砂漠の星の光が差し込む濃い灰色の部屋で、  
デザトリアンの触手がムーンライトの身体を絡め捕った。  
力を失ったムーンライトの四肢を、触手はたやすく縛り上げ、立たせた状態で動きを封じる。  
白銀に輝くドレスと痛々しい白い肌を、寂しげな光が照らした。  
 
「くっ……」  
ムーンライトが顔を歪める。  
「いい格好だな」  
ムーンライトの正面で、ダークが無表情に言った。  
 
卑劣な謀略に陥れられ、ムーンライトは再びダークに敗れた。  
砂漠の拠点へと連れ去られたムーンライトは、今まさに、  
砂漠への生贄として捧げられようとしていた。  
 
「待っていたぞ……貴様を再び陵辱する時をな」  
ダークの言葉に、ムーンライトの中で忌まわしい記憶が甦る。  
かつてダークに敗れ、その身体をほしいままにされた時の記憶が。  
ムーンライトは唇を噛んで俯き、心の乱れを隠そうとした。  
「覚えているか?あの時の、自分の乱れ方を……」  
「黙りなさい!」  
反射的に、ムーンライトは叫んでしまった。  
目が苦渋に歪んでいる。  
もちろん覚えている。しかし思い出したくはなかった。  
だが決して忘れることはできなかったのだ。あの時ダークによって与えられた感覚を。  
「まあいい、どちらにしても同じだ。これから、もっと乱れてもらうんだからな。」  
ダークの言葉で、ムーンライトの心が恐怖に竦んだ。ダークの顔を見返すことができない。  
そして、彼女自身は決して認めなかったが、  
恐怖ではないもうひとつの感覚もまた、ムーンライトの中で疼いていた。  
 
「やれ。」  
ダークの短い命令を合図に、触手がずるずると動き始めた。  
一本の触手がムーンライトの眼前に鎌首をもたげると、  
その先端が異形の唇となってゆっくりと割れ、  
開いた口からは白濁した粘液がどろりと滴り落ちた。  
「……!」  
ムーンライトが息を飲む。  
そして開いた唇と粘液の奥から、なまめかしく光る肉色の舌が這い出した。  
「いや……」  
醜い舌を目にして、ムーンライトは思わず声に出してしまった。  
その目は恐怖に見開かれ、震えながら触手を見つめている。  
「気に入ったか?これからその触手が、貴様の肌という肌を汚すのだ」  
ダークの言葉がムーンライトに突き刺さり、その心を侵食して行く。  
ダークの言葉に導かれるように、触手がその先端をムーンライト目掛けて近づける。  
ムーンライトは目を閉じ、顔を背けた。  
触手はじりじりと獲物の身体に接近して行く。  
(いや……!)  
ムーンライトは震えを抑えることができなかった。  
身動きもできず、強く目を閉じたまま、醜い触手が近づいて来る気配だけを責め苦のように感じる。  
(いや……!)  
そして、顔を背けることによってむき出しとなったムーンライトの首筋に、  
触手の先端の異形の唇がそっと口付けた。  
くちゅっ……  
「んんっ………!!」  
おぞましい感覚に、ムーンライトの身体が跳ね上がった。  
白銀のドレスがはためき、青みがかった銀髪が大きく揺れる。  
触手の唇はそのまま、たっぷりの粘液をムーンライトの汚れのない肌に滴らせながら、  
ほっそりとした首筋を這い登った。  
「う……あっ………!」  
濡れた、柔らかい感触に、ムーンライトはぞくぞくと震えた。  
醜い触手は、ムーンライトの肌にあまりにも淫らな感触をもたらし、  
その身体に眠る官能に襲いかかった。  
(こんな……!)  
ムーンライトはその感触の、あまりのおぞましさと淫らさにおののいた。  
身体のほんの一部に触れられただけでこれなら、一体それ以上は……  
這い登った触手はムーンライトの耳にたどり着くと、可憐な耳朶をくわえ込んだ。  
「……っ!!」  
ムーンライトは身を竦めてその感触に耐えようとする。  
濡れた肉の唇が理解しがたい動きで耳朶を弄ぶと、ムーンライトの身体がびくびくと震えた。  
そして唇の中から異形の舌がぬるりと這い出し、ムーンライトの耳の穴に挿し込まれた。  
「……っ……あっ!……」  
電流が身体を走り、ムーンライトは切なげに声を上げた。  
「声を出したな、ムーンライト。」  
ダークが追い討ちをかける。  
粘液に濡れた舌に耳を犯されながら、ムーンライトは激しい屈辱と恥辱に涙を浮かべた。  
こんな異形のものに身体を汚され、反応して声を上げてしまうなんて。  
しかしムーンライトの耳を弄ぶ触手は、あまりにも淫靡な動きで彼女の感覚を翻弄した。  
抑えきれぬ快感に、ムーンライトはこの先の責めを思って恐怖した。  
 
