「ククク…残念でしたねぇ、お嬢ちゃん。」  
 
「まさかもう一人隠れているとは思わなかっただろ?」  
二人組の男が、ニヤニヤと笑みを浮かべた。  
 
(…くそっ、アタシとしたことが、こんな雑魚に捕まるなんて…。)  
 
「さてお嬢ちゃん、素直に我々の質問に答えて貰おうか?」  
 
男の一人が、フレデリカの顎を手で持ち上げながら顔を近づけた。  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』1  
 
 
「クッ…あんたら、何が望みよ?」  
 
フレデリカが敵の目をキッと睨み付けながら言う。  
 
「おーおー、恐い恐い。威勢の良い女だなぁオイ?」  
「そうですねぇ、今回の我々の目的は、君達のアジトの場所を掴むこと、ですかね。」  
 
「フン、それでアタシを捕まえて吐かせようって訳?残念だけど、アタシは仲間を売ったりはしないわ。"絶対"ね!」  
 
(こんな雑魚二人だけなら、隙を見てパイロクイーンでやっつければ…)  
 
男がニヤッと笑った。  
途端にフレデリカを締め付けているテレキネキシスが強くなった。  
 
「…うぅッ!!」  
 
「今、我々から逃げられると思っていただろう?」  
 
「俺達はお前が思ってるほど雑魚じゃねぇぜ?見ろ、WISEなのに、人間の姿だろ?」  
 
それはつまり星将達と同じ、イルミナスフォージの適合者であることを意味する。  
 
「抵抗するだけ無駄なんですよ。それに助けも期待しない方が良い。今頃は君と同じく捕まってるでしょうからね。君が喋らなくても、どうせ誰かが喋ってしまいますよ?なら、痛い目を見る前に服従した方がお得だと思うんですが、どうですかねぇ?」  
 
テレキネキシスで締め付けられて苦しいフレデリカが抵抗の眼差しを向けながら、息も絶え絶えに言った。  
「だから…いっ…てるでしょ…!!…アンタらなんかに…アタシは屈しないっ…て!」  
 
「そうかそうか、それじゃあ楽しい楽しい拷問と行くかぁ!!」  
「…どうやら、それが望みのようですね。」  
 
「……ッ!……ぁぁッ!」  
ビクッ、とフレデリカの体が跳ねた。  
 
「ちょっ……!!やめっ…ッ!あぁっ!……拷問ッて…これじゃ…ッ!」  
 
「おやおや?どの様な拷問を期待していたんです?私の相棒が言ってたでしょう?"楽しい楽しい拷問"って。」  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』2  
 
 
「おいおい、いくらなんでも感じすぎだろ?まだ脱がせたばっかりだぜ?」  
 
「こういう体験は初めてですか?お嬢ちゃん。」  
 
二人で、上と下を同時に責めながら男達が言った。  
フレデリカも体を震わせながら、なんとか震える声を捻り出す。  
 
「うる…さぃッ…!感じてなんか……無いわよ!」  
 
「三回もイッといて、よく言うぜ。」  
 
男がフレデリカのモノの割れ目を指でなぞると、ビクッ、とフレデリカが反応し、黙る。  
もう一人がフレデリカの硬くなった乳首を甘噛みする。  
 
「うぁッっ!!ダ…メぇッ…!噛…むなぁ…ッ!」  
 
フレデリカの体が震える。  
まだ指を入れられない秘所が不定期にビクついている。  
 
「そろそろ吐いたらどうです?流石に立て続けに4回も絶頂したら、歯止めが利かなくなりますよ?」  
 
フレデリカが目をギュッと閉じ、歯を食い縛った。  
 
「無駄だって。お前に絶頂を我慢するなんて出来るわけねぇよ。」  
 
(駄目…ッ!駄目なのに…、また……ヤバい…ッ!)  
 
