第二章 『激闘の横で』
今日も今日とてサソリーナはプリキュアと戦う。
敵を倒すたびにプリキュアは強くなり、戦力を小出しにしている自分は経験値を与えてやっているような気もするが。
それでも、幹部のお仕事はやめるわけにはいかないのだ。
「さぁ、デザトリアン、やっておしまい!」
うまい具合に人は逃げ、残るはプリキュアとデザトリアン。
プリキュアの攻撃のとばっちりを受けないように後ろへ下がり、サソリーナは観戦モードに入るが。
「サソリーナさん。やっぱりサソリーナさんだっ」
激闘の最中に駆け寄ってくる男の姿があった。
「うげっ、昨日のあいつ」
男はどたどたとサソリーナに走り寄ってくると、そのまま抱きついてくる。
サソリーナの細身でタックルのような男の行動を支えることなどできず、そのまま二人は草むらの中へとなだれ込んでしまった。
「ああっ、また会えるなんて、感激っす」
「あんたは感激すると人にタックルを仕掛けるのかっ。って、ちょっとちょっと待ちなさい! そういうのは嫌だからね」
押し倒されて男の顔を見上げると、昨日と同じような雰囲気が立ち上るほどに発されている。
嫌な予感がしてサソリーナは言うが、それは見事に的中した。
「サソリーナさんに会ったら、どうしても気持ちが抑えられなくなりまして! 今度は喜んでもらえるように頑張りますからっ」
「大前提として、あたしが嫌だって言ってるだろうがーッ」
「そこは俺の溢れでる情熱で何とかします!」
「なんだこいつーッ。ちょっ、助けてぇ〜」
サソリーナの声はプリキュアたちの戦いの喧騒でかき消される。
押し倒されたまま、サソリーナは服の上から胸を揉まれた。
「ああんっ、ちょっ、やめなさい。おっぱいをそんなに、ひゃんっ」
胸の谷間に顔を埋め、男はぱぷぱふをするように手で揉みながら胸を中央に寄せている。
サソリーナは抵抗して抜けだそうとするが、それより先に気持ちよさが来てしまった。
揉まれて服と擦れる度に、乳首が立っていく。そこを見つけられてコリコリと摘まれると、途端に脳に甘い痺れが走っていく。
そのまま男の顔はすべすべとしたお腹をなぞって股の間へ。
パンティを脱がされ、サソリーナは白昼の太陽の下でオマンコをさらす姿となってしまった。
「サソリーナさんのオマンコ、小股が切れ上がっててとても綺麗っすよ。ペロッ、ペロペロ」
「んあぁんっ、プリキュアたちが戦っている横で、オマンコ舐められてるだなんて」
恥ずかしいのに、気持ちよさがどんどん高まっていく。舌で膣内を出し入れされるたび、自分の口から信じられないほど悩ましい声が上がった。
クリトリスをほじられると、快感でプリキュアたちの声が遠ざかっていった。
ふやけるぐらいにオマンコを舐められて、やがて押し当てられる亀頭。
「ちょ、ちょっと待って、プリキュアたちが戦っている最中なのよ。もしこんな姿が見つかったら」
ようやく我に戻ってサソリーナは周りを見る。辺りにはプリキュアたちの友情と正義の掛け声。
周りは草で囲まれているが、天高くジャンプするキュアマリンの姿が視界をかすめ、見つからない保証などないことを認識させる。
「大丈夫っすよ。ここは草が高いし、大声さえ出さなければ見つからないっす」
だというのに、膣口を押し広げてチンポは入ってきた。
「んふあっ、あんっ、あんっ、んくッ」
マンコを正常位で貫かれ、サソリーナは必死に声を抑える。土の匂いに、自分の体がほてって発情する匂いが混じっていた。
プリキュアたちが必死に戦っているその横で、自分は股を広げてオマンコにチンポを突っ込まれている。その倒錯した風景に体が燃え上がる。
それだけではない。この男にチンポを入れられることを、自分は喜んでいた。
野太い一物で襞を撫でられるたび、嬉しくて膣で締め付けてしまう。男が快感にうめくと、自分も同じように快感でうめいてしまう。
茂みの中でチンポを突っ込まれてゆさゆさと揺さぶられ、声を抑えるのに必死になってしまう。