 
別の触手がムーンライトにゆっくりと近づくと、その蠢く先端が、ムーンライトの唇に押し付けられた。  
「んん……!」  
ムーンライトは反射的に顔を背けるが、触手は吸い付いたように離れない。  
(いや……!)  
触手の先端に開いた不定形の濡れた唇が、ムーンライトの美しい唇と絡み合った。  
異形の唇の間からは淫らな匂いを放つ粘液が溢れ出し、ムーンライトの唇を満たした。  
「んっ!……んん……!!」  
いやらしい匂いと感触が口いっぱいに広がり、ムーンライトは涙を流して呻いた。  
唇から溢れた粘液が、形のいい顎から首筋へと滴る。  
たまらずムーンライトは、触手から分泌されたものを飲み下した。  
淫らな匂いと熱さが、ムーンライトの体内に広がっていく。  
触手の唇の中から蠢く舌が現れ、ムーンライトの口腔に侵入した。  
「んーっ!!……ん……んっ……」  
ムーンライトの口の中が蹂躙される。  
(いや……いや……こんなの………)  
醜い触手に唇を奪われ、淫らな粘液を流し込まれて口腔を弄ばれ、  
ムーンライトは絶望に打ちのめされた。  
しかし一方で、身体の奥に飲み下した粘液の熱さと強い匂いが、  
ムーンライトの体の中心のもどかしい疼きとともに脈打っていた。  
触手の長い長い口付けを、ムーンライトは目をぎゅっと閉じて耐え続けた。  
 
ようやく唇を解放され、ムーンライトは粘液を口から溢れさせて荒い息をついていた。  
「はあ……はあっ……」  
涙を流しながら、ムーンライトは屈辱と、身体の芯に灯り始めた熱さに耐えた。  
(だめ……)  
淫らな感覚に流されてはいけない。  
どんな辱めを受けようとも、邪悪な快楽に屈するのだけは耐えられなかった。  
ダークの無言の合図によって、ムーンライトの手首を縛っていた触手が、  
その両腕を頭上高く吊り上げた。  
新たな触手の動きに、ムーンライトは四肢を緊張させる。  
両手首が頭上から引っ張られるように固定されると、それまで両肩の羽飾りの下に隠されていた、  
真っ白い二の腕と腋の下があらわになった。  
(いや……)  
ムーンライトは腋を隠そうと必死に身をよじるが、触手はびくともしない。  
ムーンライトは顔を赤らめ、眉を寄せて唇を噛んだ。  
左は白い手袋から伸び、右は蒼い長手袋に半ばまで包まれたムーンライトの両腕は、  
白鳥の首ような優美な曲線を描いて肩口へと向かい、  
なまめかしい二の腕の裏側から、真っ白く窪んだ腋へと続いていた。  
毛穴ひとつないなめらかな皮膚が、はしたなく開かれている。  
(恥ずかしい……)  
普段なら、戦っている時にいかに腋が露出しようと気にもならなかったが、  
こうして自由を奪われさらけ出されると、途端にそこは隠すべき秘部として 感じられた。  
 