男が両方の乳首を強く摘まんで、思いっきり引っ張った。  
フレデリカの体が大きな震えと同時に、勢いよく反った。  
 
「あぁッ!イッちゃ…ッ!…くッぁ…あああああッ!!!」  
 
フレデリカの秘所から愛液が大量に溢れ、赤く紅潮した美しい肢体を伝った。  
 
「はぁッ…はぁッ…。」  
 
肩で息をするフレデリカの体は、絶頂の余韻で時折ビクッ、と震えていた。  
既に4回も無理矢理絶頂させられ、フレデリカの意識はボーッとしていた。  
「そろそろ吐いて貰わないと、こちらも本気を出さないといけませんねぇ。イキ地獄を見たく無ければ、素直に吐いて下さい。」  
 
フレデリカが必死に意思を保って言った。  
「…ふざけ…ないで。」  
「…それは残念だ。」  
 
男がニヤリと笑みを浮かべた。  
男がフレデリカの頭に手を置くと、キィィィンという音と共にフレデリカの視界が一瞬真っ白になった。  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』3  
 
 
再び視界が戻ると、男が言った。  
「では、始めようか?」  
 
男がフレデリカの秘所に、ゆっくりと指を入れた。  
愛液で濡れきったソレは、男の指の侵入を簡単に許してしまった。  
「なっ…ちょっと……やめなさいよ…!…………ッッッああああ!!!?」  
「やはり処女か。クク。」  
その未開の快感に、フレデリカは身を捩った。  
男の指が出し入れされるのに合わせ、フレデリカの秘部はいやらしい水音を奏でた。  
「ほう、かなりの締め付けだ。どうだ?キモチイだろう?」  
「あぁっ……ハァあッ…ッ!」  
 
何度も絶頂させられたフレデリカの体は、初めてに伴う身を裂かれるような痛みさえも、快感に感じていた。  
ギュッと締まった秘部から、ドクドクと愛液が流れ出る。  
男が指に愛液を絡ませ、二本目の指を入れた。  
フレデリカの体が跳ねるのを無理矢理押さえつけ、激しく指を出し入れする。  
入れている方の指で壁を擦りながら、空いている方の手でクリトリスを摘まんだ。  
「うああぁっッ!!!」  
 
フレデリカの体が震え始め、絶頂の前触れを見せると、男は指を引き抜いた。  
代わりに、巨大な逸物をフレデリカのモノに押し当てた。  
「あぁ…ッ!だ…めぇッ!」  
 
抵抗の声むなしく、男は思いっきり突き上げた。  
初めてにして、いきなり最奥まで貫かれたフレデリカの秘部が、そのあまりの衝撃にギュッと締まる。  
「ッ…いあああああッッ!!!」  
 
そのまま男は激しいピストンでフレデリカを突きまくった。  
フレデリカが、快感と羞恥と悔しさが混ざった訳の分からない感覚に、顔を歪めた。  
「おい、体制を変えろ。」「あー?ったく、しゃあねぇな。」  
 
男が言うと、もう一人の男がテレキネキシスでフレデリカの体制を変えた。  
「どうだお嬢ちゃん?後ろからの方がキモチイかな?」  
「あぁッ!あぁッ!…うぁぁッ!」  
 
フレデリカは早足で絶頂まで駆け上がっていく。  
フレデリカの秘部がギュッと締まる。  
フレデリカの体が大きく反った。  
「あぁッ!ま…たァッ……ああああああっッッッッ…!!!!!」  
 
頭が、真っ白になった。  
 
真っ白になった視界が、だんだんと元に戻ってきた。  
頭の上に手が置かれていた。  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』4  
 
 
「どうだったお嬢ちゃん?私の"脳旅(ブレイントリップ)"楽しんで頂けたかな?」  
 
男がニヤリと、維持の悪い笑みを浮かべた。  
肩で息をするフレデリカは初め、何がどうなっているのか理解できなかった。  
体制を変えられたはずの体は捕まった時のまま固定されており、貫かれたはずの秘部は、綺麗な形を保っていた。  
しかし、貫かれた時の衝撃や快感は残っていた。  
実際、ソレからは愛液がドクドクと流れ出ていた。  
 
「…何を…ッ!」  
 
肩で息をしながら、フレデリカが男を睨み付けた。  
 
「ほう、まだ睨み付けるだけの元気があるとは、大したお嬢ちゃんだ。いいだろう、説明しよう。」  
 
男は、フレデリカの乳首をコリコリと指で弄りながら言った。  
 
「私の"脳旅"は、幻覚性のトランスだ。私の手で頭を触れた者をリアルな幻覚の世界へと送ることができる。そして私の作り出すリアルな幻覚は現実世界の本人の身体にまで影響する。事実、君は貫かれた。が、貫かれてはいない。この意味が分かるか?」  
 
