W.I.S.E首都、アストラルナーヴァ──────
その中心部の奥深くにあるとある一室。頑丈な扉と壁に覆われた特別な一室は第二星将・ジュナス個人に与えられた私室だ。
私室と言っても部屋の中は広く暗く、冷たい無機質な床と無数の柱があるだけだった。
イルミナを与えられた身体は休息を必要としない。
私室など無用のものであったが、この所の多忙さには流石のジュナスも疲弊し、私室で休息を取らざるをえなかった。
たまたま、ドルキの虫の居所が悪かったのだろう、現場作業用の禁人種を八つ当たりで大量に殺してしまい
神経制御塔施工作業が予定よりも大幅に遅れ、第一星将・グラナに協力を仰ごうにもグラナは昼寝をしていて起きない。
グラナのテレキネシスがあれば神経制御塔の設置などカップラーメンを作るよりも早く出来てしまうのに、当人は全く協力する気が無い。
大イビキを掻いて寝ている第一星将の鼻の穴に毘沙門・礫でも突っ込んでやりたい所だが、
柱の影から氷の視線を浴びせるウラヌスに氷漬けされそうなので、とりあえず止めておいた。
事の顛末を弥勒に報告しようにも、弥勒は塔に引き篭もったまま何ヶ月も顔を見せず、毎日姉さん姉さんと呟く声が扉の向こうから
聞こえてくるだけで、取り合ってはくれないだろう。
とりあえず、シャイナにドルキを止めるよう命令をしておいたのだが、『貸しにしておきます☆』とドス黒いオーラを纏った笑顔を向けられ
一瞬背筋が粟立ったが、見なかった事にして私室へと向かった。
途中、床から頭を出していたヴィーゴを踏んだが気にも留めなかった。
ジュナスは私室に入るとスカージを含む配下の禁人種に人払いをさせ、ヘルメットを脱ぎ捨てて床の上にごろりと横になった。
冷たい床の感触は、グリゴリの研究室に居た頃を思わせる。
だが暖かなベッドを欲しいと思った事は一度もない。
両手足を投げ出して寝転び、ぼんやりと高い天井を見上げてるうちにうとうとと睡魔がジュナスを襲ってきた。
しんと静まり返った部屋の静けさが心地よい。
やっと一息つける。
──────だが、音もなく忍びこんできた『それ』が、ジュナスの休息を邪魔しにやってきたのだった。
「ど──────────ん♪」
「ぐぁっ!?」
どすん、と腹に重みがのしかかり、ジュナスが慌てて上体を起こすと眼前にスケッチブックが突き出される。
そして、スケッチブックの後ろからくりくりとしたつぶらな瞳がジュナスを見つめていた。
「…カプリコ…」
「見て見て見てジュナス!新しい禁人種のデザイン考えたの♪戦闘力に特化したタイプでー、手が沢山あってー、
作業もできてー、爪が長いから背中がかゆくてもちゃんと自分で掻けるしー、実戦配備されるようになったら
ジュナスの部隊に配属させようと思うんだけどどうかな?」
ジュナスの腹の上に馬乗りになり、得意げにスケッチブックを見せながら早口で説明する第六星将・カプリコに、ジュナスは大きな溜息をつく。
「…悪いが後にしてくれ。疲れているんだ」
「ねーねージュナス〜」
「…後で、な」
ジュナスが寝返りを打ち、上に跨っていたカプリコは振り落とされこてんと床に転がる。
「ジュナスってば〜」
「……」
呼んでも突付いてもジュナスは返事をしない。どうやら眠ってしまったようだ。
カプリコはむう、と頬を膨らませ、ジュナスの背中を睨んでいたがふと何かを思い立ったのか、
彼の方へとそろそろと近づいていく。
そして好奇心に目を輝かせながら、ジュナスの服へと手を伸ばした。
どのくらいの間眠っていたのだろうか。そう長い時間ではないはずだ。
グリゴリの研究施設にいた頃からの習慣か、ジュナスは深く眠る事はあまり無い。
意識がはっきりとするにつれ、ジュナスは何やら下半身に違和感を感じ、重い瞼を開き─────
…己が今置かれている状況に唖然とした。
「えっと…ここを刺激すれば…海綿体に血液が溜まって…内部の圧力が上昇するはずだから…こうでいいはずなんだけど…」