二本の触手がゆっくりとムーンライトに近付き始めた。  
「いや……」  
ムーンライトの表情が恐怖に強張り、拒絶の言葉が漏れた。  
二本の触手は先端の柔らかな割れ目をぱっくりと開き、そのぬめる粘液を滴らせて準備を整えた。  
「いや……やめて………」  
もはや悔しさや矜持も忘れて、ムーンライトは哀願した。  
ムーンライトの両側から、触手がその身体に近付いて行く。  
「いや………!」  
閉じられた目から涙が零れ落ちるのと同時に、  
まず左側の触手の開いた先端が、ムーンライトの滑らかな窪みを、  
たっぷりの粘液を塗りつけながら、 ねっとりと舐め上げた。  
ぬ……るうっ……  
「あ……ああっ……!!」  
びくびくという震えとともに、ムーンライトが声を上げた。  
粘液にまみれた柔らかな蠢く肉が、敏感な薄い皮膚を撫でて行く感触に、  
ムーンライトの全身をもどかしい快感が貫く。  
 
右から近付いた触手は、手袋から伸びた左腕の、肘の辺りにそっと口付けた。  
「あうっ……」  
右の腋を襲われた感覚もまだ去らないムーンライトの身体が、新たな責めの開始にまた反応する。  
華奢な白い肘に取り付いた触手は、美しく伸びた腕の線を、べっとりと汚しながら降りはじめた。  
「あ………あぁ……っ」  
触手がぬるぬると二の腕を這い降りる感覚に、ムーンライトは喘ぎを漏らす。  
「や……いやあ……」  
異形の触手の、意思を持つかのような残酷な責めに、ムーンライトは怯える。  
そして、美しい二の腕をじわじわと這い降りた醜い唇は、とっておきの獲物に飛び付くように、  
ムーンライトの柔らかく窪んだ場所に食い付いた。  
「ふああんっ!」  
電流が走り、美しい眉を悩ましげに寄せて、ムーンライトが切ない悲鳴を上げた。  
大きく開かれた腋の下に吸い付いた触手は、開いた先端から粘液を滲ませながら、  
真っ白い、滑らかな皮膚を巧妙に愛撫し始めた。  
「あっ!……いやっ……んあぁっ………」  
恥ずかしい場所に与えられる感触が、ムーンライトにあられもない声をあげさせた。  
右の触手の責めに呼応するように、左の触手が再び腋に取り付いた。  
「いやあっ!!」  
青みがかった長い髪を振り乱して、ムーンライトはあられもなく叫んだ。  
触手の唇の奥から淫らな舌が現れ、ムーンライトの感じやすい皮膚をねっとりと舐め回した。  
「あっ……ああっ……いやぁ………」  
今や、ムーンライトの両方の腋が、異形の唇によって犯され、愛撫され、蹂躙されていた。  
とめどなく分泌される粘液が滑らかな皮膚を濡らし、淫らに匂うぬめりで覆って行く。  
(私……ワキを犯されてる……)  
ムーンライトは、両方の腋から送り込まれる感覚に翻弄されていた。  
隠されていた皮膚を吸われ、撫でられ、舐め回されて、  
ムーンライトの腋下から体の中心へと、熱くもどかしい疼きが貫いていた。  
鼓動が高鳴り、血がどくどくと脈打つのを、  
そして下腹部が熱く溶けていくのをムーンライトは感じた。  
(私………感じてるの……?)  
ムーンライトの口は熱い喘ぎに半ば開かれ、頬は紅潮し、  
長い睫毛に縁取られた目はうっとりと閉じられているように見 えた。  
(こんな……気持ち悪いのに……)  
濡れた肉襞が、肩口から胴脇をぬるぬると巡り、また腋下の窪みをなぞる。  
唇がたっぷりの粘液をどろりと滴らせ、舌でそれを皮膚に塗り込んで行く。  
「んっ……あんっ……はあっ………」  
触手の責めを受けるたびに、ムーンライトは体をびくん、びくんと震わせて、熱い吐息を漏らしていた。  
 
