森のエルフと力を交換した際、幼いながらも性的興奮を覚える娘  
まだ毛もほとんど生えていない秘唇と、先月初潮を迎えたばかりの子宮から湧き上がる疼きに、娘は戸惑うばかりであった。  
 
エルフと別れたあとも、体の奥底には切なさが熾火のように残っていた。  
 
「ここなら誰もみてないよね…?」  
森の奥深く、ある一本の大木の下に腰を落ち着けると、娘はいそいそと革の鎧を外し始めた…。  
 
 皮の鎧を脱ぎ、さらにその下の普段着を脱ぎ捨てると、娘は下着と靴下だけの姿になった。まだ平たい胸を覆うのはハーフトップ型のブラジャーだが、そこには痛いほどに尖った娘の両の乳首のかたちが浮き上がっている。そしてその中間にはリボンのマークがあしらってある。  
 
 このブラは、剣術や格闘術を習う少女用に街の仕立屋が扱っているもので、正直、実用一点張りで色気はあまりない。それに対して娘の小さなお尻と、まだ幼い秘部を包むショーツには可愛らしいフリルがついており、「女の子らしさ」を強調していた。  
 
 そこまで脱いだ娘は、あたりを探るように見回したあと、ショーツに包まれた己の秘部に指を伸ばした…。  
 
 「ムラムラしたときにね、自分のお股や胸をいじくると気持ちがいいのよ」と、マルシアという友達から娘は教えてもらったことがあった。  
 
 マルシアは一見大人しそうな子だが、実はかなりの耳年増で、娘の性知識は彼女におうところが大きかった。だが、「気持ちがいい」と言われても、それはとても「いけない事」のような気がして、娘はいままで試す勇気がなかったのだ。  
 
 だが、エルフと別れて以来続くこの体のほてりを静めるには、もはやこの行為しかないのではないか。そう思った娘は、一瞬だけためらった後、ショーツの上から己の秘裂をそうっとなぞってみた。  
 
 体に電流が走った。上気した肌がますます熱を帯びてくる。マルシアの言ったことは本当だったのだ。「気持ちイイ…」と娘はつい言葉にしてしまう。そして娘はマルシアの言ったもう一つのことを思い出していた。  
 
「アレをするときは、自分の好きな男のひとのことを思い浮かべるのよ」  
 
 「自分の好きな男のひと」など、娘にとってただ一人しかいなかった。森のエルフもハンサムだったし、執事のキューブは自分のために尽くしてくれる。だが、体の奥底から求めている異性はただ一人だった。  
 
「お父さま…」  
 
 そう口に出した娘は、ショーツの中に右手を入れ、「大事なところ」を直接触り始めた。その一方で左手はブラの上からまだ青い乳房をまぐっている。  
 
 なでるだけ、触るだけの拙い指使いではあったが、娘はその行為に没頭している。口からはいつの間にか一筋のよだれが垂れ、秘裂からは愛液がじくじくとわき出していた。  
 
 そうこうするうちに、あたまの中が真っ白になりはじめていることに娘は気付いた。体の奥底からも、なにか大きな快感の津波がおしよせてこようとしている。  
 
 ああ、これがマルシアのいっていた「イク」ってことか…。さらなる快楽を求めて、娘の指はさらに激しく動こうとした、その瞬間。  
 
 突然、娘は下着から指を引き抜くと、すぐさま立ち上がり、背後の森を振り返った。そしてそれと同時に鋭い一瞥と、険しい「誰!?」という誰何の声を放つ。  
   
 さきほどまで快楽をむさぼっていたなごりは、上気した肌と、口元のよだれのあと、そしてショーツにうっすらにじみだしている愛液しかない。両腕は立ち上がると同時に、カール式格闘術の「構え」の姿勢をとっている。  
 
 娘の威勢に気圧されたのか、一本の大木の陰でなにかが動く気配がした…。  
 
「チッ、見つかったか」  
 
そうつぶやきながら現れたのは太った大男だった。頭はかなりの部分がはげ上がっており、耳の両脇に金髪がかろうじて残っているにすぎない。右目は革の眼帯で覆われている。そしてくちもとはいやらしそうな笑みを浮かべていた。  
 
「けっこうやるじゃないか。お嬢ちゃんのひとり遊びをもうちょっと楽しんでいたかったんだが…。」  
 
 そのセリフに娘は顔を赤らめた。悔しさと恥ずかしさに顔が歪む。  
「あなたは誰なの!?」  
「おれの名は尋ね者のバナザード」  
「え!?」と娘は驚いた。バナザードといえば、ひと月ほどまえに王都を騒がせた盗賊ではないか。  
 
