「フーちゃん、今日の夜雨宮さんの部屋に来ない?」
「雨宮さんの?」
「うん、お願い」
「いいけど…」
突然のことに、首を傾げるフレデリカ。
深夜に雨宮の部屋を訪れた彼女の表情は、疑問から驚愕へと変わっていた。
「…フーちゃん、いらっしゃい」
「え…マリー…?」
「…っ、あ、うぁ…!」
「な…。何よ……これ…!」
「アゲハさんをね、調教してるの」
「ね、アゲハさん?」
「…見るな…っ、フレデリカ…!」
「勝手に喋っていいなんて言いました…?」
「う、あぁっ!!」
マリーの手の動きに合わせて、いやらしい水音が響く。
フレデリカの眼前に、ベットの上に横たわったアゲハが居た。
何故かアゲハは裸で、屹立した自身を雨宮に扱かれている。
粘液に塗れたそれは、マリーの手の中でびくびくと震えていた。
「調教…?」
「うん、調教」
「何…で?」
想像を超えた光景と言葉に、呆然と呟く。
マリーは微笑みながら、アゲハ自身を扱き続けていた。
「…フーちゃんも、アゲハさんのことが好きなんでしょ?」
「え、あ、…それはっ」
「だから、教えてあげようと思って」
「…え?」
「アゲハさんはね、私の犬なの」
フレデリカは、耳を疑った。
今の言葉は聞き間違いなのだと、そう信じたかった。
「ねえ、アゲハさん?」
「…は、…うあっ、…ッ!!」
「アゲハさん、犬なんですよね?フーちゃんにも答えてあげてください…」
扱く手を止める。
するとアゲハは大きく息を吐き、呼吸を乱しながらも言葉を漏らした。
「…あァ、そう…だよ。…だから、マリー…」
「もっと虐めてほしいんですか?アゲハさんは本当に変態ですね…」
「…っあ、はぁ…っ!!」
再び手を動かすマリー。
生々しい臭いと音が、フレデリカの五感を奪う。
「フーちゃんの、好きにしていいんだよ?」
「………」
「一緒に…気持ちいいことしよ?」
「…それとも」
「……ッ!!?」
頬から首筋にかけて感じた刺激に振り返ると、雨宮の姿があった
恐怖で、声も出ない。
「フレデリカも、私達の犬になる?」
手が震える。
この場から逃げ出してしまいたいのに、上体に絡みついた雨宮がそれを許さない
なのに、アゲハの気持ち良さそうな声が、頭から離れない。
アタシにも、それを教えて欲しい。
そんな考えが、ふと頭をよぎった。
私を見つめるマリーの瞳が、私を狂わせる。
このままじゃ、私は−