「さて……そろそろ剥いてやろうか。」  
そう言ってダークが手を一閃させると、黒い光がほとばしり、ムーンライトの胸元で弾けた。  
「うっ……!」  
閃光と衝撃に目を閉じたムーンライトが再び目を開くと、  
ドレスの胸元が切り裂かれ、美しく膨らんだ両の乳房が露わになっていた。  
「いや……!」  
ムーンライトは顔を赤らめ、動けない体をよじった。  
「ふん……いい眺めだな。」  
小ぶりだが形の良い、真っ白い双乳が、あられもなくさらけ出されている。  
雪のような滑らかな白さの中に、桃色の乳首が慎ましげに立っていた。  
「いや……見ないで……」  
全身を拘束されて剥き出しの胸を隠すこともできず、ムーンライトは恥ずかしさに身悶えした。  
そして無情な触手は、その先端を早くも両の乳房に向けていた。  
二本の触手がそれぞれ左右の胸に近付き、肉の割れ目から舌を伸ばした。  
「だめ……」  
ムーンライトは必死に身をよじるが、縛られた四肢はびくともせず、  
脅えた瞳でそれを見守ることしかできない。  
ムーンライトは異形の舌の感触を想像し、触れられる前から総毛立った。  
「やめて……!」  
そしてムーンライトの哀願も空しく、粘液を滴らせる触手の舌が、2つの乳首に巻き付くように絡んだ。  
「あ…………!」  
痺れるような快感が、ムーンライトを貫いた。  
首筋や腋を愛撫され、すでに欲情に捕らわれたムーンライトの身体は、  
今やどの部分もが敏感に刺激を受け入れるようになっていた。  
ましてや乳首のような、特に敏感な場所は。  
二本の舌は、淫らな動きでねっとりと乳首に絡み付き、先端を舐め回した。  
「んぁっ……やあん……」  
触手の淫猥な手管に、ムーンライトが切なげに喘ぐ。  
ぬるぬるとした生暖かい感触に、ムーンライトの乳首は固く尖ることで応えた。  
(いや……)  
触手の責めに反応して乳首を固くしてしまったことが、ムーンライトを激しい恥辱をで苛んだ。  
やがて舌が乳首から離れると、触手が先端の肉をぱっくりと開き、ムーンライトの乳房にしゃぶり付いた。  
「うあっ……!」  
柔らかく蠢く肉がムーンライトの乳房を覆い、複雑な動きで愛撫し始めた。  
粘液で濡れた肉襞が膨らみの表面を這い回る。  
「んっ……んうっ……」  
人ならぬ愛撫の感触がムーンライトの胸を弄んだ。  
 
ダークの目前で、ムーンライトは不気味な触手によって乳房を犯されている。  
ダークはそれを、何の感情も窺えない目で見ていた。  
「んうっ……!」  
また触手が敏感な部分を捉えたのか、ムーンライトが首を反らせて声を上げた。  
「気持ちいいか、ムーンライト……」  
ダークは呟くように言った。  
「そうやって快楽に溺れるがいい。貴様にはそれが相応しいのだ……」  
ダークはしばらくの間、そのままムーンライトの姿態を見つめていたが、  
手をかざすと、さらなる触手たちを目覚めさせた。  
「余興はここまででいいだろう……行け。奴の体の、全てを貪り尽くせ。」  
禍々しい触手の群れが、一斉にムーンライトを目掛けてうねり始めた。  
全ての触手の先端の唇が開き、欲望にわなないて涎を垂らしている。  
それは、まさに淫らな欲望の化身たちだった。  
手と唇と舌と性器が一体となった、欲情する肉の怪物たちが、  
捕らわれた、気高く美しい獲物を貪ろうと猛っていた。  
胸への責めに必死に耐えていたムーンライトに、四方からあっという間に触手の群れが群がると、  
渦巻く肉の中から、恐怖に満ちた悲鳴が迸った。  
 
