−百合の女王−
春。それは、胸躍る季節。
厳しく透き通っていた日差しがふと柔らかくなり、肌を暖めてくれる。
そして数多の少年少女たちが進級、進学を機会に新しい世界を切り拓く時でもある。
ベローネ学園女子中等部に在籍する最上級生であり、科学部長でもある雪城ほのかは白衣を身に纏い、廊下を歩きながらかたわらの少女に尋ねた。
「ユリコ、今年の新入生はどう?」
「希望者は28人。そのうち最も優秀な子を選別して3人まで絞ったわ」
メガネをかけた少女はほのかの問いにすらすらと答える。
容貌やスタイルに取りたてて言うほどのものはないが、学園の女王を補佐するに足る高い能力と比類ない忠誠心が彼女をほのかの腹心たらしめていた。
「それからこっちでスカウトした新人が2人。いずれも容姿、能力からして将来ベローネの名誉を担う人材と目されているわ」
「そう」
「候補者のリストとプロフィールはこっちの書類にまとめておいたから、あとはあなたの承認があればOKよ。目を通しておいてね」
そう言って書類を差し出すユリコだったが、ほのかはそれを受け取ろうともせずに首を振る。
厚い信頼をいいことに仕切りすぎ、ほのかの機嫌を損ねたのかと思ったユリコは真っ青になった。
「見る必要はないわ。あなたが選んだ人たちに間違いはないもの。全員承認よ」
笑顔を見せつつそう言ったほのかはいきなりユリコを抱き寄せるとそっと唇を重ねる。
柔らかい舌が秘やかにこじ入れられ、もう一つの舌に絡められた。
人目も気にせず行われたディープキス。
だが、それを目撃した女生徒たちはみなその官能的で妖しいオーラにあてられ、嫌悪するどころか羨望と憧れの眼差しでふたりを見つめながら下着を濡らしたのだった。
やがて脱力しているユリコからほのかが顔を離す。
二つの唇の間に一瞬きらめく細い糸が繋がり、すぐに消えた。
「それじゃ入会の準備をお願いするわ。頼りにしているわよ、ユリコ」
「ほ、ほのか様ぁ・・・・・・・はいっ、おまかせを!」
久しぶりのご褒美に目を潤ませながらユリコは答える。
そして快美の余韻に酔いながら、足音高く去っていく支配者の背中を見送っていた。
「ようこそ、ベローネ百合の会へ!!」
高らかな声と共にクラッカーが鳴り、紙吹雪が舞う。
綺麗に飾り付けられた放課後の理科実験室の中央では、今年入ったばかりの美少女たちが若干不安げな表情を浮かべて立ち並んでいた。
「それではベローネ百合の会の会長であり、ベローネ学園の華、極美と至尊の存在である雪城ほのか様が入場されます。みなさん拍手でお迎えしましょう!!」
熱さと戸惑いの入り混じった拍手が鳴り響く中、実験室のドアが開き、白いパーティドレスを着たほのかが現れる。
そしてあらかじめ設えられていたロココ調の豪奢な椅子に、優雅な所作で腰を下ろした。
「みなさん、ベローネ百合の会へようこそおいで下さいました。この会はベローネでも美しく、かつ能力に優れた方のみが選ばれるクラブです。そしてあなた方はその資格を備えています。わたしたちは歓迎しますわ」
学園に君臨し、また才色兼備のカリスマとして内外にその名が知られているほのかに笑顔で語りかけられ、招かれた新入生たちの顔が一斉に上気する。
彼女たちは皆自分の才能や容色、あるいはその双方に自負はあったが、それがほのかに認められたのだと知ると有頂天になった。
「でも、一番大事なのはあなたたちの意志。入るかどうか、今度はあなたたちが選ぶ番です」
「は、入ります! 入らせて下さい」
「考える必要ありません! よろしくお願いします!」
憧れの女性を前にし、また周りにずらりと並んでいる学園の才華たちに仲間入りできる機会を得て、少女たちは必死に叫ぶ。
さほど興味がないまま招かれてきた娘もその熱が感染し、またほのかの目映いカリスマに心を射抜かれて、いつしか入会を嘆願していた。
「あなたたちの気持ちは分かりました。では、入会のための儀式を受けていただきます」
その言葉を合図に窓には暗幕が引かれ、ドアには鍵が掛けられる。
それからほのかと新入生を除く全員が衣服を脱ぎ、全裸になった。
「あなたたちも生まれたままの姿になりなさい。そしてほのか様に心からの忠誠を誓うのです」
忠実な側近であるユリコが新入生たちに近づいてそう命じる。
それでもためらいを見せる少女のひとりに、ユリコはいきなりビンタした。
「あうっ!」
「このベローネ百合の会は頂点である雪城ほのか様に何もかもお見せし、命懸けて忠誠を尽くす娘たちの会よ! それができないなら、凡人たちと一緒に一生つまらない人生を過ごすことね!」
「無理強いはいけないわ、ユリコ。でも、あなたたちと一緒に素晴らしい時を過ごせると思ったのに、とても残念だわ」
ユリコの強硬な姿勢に緊張を高めた少女たちだったが、ほのかの暖かみに満ちた言葉を聞いて心を安んじ再び決意を新たにする。
そして震えつつも着ているものを脱ぎながら従う意志を示した。
「まあ嬉しいわ、みんな!」
「では横一列に並びなさい・・・・・・よし、先導者たち、前へ」
ユリコの声に会員たちの中から5人が出てそれぞれ新入生の前に並ぶ。
次に小さなコップを渡された彼女たちはその中身を口に含むと、目の前にいた新入生たち一人一人に突然唇を重ねた。