見れば、カプリコがジュナスの下半身の衣類を脱がし、何やら独り言を呟きながら彼の陰茎を両手で扱いていた。
「………!?」
「うーん…おかしいなー、大きくならない…刺激が足りないのかしら?そういう時は確か…」
カプリコは手にしたジュナスの男根を支え、口を開け顔を近づける。
「おい、何を…止せ、カプ…」
かぷっ。
「〜〜〜〜〜っっっ!!!!」
「ひゅなふー?ほひはー?」
ジュナスの男根に齧り付いたまま、カプリコが上目で彼を見上げにっこりと笑う。
己のしている行為に全く悪びれる様子はない。
毘沙門・叢はとても脆いんだ、大切に扱ってくれ…心の中で泣き叫びながらジュナスは下半身からカプリコを引き剥がした。
「…これは何のマネだ、理子…」
「んっとねー、ジュナスが元気なさそうだったから、元気にしてあげようと思って♪」
「こんなので元気になるわけないだろ…!」
「え、ならないの?」
カプリコはきょとん、と小首をかしげる。
「アタシがこうしてあげると、ジュナスが元気になるってグラナが言ってたよ?」
元気の意味が違う。
そんな事より子供に何を教えてんだあのオヤジ。
ジュナスはグラナのいつもの豪快な笑いを脳裏に浮かべながら額に青筋を浮かべた。
「それで、シャイナがやり方を教えてくれたんだけど…上手くできなかったみたい…やり方が悪いのかな?」
「………理子ッ!!」
何時になく強い口調のジュナスに、カプリコは目を見開き驚いた様子だったが、彼が怒っているのだと気づきしゅんとうなだれる。
静かな部屋に流れる、気まずい沈黙。
暫しの間、もじもじと膝の上で手を遊ばせていたカプリコだったが、俯いたままぽつりと呟く。
「ジュナス、元気なさそうだったし…最近ず───っと忙しくてちっともかまってくれないんだもん。だから、だから…」
最後は消え入りそうで聞き取れなかったが、彼女なりに心配をしていてくれたのだろう。
10年経ってもこの娘には敵わない。
小さな溜息をつくと、ジュナスは彼女の頭をぽんぽんと撫でる。
「…もう怒ってない?」
「ああ」
今にも泣き出しそうな顔をしていたカプリコが、満面の笑顔を見せジュナスに抱きついた。
本当に、この娘には敵わない。
ジュナスは苦笑いを浮かべながら、甘える彼女の頭を猫を撫でるように優しく撫でてやった。
「ねえジュナス」
ジュナスの膝の上に座っていたカプリコが、ふと彼を見上げる。彼の膝の上は、幼い頃からずっと彼女の特等席だ。
「…さっきの続き、しよ?」
ずる。
突拍子もない彼女の発言に、ジュナスは盛大に仰け反った。
「今度はもっと上手にやるから!」
思い切り勘違いをしているのだが、先ほどより随分と気合の入っているカプリコにどう説明するべきか。
「理子、自分が何を言っているのか解っているのか?」
「快楽を目的とした非生産的な生殖行為によるストレスコーピング」
「は?」
「ジュナスの勃起したペニスを私のヴァギナに挿入させる事で得られる快楽でジュナスを元気にしてあげるの」
─────駄目だ。やはり勘違いをしている。はやくカプリコを何とかしないと。
ジュナスは頭を抱えた。
「さ、横になって」
カプリコは再び彼の上に跨り、袖を巻くって気合をいれる。
彼女がそこまで気にかけてくれるのは、ジュナスにとって嫌な事ではない。
だが彼からしてみれば、カプリコは幼く、未だ『大切な友達1号』であって─────
「も〜!ジュナス〜!」
カプリコが身体を乗り出してジュナスの顔を覗き込む。
間近に迫る彼女の顔に、ジュナスは一瞬躊躇う。
つぶらな黒い瞳、それを彩る長い睫。ふっくらとした可愛らしい唇。
幼さを残しながらも少しだけ大人びた顔つきになったと思う。身長も随分と伸びた。
ガキだガキだと思っていたが、10年の月日はそれなりに彼女を成長させていたらしい。
「ジュナス」
そろそろ『大切な友達1号』は終わる頃なのかもしれない。
ジュナスは手を伸ばし、カプリコの頬に触れた。
