かれこれ40分。  
カイルはフレデリカに抱きつかれ続けていた  
 
10分を過ぎたあたりから会話らしい会話は無くなりフレデリカはただ自分の胸に顔を押し付けている  
 
視線を下げれば愛しい人の艶なうなじ……  
あれ?これってもしかして  
 
膳、据えられちゃってる?  
 
 
 
ってダメだ俺、自重しろ!!  
 
彼女に対して抱いてしまった邪な下心  
そんな自分を否定するように滑らかな金色の髪をクシャっと撫でた  
 
「……子供扱いしないで」  
「あー…なんだ…その…」  
 
「…もう怖くないか?」  
「……」  
 
再び顔を埋めるフレデリカ  
どうやら甘んじて頭を撫でられることにしたらしい  
 
何時にもまして素直な彼女に今回の不安の大きさが伺える  
しかし気丈なフレデリカのことだ、明日になればまた女王様よろしく振る舞うのだろう  
 
カイル自身としてはそのようにうやむやにして自分を抑え込むフレデリカを見るのが嫌だった  
 
「フレデリカ、顔上げろ」  
「なっ……ん…」  
 
触れるだけのキス  
初めてでもないのに頬を染め目を背けるのも可愛いと思う  
 
「な…によ、いきなりっ!!」  
「何って…キスだけど」  
「…ッ!! 知ってるわよもうっ!!//」  
 
こんな状況でも悪態をつく彼女に少しばかり呆れ  
背中に回していた腕に力を込めた  
 
「もう……我慢すんな」  
「……」  
「言いたいことは全部言え」  
「……ぁ」  
 
ふいにフレデリカが顔を上げた  
やれやれようやく言う気になったのかと反応を待つ  
 
「……じゃぁ…」  
「ん」  
 
 
「…もぅ…ぃっかぃ…」  
「…っ!!? 」  
 
なっ……え……?  
目の前にいる女性は本当にフレデリカなのか…?  
しかもご丁寧に目まで瞑ってやがる  
いやこの状況だったら押し倒されても別に(ry  
 
一人悶々としているとフレデリカが促すように服の裾を引っ張ってきた  
あー…、もう知らね  
 
「…後で文句言うなよ」  
「…ん……ぅく…」  
 
先ほどよりも少し深く絡み付くように  
先ほどよりも少し熱を帯びた唇を奪った  
 
舌先で下唇をつつくと紡がれた唇が緩んだ  
潤んだ柔肉を堪能する  
 
「…む……ちゅ…ぅ……」  
 
多少苦しそうな声が上がるたびに彼女の身体から力が抜け自然と体が傾いて  
 
完全に体が倒れ、フードがパサリと音を立てた  
 
唇を離し、彼女が自分と同じタイミングで息をしていることを知る  
 
「あー…その…」  
「……」  
 
「いい……か…?」  
 
「……嫌よ」  
「ぇ」  
 
 
予想外  
この状況でのまさかのおあずけにガックリと肩を落とす  
 
「…こ……」  
「ん?」  
 
「…ここじゃ、嫌なの……」  
「ぁ……悪ぃ」  
 
そういえば今フレデリカが体を預けてるのはソファー  
彼女の言葉の意味を理解し、背中と膝に腕を差し込む  
 
「ち…ちょっと!! 自分で歩けるわよ!!」  
「お気に召しませんか、お姫様?」  
「…バカ!! バカカイルっ!!」  
「へいへーい」  
 
わざとゆっくり彼女をベッドまで運んで行き、優しく組敷く  
フレデリカはまともに目を会わすこともできないようだ  
 
「もう一回聞くけど……いいのか?」  
「一度で聞き分けなさいよバカ…」  
 
彼女なりの了承に思わず頬が緩む  
それが彼女には気にくわなかったご様子で顔を背けてしまった  
 
一度柔らかいほっぺを食んでから今度は初めから深く舌を絡める  
と同時に小さな胸に掌を乗せてやわやわと動かす  
 
「…やっ……胸は…」  
 
胸にコンプレックスを抱いている彼女は胸を弄くられるのが嫌らしい  
しかしカイルはジッパーを乱暴に下げると、胸元を大きく開いた  
そして控えめな下着も一気にずらして直接柔肌に指を這わす  
 
「…なっ……やだっ……」  
「言ったろ?俺はフレデリカの胸が好きだって」  
 
確かに体積こそ少ないが手のひらにはしっかりとした弾力が伝わってくるし、きめ細かい肌は吸い付くように張り付いてくる  
 
「それに…」  
「…ひぁっ! ……あ、…」  
 
頂点で桃色に充血し始めている蕾を摘み上げると普段聞けないような可愛い声が上がった  
 
「感じやすいらしいしな……おっ?」  
「バカ、…言ってん、じゃ…ないわよ…」  
 
体が反転したと思ったら今度は自分が組敷かれていた  
上気した小さい顔が小刻みに震えているのがよく見えますー……  
さすがに怒られるかなと思っていると自身の服も大きくはだけさせられた  
 