男が興奮してフレデリカの乳首を強く引っ張った。  
フレデリカの体がビクンと反応する。  
 
「"幻覚"が"現実"になる!だが同時に"現実"は"現実"のままだ!つまりお嬢ちゃん、君は何度でも"初めて"を経験できるのだよ!」  
 
男が再びフレデリカの頭に手をかざした。  
 
「では、これから君が抵抗出来なくなるまで無限に"初めて"を味わって貰うとしよう。絶頂の旅に行ってらっしゃい、お嬢ちゃん。」  
 
「……やめ……なさいッ!」  
 
再びフレデリカの目の前が真っ白になった。  
 
「ああああああっっっ…ッ!!!!!」  
「おかえり、お嬢ちゃん。」  
再び"現実"に連れ戻されたフレデリカ。  
何回貫かれただろう?  
何回イカされただろう?  
何回膜を破られただろう?  
何回ヤられても決して慣れることの無い快感を前に、フレデリカはグッタリとしていた。  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』5  
 
 
「もう"やめて"なんて言えないだろう?」  
グッタリと頭を垂れたままのフレデリカを見て、男が勝利の笑みを浮かべる。  
フレデリカの足元では、彼女の秘部から流れ出た愛液が水溜まりを作っていた。  
フレデリカが顔を上げた。  
その目は、疲労と絶望に満ちていたが、まだ死んではいなかった。  
「…だ…まり…なさい……!」  
まだ抵抗の眼差しが死んでいない事に気付いた男は、一瞬驚きの表情を見せたが、すぐにククッと笑って元の表情に戻した。  
まるでこのシチュエーションを楽しんでいるようだ。「……わかった。次で終わりにしてやろう。」  
「おっ、とうとう俺様の出番ってか?」  
テレキネキシス使いの男がニヤリと笑った。  
「ああ、仕上げを頼みましたよ。」  
「この女王様を見事屈服させて見せよう。」  
トランス使いの男が下がり、代わりにもう一人の男がフレデリカの前に来た。  
「おい女、キュアって知ってるか?キュアはライズを他人の体に流し込み、流し込んだ相手の治癒力を上昇させるものだ。だが、何もライズの効果は治癒力上昇だけじゃない。」  
「…………。」  
「例えば、運動能力上昇のライズを流し込んだらどうなる?流し込んだ相手の運動能力を上昇させる事ができる。ライズが苦手なやつの補助をしたり、得意なやつを更にパワーアップさせることも出来る。」  
「何が言いたいのよ…?」  
「さて女、お前に問題だ。元から感度が高く、感じやすいお前のエッチな体に、感度上昇のライズを流し込み、更に感じやすいエッチな体にしたらどうなるかな?」  
「…………ッ!!!」  
男がフレデリカの肩に手を置き、キュアを発動させた。  
感度上昇のライズがフレデリカの体に一気に流れ込んだ。  
「だが安心しろ。何も感じやすくしてイかせまくるって訳じゃない。もっと楽しい事をしてやろう。」  
男がフレデリカの胸に触れた。  
フレデリカの体が今までに無いぐらいにビクン、と反応した。  
「ウぁぁぁァッ!!?」  
身体中に電撃のような快感が走る。  
男はそのままフレデリカの胸を揉みしだいた。  
フレデリカの体がビクビクッ、と震えた。  
「あっ…アアァァッッ…!!!」  
「もうイクか?」  
男がニヤリと笑った。  
「あッ…!やぁッ…!!イ…ク…!!」  
男は、フレデリカが絶頂する寸前に、フレデリカの胸から手を離した。  
「…………あぁ…ッ?」  
フレデリカの絶頂は、寸前でキャンセルされた。  
男が再びフレデリカの胸に触れ、今度は乳首を弄くった。  
「うぁぁァッ!!!」  
フレデリカの秘部から愛液が吹き出した。  
「くゥッあぁ…ッ!イ…クッ…ッ!」  
「イかせねぇよ。」  
男が手を離す。  
「……ッ!な…んで……ッ!?」  
フレデリカが苦悶の表情を浮かべた。  
「イかせて欲しかったらお願いするんだな。"エッチな私の処女おマンコにちんちんぶっ挿してイかせて下さい"ってな!?」  
「…………最低…ッ!!」  
フレデリカが体を震わせながら、男を睨み付けた。  
「そいつぁ、どうも。」  
男がフレデリカの秘部に手を這わせた。  
 
