徹底的に陵辱を加えられる咲とは対照的に、舞にはほとんど陵辱らしい陵辱は加えられていなかった。  
だが、それこそが舞にとって最も苦痛となっていることを、カレハーンは見逃さない。  
 
「はふぅ…っ、はあっ、ああ、んっ!あんっ!」  
 ウザイナーの触手が、舞の体内で蠢く。触手に膣内を激しく擦られる感触。兄に禁断の味を教え込まれた  
舞の身体は、言うまでもなく、それを快感として捉える。  
「っ、っああっ、んああぁ、あんっ!!」  
 徐々に、舞の喘ぎ声が大きくなっていく。身体中を弄る触手の下には、しっとりと汗ばむ素肌がある。  
メインディッシュが突き込まれている秘裂からは、とめどなく愛液が流れ出し、太ももをベチョベチョに  
濡らしていた。  
「はううぅぅぅ!はあっ、あぁあぁん――っ!」  
 舞の声が、一オクターブ高くなった。もうすぐ、イキそうなのだ。触手の動きはますます活発になり、  
その度に、結合部からは派手な音とともに愛液が飛び散っている。あと一押し、あと一押しでイける。  
舞は間もなく来るであろう待望の瞬間を夢見、甲高い喘ぎ声を上げた。だが、次の瞬間、  
触手の動きが急に止まってしまった。  
「あ――?!あう、ぅぅ………な、なんで――」  
 やめちゃうの、という言葉は、辛うじて飲み込んだ。さっきから、ずっとこれの繰り返しだ。  
絶頂を迎える一歩手前で触手は動くのをやめ、決して舞をイカせてくれない。そして、  
適度に舞の身体を冷ましておいてから、再び責めを開始する。無論、イカせてはもらえない。  
普通なら、もう何十回も絶頂を迎えられるような量の快感を与えられ続けながら、  
結局は一度も絶頂させてもらえない。今や舞の体内は、噴出口を与えられないまま  
ドロドロと不完全燃焼を続ける肉欲でいっぱいになっていた。  
 
(あ、ああ、ああああ……いきたい、いきたい、いかせてよおおぉぉっ!!)  
 ウザイナーに拘束されているため、自分で自分を慰めることはできない。  
「フッ、だいぶ参っているようだな、プリキュア」  
 そんな舞を嘲笑いながら、カレハーンが部屋に入ってきた。一瞬、怒りの色を顕わにした舞だが、  
しかし、すぐに恥も外聞もなく、カレハーンに泣きついた。  
「――――!!あ、あ……おねがい!苦しいの!いかせてぇ!おねがいだからぁっ!」  
 舞の肉欲は精神を相当に蝕み、正常な状態を保てなくなっていた。  
(あと、もう少しだな………)  
 そんな舞の様子を見て、カレハーンは自分の思惑がドンピシャリだったことに、ニヤリとした。  
もうすぐ、最高のショーを観ることができる。そしてそれが終われば、太陽の泉を手に入れることが  
でき、そうすればアクダイカーン様に認められ、嫌みったらしいゴーヤーンを見返すことができ、  
そしてそして――――  
 
「―――ねえ!ねえってばぁっ!」  
 少しトリップしてしまっていたカレハーンを、舞の懇願の声が現実へと引き戻す。  
「…太陽の泉の在り処を教えろ。そうすれば何度でもイカせてやる」  
「――――ッ!!…そ、それは…………できない……」  
 もう既に、舞は当初のような冷静さや判断力を備えていない。今や、舞の頭の中にあるのは、  
肉欲を満たしたいという浅ましい願望のみ。だが、最後の理性がなんとか性欲に打ち勝った。  
「なら、いつまでもそうやっているんだな」  
 わざと無理な要求をし、時間を引き延ばして舞の苦痛を長引かせるのがカレハーンの狙いである。  
舞に背を向けて部屋から出て行くカレハーン。  
「!!そんなっ、いやああぁぁあっ!待ってえっ、置いてかないでぇぇえぇっ!!」  
 背後から、舞の絶叫が響き渡る。結局、舞はあと一日、一度もイカせてもらえない責めを延々と  
受け続けるのであった。  
 