 もしこいつを退治できれば、きっとお父さまも褒めてくれる…。だが娘はこの時、もう一人の武術の師であるレフトールから言われたことをすっかり忘れていた…。  
 
「おまえさんは確かに強くなったぜ。でも、それは道場だけでのことだ。真剣で命のやり取りをしたことはない。そのことを忘れるな」  
 
 しかし目の前にいるバナザードは、力は強そうだが動きは鈍そうだった。なんだか豚みたい。そう思った時点で、娘はバナザードを完全に侮っていた。彼の目に狼の狡猾さと鋭さがあることに気付かずに…。  
 
「おれは無駄な戦いはしたくねぇ。いかにも面倒くさげにバナザードは口を開いた。  
「80Gやるからどこかへいきな」  
 
 娘は答えなかった。鋭い眼でバナザードをにらみつけている。娘のこわばった顔をみたバナザードは言った。  
 
「そう恐い顔すんなよ。さっきまで涎たらして悦んでたくせに」  
 
 その言葉を聞いた瞬間、娘のなかでなにかが弾けた。傍らに鎧と一緒においてあったミスリルの剣をつかむと、その切先をバナザードの方へ向ける。  
 
「お尋ね者を見逃すわけにはいかないわ。大人しくしなさい!」  
 
バナザードの顔つきが変わった。  
 
「このガキが!思い知らせてくれる!」  
 
二十分後…娘は気を失い、仰向けで草むらに横たわっていた。口元からは涎ではなく一筋の血が流れている。倒れた拍子についたのだろうか、むき出しの手や足にはあちこちすり傷が生じていた。  
 ブラの一部がめくれて、微かに盛り上がった乳房と尖った乳首が、右側だけ顔をのぞかせている。  
 
「ガキがてこずらせやがって…」  
 
 そういってバナザードは息を切らしている。こちらは傷こそないが疲労困ぱいの態である。道場でならした娘の剣着は、百戦錬磨の彼をもてこずらせたのだ。しかし、数々の修羅場をくぐってきた彼にはやはりおよばなかった。  
 
 それに娘は激高のあまり、自分が先ほど森のエルフと、戦闘力と魔力を交換していたことをすっかり忘れていたのだ。  
 そのわずかな戦闘力の低下が、実戦では大きな狂いを生んでいた。それに気付いた娘が魔法を放とうとした瞬間、バナザードは手刀を当てて娘を気絶させたのである。  
 
「しかしコイツ、歳のわりには色っぽいな…」  
 
 バナザードの眼から狼の鋭さが消え、値踏みするような目つきになった。  
 
「ひとついただくとするか…」  
 
 そういうとバナザードはカチャカチャと音を立てながら、ズボンのベルトをゆるめはじめた…。  
 
 
「ううっ…」  
 
 意識を取り戻したときに娘がまず感じたのは、体のあちこ  
ちに生じた鈍い痛みだった。  
 
…どうしちゃったんだろう、わたし…きっとこれは夢よ…目  
を開ければここはおウチのベッドで、キューブとお父さまが  
わたしの顔をのぞきこんで心配してるの…。  
 
「どうした、なにか恐い夢でもみたのか」って…。  
 
 そして娘はゆっくりと眼を開いた。しばらくするとだんだ  
んと視界がはっきりとしていく。だが、そこは見慣れた自分  
の部屋ではなかった。また、いま横たわっているのはベッド  
ではなく草の上だった。体を起こそうとするが、手も足も思  
うように動かない。そのうちに娘は自分の手足がロープでき  
つく縛られていることに気付いた。特に両腕は後ろ手に念入  
りに縛ってある。  
 
 恐怖にかられた娘は、忠実な執事と、そして愛しき父の姿  
を求めて頭をめぐらせた。いる、たしかに誰かが自分の傍ら  
にいて、しゃがみ込んで自分の顔をのぞき込んでいる。だが  
それは自分の愛する人たちとは明らかに違う醜悪な容姿で  
あった。そしてその股間からは、邪神が棲む塔を思わせるよ  
うなものが、娘にむかって聳え立っている。  
 
