「はあっ……はあっ……はあっ…」  
 二人は、追い詰められていた。今日のカレハーンは、どこか違う。怒り、憎しみ………全ての負の感情を前面に押し出し、  
ウザイナーと融合したカレハーンは、いつもとは段違いの攻撃を繰り出してくる。一撃一撃の重みが、違う。確実に  
ダメージは蓄積され、ついに、カレハーンの一撃が、イーグレットの腹部に食い込んだ。  
「ぐふっ」  
 焦点がぶれ、次の瞬間には、何かに背中から叩きつけられ、身体をバラバラにされるかと思えるほどの衝撃が、彼女を襲った。  
「がはっ!!……………ぁ……ぅ………」  
「イーグレット!!」  
 かろうじてカレハーンの一撃をかわしたブルームの叫び声もむなしく、イーグレットと、鳥の精・チョッピの意識は、  
そこで途切れた。  
「ブルーム!!」  
 花の精・フラッピの声でハッと振り返ったときには、もう遅かった。  
「ぅぉおぉわりだあぁあプリキュアああぁぁぁあぁ――――っ!!」  
「!!!」  
 
ずごーん  
 
 轟音が響き渡り、辺り一帯が舞い上がった砂煙に包まれる。もうもうと立ち込めた砂塵の中から、しかし、反撃はなく  
―――――やがてカレハーンの目の前に現れた光景は、彼が長い間待ち望んでいたものだった。  
「やった………やったぞ!!ハ、ハハ……ハハハハ…ハーッハッハッハッハッハッ!!」  
 
「―――で、太陽の泉の在り処はつきとめたのですか、カレハーン殿」  
 ……何とも忌々しい奴め。こいつは嫌味を言うことしかできないのだろうか。なんでこんな奴がアクダイカーン様の  
側近など務めているのだ。  
『どうなのだ、カレハーン』  
「はっ。少々お時間を頂ければ、奴らの口から、太陽の泉の在り処を吐かせてみせます」  
「少々?してそれはどのくらいなのでしょうか?一ヶ月?一週間?三日ぐらいですか?それとも……」  
 ……いちいち五月蝿い奴だ。カレハーンが眼光鋭く睨みつけると、ゴーヤーンは言葉を飲み込んだ。しかし、たじろいだ様子は  
全くなく、それがまたカレハーンの神経を逆撫でにする。それでも、アクダイカーンの面前ということもあり、カレハーンは  
グッと怒りを押さえ込んだ。  
「貴様は黙っていろ。……お任せください、アクダイカーン様。このカレハーン、必ずや太陽の泉の在り処を吐かせてみせます」  
『うむ………』  
「では」  
 既に、算段は整っている。後は、実行に移すだけだ。  
「なるべく、急いでくださいよ」  
 背後から聞こえる嫌味たっぷりの声には耳も貸さず、カレハーンはその場を後にした。  
 
 
「…ひ…ぁ…やめ、て………ぁ、あ、……!!いやあぁああぁぁあぁ―――――っ!!ぁあ……!」  
 カレハーンが戻ったとき、配下のウザイナーが、ちょうど「事」を始めたところだった。カレハーンに敗れ、  
ダークフォールの手に落ちたキュアブルーム、いや、その力は失われ、無力な14歳の少女でしかなくなった日向咲は、  
ウザイナーの触手によって、全身を拘束されていた。既に下半身は剥かれ、上半身も、ウザイナーの触手によって  
素肌をあらわにされていく。今まさにウザイナーの触手が、咲の秘裂に飲み込まれたところであった。その様子を、  
少し離れた場所から冷徹な目で見据えるカレハーン。  
 伝説の戦士、プリキュア。ダークフォールの幹部である自分が、これまでに何度も打ち破られ、その度に  
アクダイカーンには叱責され、ゴーヤーンにはたっぷりと嫌味を浴びせられた。どれほどの屈辱を味あわされたか。  
まずは、この屈辱を何倍にもして返してやらなければならない。太陽の泉の在り処を吐かせるのは、その後でも遅くない。  
「いたい!やめ――――!!ぎぃぁあぁぁあぁ―――――っ!!!」  
 咲が大きく身体を仰け反らせ、一際かん高い悲鳴を上げた。先ほどよりも深く突き入れられた触手を伝い、紅い純潔の証が、  
ゆっくりと流れ落ちていく。上半身も全て剥かれ、一糸纏わぬ姿となった咲の素肌には、脂汗が滲み始めていた。  
いったん動きを止めた触手は、再びもぞもぞと侵攻を開始し、それに伴って、咲の悲鳴も再開される。  
「……ひぎ…あ、いゃぁっ!…抜い…てぇっ……!!っんああっ、ぁあぁ……!!」  
 