砂漠の星の光が、薄暗い部屋で蠢く肉の塊を照らしている。  
乾いた砂漠の中で、その部屋の中だけはむっとするような湿度に満ちていた。  
それは絡み合う二者の肉が分泌する、あらゆる液体から立ち上る湿度だった。  
「はあっ……んっ………あぁ……」  
その部屋の空気と同じように湿った喘ぎ声が、ずいぶん前から聞こえていた。  
そしてそれと呼応するように、肉がずるずると這いずる音と、粘液が滴る濡れた音が響いている。  
 
部屋の中央に、ムーンライトが触手たちによって磔になっていた。  
細く長い手足は触手によってしっかりと縛られ、白銀のドレスはそこかしこが破れ、  
隠された肌をあらわにしている。  
そして、今やムーンライトの全身を、醜い触手たちが思うままに這い回っていた。  
柔らかな乳房に、すんなりと伸びた首筋に、細くくびれた腰に、異形の唇が吸い付いていた。  
華奢な二の腕を、なめらかな背中を、なまめかしい太腿を、淫らな舌が舐め回していた。  
そしてムーンライトの肌という肌は、触手の肉の割れ目から絶え間なく漏れ出る粘液によって濡れ、  
星明かりを反射しててらてらと光っていた。  
 
「はぁ……んっ……あぁん……」  
青みがかった長い前髪の下で、ムーンライトの目は快楽に耐えるように切なげに閉じられ、  
粘液に濡れた唇は絶え間ない喘ぎを漏らしていた。  
触手たちが襲いかかって来た時、あまりの衝撃と感覚に、  
ムーンライトはしばらく自分が何をされているのかすらわからなかった。  
ただ圧倒的な快楽に襲われて半ば意識を失い、  
気が付けば体中の隅々までを触手によって犯されていたのだ。  
「んうっ……!!」  
また新たな性感を探り当てられ、ムーンライトはびくびくと痙攣した。  
今やムーンライトの肌という肌が、いやらしい匂いを放つ粘液に覆われ、  
触手が動くたびに糸を引いて伸び、床へ滴り落ちた。  
体中のいたるところが、触手の舌や唇によって粘液越しに愛撫される、  
ぬらぬらとした感触に包まれていた。  
(私……どうなってしまうんだろう……)  
ムーンライトは、意識を保つのも難しいような快楽の中でおののいた。  
妖しく蠢く肉の舌や唇たちは、とめどない粘液によってムーンライトの白い肌を濡らし、  
あまりにも巧妙な動きで美しい肢体を愛撫していた。  
彼らはムーンライトの僅かな反応をも敏感に感じ取り、弱い部分を察知して、狡猾に責め立てた。  
ムーンライトの中では全身から送り込まれる快楽の波が交じり合って渦を巻き、  
大きな熱の塊となって、どくどくと流れる血とともに疼いていた。  
「はあっ………ん……っ……うんっ………!」  
(このままじゃ……おかしくなってしまう……)  
またひとつの大きな疼きの波に体を震わせながら、  
ムーンライトは自分が巨大な快楽の中に溶けてしまいそうに感じた。  
 