そしてその手をそのまま下へと下ろしてカプリコの顎を捉えて固定すると、彼女の唇に己の唇を重ねた。
触れたカプリコの唇は温かくて柔らかかった。
思えば、人を切り捨てる事はあっても触れた事はなかったかもしれない。
ジュナスはそんな事を考えながら唇を離し、カプリコを見ると彼女は呆気に取られた表情のまま固まっていた。
「どうした?」
「…え、えっと…アタシがジュナスをげ、元気に…」
先ほどまでの勢いはどこへやら、顔を真っ赤にさせてうろたえるカプリコが可笑しくて、ふっとジュナスの口元が緩んだ。
「お前は何もしなくていい」
性に関する知識はジュナスも乏しかったが、それでも彼女よりは詳しい。
カプリコを胸元に抱き寄せて、再び上向かせて顎を固定すると、ジュナスはもう一度唇を重ねる。
今度は先ほどよりも長く、少し吸い付き、湿った軽い音を立てて離した。
そうして幾度か繰り返していた軽い口付けは、だんだんと深いものへと変わっていく。
「ん…っ…」
角度を変え、時折、カプリコの唇を食むように、何度も何度も重ね合わせる。
カプリコを顎を抑えていた手が彼女の頬を撫で、髪を撫で、優しく梳いてやる。
「…理子、口を開けろ」
「…う?……ん、んん……っ!」
ジュナスに言われた通りに少し口を開けると、彼の舌がカプリコの口の中に入ってきた。
驚いて身体を離そうにも頭をしっかりと抑えられ、口腔に入り込んだ彼の舌が口の中を蹂躙し、逃げようにも逃げられない。
カプリコの舌にジュナスの舌が絡みつき、そのぬるりとした感触に身体がぞわりと震えたが、不快ではなかった。
むしろ────
「は…、ふっ……あ…」
ジュナスの唇が離れると、二人の唇を一本の唾液が糸を引き、途切れた。
漸く解放されたカプリコはジュナスの腕の中にこてんと倒れ込んだ。
「なんかね、頭がぼーっとして変な感じ…ねえ、これでジュナスが元気になれるの?」
カプリコの問いには答えずに、ジュナスは彼女の背中から抱くようにして脚の間に座らせ
大きな球体のイヤリングを外そうと彼女の耳元にかかる髪を払いのけた途端、びくんとカプリコの身体が震えた。
「や、耳、くすぐったい…!」
指先がほんの少し触れた程度だったが、どうやら彼女は耳が相当弱いようだ。
「暴れたら取れないだろう」
「と、取んなくていいってばー!きゃ…!」
イヤリングを外し、耳元を指で軽く擽ると面白い程反応する。もう片方の耳の後ろに舌を這わせ、
ねっとりと舐めるとカプリコはぱたぱたと足をばたつかせて暴れた。
「…ひゃ…っ!やん…、そこ、ダメ…!くすぐったい…!」
カプリコの身体を抱き締めて押さえ、ぴちゃりと濡れた音を立てながら耳元に舌を這わせていく。
「ほ…んと…っ…そこ、や…っ…ぁ…、…はぁっ…、…あ…」
耳たぶを甘噛みし、舌で弄り、うなじに口付ける。何度も、何度も。
徐々にカプリコの抵抗が弱まっていき、彼女の吐息が荒くなっていく。
カプリコはどうやら相当感じやすい体質のようだ。
ジュナスは頃合を見計らい、カプリコを抱いていた手で彼女の上着の裾を捲った。
冷たくて硬い床に寝かせるのは少々可哀相な気もするが、ここにはベッドなどない。
何もないよりは多少マシかと思い、二人の脱いだ服を広げてカプリコを寝かせる。
薄い胸、華奢な手足、凹凸の少ない身体のライン。
発育途中のカプリコの身体は、まだ女というには程遠いものだった。
幼少の頃散々面倒を見てきたのだ。今更彼女の裸に欲情などするはずがない。ジュナスはそう思っていたのだが。
「ジュナス…、なんかね、さっきから変なの…ジュナスに触られるとお腹の奥がきゅーってして身体が熱い…」
「嫌か?」
ふるふるとカプリコが頭を振って否定する。
「変な感じだけど、嫌じゃない…ふわふわしていー気持ち…」
「…そうか」
蒸気して赤らんだ頬、とろんと蕩けて潤んだ瞳、濡れた唇。
嗜虐心と劣情が入り混じったような、複雑なものがジュナスの頭の中で渦巻く。
「…ジュナス…?」