 咲には、訳がわからなかった。目を覚ました途端、全裸にひん剥かれ、未知の領域を侵される。ピッタリ閉じていた  
割れ目をこじ開けられ、無理やり押し広げられる激痛、ジワジワと押し寄せる、圧倒的な圧迫感。今、咲にできることは、  
ただ泣き叫ぶことだけ。  
 ウザイナーの触手の先端が、咲の最奥に達した。ウザイナーが伺いを立てるようにカレハーンの方へと向き直る。  
「……いいぞウザイナー、やれ」  
『…ウザイナー!!』  
「!!?う、ああぁあぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁ―――――っ!!」  
 今までゆっくりと突き進んでいた触手が、突如、暴れ始める。今までとは比べ物にならない激痛が、咲を襲った。  
咲の胎内に突き入れられた圧倒的な存在感は、引いては進み、進んでは引き返す。痛い、痛い、痛い。あまりにも乱暴な  
蹂躙に、まだ未発達の膣は、確実に裂け、みるみるうちに紅く染まっていく。  
「ぎあっ…!!ぃああぁあぁ―――――っ!…ぎぃやあ――っ…いぁぁっ、あ、ぁ!やめ、てぇ――…っ……!」  
 聞くに堪えない痛々しい絶叫が、咲の口から迸った。激痛に歪む咲の顔は、涙と汗でグシャグシャになり、乱れた髪が  
頬に張り付いて、惨劇に彩りを添える。その様子を、カレハーンは満足気に眺めていた。  
「ウザイナー、もう一本増やしてやれ」  
『ウザイナー!』  
 新たな触手が、ようやく愛液の滲み始めた咲の幼い秘裂目掛けて迫って行く。グチュグチュと音を立て、血液を  
撒き散らすそこに、新たな凶器が割り込んでいき、ねじ込まれる。  
「ぎ…、ゃああっ……!!うぎ、…っ、あ、……ぃやあああぁああぁ――――ッ!!」  
 
 
(いきなりやりすぎて壊してしまっては、元も子もないだろう)  
 咲に一通りの陵辱を加え、ある程度満足したカレハーンは、ウザイナーを引き連れ、別の部屋へと  
向かった。キュアイーグレットこと美翔舞の監禁されている部屋である。舞は裸にされ、手足を  
ロープで拘束された状態で地面に転がされていた。  
「どうだプリキュア、ダークフォール特設の部屋の居心地は」  
 勝ち誇った口調でそう言うと、途端に今まで疲れていたような舞の表情が、みるみる怒りのそれへと  
変わっていく。  
「い、いいわけないでしょ!早くこれを解いて!咲はどこにいるの!フラッピとチョッピはどうしたの!」  
 フラッピとチョッピ。二匹の精霊は、やはり別々に拘束した状態で監禁している。元はと言えば、  
あいつらのせいでここまで手こずる破目になったのだ。後で、それ相応の報いを受けてもらわねばならない。  
咲、というのは、もう一人のプリキュアの名前なのだろう。  
「…威勢がいいな。まあ、それぐらい元気がないと、こちらも楽しめない。ウザイナー!」  
 とりあえず今は、もう一人のプリキュアに屈辱を倍返しにしてやるときだ。  
『ウザイナー』  
 地面に転がされている舞に、ウザイナーが覆い被さっていく。たまらず、舞は声を上げた。  
「ヒッ!」  
「今から、お前にもう一人のプリキュアと、同じ事をしてやる」  
 もう一人、という単語に、舞はビクッと反応した。  
 