「いやお前……男はこういうことされても別に…」  
「いいから黙ってなさい」  
 
自分の乳首をチロチロと舐められ、恥ずかしいやらくすぐったいやらなんとも言えない気分になる  
一生懸命に刺激を加えようとしている彼女に少し悪戯心が湧き、臀部に手を這わす  
 
「…んっ、……」  
「なんだよ?」  
「いや…なんでもな、いわ…」  
 
口に出すのが恥ずかしいのか事実を認めるのが恥ずかしいのか  
お互いしらばっくれる  
 
やがてフレデリカは接吻を求めるように体をずらし始めた  
 
(…うわ…なんか……すげ…)  
 
なぜか冷めている頭を他所に上から舌を絡めとられ自身の身体も熱を帯びていくのを感じる  
臀部の中心に添えた中指をくの字に曲げると湿った感触が指の腹を這った  
 
「…んっ、ぅ…んぁ、ん…」  
(まさか…これ全部こいつの…?)  
 
下着をずらして直接秘部を愛でると抑えきれない水音が部屋に響いた  
と、同時にフレデリカの身体がピクンと揺れる  
 
一度顔が離され、肩にもたれ掛かるように脱力している  
 
「フレデリカ…お前……」  
「……ッ…//」  
 
ボグッ  
 
 
「いってぇ!!」  
 
急に体を起こしたと思ったら腹に拳が落とされた  
……言うほど痛くないのだが  
 
「なんだよ急に……?」  
 
見ると既にフレデリカの体は自分の膝のあたりまで下ろされていた  
そしてズボンの上から陰部を強く握られた  
 
「……ッつぅ…!?」  
「生意気なのよ、カイルのくせに」  
 
セリフこそキツイ言い方だが、普段とは違う感情が込められていたのを感じた  
ゆっくりと露なる自分のカラダ  
 
「お……おいっ!!」  
「へぇ……こんな風になっているのね」  
 
枷を無くした自身の分身は勢いよく反り上がり、フレデリカはその肉棒に細い指を絡ませていった  
 
シュッ シュッ  
 
「…く……う…」  
 
白い指が上下に行き来するたびに頭の先まで痺れるような快感が身体を走る  
 
「こんなに膨らせて……苦しいでしょう? カイル」  
「…フ…レデリ……ぅ」  
「すぐに楽にしてあげるんだから…」  
 
そう言うと今度は舌を裏側の筋に這わせて自身を絶頂に導こうとする  
 
「…ぅ…それ……止めっ…」  
「いい…から任せてなさ…い」  
 
一度頭が真っ白になったと思ったら自身が大きく跳ねた  
 
「…ぅあ…っ…」  
「う…わ……、熱い……」  
 
飛び出した精子が綺麗な顔や髪を汚した  
側にあったティッシュで彼女の体を拭いてやる  
 
「ふふ…、可愛かったわよカイル?」  
 
羞恥で顔を上げることが出来ないがフレデリカが満足気な表情を浮かべていることくらいはわかる  
ついさっきまで自分に甘えて自分の手で色欲にまみれていたのに……  
 
「…気にくわねぇな」  
「え?なっ……!!」  
 
肩を押して彼女の体を90度反転させた後、膝の裏に腕を差し込み股を開く  
そのまま勢いに任せて下着越しに吸い付く  
 
「…えっ……ん、…ダメっ!!」  
 
頭を手で押し退けようとしてるようだが断続的に弛緩する腕は障害にはならない  
じわり、と下着に染みが広がった  
 
「なんだよ、お前こそ濡れてるんじゃんか」  
「…やっ……ちがっ…」  
 
一旦顔を離してビショビショになった下着を脱がすと半透明の糸が筋をつくって切れた  
度重なる性的な刺激によって熱く濡れそぼち、呼吸に合わせて収縮を繰り返しており  
誰の介入も許していないソコは扇情的に充血していた  
 
(これが…女の人の…)  
 
初めて見る自分には無い部分に思わず見とれてしまう  
フレデリカはと言えば顔を手で覆ってはいるが赤くなった部分は隠しきれていない  
 
指を添え、軽く力を込めるとゆっくりと指が奧に絡めとられていく  
 
「…んっ、…んぅぅ…っ…」  
(うわ……せま…)  
 
