赤らめながら、なぎさの脳天へ手刀を叩き込む。そして、
「あんまり、根を詰めちゃだめよ。フン、フン・・・橋を割ったら、牛丼片手に、ダンシングロックン
ロール・・・」
屁のつっぱりはいらんですよ、と言い残し部屋を出た。ちなみに、なぎさは穿き古しのパンティ
の山に埋もれ、そのまま朝を迎える事となる。理恵ママの空手チョップが強烈で、気を失った
からであった。
結婚式当日は、抜けるような青空であった。まるで空までもが、嫁き遅れだった女教師が
片付いて、祝してくれているかのよう。しかし、この目出度い空気の中に、邪悪な存在が姿
を悟られぬよう、潜んでもいる。それは・・・
「角澤さん、今日は結婚式の司会かなんかで?」
「まあ、そんなとこ」
新たなる闇の力、角澤。彼は、よし美の結婚式場にも現れていた。ダークスーツに蝶ネク
タイ姿は、どうみたって司会のアルバイトって感じ。そして、式の参加者に見咎められた角
澤は、人気アナはつらいよ、なんておふざけを言っている。
(やつらの本当の力・・・見極める)
にこやかな顔の下に、そんな思いを込めている角澤。社員だからって、コキ使うんじゃねえ
よ!と、胸の内に呪詛の言葉が眠っていた。ああ、ご苦労様です・・・
「よし美先生のもとへ、急ごう」
「うん」
ザーメンシャワー・・・じゃなくって、ライスシャワーを浴びるよし美の元へ、急ぐふたなりプリ
キュア。手には、クラスの皆の想いが詰まった、パンツキルトがある。
「スゴイ臭い。やっぱり、女子中学生の体臭って、強烈ね」
「先生も、きっと喜んでくれるわ」
パンツキルトは、梱包されていても、強烈な淫臭を放っていた。なぎさとほのかは、肩を寄せ
合いながら、それを愛しむように、大切に抱えている。と、その時──
「待て!」
全身タイツ姿のモジモジ君。そう、変態後・・・じゃなくって、変身後の角澤が現れたのである。
「あッ、角澤さんだ」
「今日は、司会か何かで?」
スーパーモッコリジャイアント、角澤の姿を見て、顔を綻ばせるふたなりプリキュア。ジャンル
は違えど、同局のよしみがあるのだ。すると、角澤も、
「いや、そうじゃないんだけど・・・なりゆき上、君たちと戦う事になってるんだ」
とほほ、と頭をかく。何というか、三人の間には、嫌な馴れ合いがあった。
「変身したほうがいいんですか?」
「頼むよ。適当でいいから・・・さ」
「じゃあ、ねえ・・・」
なぎさ、角澤、ほのかが息の合った遣り取りを終えると、突然透過光が辺りを包んだ。そして──
「デュアル・オーラル・ウェーイブ!」
光の国の戦士、ふたなりプリキュアのご登場と、相成ったのである。
「キュア・ホワイト、キュア・ブラック、それとなく参上!」
ほのかとなぎさは対に立ち、それぞれが名乗りを上げた。いつもながら、股間に聳え立つ陽根と
その間を繋ぐ鎖の禍々しさが、美しさを際立たせている。
「やんや、やんや」
ふたなりプリキュアの登場に、喝采を送る角澤。二人のふたなり少女が目前に立ち、互いの股間
を鎖で戒めているという姿が、どうにも悩ましくてならないのだ。
「では、ブルマー・スクリューでオチをつけますか」
「オーケー」
なぎさ、ほのか共に必殺技の構えを取る。白と黒の対比。それはまるで、体操服とブルマーの如し。
「いけーッ!」
二人がかざした手から、螺旋の光が放たれる。次の瞬間、角澤は──
「バイバイキーン!」
そう叫びながら、空の彼方へ吹っ飛んでいった。おざなりではあるが、番組の進行上止むを得ない
という、彼なりの判断である。
「よし美先生、綺麗だったね」
ブーケを胸の前で掲げたなぎさが、頬を染めながら言った。その右側に、ほのかがいる。
「旦那さま、素敵だったね」
親友が結婚に幻想を抱く様を、ほのかはにこやかに見守っていた。きっと、彼女の脳裏に
は、自分と結ばれる藤村省吾の姿があるのだろうと、推察している。
「なぎさも、藤村君と・・・」
そこまで言いかけて、ふっと口をつぐむほのか。なぎさの照れる様が見たい──ちょっぴり
意地悪な気持ちが浮かんでいる。しかし──
「ウン・・・」
こくりと頷いて、なぎさは肯定した。よし美の晴れ姿を見た後で、結婚が己の現実として、迫
っているらしい。と、なれば、面白くないのは、ほのかの方。
(なぎさったら、顔を赤らめちゃって・・・)
互いの陽根に鎖の戒めを持ち、共に戦うふたなりプリキュア。その友情を、藤村省吾に奪わ
れてしまうのではないかと、ほのかの気持ちは焦る。もしかしたら、なぎさはいつか藤村省吾