 
気が付くと、ムーンライトの正面にダークが立っていた。  
触手たちはムーンライトを高く吊り上げて足を開かせ、股間をダークの正面にさらけ出させていた。  
「いや……」  
悪夢のような愛撫に苛まれているムーンライトが、息も絶え絶えに声を漏らす。  
ダークは手を伸ばすと、かろうじて残っていた、ムーンライトの下着を剥ぎ取った。  
「いや……!」  
ムーンライトの秘所が、ダークの目前にさらけ出された。  
清らかなピンク色の肉の割れ目を、青白い柔らかな陰毛が僅かに縁取っていた。  
割れ目からは透明な液体が溢れ、流れ落ちて後ろの穴を濡らしていた。  
「見ないで………」  
あまりの恥ずかしさが、ムーンライトの意識をはっきりとさせ、絶望と恥辱を思い出させた。  
「どんな気分だ?ムーンライト。こんなに濡れているあそこを、私にじっくり見られて。」  
「いや……!」  
ダークは手を伸ばし、人差し指の先で、ムーンライトの後ろのすぼまりに触れた。  
「いやあっ!」  
縛られた身体が大きく跳ねる。  
ダークは、己の愛液によって濡れ、すでに柔らかくほぐれ始めている穴の縁を撫でると、  
そのまま人差し指をすぼまりに沈めて行った。  
「あ……!あっ……!いや……!」  
ムーンライトの目が恐怖に見開かれ、全身ががくがくと痙攣する。  
快楽に弛緩したムーンライトの菊門は、さしたる抵抗もなくダークの指を受け入れた。  
ダークが指を動かすと、ムーンライトがおぞましい感覚に悲鳴を上げてのたうった。  
「ふん……これがあのキュアムーンライトとはな。  
 敵に尻の穴をいじられて感じているなど、恥ずかしくないのか。」  
ダークの声を聞きながら、ムーンライトは背徳的な快感に必死で耐えていた。  
(だめ……こんなの……)  
こんなところを犯されて快感を覚えるなど、決してあってはならない。  
しかし無情な感覚はムーンライトの身体の中心に突き立てられ、  
ムーンライトの抵抗を嘲笑うかのように荒れ狂った。  
 
やがてひときわ大きな疼きがムーンライトの尻穴から駆け上り、脳天へと突き抜けた。  
「あっ……あああっ!!」  
ムーンライトの身体が反り返り、びくびくと大きく痙攣した。  
「あ………」  
大きすぎる快感に、ムーンライトの頭が真っ白になる。  
「イッたか……尻の穴で感じるとは、呆れた女だな」  
ダークが指を引き抜くと、その感触がまだ痙攣の余波に震えているムーンライトに追い討ちをかけた。  
「あうっ……!!」  
絶頂の余韻に浸りながら、ムーンライトは何かが壊れて行くのを感じていた。  
(みんな……ごめんなさい……)  
ダークが後ずさり、触手たちに場所を譲ろうとしている。  
(私……もうだめかもしれない……)  
ムーンライトの愛液の匂いに欲情したかのように、触手たちの唇はとめどなく粘液を滴らせていた。  
 
ムーンライトの白く美しい身体は、淫らな怪物へと捧げられた。  
凛々しく整った顔も、月光を反射して輝く髪も、柔らかくなめらかな肌も。  
切り裂かれたドレスの間から、邪悪な肉と粘液が侵入し、隠された全ての場所を汚した。  
固く閉ざされた身体を開き、つややかな愛液を流れ出させた。  
そして穴という穴に、いやらしい匂いを放つ粘液を注ぎ込んだ。  
 
「あ………っ」  
ムーンライトはすでに、何もわからなくなりかけている。  
体内から絶え間なく襲い来る、あまりに大きな悦楽の波に呑まれ、  
ムーンライトはもはや何の抵抗もできなくなっていた。  
ムーンライトの股間には何本もの触手が群がり、その先端をそれぞれに開いて、  
ムーンライトのあらゆる柔らかい部分を貪っていた。  
「んうっ………!」  
うねうねと形を変える異形の唇は、ムーンライトの肉の割れ目のあらゆる襞をなぞろうとして蠢き、  
粘液にくるまれてじわじわと侵入した。  
「あ………はぁっ……」  
唇の奥から現れた舌は、ムーンライトのあらゆる深みを探ろうとして、その濡れた先端を長く伸ばした。  
「あぁ!………んっ……」  
後ろの穴にしゃぶり付いた触手は、弛緩したすぼまりをさらにほぐそうと、穴の縁を執拗に舐め回した。  
 