ゆっくりと律動を始めていくうちにフレデリカも慣れてきたのか甘い声が漏れてきた  
2本目の指を中に入れると彼女の背中が軽く浮いた  
 
「…あっ…ぁ、ぅん…カイ……るぅ…」  
 
静かに痙攣し始めたのを確認してから指を止めるとフレデリカは懇願するかのように潤んだ瞳をこちらに向けてくる  
 
「あー、ダメだ」  
「……?」  
「お前、かわい過ぎるから」  
 
自分でズボンを下ろすとこれから起こることを理解したのかシーツを強く握っていた  
 
入口に自分の性器をあてがう  
 
「…その…いいのか?」  
「……」  
 
未だ彼女から了承の言葉は無い  
こればっかりはさすがにまずいと思い、情けない格好のまま停止する  
 
「………す…」  
「……」  
「…好きに…すればいいでしょ」  
 
本日何度目かもわからない憎まれ口  
つい何分か前のデジャヴに、笑いがこぼれてしまう  
 
「了承致しました、お姫様。」  
 
ググっと音がしそうな感触を堪能しながらゆっくりと腰を進めていく  
浅く早い息をしているフレデリカの唇を奪い、身体の力を抜かせながら  
 
数分かけて徐々に進めていくと先端が純潔の証にぶつかった  
 
「フレデリカ…いくぞ…」  
「ぁ…ん……ぅん…」  
 
勢いよく腰を打ち付けると何かが裂ける感触と熱いものが性器を伝う感触  
 
「…だっ…大丈夫か…?」  
「く……つぅ…ん…」  
「痛いか? 一旦抜くか?」  
「も……大丈夫…だから」  
 
「…好きに…して?」  
 
 
 
「ぁ、んぁ…はっ、…カイ、ルぅ…」  
「はぁ、…フレ…デリカ……」  
腰を前後に出し入れするたびにフレデリカの口からは色っぽい息が漏れ、身体は歓喜に跳ねた  
元々細身の彼女の膣はカイルの肉棒を捕らえて離さない  
内側から染みだす愛液によって律動はスムーズに行われるようになっていた  
 
「…ぁ、あん…ゃ、あぁ…」  
 
もう何か考える余裕もなく、欲望に任せて腰を振る  
その度に彼女の膣から溢れだした愛液が飛び、シーツを汚していった  
 
「…カ、イル…ぅあ、…ゃん…」  
「…フレ…デ……俺、そろそろ…」  
「…ぅん、…ぃぃょ…あ、ん…」  
 
自分の中にも何かが高まっていくのを感じてペースを早める  
奧に深く突き立てると急に彼女の膣が自身を強く締め上げた  
 
フレデリカの胎内に精を放つ  
熱いものが迸る度に彼女の膣も大きく震えた  
 
「…ふ、ぅん…あっ、出てる…」  
 
射精してる間も断続的に締め上げられて絞り出されるような快感が込み上げる  
体を離そうとすると彼女がふいに腕を掴んで体を起こしてきて  
 
所謂座位の体制になるとフレデリカは背中に手をまわし上下運動を始めた  
 
「ぁ、あん…すご、ぃん…あっ、」  
 
なんていうか…  
 
「…んっ、カイ…ルぅ、カイルっ…」  
 
積極的な彼女も悪くないです…  
 
ここでカイルは理性を手放した  
 
 
 
--後日--  
 
「…遅いな」  
「そうだね、いっつも8時半までには起きてるのに…」  
 
食卓テーブルには食事は四膳(ヴァンは食べ終わった)なのに二人だけ  
 
「…起こしに行こっか」  
「そうだな」  
 
シャオがカイルの部屋に  
マリーがフレデリカの部屋にそれぞれ向かう  
 
 
 
「…ん……」  
「お、やっと起きたか」  
 
カイルは半刻ほど前に起きてはいたのだが、自分の腕の中で眠る小さなお姫様を起こしてはいけないと思い動けずにいた  
 
「おはよ……カイル…?」  
 
寝起きの火照った身体に伝わるのはお互いの隔てのない熱と、敏感な部分に感じる硬い……?  
 
「30分も我慢したんだ、責任はとって貰うぞ」  
「ぇ、…ぁ、ちょ…んぅぅ…」  
 
カイルがフレデリカの腰に手を回し、力を込めて…  
 
ガチャ  
 
「え……?」  
「……あ」  
 
 
「お……お邪マシまシタ…」  
「シャオー!! しっかりしろー!!」  
 
 
 
 
「ぇ…と、みんなどうしたの?」  
 
フーちゃんの部屋に行ったもののいなかったから戻ってきたら今度はシャオくんがいなくて  
 
結局その日フーちゃんは顔を真っ赤にしてうつむいて黙り  
カイルくんは気まずそうな顔をして(時々ニヤッとして)  
シャオくんは一日中医務室で寝込んでいました  
 
お見舞いに行ったけど特に悪いところは無く「いいさ…どうせ俺なんて…」と呟いていました  
 
結局マリーだけが一人ハテナマークを飛ばすのであった  
 

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