「さぁ、どうする?」  
「あ…あ…あぁ……」  
十秒に一度というペースの寸止めを、十分間続けられたフレデリカの秘部からは、強い刺激を求めた愛液が洪水のように溢れていた。  
 
『PRIDE&MY_HEART』6  
 
 
「これで最後だ。」  
男が言った。  
同時に、フレデリカの秘部に自分の逸物を当てた。  
「ここで吐けば、この場でコイツを入れて楽にしてやろう。断れば、牢獄に入り永久寸止め地獄を味わってもらう。」  
「お嬢ちゃんも気持ちよくなりたいだろう?仲間の事なんて、この際忘れてしまえ。」  
「……仲間…。」  
…イキたい。  
…気持ちよくなりたい。  
フレデリカが手を握った。。  
歯を食い縛った。  
…アタシは…。  
……アタシは…ッ!  
「…アタシはッ…仲間は…売らないッ!」  
フレデリカの目から涙が流れた。  
男が顔をしかめた。  
「…そうか、それは残念だ。では、一生地獄を見続けるが良い。おい、連れていくぞ。」  
「へいへい。」  
男がフレデリカをテレキネキシスで持ち上げた。  
その時…。  
…黒い流星が、走った。  
二人組の男が倒れた。  
「…………!!!」  
フレデリカが顔を上げた。その視線の先には、アイツがいた。  
「……ア…ゲハ…!?」  
「遅くなって、悪かった。よく頑張ったな。」  
アゲハが後ろを向きながら言った。  
流石に、今の状態のフレデリカを直視することは出来ない。  
「そ、それより早くこれでも着ろよ。」  
アゲハが、自分の着ていた上着と、全身を覆い隠せそうなローブを放り投げた。「…………。」  
「どうしたんだよ?早く着ろって。」  
「…ア…ゲハぁ…ッ。」  
フレデリカが消えそうな声を漏らした。  
「アタシもう…我慢……出来ない。」  
「…………。」  
「………アゲハのが…欲しい。」  
「…!!?……駄目だ!お前がWISEに何されたのかは知らねーけど、今こんな状態でヤったら、お前絶対後悔するぞ?焦らされまくったからって、俺みたいな嫌いな奴に"初めて"奪われたりしたら…」  
アゲハが喋っているのを止めるように、フレデリカが後ろからアゲハの手を握った。  
その手は、いつものフレデリカからは想像出来ないほどに、弱々しく震えていた。  
「…好きだから…アンタが…。"初めて"…アゲハに奪って…もらいたいから…。」  
「…やめてくれ、フレデリカ…!…まじで…理性壊れるから…ッ!」  
「…アゲハは…アタシとじゃ…嫌?…アタシの事…嫌い…?」  
そりゃ、俺だって…ッ!  
俺だってなぁ…ッ!  
お前の…事……!  
アゲハは拳をギュッと握り締めると、叫んだ。  
「あああっ!!好きだよ…!俺だって、お前の事…ッ!」  
アゲハは、フレデリカを地面に押し倒すと、そのまま押さえ付けた。  
 
「もう…やめろって言っても遅いからな…!!」  
「……言えないわよ…そんな事……。」  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』7  
 