 思わず悲鳴をあげようとした娘の口を、武骨な手が塞い  
だ。バナザードだ。片方しかない眼は欲望にギラギラ光り、  
歪んだ唇はいやらしい笑みを浮かべていた。  
 
「ぐへへへへ、お目覚めかなお嬢ちゃん」  
 
 娘は必死で首をふってその手から逃れようとしたが、それ  
は無駄な努力だった。バナザードの左手はがっちりとくいつ  
いて娘の顔から離れようとしない。それでも娘は抵抗をやめ  
なかった。バナザードは短く舌打ちすると、右手に持った短  
剣を娘の額に突きつけた。  
 
「あんまりオジちゃんを困らせると、どうなるかわかるよ  
な?」  
 
 娘は抵抗をやめた。突きつけられた短剣の鋭い光もさるこ  
とながら、バナザードの片目に宿っている残忍さに屈したの  
だ。今度は恐怖で体がふるえはじめた。いつのまにか股間か  
ら尿がもれだし、ショーツを濡らしてしまっている。  
 
 自分はいったいどうなるのだろう。娘はふいに、やはりマ  
ルシアから聞いたことを思い出していた。  
 
「あのねえ、男の人がむりやり、女の人の『大事なところ』  
におチンチンを突っ込んでしまうことは『手ごめ』っていっ  
てね、ひどい場合には好きでもない人の赤ちゃんができちゃ  
うことがあるんだから」  
 
 「手ごめ」…。その言葉の意味する残酷さに娘はさらにふ  
るえあがった。バナザードは自分の「大事なところ」に、あ  
の邪悪な塔をつきいれるつもりなのだ…。  
 
 ウェーブのかかった娘の髪を掴むと、バナザードは娘の上  
半身を乱暴に引き起こす。そしてペニスを娘の顔につきつけ  
ると言い放った。  
 
「しゃぶれ」  
 
 娘にはもはや選択肢はなかった。わずかでも抵抗すれば、  
この残忍な男からもっともっとひどい苦痛をあたえられるだ  
ろう。もはや戦士としてのプライドなど残っていなかった。  
娘は固く眼を閉じると、バナザードの雄の先端を迎え入れる  
ために、その可憐な唇を開いた…。  
 
 娘におのれの分身の先端をふくませたバナザードは邪悪な笑みを  
浮かべると、娘にそれをなめまわすように命じた。  
「俺様を満足させてくれたら、無事に解放していやってもいいぜ」  
 冷静に考えればバナザードのような男がそんなことを守るわけは  
ないのだが、戦士としての心を打ち砕かれた娘はその言葉にすがる  
しかなかった。その可憐な口には余るほどの大きさのバナザードの  
亀頭に娘は必死でしゃぶりつき、舌を這わせ、鈴口を吸った。技巧  
そのものは稚拙だったが、良家の美しい娘の口を犯しているという  
こと自体が、バナザードの欲望をますます高めていった。娘の口の  
端から涎が流れ落ち、あごを伝わってまだ薄い胸にまで達した。バ  
ナザードの亀頭の獣のような臭気と、その塩辛さ、さらには鈴口か  
らどんどん溢れ出る先走り液の生臭さに娘は吐きそうになるが、そ  
の後頭部はバナザードの武骨な手にがっちりと捉まれていて、逃れ  
ることはできない。  
   
 つい先日まで娘は父と一緒に風呂に入っていた。体の洗いっこを  
したり、二人で湯船につかりながら唄を歌ったりと、それはそれは  
楽しい時間であった。だが一年ほど前から父が、娘の胸や股間を以  
前にもまして丹念に、そして時間をかけて洗うようになったことに  
娘は気付いていた。  
 そしてあの夜、娘の裸体をじっと見つめていた父の股間が、ふい  
に雄々しく反り立ったのである。娘も驚いたが、それ以上に慌てて  
いたのは父だった。逃げるかのように浴室を飛び出すと、そのまま  
自分の居室に閉じこもってしまったのだ。そしてその翌朝だった、  
娘が初潮をむかえたのは…。  
 ささやかな祝いの会を父とキューブは開いてくれたが、それ以  
来、父の娘に対する態度はどことなくよそよそしくなり、目すらそ  
らすようになった。キューブは急にギクシャクし始めた二人の仲を  
取り持とうといろいろと骨をおってくれたが、すべては徒労に終  
わった。そんな白々しい空気のなか、娘は初めての武者修行に出か  
けたのである。  
   
 あの時の父も、自分の体に欲望を抱いたのであろうか…。この大  
男と同様の醜悪な欲望を…。娘の目からはいつしか涙がこぼれてき  
た。  
 
 
 
 

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