月明かりの射す小部屋の中には、男が一人、背もたれつきの椅子に腰掛けていた。  
トリオ・ザ・マイナーのように、顔にヘ音記号のマークがあり、マントを羽織っている。  
若く端正な顔だが、唇に浮かぶ笑みが、その冷酷な性格を物語っていた。  
彼の名はテノール。まだプリキュアたちも知らぬ、マイナーランドの幹部である。  
 
「待っていたよ」  
テノールは、部屋の入り口に向けて声をかけた。暗がりから小柄な人影が歩いてくる。  
眼鏡をかけた少女、アコであった。うつむいた顔は暗く沈んでいる。  
「今日はよく働いてくれた。アコ、いやキュアミューズ」  
「はい……」  
うつむいたアコの顔が一層暗くなる。今日の昼間、アコことキュアミューズは  
プリキュアに倒されそうになったメフィストを救った。そしてそのメフィストにより  
フェアリートーンが貯めていた全ての音符が奪われてしまったのだ。  
「これで不幸の楽譜が完成する。メフィスト様も大変お喜びだ。私もうれしいよ。」  
「はい……」  
アコは唇を噛み、拳を握り締めた。後悔の念が胸を突き刺す。  
「さあ、ご褒美をやろう」  
テノールは椅子に座ったまま両脚を広げた。ズボンのチャックを下ろす。  
美しい顔に似合わぬ、凶暴なまでに立派な逸物が顔を出した。  
「あ……ありがとう………ございます…」  
おずおずとアコはテノールの前にひざまづき、逸物を舐め始める。  
 
「んっ、ちゅ、じゅる、んん…」  
幼いながらも巧みな舌使いに、テノールの逸物がだんだん勃起してきた。  
アコはその巨大な肉の塔を、頭から咥える。  
「はぐっ!ん、んぐ…あ、んん…んぐぅ…!」  
小さな口腔の中で、逸物はますます怒張してきた。顎が外れそうだ。  
だがアコは目に涙を浮かべながらも、必死で逸物をしゃぶった。  
「さあ、もういいぞ。またがりなさい。」  
テノールは命じる。アコは立ち上がると、無言で服を脱ぎ始めた。  
これが初めてではない。だが何度目であろうと、慣れる事ができない…。  
 
小学生らしい下着が床に全て落ち、アコの裸身を月明かりが照らした。  
まだ胸は膨らんでもおらず、当然陰毛も生えていない。  
下腹部には一本のクレバスが走っているだけだ。  
だがその幼い両乳首とクリトリスには、不似合いなピアスが施してあった。  
銀のピアスは、月光にまばゆく輝いている。  
それはアコの、テノールに対する屈辱極まりない服従の証であった。  
 
「そ、それでは……失礼致します……」  
アコは部屋の片隅に置いてあった踏み台を持ってきて、その上に立った。  
そろそろと椅子の肘掛の上に立ち、テノールに背を向けて彼をまたぐ姿勢になる。  
テノールは眼前に立つ、固い蕾のようなアコの尻をニヤニヤ眺めていた。  
その不安定な姿勢のまま、アコはゆっくりと腰をおろしてゆく。  
真下には垂直に屹立したテノールの逸物が待ち構えている。  
先端が膣口に当たった。アコは一瞬身体をビクンと硬直させる。  
だが目をつむり、覚悟していたかのようにそのまま身体を沈めた。  
ずぶずぶとテノールの逸物がアコの体内に押し入ってゆく。  
「くっ!……う……あ……あ……!」  
 
涙を浮かべたアコの秘部に、巨大なテノールのものはなんとか収まりきった。  
「ぷはぁっ!はぁっ、はぁっ…!」  
既にアコの息は荒い。内蔵が押しのけられたようで息が苦しい。  
「さあ、自分から動かしたまえ」  
苦しそうなアコに、テノールは無慈悲に命じる。  
アコはテノールの太腿に両手をつき、腰を上下し始めた。  
「うっ……うっ……くぅ…んんっ……!」  
幼い尻が上下する度に、膣も裂けんばかりに怒張した逸物が、アコを突き上げる。  
 
痛い。苦しい。早く、早く終わって……  
 
そんなアコの心中を察したかのように、テノールはアコの乳首のピアスを捻り上げる。  
「くう、うっ!いっ、痛…!」  
さらにクリトリスのピアスも、こねるようにいじくり回される。  
「ぐううっ!」  
苦痛に顔が歪み、涙がこぼれる。アコの未熟な肉体にとっては、拷問でしかなかった。  
 
「よし、そろそろいくぞ」  
「は、はい……う、ううっ……どう…ぞ……!」  
口では形ばかりの承諾をしても、アコは声に出して叫びたかった。  
(いや、やめて!中に出さないで!ケダモノ!)  
だがそれは許されない。逆らえば今までの苦労が全て水の泡だ。  
ドクン。  
「く……っ………………!」  
体内に流れ込む熱い液体の感触を、アコは歯を食いしばって堪える。  
その瞳からまた涙が溢れ落ちた。  
 
数分の後、アコは身繕いを終えた。  
テノールの逸物を拭って綺麗にしたハンカチが、ポケットの中で生温かい。  
「世界が悲しみの音で包まれる日も近い。例を言うよ。  
 ではご苦労だった、奏太くんにもよろしくね」  
その名前を聞いたアコの身体が、また硬直した。  
「失礼…しますっ!」  
顔をこわばらせたアコは、踵を返して部屋から走り出て行った。  
テノールはおかしくてたまらないとでも言いたげに、その後ろ姿を見送る。  
 
(こんな…こんなことならプリキュアになんかなるんじゃなかった…!)  
泣きながら夜道を走るアコの心に、過去の出来事が走馬灯のように甦った。  
ふとしたきっかけでドドリーに出会い、プリキュアの力を手に入れた。  
伝説の戦士プリキュアになれた喜びも束の間、変身するところを  
あの悪魔のような男・テノールに見られたのが地獄の始まりだったのだ。  
 
『この世界には君以外にもプリキュアがいる。しばらくはつかず離れずでいたまえ。  
 彼女達の味方をしてもいい、トリオ・ザ・マイナーと戦ってもいい。  
 音符を集めるもよし、見守るもよし、君の自由だ。  
 しかし…もしメフィスト様が現れるようなことがあったら、全力でお助けするのだ。  
 そして音符が全てメフィスト様の手に渡るようにすること。それが君の使命だ。  
 もし逆らえば………君の大事なお友達、奏太くんが命を落とすことになるだろう』  
 
奏太を人質に取られる形になったアコは、テノールに従うしかなかった。  
性の奴隷として弄ばれ犯されながらも、奏太の笑顔を支えに耐えてきた。  
たった一人の友達を守る為なら、どんなにこの身が汚されようとも……。  
 
しかし今日、自分がしたことは正しかったのか?  
自分に疑いのまなざしを向ける、プリキュアたちの悲しげな顔が浮かんだ。  
ネガトーンの音波攻撃で、嘆き悲しむ人々の顔も。  
もうすぐ世界は不幸のメロディで覆いつくされるのだ……。  
 
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……!」  
 
声を上げて泣きじゃくりながら、アコは走っていく。  
月だけが、青白く儚げな光で彼女を照らし続けていた。  
 
(END)  
 

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