保守 没ネタ
相変わらず自分にも他人にも厳しいゆり。
つぼみの祖母、薫子は「みんながあなたみたいに強いわけじゃないのよ」と諭す。
ゆりは面白くない。「どうして私が注意されるのよ。みんなのためを思えばこそなのに」。
その帰り道、ゆりは、奇妙な集団がたむろしているのを発見する。明らかに人間ではない。
「デザトリアンだ」と思ったゆりは確かめもせずにプリキュアに変身、なぜか無抵抗の敵を撃破する。
戦いが起きた直後、『イケメンさん』は、傷ついて道をさまよい歩いていた一人の少女を助ける。
彼女らは、砂漠にオアシスをもたらす良い妖精たちで、砂漠の使徒に追われる身だった。
そこへキュアムーンライトと名乗ると恐ろしい無法者が現れて仲間を全滅させてしまった、
彼女はその生き残りだと言う。
そんなバカな!?
事実を知らされてショックを受けるゆり……無実の人々(妖精だが)を大量虐殺したプリキュアなんて前代未聞だ!
ムーンライトに家族を殺された生き残りの少女は、復讐を誓い、ムーンライトをつけ狙う。
だが、オアシスの妖精が全滅したとは知らない追っ手のデザトリアンが次々とやってくる。
どれも小物ばかりで、ムーンライトは軽く蹴散らす。逃げ出すデザトリアンを容赦なく撃破する。
少女は「敵と見れば、命を虫ケラほどにも思わない悪魔!」とムーンライト=ゆりを非難する。
だが、ゆりは弁解しないし、詫びもしない。
つぼみとえりか、いつきは独走するゆりを止めることができない。
ゆりはデザトリアンとの戦いを一人で続け、苦しい戦いの末に追っ手を全滅させる。
傷ついて帰還したゆりは、少女に「私を刺しなさい」とナイフを渡す。
少女は震える手でナイフを向ける。だが、「やめるんだ!」。『イケメンさん』が止めた。
つぼみたち3人もいる。「そんなことをしたら君はゆりと同じ間違いを犯すことになる」。
つぼみ、えりか、いつきも説得する。
「ゆりさんはもう十分苦しみました」
「死んだ人は、生き返らないのよ」
「砂漠の使徒はボクらが責任を持って倒すから」
少女は復讐を断念して、ナイフを捨て、こころの大樹へかくまわれることになる。
「バカ! どうして止めたの」。怒るゆり。
「バカは君じゃないか」と『イケメンさん』。
「素直に謝ればいいじゃないですか」とつぼみ。
「悪人ぶって、命を粗末にするなんて」とえりか。
「一人で抱え込み過ぎですよ」といつき。
だが、ゆりは絶叫する。
「どういう風に謝るのよ!? 私は間違いを犯しました、二度としませんから許して下さいと言って
涙を流せばそれで済むわけ? そんな泣き言を言ったところで、失敗が償える!?
私はプリキュア、犯した罪は死んで償うしか考えられなかったのよ!!」
つぼみたちは、軽々しく気休めを言ってしまったことを後悔して呆然と立ち尽くしていた……。