カプリコの上に覆い被さると、不安そうに彼女が見上げてくる。
カプリコのつぶらな黒い瞳を見ていると、これから自分がしようとしている事に少しだけ罪悪感を感じてしまう。
ジュナスは片手で彼女の目を塞ぎ、目隠しをすると柔らかく口付けた。
「ん…、ぁ…っ…」
何度か唇に口付けた後、頬に、鼻先に、目元に、額に、顎にと顔中に何度も口付ける。
くすぐったそうに肩をすぼめるカプリコの手首を掴んで床に押さえつけ、ジュナスは白い喉元にも口付けた。
「ひゃ…、やぁん…っ…」
首元に唇を、舌を這わせ、時折吸い付いて痕をつけ、柔らかく歯を立てる。
鎖骨に幾つかの痕をつけ、ジュナスは身体を下へ下へとずらしていくと、彼女の胸に埋め込まれたイルミナが目が入る。
少女の身体に不釣合いなそれをなるべく見ないようにし、小さいながらも存在を主張するかのようにつんと立ち上がっている
乳首をぺろりと舐め上げると、カプリコが小さな悲鳴を上げた。
「…は……ぁん…っあ…はぁ……っあぁっ!」
乳房と呼ぶには頼りない胸の膨らみを柔らかく撫で、尖らせた舌先で淡く色づいた乳輪の形をなぞるように舐めてやる。
未成熟だが随分と感度が良いようで、ジュナスが触れる度に華奢な身体は快楽に震え、甘い吐息を漏らした。
片方の乳首を指で摘んで弾き、転がして弄りながらもう片方の乳首をぴちゃぴちゃと音を立てながら舐め、強く吸い付く。
「やぁ…っ…!ジュナス…、なんか、ぁ…っ…どんどん変に…、なっちゃう…んぁあっ…!」
頬を真っ赤に染め、いやいやと首を振るカプリコに、ジュナスは下腹部が熱くなっていくのを感じる。
急く心を何とか押さえながら、ジュナスはまだ恥毛の生えていない秘部へと手を伸ばした。
すっかり脱力しきったカプリコは、何の抵抗もなく膝を割らせ足を開き、ジュナスの前に秘部を晒した。
汗ばみしっとりと濡れたそこからは甘酸っぱい雌の香りがする。
「…アタシのここに、ジュナスのソレが入るんだよね…?」
カプリコが指挿した先、ジュナスの男根は形を変えてそそり立っていた。
「すごい、さっきのと全然違う…こんなになるんだー…」
珍しそうにジュナスの股間を繁々と眺めるカプリコの手を取って男根を触らせる。
「あまり乱暴に扱うな…もう歯は立てるなよ」
「うん」
カプリコはドクドクと熱く脈打つ感触に一瞬驚いたようだったが、両手で陰茎を包み
言われたようにそっと扱き、ぺろぺろと先端を舐め、心配そうにジュナスを見上げる。
ジュナスはよくできました、とでも言うように頭を撫でてやると、彼女は嬉しそうに笑って行為に没頭する。
「ん……んむ……ちゅ、…んん……」
愛撫と呼ぶには稚拙なものだが、それでも十分ジュナスの欲情を駆り立てるものだった。
ジュナスも手を伸ばし、硬さを残しながらも柔らかなカプリコの尻を撫で、その割れ目に沿って指を滑らせる。
「んんんっ……!」
その奥にある秘裂を何度か撫で擦ると、くちゅくちゅと湿った音がしてジュナスの指に愛液が絡んだ。
「理子、身体をこっちに向けろ」
「ふに?」
カプリコの身体を反転させ、仰向けに寝るジュナスの顔を跨いで四つん這いにさせる。
「ちょっと…やだ、こんな格好…!」
「いいからお前は続けてろ。歯は立てるな」
ジュナスの顔に向かって腰を突き出し、秘部を見せるのは流石の彼女も少々抵抗があるらしい。
それでも言われた通り、ジュナスへの愛撫を続けようとするが下腹部に走る甘い痺れに理性を掻き乱される。
「あぁ…っ…!や…!ジュナス…っ…!」
ジュナスはカプリコの秘部に顔を埋め、濡れて蕩ける膣口を舌で執拗に刺激し、溢れてくる愛液を
じゅるじゅると卑猥な音を立てて啜った。
「は…ぅん…っ!…あ、…ぁあ…っ…、あ…っ…」
カプリコは聞こえてくる卑猥な水音に耳を塞ぎたい所だが、身体は彼にもっと触れて欲しくて淫らに腰を揺らして悦ぶ。
「ちゅ…っ…おい、手が止まってるぞ」