と結ばれるかもしれない。しかし、そんな遠い未来の事など、どうでもよかった。今、自分を見
て欲しいと、少女は胸の奥に嫉妬の炎を燻らせる。
「なぎさ・・・」
気持ちが背中を押したのか、気が付くとほのかはなぎさの唇を奪っていた。まだ、結婚式の
熱気が冷め遣らぬ、教会の中で──
「ンッ・・・」
舌を吸われ、唾液を奪われたなぎさが小さくうめいた。不意に唇を奪われたので、言葉も
出ない。それに対し、ほのかは情熱的であった。
(なぎさ)
親友の頬を両手で支え、懸命に舌を絡めていくほのか。愛しいなぎさの唾液を啜り、その上
自分の唾液も、送り込んでいく。
「なぎさ、舐めっこしよう・・・パンティだけ、脱げばいいから」
「やめよう、ほのか・・・ああ・・」
青い芝生の上で、ほのかはなぎさともつれ合い、共に寝転がった。そして、木陰に身を
寄せて、チャペルからの視線を遮ろうと図る。
「ダメ、ダメだって・・・ああ・・・」
「大丈夫よ、なぎさ・・・誰も見てないから・・・」
互いの頭を入れ替え、互いの股間に迫る──まず、先手を打ったのは、ほのかだった。
「あむ・・・」
制服のスカートがあられもなく捲くり、純白のパンティをずらすと、ほのかはなぎさの陽根
をいとも容易く頬張った。まだ、勃起状態に無かったが、とても少女のモノとは思えないほ
ど、大ぶりな陽根。それを、もうひとりの少女は、何の逡巡も見せずに、咥え込む。
「あ・・ああ・・ほのかの・・スゴイ」
今度は、なぎさが親友のモノを慰める番だった。目の前でひらつく、ほのかのスカートを
持ち上げる忌まわしい陽根──が、自分の愛撫を求めている。なぎさは、それを悟って
覚悟を決める。いや、決めざるを得なかった。
「な、舐めるからね・・・」
ほのかほど積極的では無いにしろ、なぎさもとうとう陽根を口にした。その瞬間、生臭い
性臭が鼻を抜け、淫靡な気持ちが官能を揺らす。
(なぎさ・・・)
(ほのか・・・)
ぴちゃぴちゃと鳴り響く、淫猥な肉音。ふたなりプリキュアは、情欲を静めるための、あさ
ましい行為に耽溺した。肉筒を音を立てて吸い、舐める事によって互いの絆を確かめ合う
ように──
「なぎさ、ホラ、膝立ちになって・・・」
そう言って、なぎさを急き立てるほのか。二人は互いの陽根をしゃぶり合った後、芝生の上
で立ち膝をつき、体を寄せた。
「おちんちんが・・・こすれ合う・・」
ぼうっと顔を上気させ、つぶやくなぎさ。ほのかもなぎさも、半脱ぎのパンティを太ももの辺り
にはべらせ、陽根同士を突きつけ合っていた。
「こうすると、気持ちいいよ」
ほのかがなぎさの陽根を手に取り、ゆっくりと擦りはじめる。その手つきはいやらしく、とても
中学生の動きとは思えないほど、手馴れていた。
「ああ、スッゴク気持ちイイ・・・」
「ほら、なぎさもあたしのを、擦って」
「ウ、ウン・・・」
夢見心地のなぎさの手を導き、自分の陽根を握らせるほのか。こうして、互いが手淫を行う
が如き振る舞いが、始まったのである。
「ああ・・・いいよ、ほのか」
「あたしも・・なぎさ」
二人の美少女が、自前の陽根を慰め合う姿は、禍々しくも美しかった。並みの男性を凌駕
する巨大な肉塊は、少女たちの手遊びで更に肥大化し、ぐいぐいと力を漲らせていく。その
様は、思春期を迎えたふたなりプリキュアの心を映すかの如く──
「ああッ!」
気が付けば、なぎさは達していた。陽根の先からは、白濁液が勢い良く飛び散り、ほのかの
下半身を濡らしている。しかし、なぎさの陽根から、ほのかの手は離れない。
「いくらイッてもいいから・・・今、なぎさはあたしの手の中にあるんだから」
親友の粘液をたなごころで受け止めながら、ほのかは笑った。陽根を離さないのは、なぎさ
の心を離したくないからであろう。
「ああッ!も、もう、イヤア・・・」
不躾な己の陽根の粗相が気恥ずかしく、ついに顔を伏せるなぎさ。射精は今だに続き、
勢いが衰えていない。放って置けば、いつまでもだらしなく子種を放っていそうだった。
「たまらない・・・」
半目になり、ぞくぞくと体を振るわせるほのか。彼女もまた、達していた。それも陽根へ
の愛撫によってではなく、なぎさがむずがる姿を見て、意を得たのである。
「これからも、ずっと一緒だよ」
互いが達し、一応のけりがついた時、ほのかは再びなぎさの唇を奪った。そんな、ふたりの
元には、よし美の祝福を願う福音が届く。しかし、ほのかはそれを、自分となぎさのために
鳴らされたものと信じ、固く手を取り合うのであった・・・・・
おしまい