四つ葉ありすは世界屈指の財閥のお嬢様である。
そして、容姿端麗、頭脳明晰、文武両道の秀才である。
しかし、それらを少しも鼻にかけず、控え目なおっとりした性格ということもあり、七ツ橋学園で隠れた人気アイドルだった。
昨日までは。
四つ葉財閥の小会社四つ葉グループの醜悪な犯罪が暴露されたのだ。
子供の躾は親の責任というが子会社の不祥事は親会社の不手際。
ありす「おはようございます」
女子A「……」
ありす「おはようございます」
女子B「ふん!」
ありす「痛…」
上履きに入った画鋲。
ありす「酷い…」
黒板、机に書きなぐられた心を傷つける言葉の数々。
ありす「ない…」
なくなる教科書。
ありす「うひゃあ!」
上からぶちまけられるバケツの水。
ようやく彼女は気づいた。
わたしは今、イジメをうけているのだ。
そして、彼女は気づいた。
わたしは今、虐められて興奮している…
希代のM女の誕生である。
???「見つけたぞ!いい女!」
(あかん。ランス違いや…)