排泄器官である後ろの穴を指でくりくりと円を描くように撫でながら、意地悪そうにジュナスが続きを促す。
「ダ…メぇ…っ…!おかしく、ぁあっ…なっちゃっ…、っ…で…っきな…んぁぁあああ…っ!」
彼女が言い終わらないうちに、ジュナスの中指が膣口の中に濡れた音を立てて潜りこんでいった。
ぬめった柔らかい肉壁がジュナスの指をきゅうきゅうと締め付けてくる。その動きに逆らうように指を動かし
濡れた音を立てながら膣内を蹂躙する。
「んあ…っ、ァ…あん…!ふぁあ…っ…は…ぁ…あぁん…っ」
ゆっくりと抜き挿ししていた指は二本に増え、膣の中でバラバラに動いてあちらこちらを擦る。
「ぁう…ん…、ぁ…、あ…っ…、あっ…、はぁっ…、あぁっ…、ジュ…ナスぅ……っ…」
空いていた手でカプリコの尻肉から太腿のラインを撫で、ぷくりと熟れた肉芽を舌先でつつくと、膣壁がぎゅうっと締まり
ジュナスの指を強く食い締めた。
「あぁんっ!…ジュナス…、そこぉ…っ…やぁ…っ…変なの…きちゃう…っ…!」
ジュナスは肉芽を舌で転がし、指の動きを速くしていく。膣口からは愛液が止め処なく溢れ、滴って落ちた。
「やぁぁあっ…!あっ…、ダメ…っ…ダメぇ…っ!あっ…、あっ…、あっ…、んぁ…っ…ああぁあぁ────…」
膣壁が強く収縮し、カプリコの身体が大きく震えて弓なりに反り、脱力してジュナスの上に倒れ込んだ。
どうやらイッてしまったらしい。
ひくひくと小刻みに収縮し余韻に浸る膣から指を引き抜くと、とろりと大量の愛液が溢れた。
ジュナスは濡れた自分の手を呆然と見ていたが、腹の上でぐったりとしているカプリコを床の上に寝かせる。
「ジュナス…?」
「入れるぞ、理子」
カプリコの膝裏を掴んで足を大きく開かせ、膣口に猛った自身を宛がうとゆっくりと侵入させていく。
「ぅあぁ…っ!」
それまでぼんやりと快楽の余韻に浸っていたカプリコだったが、秘部に感じる異物感に身体を強張らせる。
「…チッ…!力を抜け、理子…」
濡れてはいるものの、男を知らないカプリコの中はそう容易く侵入を許してはくれない。
「やっ…あっ…くぅ…ん…!」
やっとの事で先端だけ埋め込むと、ジュナスはカプリコの身体をしっかりと抱きしめてぐっと腰を押し進める。
「あっ…あっ…あぁあ…っ…!痛ぁ…っ」
「くっ…!」
カプリコがジュナスの首に腕を回してしがみつく。
拒もうとする最後の壁をこじ開けるように強く腰を押し付けると、何かが弾けた感触がした。
「……ッ…は……」
にちゃ、と鈍い音がして漸くカプリコの最奥まで入っていった。
「…お腹、熱い…アタシの中…ジュナスが…入ってる…」
彼女の中は相変わらずきついものの、温かい肉壁がジュナスをぴったりと包み込み気を許せば
果ててしまいそうだ。だがここでライズを使ったら情けない事この上ない。
「…ジュナス……気持ちいい…?」
頬を蒸気させ、苦しそうに眉根を寄せながらも、ジュナスを心配して見上げてくるカプリコが愛らしい。
もう少し彼女が落ち着くまで待っているつもりだったが、流石に限界だった。
「動くぞ、理子…!」
「え…ぁ…っんあぁっ…!」
ジュナスが腰を引き、先端近くまで抜けたかと思うと一気に奥まで挿入してくる。
緩急をつけながら何度も何度もジュナスはカプリコの中を擦り、小さな身体はがくがくと揺さぶられた。
「ふぁ、あ…っ…!ぁあっ…!ぁあ…っ…」
異物の侵入を拒んでいた膣内だったが、漸く慣れてきたのか、ジュナスの動きに合わせて収縮をし始める。
それまで苦しいだけだった下腹部から、ぞわりと甘い痺れがカプリコの背筋に走った。
「あっ…、あっ…、はぁっ…、あぁあっ…」
ジュナスの首に回していた手に力が入り、カプリコが彼の首元に歯を立てた。
「…ッ…どうした…?」
「さっきの…っ…変なのが…ぁ…っ…また、きちゃう…っ…頭、おかしくなっちゃう…っ…」
「…そうか」
ジュナスはカプリコの腕を外して寝かせると、柔らかく頭を撫でてやりながら口付ける。
「ん…っむ…っ…ん」
