「…っく、…うぅ…!」  
「……」  
「…バ様、ババ様…ぁ!!」  
深夜、とある一室でフレデリカのむせび泣く声が響いていた。  
フレデリカはベッドの上で、カイルの胸に顔を埋めて泣き続けている。  
そしてカイルは、フレデリカの身体を抱き寄せて宥めるようにその頭を撫でていた。  
 
根は壊滅寸前、マリーは連れ去られ、エルモアは死んでしまった。  
皆の前では気丈に振る舞っていたが、想像を絶する事態の連続にフレデリカの精神はとうに限界を超えていた。  
これまでならマリーが側でフレデリカを支えていたのだろうが、そのマリーも今はここには居ない。  
それどころか攫われ、生命の危険に晒されている。  
エルモアだけでなく、マリーも…。  
考えてはならないことだからこそ、却って最悪の事態を想像せずにはいられない。  
普段ならばマリー以外の誰かにそんな姿を見せることなど有り得ない。  
そんな気丈さとプライドすらも失ってしまう程に、今のフレデリカは脆かった。  
「うっ…、う…。ババ様…、ババ様ぁ…」  
「………」  
抱き寄せた身体は細く、力を入れれば折れてしまいそうなほどだった。  
腕の中に収まったフレデリカの肩は、嗚咽と共に震えている。  
カイルの服を掴み、頭を胸に埋めて泣き続けるフレデリカ。  
その余りにも痛々しい姿に、カイルは無意識の内に眉間に皺を寄せていた。  
 
「…っく、……」  
「…少しは落ち着いたか?」  
「………」  
フレデリカは、無言のまま顔を離してカイルを見上げる。  
言葉を口にしようとして唇を開いた拍子に、濡れた瞳からは再び一筋の涙が流れていた。  
それを見て、カイルは苦笑いを見せながらフレデリカの頭に手を回して強引に抱き寄せる。  
「んむっ」とフレデリカは驚きの声を上げたが、かといって拒む素振りも見せなかった。  
カイルはフレデリカの背中と腰に腕を回し、しっかりと身体を抱きしめながら耳元で囁く。  
「仕方ねぇな。今夜はフーの気の済むまで付き合ってやるよ」  
「……」  
フレデリカの指が、もどかしげにカイルの服の裾を掴み直す。  
強引に抱き寄せられた頭はカイルの肩に預けられ、熱い吐息がカイルの首筋を撫でていた。  
「……ばか」  
「ん?嫌なら離してやろうか?」  
「…そんなの、駄目に決まってるでしょ」  
「ほいほい」  
「…何がおかしいのよ」  
「おかしくなんかねぇよ」  
「なら、アタシがいいって言うまでこうしてなさいよ」  
「分かってるって」  
そしてしばらくの間、フレデリカはカイルに身体を預けていた。  
 
「ねぇ、カイル」  
「ん?」  
いつの間にかフレデリカは身体を離し、カイルを見上げていた。  
細い指が躊躇いがちにカイルの肩を掴み、フレデリカは目を伏せる。  
「今だけで、いいから」  
「ああ」  
「何も…考えられないようにして」  
「フー…、お前」  
驚きを隠せないカイルを、フレデリカは上目遣いに見つめている。  
フレデリカは唇を噛み、拒むことを許さないと言いたげな表情を浮かべていた。  
「何言ってるか、分かってんのか?」  
「分かってるわよ」  
「でもなぁ…」  
「…のよ」  
「?」  
「…怖い、のよ。だから…今だけでいいから、全部忘れさせてよ…」  
「……」  
カイルの手が、フレデリカの頬に伸びる。  
「…いいのか?」  
「いいわ。何度も同じこと、言わせないで」  
「そっか」  
事もなげな言葉と共に、カイルはフレデリカに唇を重ねていた。  
そして身体を引き寄せ、重ねた唇の隙間から舌を差し込む。  
フレデリカの唾液と涙の混じった液体が、舌と舌との間で絡み合っていた。  
 
