ある朝。
「早く起きるココ〜!」
この所、ココは毎日寝起きの悪いのぞみ相手に奮闘していた。
「もー食べらんない〜」
そろそろ起きないと遅刻するというのに、当の本人は幸せそうに
寝言を言いながら寝返りを打ち、一向に起きる気配がない。
おまけに寝相が悪く、揺り起こそうとしても
獣姿では振り払われてしまう。
一度人間の姿を母親に見られてから、夢野家では用心のため
あまり変身しないようにしてきたが、ここは教師として
生徒を遅刻させるわけにはいかない。
ボン!と音をたててベッドの側に小々田コージが降り立った。
「のぞみ、いい加減起きないと遅刻するぞ!」
再度肩を揺すろうとした瞬間、逆にぐいと腕を引っ張られて
バランスを崩した。
「えっへへ〜。シュークリームいただきまーす…!」
「わあっ!?」
ばふっと音を立て、そのままベッドの上に倒れ込んでしまった。
あわてて身を起こそうとするが、まだ寝ぼけているらしいのぞみに
しっかり腕を掴まれて動けない。
起き上がろうともがいた瞬間、鼻先がのぞみの頬を掠めた。
首筋からシャンプーの香りがして、身体がぞくりと波打った。
『……!』
もっと触りたいという衝動に駆られた。
唇で首筋に軽く触れる。
「んっ…」
軽く息が漏れた。甘いとぎれ声を探して、
次は唇を塞いだ。止まらなくなる。
「ん…ふっあ」
気が付いたら口内をまさぐっていた。
布の上から膨らみを押さえる。
「ん…あん」
まだ 起きそうにない。
首筋に吸い付き白い肌を味わう。胸元を開いて、 直接まさぐる。
「あっ…ああ!ん…!」
「コっ…ココ!?何してるの!?」
ようやく目覚めた時、のぞみは見るもあらわな姿になっていた。
「のぞみがいけないんじゃないか。いつまでも起きないから」
囁きながら下半身に手を伸ばす。そこはすでに濡れていた。
「ココ、や…」「やめる?」
言いながら耳下で囁く。
「っ…!」
「やめようか」
「っ…!待って」
初めての感覚に戸惑いながらも、止めて欲しくない様子が伝わってくる。
「あっあ…!やあ…!ココ…恥ずかしいよう」
「…のぞみ…!」
と、その時
「のぞみー!いつまで寝てるの!いい加減起きなさーい!!!」
ボン!
「…」
「びっくりして戻っちゃったココ」
「ココのばかー!」