「次はあなたの番です。」
カワリーノは微笑を浮かべながら、うずくまってるキュアドリーム…のぞみに手を伸ばす。彼女は抵抗することなく、カワリーノの手の中に納まった。
「流石のあなたも、この状況で希望を持ち続けることはできませんでしたねぇ…。」
初めて絶望の仮面を打ち破った彼女でも、仲間たちが次々と殺されていく様をみて、希望を持ち続けることなど出来なかった。もはや、彼女の顔は平生の希望溢れたものではなく、全ての感情をなくしてしまったかのように精彩を失っていた。
「もう希望を取り戻すことはないでしょうが…念のためです。」
カワリーノは、その尻尾を高く掲げ、そのままのぞみに突き刺す。
「今度こそ…さようなら、プリキュア。」
希望を失くした…絶望に打ちひしがれたのぞみは、断末魔をあげることもなく、その一突きに息絶えた。
その一部始終を見ていた、永遠の命と若さを手に入れたデスパライアが、最高のショーに対し、高見の観客席から拍手を送った。
「素晴らしい…感情を奪われ、弄り殺される…。心地よい絶望だ。」
彼女は瞬間移動で降りてくると、転がっているプリキュア達を見て周り、カワリーノの正面に立った。カワリーノはひざまずき、彼女の言葉を待つ。
「よくやったぞカワリーノ。これで、全てのものが絶望に打ちひしがれる日が来るのはもはや時間の問題だ…。」
「お褒めの言葉、ありがたく存じます。」
カワリーノは顔を上げ、得意顔をしてみせる。
「しかし…。」
が、瞬時に憂いのある顔に変えてみせた。まだ何か問題がある、とでも言いたそうな表情だ。
「どうしたのだ?まだなにか問題でもあるのか?」
「ええ…それは…。」
途端、カワリーノの瞳が大きく開かれ、不気味な光を帯びた。
「私にとって、全てのもの、とは、あなたも含まれているのですよ!」
カワリーノの声のトーンが、荒々しいものに変わる。
その言葉を聞き、デスパライアはカワリーノの謀反を悟った。影の兵を出し、対抗しようとしたが、既に彼女はカワリーノの術中に嵌っていた。影の兵はおろか、自らの身体すら自由に動かすことは出来なかった。
「私の力は、あなたを遥かに上回っております。永遠の命と若さを手に入れた今でも、です。」
カワリーノは、デスパライアの顔に手を伸ばし、ゆっくりと時間をかけて、愛でるように撫でまわした。彼女は嫌悪を覚えたが、もはや抵抗すら敵わない。
「あなたにも教えてあげましょう…これが絶望というものです。」
「くっ…カワリーノ…ッ。」
デスパライアの神々しいまでに美しい顔に、カワリーノの悪魔じみた、しかし端整な顔から出た舌が這い回る。
「ふふっ…良いですねえ…デスパライア様…実にお美しい…。社員も見ておられますよ…。」
絶望の仮面を付けられた社員達の見世物になっている、という現実が、デスパライアの屈辱感に拍車をかけた。しかし、どうすることもできない。まさにこれが絶望なのだと、デスパライアは身を持って知った。
「…まだ、本当の絶望はこれからです。そろそろ始めましょうか。」
「何をする気だカワリーノ…!」
「デスパライア様、あなたは望みをかなえて永遠の命を手に入れられた。そうでしょう?」
その通りなのだが、今置かれている絶望の中に対して、永遠の命は対応策になりえない。その問いには答えなかった。
「遠くない未来、我々は絶望の世界を築き、私とデスパライア様は願いをかなえた存在になるのですが、永遠の命を得たデスパライア様とは違い、いずれ私は死にます。…そんな世界なんて、デスパライア様もきっと退屈でしょう。ですから…。」
「ま、まさか…。」
デスパライアはカワリーノの思惑を理解してか、顔が恐怖に歪む。
「デスパライア様に子供を差し上げます。これはいずれ死ぬ私からの、ささやかな送りものですよ。」
カワリーノはデスパライアの衣を引き裂く。
「さて、まいりますよ…。」
デスパライアの悲鳴が、コロシアムに響き渡った。
それが押し殺した喘ぎに変わるのは、それからすぐのことであった。
若さを取り戻したみずみずしい肉体、豊かな胸に、張にある肌…に、遠慮なくカワリーノの手が舌が這い回り、蠢く秘部に、カワリーノ自身が入り込み、ひたすらかき回した後、その肉体に白濁が注がれる。
行為の様は、天女が悪魔に犯される様に似ているようでもあったし、堕ちた神が、冥府の獣に制裁を加えられているようでもあった。
そして、精にまみれた彼女は、無惨ではあるが美しく、もしこの様を、息絶えたプリキュア達と共に絵画にしたなら、「絶望」という題がまさに相応しかった。
そして、デスパライアを見下しながら、カワリーノが呟く。
「おお、そうだ。我々の子供達にも、この行為をちゃんと伝えておきましょう。そうすれば、私が死んでも、子供が受け継ぐ、孫が受け継ぐ…。それは永遠に続きます。」
こうして、永遠の命を得たデスパライアは、カワリーノと、自らの子孫たちに、永遠に性奴隷として尽くすことになった。