「ア…アゲハさん…」
「マリー…」
――ここはエルモアの病院の地下施設。俺に宛てられた一室だ。
その部屋で俺は今、顔を赤くしたマリーをベッドに押し倒している。何故そんな事になったんのか――説明には数日の時間を戻してからじゃないといけないか。
〜〜〜〜〜〜〜
「私はアゲハさんが好きです!」
マリーにそう言われたのが数日前。俺達がカイル達の案内でこの施設に来て少し経ってからだ。
最初は戸惑ったが俺はその告白を承諾し、俺とマリーは恋人となった。
因みに後から聞いた話だと告白する踏ん切りとなったのは
「そんなに好きなら告白すれば良いじゃん」
というカイルのからかいだったそうだ。最初は真っ赤になっていたが、思い悩んだ末に告白してきたんだとか。
尤もカイルの方は完全に冗談のつもりだったらしく俺達が付き合う事になったのを知った時は目を丸くしていたが。
ああ…雨宮とフレデリカの反応は凄かったな…雨宮は怖い顔で追いかけてくるし、フレデリカにはもう少しで消し炭にされる所だったし…。
なんかシャオも怖い顔してたし…。
――話を戻そう。
恋人同士となった俺達はお互いの部屋を頻繁に訪れては話したり、腕を組んだり、時には抱き締めたり――それはそれで確かに楽しいし嬉しくはあったのだが、いつしかそれだけでは満足出来なくなっていった。
(もっとマリーと触れ合いたい)
そんな欲望が俺を支配していった。
そしてつい先程ベッドに腰掛け、楽しそうに話すマリーを俺は我慢出来ずに押し倒した。――説明終了。
(…一体俺は誰に説明しているんだか)
〜〜〜〜〜〜
「ア…アゲハさん…」
「マリー…」
お互い顔を見合わせて名前を呼ぶ。マリーの方は顔が真っ赤になっている。
このまま無理矢理シテしまうのかと最後の理性と本能が戦っていたが、マリーの方がスッと目を閉じてきた。
ここで抵抗してくれたなら俺も止まる事が出来ただろう。だが、そんな事されて我慢出来る訳がない。
ゆっくりとマリーの唇に自身の唇を重ねる。
最初は触れ合うだけの軽いキス。それを徐々に深く、貪るような物に変えていく。
「あ…ふぁ…アゲハさ…ん」
「ん…マリー…」
十分に唇を堪能した後、次はその豊満な胸に手を伸ばす。
「…んん…は…ぁん…」
むにゅむにゅとマシュマロのような胸を揉みしだくとマリーから甘い声が漏れた。
そんなマリーに再びキスをする。だが
「あ…あの…服にシワが付いちゃうので…」
「あ…ああ」
そこまでやってからそこが気になったのかマリーがそんな事を言ってきた。
いきなりお預けを食らって不満タラタラだったが、恥ずかしそうにゆっくり脱ぐマリーを見て俺も服を脱ぎ始める。全裸になったマリーの成熟した体を改めて見て思わず生唾をのむ。
「あ、あのそんなに見ないで下さい…恥かしいです…」
「あ…ああ」
そう言うと裸になったマリーをベッドに押し倒し、深くキスをした後再び胸への愛撫をする。
「はぅ…ん…あ…」
思うままに形を変える胸の片方を今度は口に含め舌で乳首を弄り、もう片方も手で弄り始める。
「ひゃう!…んあ…んん…!」
「マリー…感じてるのか?」
「や…ぁ…そんな事…んぁ…聞かないで…下さい…!」
胸を揉みながらそんな事を聞いてみるとこれ以上ないというくらいに顔を赤くしたマリーの言葉が返ってきた。
自分の愛撫で感じてくれている――その喜びを噛み締めながら、遂にマリーの既に濡れている秘所へと手を伸ばす。
くちゅという音がした。
「きゃう?!…あっ!んん!」
今までとは違う反応を示すマリー。更に弄りながらクリトリスにも触れる。
