「つ、疲れたぁ……」  
校舎の屋上で、あかね・やよい・なお・れいか、そしてキャンディの姿のみゆきはぐったりしていた。  
みゆきと体が入れ替わったキャンディに一日中振り回され、もうへとへとだ。  
そんな一同の気持ちも知らず、自由気ままに振る舞ったキャンディは、まだまだ元気一杯である。  
「あー、楽しかったクル!汗かいたら、おしっこしたくなったクル!」  
「え?」  
「キャンディ、トイレに行くクル!」  
「ちょっと待ったあっ!!」  
とてつもなく悪い予感がして、みゆきが引き止める間もなく、キャンディは駆け出して行った。  
「早く、早く追いかけてえ!!」  
「よ、よっしゃ!」  
あかねがみゆきの体を引っつかみ、走り出す。後の3人も後を追った。  
 
とりあえず本能のまま走り出したキャンディであったが、廊下の途中でふと立ち止まる。  
「んー、トイレまで我慢できないクル。ここで済ますクル!」  
妖精に、人間界の常識など望むべくはなかった。キャンディはスカートをまくり上げ、下着を下ろす。  
ぷりんと剥き出された可愛いおしりに、通りかかった男子生徒達がぎょっとなる。  
そしてキャンディは廊下にしゃがみ込む。  
 
「ま、ま、待ってええええ!!」  
みゆき達が追いついた時には遅かった。ちょろちょろという音と共に、廊下に水たまりができてゆく。  
「ふうー、クル。スッキリしたクル」  
「あ、あああああ……」  
気持ち良さそうなキャンディと対照的に、みゆきは顔面蒼白で失神寸前だ。れいかが慌てて声をかける。  
「キャン…いえ、みゆきさん!早く拭いて、下着をつけて下さい!」  
「えー、この下着って面倒臭いクル」  
不平そうにキャンディは、手で下腹部をごしごし擦った。ふと、その手が止まる。  
 
「あれ、何クル?ここ触ると気持ちいいクル!」  
キャンディは夢中になって、その地点をいじくり始めた。それがクリトリスという器官であることなど  
もちろん知るわけがない。偶然にも、みゆきの体の敏感な部分のスイッチを入れてしまったのだ。  
「ちょ、キャンディ!やめて!やめてってたら!!」  
「そんなこと言っても、と、止まらないクル!気持ちいいクル!」  
キャンディの顔が恍惚としてきた。くちゅくちゅと水音が大きくなる。周りには大量の人だかりができている。  
「な、なんか出るクル!出ちゃうクルーっ!はああん!!」  
「やあああああ!!」  
キャンディの体から、さっきとは違う液体が飛び散る。みゆきは頭がくらくらして、そのまま気が遠くなる。  
「終わった……私の学校生活……」  
 
その後一週間みゆきは寝込み、あかね達4人は「星空さんは時々、頭が幼児化する奇病にかかっているんです」  
と学校中に頭を下げつつ、フォローして回る羽目になったのだった。  
 
(END)  
 

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