「ふふ、プリキュアに見つからないように必死にエロい声を我慢しているサソリーナさん。可愛いっす」
「んあんっ、幹部相手に、イッ、イッちゃうっ、か、可愛いとかいうなぁっ」
ぐいっと腰を押し出されての射精。それに感謝するように、自分のオマンコはキュッと包み込んで返事をしてしまう。
男の気持ちよさそうな反応に尽くすようにマンコは動き続け、意思と体の乖離にサソリーナは混乱を覚えずに入られなかった。
それは相手も同じようで、射精が終わると夢から覚めたように辺りを見始める。
「あれ? サソリーナさんの姿を見て嬉しくて、それから、あ、え、えと、うわぁ。……怒ってますよね」
「一度ならず二度までも。あんたってやつはぁ〜」
昨日の三倍くらいの強さで殴りまくってやろうと拳を握り締めるサソリーナだったが、それは中断せざるを得なくなった。
「「はぁぁぁぁぁ〜っ」」 「ほわわわわ〜ん」
プリキュアたちの戦闘が終わってしまったのだ。
「やったでプ〜」「はいっ、やりました!」
「ねぇ、キュアブロッサム。なんかまだサソリーナの気配がするよ」
「えっ、キュアマリン。空気は読めないのに気配は読めるんですかっ?」
「ちょっとぉ、それどういう意味よ〜?」
「はっ、ごごごごめんなさい! でも、これは敵の幹部を潰すまたとないチャンス、急いで探しましょう!」
なんだか相当に危うい雲行き。「やばっ」と小さく漏らすとサソリーナは慌ててアジトへ転移する。
こうして、今日もプリキュアたちによって街の平和が守られたのだった。
◆ 〜CM中〜 ◆ ナージャが新たなプリキュアっぽくアピールして仲間入りしようと目論むが、失敗に終わる
アジトに帰ったサソリーナはサバーク博士の部屋を訪れていた。
隣には無機物のように控えるダークプリキュア。サバーク博士は腕を組むと自分の質問に答えを返してくる。
「ふむ、人間をデザトリアン化するのに失敗した場合、か」
「ええ、その場合、どんな影響が起こるのか。知りたくてね」
「まさか、実際にデザトリアンにするのを失敗したと?」
「なっ、ばばば、バカいってんじゃないわよ。ちょっとした興味よ!」
「ほう、様々な事態を想定して知識を集めるのは幹部として喜ばしいことだ。いいだろう」
サバーク博士が顎で差すと、ダークプリキュアが資料を置く。
「デザトリアン化について、研究したデータだ。持っていくといい」
どさりと置かれた資料の束にひきつりながらも、サソリーナはそれを抱えて部屋を出るのだった。
自室に引篭もり、机の上に資料の束をおいてサソリーナは読みあさり始める。
「まったく、こんなにドサドサ資料よこして。明日も仕事だっつうに」
まぁ、協力してくれるだけありがたいのではあるが。
理解不能な論文や難解な計算式などを読み飛ばしながら、サソリーナは心当たりに触れそうな文を探す。
あの男の反応、あれはどうみても通常の人間のものではなかった。それに、自分の反応も。
戦闘中、身もかえりみずに一般人が乱入するなど正気の沙汰ではないし、いきなりのあんな行動も常識の反応を遥かに超えるものだろう。
あの男がそういう人間だったというのならそれでもいい。だったら、思う存分報いを与えてやれるというものだ。
しかし、そうだとすると自分の反応については説明がつかない部分がある。
読み進めながら、サソリーナはついに該当しそうな文章を発見する。
それは、サバーク博士のまどろっこしい専門用語を抜かして要約すればこういうものだった。
『デザトリアン化が失敗した場合、閉じ込めた人間は復活し、心の一部を暴走させる』
『暴走に見舞われると、人間の心の一部が術者に感染してしまう場合がある』
読み終えて、サソリーナはペチンと自分のおデコを叩く。
つまりだ。何らかの理由でデザトリアン化に失敗し、男のああいう行為の欲求を暴走させた。
それからあの男が言った「やっぱり、サソリーナさんは運命の人だ」という気持ちに自分が感染した。
「あちゃ〜、やっぱあたしのせいか」
こきこきと首を動かすと、サソリーナはどうしたもんかと思案をするのだった。