照明を落とした部屋に、カイルとフレデリカの一糸まとわぬ姿があった。  
フレデリカはカイルに組み敷かれており、カイルが腰を振るたび水音が室内に響く。  
「あ…ッ、あ!やああ…ッ!!」  
ずちゅ、ずちゅっと音を立て、カイルの肉棒がフレデリカの膣を突き上げる。  
脚を拡げさせられ、腰を抱え上げられた状態で奥深くを抉られる。  
カイルに貫かれながら、フレデリカは喉を反らして声を上げていた。  
「ふぁ、あ…っ!!やぁ、すごい、奥っ、当たって…!!」  
「何だよ、もっと奥まで挿れて欲しいのか?」  
「…え…?」  
「だから、こうやってさ」  
カイルはフレデリカの足首を掴むと、自分の肩へと脚を預けさせていた。  
必然的に脚を大きく拡げる格好を取らされ、フレデリカは抗議の声を上げようとしていた。  
しかしそれより先にカイルが肉棒を更に奥へと捩じ込む。  
「………ッ!!!」  
子宮の奥深くを抉られ、フレデリカの身体がびくんと跳ねる。  
ぐぷっ、ぬぷんと絡み付くような音を立てながらカイルは腰を引き、再びフレデリカの膣を犯す。  
結合部からはどろりとした愛液が溢れて白い肌を汚しており、秘唇がひくひくと物欲しげに震えていた。  
「あ、あぁあああ…ッ!!いや、すご…い…!」  
「本当、フーはナカが好きだよなぁ?」  
「…だって、カイルのが、気持ち…いい、から…!はぁ、ん…ッ!!」  
「そっか?じゃあこっちは要らねぇ?」  
「…え、何…。ひっ、ああ、ああああッ!!」  
カイルはフレデリカを貫いたまま、秘部へと指を伸ばす。  
そして愛液にまみれ、先程までのピストンによる刺激で充血していた陰核に触れた。  
 
「おっと、逃げんなよ?」  
「…や…、ひぅ…んんッ!!」  
突然の刺激に反射的に身体を引こうとしたフレデリカを、カイルは腰を掴んで抱え込む。  
がっちりと下半身を拘束され、逃げ場を失ったフレデリカの身体。  
カイルは笑みを浮かべると、再びフレデリカの陰核を指で弄び始めていた。  
「んうッ、んんーッ!!やだ、やだあ、イヤああッ!!」  
「何言ってんだよ。今日は『何も考えられなくなるくらい気持ち良くして』欲しいんだろ?  
まだまだこれからだってのに、この程度で音上げてんじゃねぇぞ」  
ちゅくちゅくと音を立てながら、カイルの指がフレデリカの陰核を責め立てる。  
充血して膨らんだそれを愛撫されるだけでも、気が狂いそうな快感が全身を駆け回る程だというのに  
それでは飽き足らないカイルの肉棒が、フレデリカの膣を奥深くまで貫いていた。  
陰核を弄られ、熱を帯びて脈打つ肉棒に膣内を掻き回される。  
ぐぷぐぷという音と共に容赦なく秘部を蹂躙され、フレデリカの脚は反射で跳ね  
秘唇と下腹部はカイルが与える刺激に合わせて、結合部から愛液を溢れさせながらひくひくと震えていた。  
ぐちゅぐちゅ。ぬぷっ。ずちゅっ。  
「ひ…ぃ、あ、ああッ、んああああああッ…!!」  
耳を覆いたくなるような卑猥な音が響く中で、絶頂が訪れる。  
フレデリカは一際大きな悲鳴を上げながら達すると、糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちる。  
しかしカイルはそれを許さず、肉棒を引き抜くと達したばかりのフレデリカの膣を再び突き上げていた。  
 