「あなた咲に一体何を……?きゃあっ!」  
 いきなり触手が舞の両脚に絡みつき、ロープを引きちぎる。間髪いれずに、舞の脚は左右に  
大きく広げられた。そして他の触手が、その間を目掛けて迫っていく。もう、目的は明白だった。  
ここに至って、ようやく舞は事態を理解する。―――今から自分はウザイナーに犯されるのだ。  
見ていて哀れになるぐらい、舞の表情は狼狽していった。  
「理解したようだな、プリキュア」  
「そんな、いやああぁぁ―――っ!」  
 必死にもがき、なんとか触手の拘束から逃れようとする舞だが、ビクともしない。さらに数本の  
触手が加わり、舞を押さえつける。絶望の色が、舞の顔に浮かんだ。  
「あ、あ、あぁ………」  
 そんな彼女の表情にウザイナーは気をよくしたのだろうか。しばしの沈黙の後、触手が一気に  
舞の秘裂を貫いた。  
「あぐぅっ!!」  
 まだ濡れてもいない秘裂にいきなり突っ込まれたのだからたまらない。激痛が舞を襲う。  
 
 だがしかし、咲との相違点が一つだけあった。純潔の証が、流れ出してこない。  
 
 実は、舞は処女ではなかった。彼女の脳裏に、一年前の記憶が蘇る。  
 
 
「何するのお兄ちゃん!やめて!」  
 それは、舞が中学校に入学してからすぐの出来事だった。両親とも仕事で家を空けたその夜、  
舞と彼女の兄・和也は留守番をしていた。別に珍しいことではない。昔から、一ヶ月に何度も  
二人だけで夜を過ごしていた。いつものように夕食を作って食べ、いつものようにテレビを観て、  
いつものようにお風呂に入った。だが、この日はそこからが違った。  
「前から思ってたんだ。舞が中学生になったら、こうしてやろう…ってね」  
 舞も中学生の女の子である。和也が何を言おうとしているのか、今から何をしようとしているのか、  
それぐらいのことは、すぐに理解できた。しかし、そんなことは許されない。  
「何言ってるの!?私たち兄d――」  
 舞は、そこから先を言うことができなかった。嘗め回すようないやらしい兄の視線で、  
背筋に悪寒が走ったからだ。  
 
「 だ か ら 、 い い ん じ ゃ な い か 」  
 
「―――――!!」  
 その瞬間、舞は和也の目に狂気の光を見た。いつもの兄ではない。そして、舞が怯んだ隙を、  
和也は見逃さない。  
「舞っ!」  
「いやああっ!!お兄ちゃんやめてえェェェェ―――――ッ!!」  
 
「………んっ!あんっ!あんっ!あんっ!あんっ!あんっ!………」  
「どうしたんだ舞。さっきまであんなに嫌がっていたのに、こんなキモチイイ声を出しちゃって……」  
 男の和也にとって、女の舞を押さえつけることなど、簡単なことだった。抵抗をものともせず、  
舞を全裸に剥き、和也は妹の肢体を思い切り堪能した。  
 
――――そして今、二人の兄妹は、最後の一線を越えてしまっていた。舞の処女を散らした和也の  
肉棒が、舞の胎内で暴れまわっている。まだ高校一年生なのに、一体どこで身につけたのだろうか、  
和也の絶妙のテクニックによって、舞はほとんど痛みを感じることなく破瓜の瞬間を迎え、  
そして喘がされていた。  
「キモチイイんだろ、舞」  
「そん!なぁ!ちがっ!――あ、んはあぁっっ!!」  
 肉棒をより深く突き入れると、アッサリ舞の抵抗は封じられた。そのまま一気に押し切ろうか  
というような勢いで、和也の腰が激しく動く。舞の喘ぎ声が一段と大きくなり、そして――――  
「らめええぇっぇえぇっ!!」  
 ビクビクッと大きく舞の裸体が震えたかと思うと、次の瞬間には身体中から力が抜け、  
ぐったりとしてしまった。  
「…ハアッ……ハア……ハァ……」  
「あーあ、ダメじゃないか、舞。イクときはちゃんとイクって言わないと……」  
 その言葉は、舞の耳には入っていない。襲い来る未知の感覚に翻弄され、まだ未発達の胸を  
大きく上下させながら、ハアハアと喘ぐことしか、今の舞にはできない。  
 
