*この作品はアニメ2話後を想定しています。  
 
     ×××  
 
 童話の幸せの王子では、ツバメがその金箔を剥いで困った人達の元へ運んでいく。金色に輝く像であったはずの王子は、だんだん明るさを失っていき、ただの銅像になってしまうのだ。  
 それでも、マナは人助けをやめようとしない。  
 マナ自身の金箔が磨り減って、最後は何もなくなってしまうかもしれないのに、「私なら大丈夫だよ」なんて明るく微笑むのだ。  
 そんなマナと共にあるために、六花はマナのツバメとなる道を選んだのだ。  
 
「ねえマナ、ちょっと来てくれる?」  
 
 誰もいない生徒会室でマナと二人きりになったのは、マナがプリキュアに変身することを知った翌朝である。  
「マナはプリキュアに変身して、あんな怪物と戦ってまで人助けをしていきたいのよね?」  
 マナのしようとしている事はとても大変なことだ。  
 今までだって色んな人の悩みや問題を抱え込んできたというのに、今度は怪物を相手に戦うなんて、きっと身がもたない。  
 マナがどれだけ強い信念を持って、人助けに励んでいるのか。  
 その事を、きちんと確かめておく必要がある。  
「うん! 困った人は放っておけないから!」  
 六花にとって、それはまるで予想通りの言葉だ。  
「そんなマナに聞くんだけど、もしも道端に服がなくて裸で困っている人がいたら、マナはその人に自分の服を貸してあげる?」  
「ええっと、そしたら私が裸になっちゃうね」  
 例え話の内容に、さすがのマナも困った顔をする。  
「幸せな王子って、そういうことよ? 自分の体の金箔を困った誰かに分け与えていく。もしまた、あんな戦いを続けるっていうのなら、それなりの覚悟を見せて欲しいの」  
「私を試そうってことだね。うん、わかった! 一体どうすればいい?」  
「この場所で、試しに本当に服を脱いでもらうわ」  
「うん! わか――って、えええ!?」  
 やはりマナだって女の子で、裸となると動揺する。  
「別に誰かに服を分けろとは言ってないでしょ? 戦いなんて大変な事を続ける覚悟があるんなら、私に裸を見せるくらい、どうってことないでしょ?」  
「そ、そりゃ女の子同士だし、ちょっと脱いで着替えなおすくらい確かにどうってことないんだけど――ここ、学校だよ? 生徒会室だよ? もし脱いでる時に誰か来ちゃったら……」  
 困った要求でまごつくマナに、六花は追撃を加えた。  
「できないなら戦いなんて認めません!」  
 強い口調でぴしゃりと言われ、マナはようやく腹をくくる。  
「こんな覚悟の試し方って、ちょっとよくわかんないけど……。わかったよ六花。これから大変なことを続けていくんだもんね。それくらい、やってみる」  
 マナはぐっと拳を握った。  
「それじゃあマナ? さっそく脱がせてあげる」  
 六花はマナへにじりよる。  
「へ? 六花が私を脱がせるの?」  
「だって、私がツバメだもの」  
 六花はマナの首元へ手を伸ばし、リボンを取り去る。  
 セーラー服の前を閉じるボタンを一つずつ外してゆき、まるでワンピースのように上下一体型となったその服を、皮でも剥くかのように脱がせていく。  
「なんか、人に脱がせてもらうって、少し恥ずかしいね」  
 マナの肩が、二の腕が、少しずつ露出される。ピンク色のブラジャーに包まれた胸に、白いお腹が六花の視線を惹きつけた。  
「でも綺麗じゃない。マナの肌って、とってもスベスベ」  
 手首から裾を引き抜き、制服をはらりと床に落とす。  
 下着姿になったマナは顔を赤くし、気まずいような恥ずかしいような表情で、六花の突き刺さる視線にもじもじした。  
「ねえ六花、ちょっとジロジロ見すぎじゃない?」  
「そうかしら。マナの体って綺麗だから、羨ましいのよね」  
 六花は胸元の形とじっくり観察し、視線を下へ下へとスライドさせ、パンツの柄をチェックする。ピンク色の布地には、花模様を思わせる刺繍が入っていた。  
 
「ねぇ、だから見すぎだってば」  
「そうね。このまま全部いくわよ」  
「うぅ……。やっぱり全部?」  
「当たり前でしょ」  
 六花は肩紐へ指を差し込み、肩から背中へかけて、その指を這わせてゆく。  
「おっぱい見ちゃう?」  
 仮にも校舎の中で、親友の手によって衣服を取り払われていくことに、堪らない恥ずかしさが込み上げる。女同士といっても、あまりじっくり見られては困るし、人の手で脱がされるなんてまるで子供みたいだ。  
「見ちゃうかもね」  
 囁くような六花の声に、心臓の動悸が高鳴る。  
「ちょっと胸がキュンキュンしちゃう」  
「ふふっ。今言うと、変な意味に聞こえるかもね」  
 六花は肩紐をつたって背中へ指を這わせていき、ホックをぱちりと外す。  
 気まずそうに照れている顔に目を合わせれば、マナはますます顔を赤くして目を逸らした。そんなマナの挙動が可愛くて、六花も胸がキュンキュンしてしまう。  
「も、もうっ。人が来たらマズイんだから、早く済ませて?」  
「しょうがないわね。あなたは」  
 六花は肩紐を一本ずつ下ろし、緩んだカップをぱかりと外す。  
「これでパンツと靴下だけに……」  
 曝け出された乳房に、ごくりと息を呑んだ。  
 柔らかな膨らみの頂点にある、薄桃色の部分から突起が出ているところが、マナの恥じらいの表れのように思えて、ウブな胸に見えて愛らしい。  
「マナのおっぱい、綺麗ね」  
 つい触れたい衝動にかられてしまい、乳房のそばの、あばらのあたりに手を当てる。  
「もーう! 感想なんか言わなくていい!」  
「はいはい」  
 腰を撫でるようにして、手をパンツへ移動させる。ゴムの内側へ指をかけ、ゆっくり、少しずつ大事な部分が覗けてみえてくるように、六花はマナのパンツを下ろしていった。  
 ゆっくり、少しずつ。  
 だんだん見えてくる秘密の部分から目を外さないよう、下ろしていく。  
 しだいに秘所が顔を出し、恥丘のぷっくりした形を全て拝めるようになった。ここまで来ればパンツはすぐに足から引き抜いて、六花は乙女の園を視姦する。  
「これがマナの大事な部分ね」  
「り、六花ぁ……。見すぎだってばぁ」  
 丸裸となったマナは、堪えきれずに手で大事な部分を覆い隠す。胸も腕でガードして、これ以上は見せまいとした。  
「さ、これですっぽんぽんね。マナ? あなたから剥がした金箔を、誰か困っている人達に届けなくてはね」  
「いや、そろそろ着替えなおしてもいいよね? ちょっともう限界だし」  
「マナったら、そんなに恥ずかしい?」  
「そりゃもう、だって裸だし」  
 普段なら決して見ることにない、親友が顔を赤らめて恥じらっている姿に、胸がドキドキしてしまう。  
「金箔の剥げたマナ王子? とっても可愛いわ」  
「うー……。もう着てもいいかな」  
「まだ駄目。もう少し、このままでいて?」  
「はい……」  
 マナはそして、存分に目の保養を堪能するのだった。  
   
終了  
 

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