突然だがマリーの朝は早い。  
朝御飯の準備や軽い清掃云々のためだが、目覚まし時計の無いこの世界で毎日規則正しい生活を送っているのは天性の性格なのかも知れない  
そんな彼女であるが、今日は一段と目覚めが早かった。  
と言うのも  
「………」  
布団が濡れていた。湿って、ではなく濡れていた。  
寝返りを打ってから脇腹に冷たい感触であったと言うことは自分のものではないだろう  
つまり  
 
「……フーちゃん」  
『ビクッ』と擬音語でも聞こえてきそうなほどの反応を見せたのは、抜き足差し足で部屋から出ようとしていた金髪の少女  
「ぉ、おおはようマリー」  
「私のパジャマ、濡れちゃったんだけど」  
「へ…へぇー、不思議ねー。じゃ、私は婆さまの所に…」  
「待って」  
「ッッ!!!!」  
マリーがゆらりと手を持ち上げるとフレデリカの体が強い力で締め上げられる  
体に傷は付けないように、しかし指一本動かせないほど丁寧に、強力に練り上げられたテレキネシスがフレデリカの肢体を拘束する  
「ちょっとこっち来て」  
「えっ、待っ…きゃぁ!!」  
フレデリカの体が急にベッドに投げ出される  
なんとか顔を持ち上げたフレデリカは俯きながら小さく笑っているマリーを見た  
経験上、こんな表情をしている時のマリーは  
(……やばいっ…!!)  
おそらくキレている。普段決して怒ることの無いマリーはキレると感情の制御がきかなくなってしまう傾向がある  
「やっ!!マリー、離してっ!!」  
精一杯力を込めるがベッドが軋むだけで手足は投げ出された状態で固定されている  
「ごめん!!マリー、ごめんってばぁ!!」  
必死の弁解も今のマリーには聞こえていない  
不意にマリーが体を屈めてフレデリカの股間に顔を埋めた  
「ちょ、何…して、…」  
「やっぱり」  
鼻を押しつけるような形で自分の恥股の臭気を吸い込むマリー  
優等生のマリーの奇行にフレデリカは頭がついていかなかった  
「やっぱりフーちゃん、おねしょしたんだ」  
「………」  
「なのにそれを隠そうとしたんだ」  
「…ぅぅ……」  
「フーちゃんのおしっこでパジャマ汚れちゃったなあ」  
「……ん……さい」  
「なぁに?聞こえないんよ?」  
「…………」  
「どうしたの?」  
「……カ」  
「…ん?」  
 
「マリーのバカっ!! さっさと離しなさいよ!!」  
 
 
「…………」  
「…ぁ……」  
言ってしまった後フレデリカは激しく後悔した。まず体を拘束されている今の状況でいくら強がっても劣勢が弱まることはない  
それになにより  
「……ふぅん」  
マリーの笑みが一段と深まった  
 
フレデリカの下の寝間着がゆっくり下ろされる。こちらはテレキネシスではなく、指を軽く立てながら。  
「やめ…っ」  
「嫌」  
一気に寝間着を抜き去ると満面の笑みのまま縦裂に中指を添える  
指が添えられている部分の感触はサラサラ、ではなく沈み込むような湿った感触。  
軽く指を押し込むとじわりと染みが深まった  
「…フーちゃん?」  
「…ぅ、ぐす…」  
フレデリカは小さく震え、目尻に涙を溜めていた  
友人の滅多に見れない弱々しい姿にマリーは胸の中の空気が重くなったような、ぞくりとした感覚を覚えた  
「フーちゃん、どうしたの?」  
「……バカ、マリーの…ぅぅ…バカ。」  
「ちゃんと言わなきゃ」  
平行に添えていた中指を軽く曲げ、外壁を爪で擦る  
「ひっ…」  
「分かんないんだよ?」  
 