………形は違うものの、咲と同様、永遠とも思える時間の中で、舞も確実に限界へと近づいていった。  
 
「…どうしても、太陽の泉の在り処を教える気にはならないか」  
「できない…ハァッ…それだけ、は、ぜったい、う、はぁっ……ダメっ……」  
 気が狂いそうになる中で、何とか舞は太陽の泉の在り処を黙秘し続けていた。ここまでくると、  
尊敬に値する。さすがは伝説の戦士といったところか。  
「そ、それ以外、の、ことなら…はふぅっ、何でもするから、…ぁぅっ、おねがい……  
も、もうゆるしてぇ……」  
 
――――その言葉こそが、カレハーンの待ち望んでいたものだった。今こそ、プリキュアを『壊す』ときだ。  
これから目の前で繰り広げられるであろう最高のショーを想像して笑い出したい気分だが、カレハーンは  
必死に冷静を保った。  
 
「…よぉし、いいだろう。ウザイナー!」  
『ウザイナー』  
 ハンドボールぐらいの大きさの、小型ウザイナーが勢いよくカレハーンの手の中から飛び出し、  
愛液を垂れ流す舞の股間に貼りついた。  
「あうっ、ああぁぁ、これ、はぁっ?!」  
『ウ、ウ、ウザ、ウザイナー』  
「あ、あ、ああぁぁああぁああ―――――――っ?!」  
 小型ウザイナーが突如発光し、みるみるその形を変えていく。恐るべきことに、ウザイナーは  
細胞レベルで舞の股間と融合を始めたのである。だんだんと形作られていくウザイナーはやがて、  
まるで男根、いや、男根そのものを舞の股間に形成してしまったのである。  
「こ、これは一体――あっ…」  
 戸惑う舞の視界が、突如真っ黒に覆われる。海苔のような黒い帯状のウザイナーが、舞の目の上から  
貼りついたのである。続いて、耳に何かが詰められ、聴覚が遮られた。耳に詰めたのも、  
小型のウザイナーであり、音を完全シャットダウンする。  
『ウ、ウ、ウザ、ウザイナー』  
 目に貼りついたウザイナーが発光したかと思うと、たちまち色が薄れ、やがて透明になってしまった。  
このウザイナーは、いわゆるマジックミラーであり、貼りつかれた舞側からは黒く見えるが、  
逆側からは透明に見える。つまり、舞は視界を封じられたが、外見ではそうとわからないのである。  
 
「クックックッ…さあ、これで思う存分気持ちよくなってもらおうか、プリキュアァ……」  
 
 徹底的に犯され抜いた咲には、もう既に気力も体力も残っていなかった。頭はどんよりとして重く、  
身体の感覚もない。どっちが上で、どっちが下かすら、わからなくなっている。光のなくなった  
虚ろな瞳が、ボンヤリと天井を映し出しているだけ。静寂の中に響く呼吸音だけが、彼女の生を物語っていた。  
 
 だから、部屋の中にカレハーンとウザイナーに引っ張られた舞が入ってきたときも、全く気がつかず、  
ただ力なく肢体を地面に投げ出しているだけであった。  
 
「ち………起きろプリキュア!」  
 カレハーンは、地面に転がる咲を乱暴に蹴飛ばした。  
「…ぁ…ぅっ……」  
「喜べ、プリキュア。お前の相棒を連れてきてやったぞ」  
 カレハーンの言葉が、咲の耳に入って逆からそのまま抜けようとした刹那、咲の頭が覚醒し、  
ギリギリでその情報を捉え、認識した。たちまち、咲の瞳に光が戻り、その先にはウザイナーに  
引っ張られながら歩いてくる舞の姿があった。  
「っ!……ま……舞……!」  
 舞も、自分と同じようなことをされたのだろうか。……でも、舞は生きていた。生きて今、  
自分の目の前にいる。そのことが、絶望に埋め尽くされた咲の心に、一気に光をもたらした。  
乾いた砂に水が吸い込まれていくかのように、舞の生存が咲の心に深く染み渡っていく。  
「…あ、ぁ……舞、舞ぃぃ……生―――」  
 生きてたんだね、とそう言いかけた咲の口が、止まった。舞の様子が、明らかにおかしい。目が、酷く虚ろだ。  
呼吸も荒く、身体中汗びっしょりであり、太ももの内側は粘液でベトベトになっている。  
そしてなにより、股間に堂々とそびえ立つものは………?!  
 