 
アゲハが服を脱ぐと、血液が集中しビンビンに固くなったソレが姿を表した。  
「おっきい…じゃない。…チビのクセに…。」  
「一言余計だっての。お前だってチビだろーが。」  
アゲハが反論する。  
「ねぇ…そろそろ…してくれない?……アタシ…もう余裕…無いかも…。」  
「…ん、悪い。」  
アゲハが自分のモノを、フレデリカのモノに押し当てた。  
フレデリカが甘い声を漏らすと同時に、ソコから愛液が溢れた。  
「……いくぞ?」  
「…………うん。」  
アゲハが自分のソレに力を込める。  
愛液が溢れるフレデリカのソレは、アゲハのソレをゆっくりと飲み込んでいく。  
先端が入った所で、アゲハは一気に突き上げた。  
「……ッあぁッッッ!!!」  
フレデリカの顔が、鋭い痛みに歪んだ。  
「…大丈夫か?」  
「…大丈夫…キモチイ…から。」  
「…フレデリカの…すげぇ締め付けてる…。」  
アゲハのソレがビクン、と脈打つ。  
アゲハ自信も体験したこと無い快感の領域だった。  
「動かすぞ?」  
「…うん。」  
アゲハがゆっくりとした、大きなストロークで動かし始める。  
奥まで突く度に、フレデリカの体が大きく跳ねる。  
速度が上がるにつれて、グチュグチュといやらしい音が辺りに響いた。  
「あぁッ…!あああっッ!ああんんッッ!!」  
待ち望んでいた快感がフレデリカを貫き、満たす。  
そのあまりの衝撃に、フレデリカは体を捩る。  
息を荒げ、恥じらいも忘れて声を上げた。  
「あハァッ…!うぅぁあッ…!イイ…ッ!イイよぉ…ッアゲハぁ…!!」  
「お前のも…キモチイ…ぞ。」  
アゲハが段々とスピードを上げていった。  
無意識の内に、ライズを発動させていた。  
「あぁぁッ!!アゲハぁ…アタシ…!壊れそう…ッ!!」  
「壊れるほど思いっきり…イカせてやる…よ!」  
フレデリカの体がビクンビクンッ!と震えた。  
フレデリカの中で、アゲハのモノもその瞬間を迎えようとしていた。  
「ああぁぁッ!イ…ッちゃう…ッッ!」  
「俺も…そろそろ…ッ!」アゲハが最後の一突きを思いきり捩じ込んだ。  
「ああああああああッッッッ!!!!!!!!」  
「うおぉっッッッ!」  
フレデリカの体が大きく跳ね、アゲハのモノを思いきり締め付けた。  
同時に、アゲハのモノがビクンッ!と脈打ち、精液がフレデリカの中に飛び出た。  
フレデリカの目の前が、真っ白になった。  
 
暖かい。  
フレデリカの意識が戻り始めていた。  
暖かい何かに体を包み込まれていて…。  
すごく、気持ち良い。  
 
 
『PRIDE&MY_HEART』8  
 
 
目を開けた。  
目の前には、アゲハの顔があった。  
「……アゲ…ハ!?」  
「おっ、目、覚ましたか?」  
 
アゲハは飛んでいた。  
フレデリカを抱えたまま、ライズを使って飛ぶように走っていた。  
「疲れてるだろ?もう少し寝てても良いぞ?」  
 
アゲハがフレデリカの眼を見て、優しく言った。  
フレデリカの顔がカァァッ、と赤くなった。  
そして何故か、アゲハの顔面をビンタした。  
「……バカッ!歩くくらい…自分で出来るわよ…!!」  
 
そして無理矢理、アゲハの腕から飛び降り、そのままフレデリカもライズでアゲハの横に並んで走り出した。  
ビンタされたアゲハは、顔を押さえながら言った。  
「いってぇな!なんなんだよ?いきなり!」  
「アンタが…その…じ、ジロジロ見てくるからよ!変態!!」  
「…………ハァッ?」  
 
フレデリカは、アゲハの少し前を走っている。  
赤くなった顔を、見られたくなかったからだ。  
そんなフレデリカが前を向いたまま、ボソッと呟いた。  
「……さっきの、夢じゃ…無いわよね?」  
 
フレデリカの顔が、赤みを帯びる。  
少し間を開けて、アゲハが返事を返した。  
「……ああ。」  
「……そう…。」  
 
軽く返事をして、フレデリカが黙った。  
しばし二人の間に、沈黙が走る。  
やがてフレデリカが、聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟いた。  
「…あのさ、アゲハ……ありがと。」  
 
フレデリカが、赤くなった顔を隠しながら言った。  
「………………。」  
 
アゲハは返事をしなかった。  
それが聞こえていなかったのか、はたまた聞こえた上で返事をしなかったのかは、アゲハしか知らない。  
また、フレデリカの感謝が助けてくれた事に対する感謝だったのか、はたまた"行為"に対する感謝だったのかは、フレデリカしか知らない。  
どちらにせよ、二人はかえって行く。  
二人並んで…。  
大切な、仲間の元へ…。  
 
……fin.  
 

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