そのまま指をゆっくり上下させる。粘着質ではないが確実に濡れた範囲が広がり、その不快感はフレデリカにも伝わる。  
「マ…マリー!?」  
「…ふふ」  
マリーは全く微笑みを崩さず、聞こえないかのようにしきりに指を走らせる  
いつにも増して妖艶な笑みを浮かべられ、フレデリカは背中に寒いものと熱いものを同時に感じた  
軽く頭がボーッとし、少し力が抜けた瞬間マリーが空いている方の腕を軽く振った  
最初は違和感、気づいてからは有無を言わせないような力で。フレデリカの足はゆっくりと開かれていった。  
 
「やだっ、マリー、もうや…っだぁ」  
「ふふっ、可愛いよフーちゃん」  
マリーは満面の笑みを浮かべながらフレデリカの股間に顔を近付ける  
何も触れていないはずなのに少し染みが濃くなったのを見てマリーは満足げな表情だった  
ゆっくりと、しかし着実に顔を近付けていく  
「マリー、お願い…、やめ…ひぅっ!!」  
じゅる、と音を立ててマリーがそこに吸い付いた。  
先刻よりも若干粘度が増した分泌液がマリーの口内に絞り出される  
 
「やっ、きたな…ぁ、ぁあ…」  
ずずずず、と一際大きな音を立てて口の中を液体で満たしたマリーはゆっくりと体をずらしていく  
 
そして、キスをした。  
 
「んむ、んっ、んーー!!」  
そのまま柔らかな唇を開き、舌を割り込ませていくと噎せるような匂いが口の中に広がっていく  
二人の舌の間に掛かる橋はマリーの唾液か、それともフレデリカの愛液か。  
マリーは一度舌を引くと口の中のものを洗い流すように自分の体液を流し込み、飲み込むのを促すかのように再び唇を奪った。  
こく、と喉がなるのを確認してからマリーはようやく口を離した  
「はぁ…はぁ…」  
「ん…フーちゃん…」  
マリーは静かに体を起こすとそのまま上の寝間着のボタンに手をかけてプチプチと外すと、膨らみかけた双峰が顔をだした  
フレデリカはその様子をただ見ていた。頭が上手く回らなかったのとマリーの生肌があまりに美しかったから。  
マリーが手放すと寝間着はそのまま宙に浮いた  
その後急に動き出したと思ったらそれはフレデリカの顔に覆い被さるように張り付いた  
「ん、んー!!んむっ!!」  
自分の臭気と息苦しさでフレデリカは身を捻るが、すぐに自分の下腹部の違和感に体を固めた  
 
くちゅ…  
「ふぁ、ん、んー!!」  
先ほどまでとは違う直に感じる刺激と先ほどまでとは違う恥部の粘り気。  
「フーちゃん、自分のおしっこの臭いで感じちゃったの?」  
「ん、んっ、んーんー!!」  
顔をぶんぶんと振って反論しようとするがテレキネシスによって張り付いたマリーの寝間着は離れない  
「変態さんだね」  
一言そう呟くとマリーは急に中指を鍵状に曲げて大きくストロークさせた  
わざと音を立てるようにかき混ぜると、ぐちゅぐちゅと淫猥な音が響いた  
「んぁ、やあ、ん、ぁっ!!」  
突然の刺激にフレデリカの腰がガクガクと揺れ、新たな愛液がマリーの指に溢れた  
いつからかはわからない、しかし確実にどこか興奮していたフレデリカの身体に『それ』はすぐに訪れた  
「んっ、ん、ぁ、ぁぁあ、んんんんんーー!!!!」  
びくん、と一度大きく跳ねたあとフレデリカの秘部から透明な液体が溢れだした  
いつの間にか全身のテレキネシスは解けていたが、力が入らなくなっていた  
 
 
「フーちゃんまたおもらししちゃったの?パンツ汚れちゃったから今日1日は何も履かないでね。じゃないと………わかるよね?」  
 
つづく?  
 

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