「これは、お仕置きをしないといけないな」  
「ひゃうっ?!」  
 舞の胎内に収まっている兄の肉棒は、まだ一度も射精しておらず、十分な硬度を保ったままである。  
ピストン運動が再開され、たちまち舞は身体中いっぱいに広がる未知の感覚に溺れさせられていく。  
「あん!あん!しょん、なぁ!もう、ゆるひ、てぇ!あぁん!」  
 舞の嬌声と、肉がぶつかり合うパンパンという音が、再び美翔家に響き渡った。  
 
………どのくらいの時間が経ったのだろうか。舞にはもう、壁の時計を認識する思考力すら  
残されておらず、ただハアハアと荒い息を吐いているだけであった。  
「気持ちよかったんだろ、舞?」  
 兄の言葉が、一拍遅れて頭の中に入ってくる。その言葉が頭の中で反芻され、  
意味を理解したとき、舞は反射的にコクコクとうなずいてしまっていた。  
「そうか。じゃ、またヤろうな」  
 満足気な笑みを浮かべた兄の顔は、既にいつもの兄の顔であった。  
 
 それ以来、いけないこととわかりつつも、二人の兄妹は両親のいないときを見計らって  
セックスに励んでいた。舞はもうすっかり兄とのセックスの虜になってしまい、最近では  
自分からおねだりする始末である。  
 
 
「あぅ、は、ふ……!!あんっ!あぁん!」  
 悲しいかな、この一年間ですっかり兄に開発された舞の身体は、たとえ相手がウザイナーの  
触手であっても、思い切り反応してしまっていた。触手が突っ込まれた秘裂にはたちまち愛液が溢れ、  
触手の動きを滑らかにしてしまっている。かつては未知の感覚だったものも、今ではすっかり  
快感として身体に刷り込まれており、それがあっという間に身体中に広がっていく。  
「やめ、てっ!あんっ!あんっ!あんっ!」  
 
(そんな、そんな……!こんなはず、ないっ!)  
 自分は敵であるウザイナーに犯されているのだ。なのに、感じてしまっている。身体の裏切りに、  
舞の心は絶望と焦燥に駆られていく。だが次の瞬間、それすらも「快感」という色で上から  
塗り潰されていってしまう。  
「だめぇっ!!あん!!…ぁああぁっ!!」  
 気がつくと、身体中の表面を触手が這いずり回っていた。いつもなら嫌悪を感じるそれも、  
今の舞の身体はそれを快感として捉えてしまっている。  
「―――――っ!!んはあああぁぁぁぁあああぁ―――――っ!!!!」  
 二本目の触手――既に、和也の肉棒の太さを超えている――が秘裂に挿入された瞬間、その勢いで  
舞はついに絶頂を迎えてしまった。  
 
(なるほど………こいつは使えそうだな)  
 絶頂の余韻でぐったりしている舞を目にし、カレハーンはほくそ笑んだ。  
 
 
『まだなのかカレハーン。太陽の泉の在り処を早く吐かせろ』  
「はっ、申し訳ございません。今しばらくこのカレハーンに時間を」  
『むうぅ……』  
 咲と舞が捕らえられてから、丸一日が経過していた。未だに、太陽の泉を吐かせることは  
できていない。  
「やり方が手ぬるいんじゃありませんかぁ、カレハーン殿」  
 いちいちこの嫌味な声に反応していては、いくつ身体があっても持たない。横から投げつけられた  
声を無視し、カレハーンは続けた。  
「ご安心くださいアクダイカーン様。…奥の手を用意してあります」  
 プリキュアを捕らえる戦いの前にも、確かこんなことを言ったが、あの時は追い詰められて咄嗟に  
言ってしまっただけである。しかし、今回は違った。  
『奥の手?』  
「ただ、これを使うためには、あと一日ほどかかりますが」  
 尋問、いや拷問は、ただ相手を痛めつければよいというものではない。痛めつけすぎて万が一殺しでも  
してしまうのは、愚の骨頂である。心のよりどころを崩し、精神的に絶望させてしまうのが、  
一番手っ取り早い方法である。  
『…まあよい。プリキュアを倒したのはお前の功績だ。多少のことは多めに見よう。その代わり、  
できるだけ急ぐのだぞ』  
「はっ」  
「おもしろそうですなぁ、カレハーン殿。その『奥の手』とやら、私にも見せてもらえませんかねぇ」  
「……好きにしろ」  
 