畳み掛けるような快感に襲われ、フレデリカはカイルにされるがままに貫かれながらも  
シーツを掴み、頭を振って拒絶混じりの嬌声を上げる。  
いつしか瞳の端からは、散々流していた悲哀の涙とは異なる涙が溢れ、頬やシーツを濡らしていた。  
「もう、やだああ…!抜い…て、抜いて、よぉ…!!」  
「…これだけしっかりオレの咥え込んでおいて、よくそんな事が言えるよなァ?」  
「だって、アタシ…!今、んんッ、イッたからぁ…!!」  
「フーはイッたけど、オレはまだなんだよ。まだ終わりじゃねぇって、言ったばかりだろ?」  
「あぁッ、そこ、いじっちゃ、駄…目ぇ…!!」  
抽送を続けながら、フレデリカの乳房を掴むように揉みしだくカイル。  
平らに近い申し訳程度の膨らみを愛撫していると、その頂点にある乳首も刺激によって固くなり始めていた。  
腰の動きはそのままに、カイルは顔をフレデリカの胸元に近付ける。  
そして固く尖った乳首を指で弄りつつも音を立てて吸い上げると、フレデリカが一際高い声を上げた。  
「あッ、はぁっ、イヤああ…!イクの、また、イッちゃう…ッ!!」  
「…いいぜ、何度でもイカせてやるよ」  
「ん…ッ、ふぁ、カイルぅ…」  
どちらからともなく唇を重ね、音を立てて舌を絡め合う。  
重なった唇からはフレデリカの甘い吐息が零れ、時折うわごとのようにカイルの名前を呼ぶ。  
そしてカイルの背中と首に回されたフレデリカの細い腕は、まるで縋り付くようだった。  
 
「カイル…、カイ、ル…ッ、あ、はぁ、ああああああ…ッ!!」  
それから僅かの後、フレデリカは膣内に注ぎ込まれたカイルの精液を受け止めながら  
全身を震わせて、神経すら焼き切れてしまいそうな程の強い絶頂を迎えていた。  
 
「……ん?」  
「ああ、起きたのか」  
「カイ…ル?」  
いつの間にか眠っていたらしい。フレデリカは瞬きをして、身体を起こそうとしていた。  
既に服を着て、ベッドからも出ていたカイルの姿を捉え、フレデリカは小首を傾げる。  
「まだ寝とけよ。明日は早いからな、寝坊すんなよ」  
「カイル…は…?」  
「…オレは、ちょっと身体動かしてくるよ。どーせシャオはもう起きてるだろうしさ」  
「…って、まだ5時前…じゃないの」  
「準備運動するにはちょうどいいだろ?…それとも何だ、一緒に寝て欲しいのか?」  
「そ、そんな訳ないでしょ!?何言ってんのよッ!!」  
「だよなぁ。イクだけイッて、勝手に一人で寝てたくらいだしな?」  
「な……ッ!!」  
慌てふためくフレデリカを眺めて笑いを噛み殺しながら、カイルはベッドに腰掛ける。  
その拍子にベッドが軋んだ音を立て、思わず昨晩の激しい『行為』の数々を思い出したフレデリカは顔を赤くしていた。  
「こんな時間からヤッたら、流石に後に響くからなぁ。我慢しろよ?」  
「だから、そんなんじゃ」  
「帰ってきたら、フーの気の済むまでいくらでも付き合ってやるからさ」  
「…馬鹿ッ!」  
思わずシーツで顔を覆い、フレデリカは俯いていた。  
おまけにカイルに頭を撫でられ、羞恥心に拍車が掛かる。  
「…もう、あんな激しいのはイヤよ!?」  
「そうかぁ?すげえ良さそうに見えたけど」  
「そんなことないわよッ!!!」  
頭を撫でる手を振り払い、フレデリカはシーツごと頭を覆ってしまう。  
そして、カイルには聞こえない小さな声で呟く。  
 
「…もう、大丈夫よ。………ありがと」  
 
まるでエルモアに誓うかのように、フレデリカは目を閉じてたった今口にしたその言葉を噛み締めていた。  
 

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