「?!」
思いもよらぬ急襲に驚き、少女たちは口移しに流し込まれた液体を呑み込んでしまう。
そしてほのか自ら調合した秘薬の効果は迅速かつ絶大だった。
「あ・・・ああ・・・・・・か、身体が熱い・・・・・」
「はあ・・・・・・はあ・・・・・・そんな・・・・・・こんなのって・・・・・・・」
滲み出す汗に全身の肌を湿らせ、生け贄の乙女たちはやるせない疼きに喘ぐ。
それを見たほのかがさっと右手を高く上げると、先導者と呼ばれた娘たちは一斉に少女たちに襲いかかり、他の会員たちもお互い同士で絡み合い始めた。
「可愛い仔猫ちゃんね、こんなに濡れて・・・・・・ほら、こうしてもっと気持ちよくしてあげる」
「ああ先輩ッ! ダメ、気持ちよすぎますぅぅぅぅっ!!」
「みんなを見てご覧なさい。女の子同士の快楽がどんなに素晴らしいものか、とっくりと教えてあげるわ」
「もっと・・・・ああもっとそこを触って下さい、お姉さまぁあぁああっ!!」
立ったまま手管を知り尽くした指に次々と快楽の泉を責め立てられ、新来の少女たちは媚薬の相乗効果もあって快楽に泣き悶える。
それまで性的な経験はないか、あってもわずかばかりだった少女たちにとって、この体験は精神の奥深くにまで強烈に刻み込まれたのだった。
床の上で絡み合い、破廉恥な体位でお互いを貪りあう娘たち。
滴るほどに恥蜜を迸らせ、指で秘園を玩弄しあう乙女の姿。
そんな淫靡で背徳的な痴悦を目にしながら自分の最も敏感な箇所を極限まで嬲られて、無垢だった少女たちは堕ちずにはいられなかった。
「ああお姉さまお願い! もっと指を入れてぇっ!!」
「はあぁぁ・・・・またイク! イッちゃううっ!!」
ひとりの少女に群がる人数がいつの間にか増え、唇を、わきの下を、乳首を、ヘソを、股間を、足の指先を、それぞれの口や指があらん限りの巧技で嬲り尽くしている。
もう哀れな少女たちには、自分がいったいいくつ至福の門をくぐったのか数えることもできなくなっていた。
「ふふ・・・・だいぶできあがってきたみたいね」
「はい、ほのか様・・・・・アアッ!!」
女王然と座って全てを冷静に観察しているほのかのかたわらで、ユリコは飼い犬のように四つん這いで控えたまま淫らな喘ぎ声を上げる。
ほのかの指がユリコの蜜壺とアヌスを容赦なく抉り続けていたため、ついに絶頂に達したのだった。
「先輩のメス奴隷のクセに、後輩たちの前で簡単にイクなんてだらしないわよ、ユリコ」
「も、申し訳ありませんっ、ほのか様ぁ!!」
少し前に新入生たちを脅し上げた威厳は霧散し、今はただ己の絶対者に弄ばれる悦びにヨダレを垂らしつつユリコは快感に埋没している。
しかしほのかの側近であり続け、この魂が震えるほどの禁悦をこれからも味わうために、ユリコは義務を果たさなければならなかった。
「会員並びに新会員のみなさん! お互いの親交が深まったところで、これから最後の儀式に移りたいと思います」
ユリコの声に、会員たちは快楽に耽るあまり力を失っていた新会員たちを無理やり立たせ、ほのかの前に連れていく。
立ち上がったほのかがドレスを脱いで裸になると、その腰にユリコが黒いペニスバンドを装着した。
「全員、自分の純潔をほのか様に捧げながら忠誠を誓うのです。それを以てあなたたちは正式な会員として認められます」
快楽のあまり意識が朦朧としている新会員たちにユリコはそう告げる。
脱力したままの彼女たちのひとりが数人で抱え上げられ、その腰が黒い凶器を穿いたまま再び椅子に座ったほのかの上にゆっくりと落とされた。
「ああっ・・・・・あううううううううう――――――――っっ!!」
破瓜の瞬間がよく見えるよう限界まで割り開かれた股間の中心に、ディルドウがぬるりと呑み込まれていく。
そして処女膜の裂かれる痛みと倒錯した甘美な悦びに喘ぐ少女をユリコが叱咤した。
「さあ! 今こそ誓うときよ!」
「わ、わたしは、雪城ほのか様に永遠の愛と忠誠を、お誓いします!」
「あなたの忠誠を受け入れます。そしてわたしからは悦びを贈ります」
ほのかの言葉でめくるめくような悦びに昇りつめ、誓いの儀式を終えた少女は失神する。
そして他の4人も座位や後背位で無惨に処女を散らされながら忠誠を誓い、股間を破瓜の血で彩りつつ失神したのだった。
「ほのか様、これで今年も無事儀式を終わることができました」
「そうね、あとは無礼講よ。わたしも混じってみんなと楽しむことにするわ」
「あ、あの・・・・・・」
「なに、ユリコ? ・・・・・・ふふ、そう、ご褒美が欲しいのね? いいわ、おいでなさい」
ほのかの何もかも見透かしたような瞳の前でユリコは顔を輝かせる。
そして許しも得ずに血塗れのペニスバンドをしゃぶりだした。
「いつもの秀才ぶった顔が台無しね。さあ、どっちの穴に欲しいの?」
「お、お尻の・・・・・うんちの穴を、犯して下さいっ!!」
「いいわよ、変態のメス犬さん」
悦びにむせびつつ自ら排泄孔にディルドウを埋めていくユリコの腰を抱え、ほのかは遠慮容赦なく腰を突き上げる。
そして学園の真の支配者である愉悦を噛み締めながら、ユリコを快美の極致へと導いてやったのだった。
〜了〜