 
「ん゛っ、む、っ、げぅっ……!」  
 ダークフォールに捕らえられて二日目。この日も、咲はウザイナーに犯されていた。四つん這いの格好に  
させられ、触手が後ろから咲の二つの孔を責め苛む。それぞれの孔に二本ずつの触手が入り込み、  
グシュグシュと派手な音を立てて紅い彩を添えていく。ウザイナーは微妙な緩急をつけ、咲が痛みに  
慣れないように犯し続けていた。  
「――っ、んぐぅっ、げぅ、――ッ!」  
 それだけではない。もはや咲には、声を限りに叫ぶ自由すら許されていなかった。口内を蹂躙する触手は、  
無遠慮にも喉の奥にまで侵入する。口内の容量ギリギリまで詰め込まれたヌメヌメの触手は、  
強烈な吐き気を催させ、また、咲の呼吸を著しく困難なものにしていた。頬にはいくつもの涙が  
伝った跡があり、今なお、現実逃避するかのように固く閉じられた咲の両目からは涙が溢れ出していく。  
身体中を這い回る無数の触手は、ブチュブチュと滑稽な音を立てながら、咲の身体を汚していった。  
『ウザ、ウザイナアァ――――!!』  
「―――ッ!?んんんんぅっ……!!」  
 ウザイナーがビクビクッと大きくその身を震わせた。と、同時に全ての触手がブワッと膨張し、  
次の瞬間、触手はその先端からドロドロの粘液を吐き出した。咲の胎内に、腸内に、そして口内に、  
白濁色の生臭い粘液が強制的に注ぎ込まれていく。  
「げぶうぅっ…」  
 直接喉に粘液を浴びせられ、咲はむせ返った。気管を逆流して鼻から粘液が飛び出す。  
そこにトドメとでもいわんばかりに、咲の身体を嘗め回していた触手が顔面に粘液をぶちまけた。  
髪の毛、肩、背中、尻、両脚………容赦なく粘液が浴びせかけられ、咲の身体は、  
シャンプーのボトルを何本もひっかぶったような有り様と化してしまった。  
 
「んぶゅうっ!!…ハアハアッ、ハアッ、ハアッ……」  
 ウザイナーの触手が、体内から引き抜かれた。ようやく息苦しさが解消され、咲は胸いっぱいに  
空気を吸い込む。だが、その空気も酷く生臭いものだった。それでも、贅沢は言っていられないとばかり、  
咲は空気を求める。  
「ハアッ、ハァ………ふぅ……!ん、んぶうぅぅう―――っ?!」  
 ようやく一息ついて安堵したところへ、またウザイナーの触手が突き込まれ、咲を地獄へと引きずり込む。  
 
――――そんなことが、延々と続いた。  
 
(お父さん、お母さん、みのり………!)  
 自分の仕事に誇りを持ち、とっても頼りがいのあった父・大介。厳しくもやさしく自分のことを  
見守っていてくれた母・沙織。いろいろと困らされることもあったけど、可愛くて仕方なかった  
妹・みのり。何物にも変え難い家族は、今頃、心配しているに違いない。でも、もう咲が  
家族のもとに戻れる日はやってこない。  
 
『ウ、ウザィナァー!!』  
「――――!!―ッ!ッ!―――!!」  
 
(優子、仁美、先生……ごめん、なさい…!)  
 翌日は、ソフトボールの試合だったのに、急に居なくなって皆に迷惑をかけることになってしまった。  
咲には、そのことを謝る機会すら、もう到底訪れそうもない。  
 
(健太……ごめん…!)  
 いつも言い争いが絶えなかったけど、なんだかんだで自分のことをよく理解してくれていた幼馴染は、  
最後に会ったとき、試合の応援に来てくれると約束してくれた。なのに自分は……  
 
(フラッピ、チョッピ、舞………たす、けて…!)  
 無理な願いと知りつつも、咲は最後の心の支えである、かけがえのない仲間に必死で助けを求めた。  
そうしないと、自分を支える全てが壊れてなくなってしまいそうで、とても、怖かったからだ。  
 
「…ッ―――――――――!!」  
 声にならない叫びを上げる咲の目からは、とうに枯れ果てたと思っていた涙が、  
ボロボロと落ちていく。  
 
………永遠にも思える時間の中で、確実に咲は限界へと追い込まれていった。  
 

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