「ひぁ!んん…ああ!」
…くちゅ…くちゅり…
「ひん!…んぅ…」
くちゃ…くちゅ…
「あ!…はぁ!…んんん――っああぁぁあ!!」
クリトリスを摘んだところで達したのかマリーがビクビクと痙攣する。
「だ…大丈夫か?」
「だ、大丈夫…です」
調子に乗り過ぎたかと心配するが肩で息をしながらそう返事をするマリーの姿を見て我慢の限界に陥った。
「…マリー…そろそろ…我慢の限界なんだけど…いいか?」
「は…はい。…その…初めてなので…優しくして下さい…」
「ああ」
ドキドキとしながら、マリーの秘所に自身の分身をあてがいゆっくりと侵入していく。
「は…んん…痛…」
そしてそのままゆっくりとした挿入で根元まで入れる。
「…ぅ…あ…痛…っ…」
「マリー…大丈夫か?」
「は…はい。…思ったよりは…痛くない、です。動いても…大丈夫ですよ」
「分かった。なるべく痛くしないようにするから」
そう言うと腰をゆっくりと前後に動かし始める。
「あ…痛ぅ…はぁ…んん…ん…あ…!」
マリーの中は温かく、俺の分身にうねるように絡みついてくる。速く動きたいという欲求が沸き起こってくるがなんとか抑え、ゆっくりとマリーを傷付けないように動く。
「んん…あっ!…ああぁ…!」
ゆっくりと優しく、少しずつ。
「あぁあ…!…なんか…痺れて…ふぁ…あん!」
しばらくそうしていたら慣れてきたのか、痛みよりも快楽の方が強くなってきたらしい。艶やかな声が出てきた。
「っああ!あはぁ!…ああん!」
それを聞いた俺は徐々にピストンを深く、速くしていく。
やがてグチュグチャという淫らな水音、そして普段とは違うマリーの声が部屋に響いていった。
「っあ!…ああ!いい!気持ちいです!」
普段とは違う乱れたマリーに深いキスをして、突くたびにぷるんとゴムマリのように揺れる胸も弄る。
「んんんぅ!…あぁあ!ひゃぁ!」
「マリー!俺…もう…イキそう…!」
「あぁ…!わ、私も!もう!」
限界が近いと感じて、前後運動を速くする。
「あ!んんん!あぁああ!ッイク!イキますッ!」
「く…マリー!…射精る!!」
「イッ―――ぁぁあああぁあぁあ!!」
ドクンドクン、とマリーの中に白濁の欲望をはき出す。
「ぁ…ふぁぁ…アゲハさんの…熱いのが…一杯…」
激しく達したのかマリーは放心したようにそんな事を呟いた。
マリーの中から分身を取り出すと血と混じってピンクの液体が流れ出た。
俺は疲労と射精の脱力感でマリーの横に寝転がる。マリーはそんな俺に身を寄せてきた。
「気持ち良かったです。アゲハさん…」
「ああ。俺もだ。凄い良かった…」
「…アゲハさん」
「なんだ?」
「いえ…呼んでみたかっただけです…」
「なんだよ…変なマリー」
「…大好きです。アゲハさん…愛しています」
「…ああ。…俺もだ」
お互いにそう言うと触れ合うだけの軽いキスをして俺達は深い眠りについた。
――翌日――
「死にさらせッ!!」
「うわあ!何すんだ!」
「喧しいわぁぁッ!アタシのマリーの初めて奪った挙げ句中出しまでしくさりおって!!そんな糞野郎をのうのうと生かしておくと思っとんのかぁぁぁぁッ!!」
「へー…ふーん…そうなんだ夜科?」
どこからか昨日の事がフレデリカに伝わり、俺は激怒したフレデリカとフレデリカの声を聞いた雨宮。更には何故かシャオにまで追いかけられる羽目になっていた。
マリーはというとカイルに思い切りからかわれて真っ赤になって逃げてしまった。
「待たんかぁぁぁ!!」
「おとなしく死のうか夜科?」
「なんでこうなる?!」