「さぁて、感動の再会だな、プリキュア?……やれ!ウザイナー!」  
『ウザイナー!!』  
 
 ウザイナーが、舞を持ち上げる。そして、のしのしと咲の方に向かって歩いてきた。  
「な………何を………!?」  
(いよいよだな………)  
 カレハーンの唇の両端が、徐々に釣り上がっていく。ウザイナーは触手で舞を吊り下げ、仰向けに  
転がされている咲の上に持ってくる。そして、ゆっくり、ゆっくりと位置を調整しながら、  
咲の上に降ろしてきた。舞の股間にそびえ立つ肉棒の先には、  
 
 咲の秘裂があった。  
 
(―――――そんな、まさか?!)  
 ようやく、ようやく咲はウザイナーの意図を理解した。だが、陵辱で疲弊しきった身体は動かず、  
逃げることはできない。そうしている間にも、どんどん舞の肉棒が咲に迫ってくる。  
「あ、あっ?!う、うそ、冗談でしょっ!そんな、いやぁっ――――!!ぐぎぃぃぃっ、  
ぐぎゃあぁぁぁぁぁぁぁああぁあァァ――――――ッッ!!」  
 
 絶望のBGMと共に、舞の肉棒はメリメリと音を立てながら、咲の胎内へと消えていった………。  
 
 
 最初、何が起こったのか、舞にはわからなかった。真っ暗な闇の中で、自分は触手に吊るされて、  
ゆっくりと降ろされていく。わかるのは、それだけだった。何をされているのか、わからない恐怖。  
 だが突如、股間の肉棒が、何か生温かいものを貫いた。どんどん、どんどん肉棒が温かいものに  
包まれていく。舞は股間から伝わってくる感覚が一体何なのかを、恐る恐る確かめる。  
 
――――それは、紛れもない『快感』だった。  
 
 途端、舞の中で中途半端にくすぶっていた性欲に火がついた。身体の中で行き場をなくしていた  
ドロドロの性欲が、捌け口を求め、激流の如く股間の肉棒へと殺到していく。  
と同時にウザイナーの拘束が解け、舞を止めるものは何もなくなった。  
(き、気持ちいいっ?!きもちイイッ!!キモチイイイイイイイイィィィィッッッ!!)  
 
「んはああっぁぁっああアァッァアァああぁっ――――――――――ッッッ!!!」  
 
 ようやく歓喜のときが訪れたことを知り、絶叫する舞。いや、そこにいるのは舞ではない。  
舞の身体を借りた、狂った性欲の塊。自分の下で、『何か』が抵抗してくる。狂った性欲は、  
舞の手足を操り、それを封じ込める。程なくしてその抵抗を封じると、舞は本能の赴くまま、  
肉棒をより深く突き入れ、思い切り腰を振った。  
「ァアアアァアァイクイクイクイクイクゥゥ―――――――ッッ!!」  
 たちまちにして絶頂を迎えた舞は、股間の肉棒から粘液を発射させ、自分をキモチヨクしてくれる  
『何か』に注ぎ込んでいく。なぜかはわからないが、それがとてもキモチイイ。征服感が舞を満たし、  
至福の時を彼女に献上した。  
「………ああぁぁだめっだめぇもっともっトモットオォォォオォオォッッ!!」  
 一度の絶頂では、溜め続けた舞の性欲が治まるはずもない。舞はひたすら腰を振り続け、  
欲望の赴くまま肉棒を突き込み、『何か』の中に粘液を注ぎ続けていった。  
 