ムーンライトは星の光を見上げながら、自分の大事な部分が蹂躙されるのを感じていた。  
さらけ出されてはならなかった部分をさらけ出され、触れられてはならなかった部分を触れられ、  
侵入されてはならなかった部分に侵入された。  
ムーンライトは絶望したが、しかし触手たちの愛撫はあまりにも淫靡で狡猾で、  
ムーンライトの心の守りを容易く打ち砕いた。  
「うあっ………!」  
欲望に身を任せた一本の触手が、ムーンライトの奥深くに分け入って来た。  
「あ……あっ……ああっ……」  
身体の中心を貫いた触手の動きに合わせて、ムーンライトの身体が踊る。  
触手が動く度に、甘美な疼きが背筋を貫き、手足の先までもを痺れさせる。  
(私……感じている……)  
ムーンライトは眉根を悩ましく寄せ、切なく目を閉じて喘ぎ続ける。  
(こんなに嫌なのに……こんなに気持ち悪いのに……)  
ムーンライトの後ろの穴を弄んでいた触手が、その舌をぬるぬると狭い穴の中へと侵入させた。  
「あ……あっ!!……いや……」  
禁じられた快感によって、ムーンライトの心が揺さぶられる。  
(私……いやらしい女だったのね………)  
ムーンライトの悲しみを、悪夢のような悦楽が呑み込んで行く。  
 
二つの穴を思うままに犯す触手が、徐々にその動きをひとつの焦点に向けて合わせ始めた。  
ムーンライトのもっとも柔らかい、最も敏感な部分から生まれる熱い疼きが、  
身体の中で徐々に大きくなって行った。  
「あっ、あっ、あっ………」  
(いけない……来る………)  
渦巻く快楽が、ひとつの大きな波になって押し寄せてくるように思えた。  
ムーンライトは、自分の肉が粘液と愛液に濡れて触手と溶け合うように感じた。  
そして、ムーンライトの身体の一番奥に到達した触手から、  
その最も熱く、最も濃い粘液がほとばしった。  
「あ……ああ…………!!!!!!」  
ムーンライトの身体がのけぞり、がくがくと痙攣する。  
ムーンライトは、身体の奥底に、熱い、淫らな粘液が注ぎ込まれるのを感じ、  
そのおぞましくも甘美な感覚に恍惚とした。  
炸裂した疼きは、甘い痺れとなってムーンライトの四肢の隅々までを駆け巡った。  
 
 
 
いつの間にか、ダークの唇がムーンライトのそれに重ね合わされていた。  
濡れた唇が溶けるように絡み合う。  
「ん……っ」  
ダークの舌がムーンライトの口腔に侵入すると、熱い唾液が混じり合った。  
 
長い口づけの末に、ダークの唇が糸を引いて離れた。  
ムーンライトの快楽に蕩けた顔を、ダークは冷たく見下ろしている。  
「堕ちてしまえ、キュアムーンライト……そして私と同じになれ。」  
人ならぬ快楽の余韻に震えるムーンライトの耳には、もはやダークの言葉は聞こえていなかった。  
虚ろな瞳からはとめどなく涙が溢れている。  
(ごめんなさい……みんな……)  
砂漠の星の光を反射して、涙がきらりと光る。  
(ごめんなさい……コロン……)  
ぐったりと体を投げ出しながら、ムーンライトは深い悲しみにとらえられた。  
しかし、その悲しみを、体内でくすぶる疼きはまたも裏切ろうとしていた。  
 
(終わり)  
 

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