舌を絡ませ貪るように口付け合うと、含みきれなかった唾液がカプリコの顎に垂れた。
「…ジュナス…」
ジュナスは濡れたカプリコの唇を拭ってやり、もう一度軽く口付ける。
そして彼女の脚を肩に掛けて身体をくの字のように屈折させ、深く交わった。
「くぅ…っ…う…あぁん…っ…!」
縋るように伸びるカプリコの手を取り、指を絡めてぎゅっと強く握ると、ジュナスは再び腰を動かし始める。
小刻みに収縮し、ジュナスをきつく締め付けてくる肉壁を少々乱暴に摺りながら最奥を突く。
ジュナスが腰を揺する度に結合部からぐちゅぐちゅと卑猥な音がして、カプリコの破孤の血が混じった愛液が飛び散った。
「あッ…あッ…あッ…!ジュナス…っ…変なの、くる…!や…ぁ…っ…こわい…っ…変になっちゃう…っあ…っ!」
カプリコの太腿がびくびくと痙攣し、ジュナスの身体に絡んだ。
応えるように、ジュナスも激しく腰を動かし、突き上げる。
「あッ…!やッ…!やだ…ッ…ジュナス、ジュナス…っ…や…ああぁっ…ぁあああああっ…!」
「…理子、出すぞ…ッ…!」
カプリコの身体がびくびくと大きく震え、彼女の内壁が射精を促すように強く締め付ける。
ジュナスも深く腰を打ち付けると、促されるままにカプリコの中に白濁を吐き出した。
強い開放感に、二人は繋がったままぐったりと横たわる。
広く薄暗い部屋の中に、二人の荒い息遣いだけが響いていた。
情事を終え、暫くの間甘い余韻を楽しんでいたが、カプリコが眠ってしまったのを見て
ジュナスは服を来て身支度を整える。
上に何か掛けてやりたい所だがこの部屋は本当に何もない。後でデルボロに何か持ってこさせよう。
そう思い立ち上がろうとしたのだが、気配に気づいたのかカプリコが目を覚ました。
「…うーにー?ジュナス…行っちゃうのー…?」
「俺は現場に戻らねばならん。お前はもう少し休んでろ」
「やー!」
カプリコはジュナスの腰布を引っ張って彼を無理矢理座らせる。
「聞き分けろ、理子」
「だって行っちゃったらまたずっと会えなくなるもん!ずーっと会ってくれなくなっちゃうんだもん!」
ぷうっと頬を膨らませてカプリコがジュナスを睨む。
「時間を見つけて顔ぐらいは見せるさ」
「ほんとにー?」
「ああ」
次はソファでも用意して、彼女がくつろげるようにしておこう。
ぐしゃぐしゃと彼女の頭を撫でてやる。だが、カプリコはまだ怪訝そうな顔でジュナスを睨んでいる。
「…ジュナス、気持ち良かった?元気になれた?」
「…あ、ああ…」
途中、我を忘れて欲望のままに彼女を抱いていた事を思い出し、ジュナスはヘルメットを深めに被って目を逸らした。
「良かったー!グラナに報告しなきゃ!」
そんな報告なんてしなくていい。…というか、もしかしてW.I.S.E(一部を除く)にハメられていたのではないのか?
「またしばらく会えなくなっちゃうから、ジュナスが元気になる禁人種を作ってあげるね!」
カプリコはスケッチブックのページをめくると鼻歌を歌いながら何かを描き始める。嫌な予感しかしない。
「じゃじゃーん♪ジュナス専用禁人種!おっぱいが10個ついててー、手が触手になっててー、おまん…」
「理子!」
「…これじゃ駄目…?うーん…またシャイナに聞いてくる…」
それはだけは勘弁してくれ。『実践で教えてあげます☆』なんて笑顔で言い出したらどうするんだ。
やはり、彼女にはちゃんとした性教育をさせないと。
しかしこういった男女の関係をどう彼女に教えるべきか。ジュナスもちゃんとした知識がある訳ではない。
────後日、ミスラの所にこっそりと相談に行くジュナスの姿があったとかなかったとか。
どっとはらい。
〜おまけ〜
「レジスタンスに敗けたんですって?アンタの時代も終わりだなジュナス第二星将」
「お前にどうこう言われる筋合いはねェんだよ…グリゴリ03号」
「『ウラヌス第三星将』ちゃんと呼んでくださいよ」
────このリア充めッ!リア充めッ!────
おしまい