「ぎゃぅっ、いやあぁっっ、あぁ、ぅぁっあ―――っ!!舞やめてえェェェェェ―――――――っ!」  
 肉棒が胎内に突き入れられた途端、舞の様子が一変した。獣のような雄叫びを上げたかと思うと、  
いきなり激しく腰を振り出した。塞がりかけていた膣内の傷があっという間に開き、たちまち咲の秘裂が  
真っ赤に染まる。結合部から血が飛び散って、辺りの地面を紅く彩った。その痛みは、今までの比ではない。  
「やめてえっ、痛いいぃッ!!ギャぁあアァぁあァぁ―――――ッッッ!!」  
 必死に抵抗しようとしたが、体力を失った咲には無理すぎた。舞は、乱暴に咲を地面へと押し付け、  
わずかな抵抗すら完封する。やがて胎内の肉棒が大きく膨れ上がった。自分の中にドクドクと注ぎ込まれる  
灼熱の粘液を感じ、咲は絶望の叫びをあげる。  
「ぎぃゃぁぁああ―――っ!!舞ィィィィィィ――――……っ!!」  
 その声は耳栓にカットされ、決して舞に届くことはない。いや、もし届いたとしても、  
今の狂った舞を止めることが果たしてできたであろうか。咲の叫びもむなしく、舞の腰の動きが更に活性化される。  
肉棒が、更に奥深くに突き込まれた。子宮を乱暴に突き上げられ、内臓が圧迫される。強烈な吐き気が、  
咲を襲った。未発達の胎盤は軋みの声を上げ、壊れていく。  
「……――…か――ぁっ!――……ッ――ぁ――か……!!――ァ!――……」  
 さっきまで明瞭だった咲の悲鳴が、次第に力のない、濁ったものとなっていく。  
(……そん、な…………舞…っ…)  
 咲の心の最後のよりどころが、崩壊していく。自分をメチャクチャに痛めつける舞の表情は、  
喜びに満ちていた。なんで?どうして?答えは与えられず、代わりに突きつけられるのは、目の前の現実。  
そしてその現実を受け入れられるほど、14歳の少女の心は強くない。ビキビキと音を立て、  
心がひび割れていくのがハッキリとわかった。もはや、止める術はない。崩壊を続ける咲の心は、やがて――――  
 
「…!……ぁ…っ………ぅ……………」  
 もう何度目かわからない粘液を胎内に受け、咲はついにその意識を手放す。運命が彼女に突きつけたのは、  
最も残酷な結末だった。  
 
「ハァッハァッ、ハァッ、ハア…ハア……ハァ……」  
 もうどのくらい、腰を振り続けていたのであろうか。数え切れないほどの絶頂を迎え、思う存分出した。  
体内に溜まりに溜まった性欲を吐き出し、ようやく舞は自分を取り戻す。すると、自分の下にあった  
『何か』は一体何だったのか、ということが当然気になった。それを察知したかのように、股間のウザイナーが  
融合を解き、元の形に戻っていく。目も、耳も、自由になった。永遠とも思える地獄から解放された舞が  
最初に目にしたものは、  
 
 変わり果てた、親友の姿であった。  
 
「さ、咲?!咲――――――っ!!」  
 目の前でグッタリと横たわる親友。咲!咲!と名前を呼びながら抱きかかえて揺さぶったが、  
咲はされるがままで全く反応しない。わずかに息をしているので、死んではいないようだが、  
しかしそんなものは何の慰めにもならない。  
「あ、あ、あ、あぁ……………」  
 あまりに唐突な展開に、舞の頭は対処しきれない。捕まった後、引き離されていた親友が、  
どうしていきなりこんなことに?!どうして?どうして?どうして?!  
 
「貴様がやったのだ」  
 舞の混乱を打ち破ったのは、横から飛び込んできたカレハーンの言葉だった。舞はようやく、  
今まで自分が何をしていたのかを思い出す。そして、全てはカレハーンの策略だったこと、  
それが目の前の惨状を引き起こしたのだと理解したとき、舞の心に修復しようのない大きな亀裂が走った。  
「…そ、そんな……ちがう…私っ……」  
 ガタガタと身体を震わせ、舞は目の前の現実を必死に否定しようとする。だが、そうはさせじと、  
カレハーンがまくしたてる。  
「実に素晴らしい見世物だった。笑いが止まらなかったよ。……貴様が素直に太陽の泉の在り処を吐いてくれれば、  
こんなことにはならなかったのだがなぁ……」  
 その言葉は、舞の心の亀裂を、より大きなものとした。  
 
(私のせい………?私のせいで……咲が、咲が………)  
 
 浅ましい欲望に負け、肉欲に屈してしまった自分の心が、咲を犠牲にした。  
その現実は、舞の精神キャパシティを大きく超えていた。  
 
 
 
「イヤァアアアアァアアアアアァアァァア―――――――――ッッッッ!!」  
 
 
 
 心のワレテシマッタ少女など、もはやどうとでもできる。その日のうちに、太陽の泉は  
ダークフォールの手に落ちた。全ての世界が、闇に飲み込まれ、消えた。当然、咲と舞の愛した世界も――――  
 
 辛うじて正気を保っている二人の少女は今、ダークフォールの一室で眠っている。世界の破滅を知ったとき、  
二人は果たしてどうなってしまうのか。それは、誰にも窺い知ることはできないのであった。  
 
終わり  
 

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