主任が外出から帰ってきました  
「これ分析、大至急で」  
胸元から何かを取り出し、私に渡します  
「何ですかこれ」  
生体サンプル採取用の試験管に、半分程も入った白い粘液  
「901-Eの精液よ」  
「ああ、せいえ…、えぇ〜」  
なっ、なんてものを  
「早く、余り持たないのよ」  
そりゃあ、人肌で保存しないと精子はすぐ死滅するのは知ってますが  
だからといって、乳に挟んで輸送しなくても…  
「頼んだわよ、明日チェックするから」  
主任はまた、慌ただしく出ていってしまいました  
妙齢の女性には辛いものがありますが、とりあえずお仕事、お仕事  
 
「主任のバカァ」  
研究員として、検査業務をしてる間は大丈夫でした  
情報を纏め始めると、科学者としての才能が無駄に発揮されてしまったのです  
『統合見解』  
データからそのものの実像を組み上げる能力  
主任が言うには、私はその力が強い者『スクリプター』なんだそうです  
分かってんなら、こんな仕事させないでくださいっ  
わたしの『試験管の君』、E号のイメージに、そそり立つぺッ、ペニスが追加されてしまいました  
体格に見合った、いえ、それ以上のサイズ  
この人の年齢、体力、健康状態ならどんなものか、脳裏に再現してしまったのです  
 
何と無く、試験管を手にとりました  
まだタップリ残っているサンプル  
そもそも、こんなに量は必要ありません  
採ったのではなく採れてしまったんでしょう  
ただの一度で  
採取の方法も判っています  
サンプルに微量の唾液が混入していました  
恐らく、主任の…  
ズルい  
私には先入観を避けるためといって、逢わせてすらくれないのに  
「私だって」  
そりゃあまだ、経験はないけど…  
試験管を口元に持ってきます  
「私、なにをしているんだろう…」  
ピチャッ  
丸い試験管の底に、ゆっくりと舌を這わしてみました  
数ミリ先にはあの人の分身が…  
 
蓋をしていても微かに感じる、濃密な青臭い香り  
その香に私の女が、強烈に刺激されてしまいました  
ガラスの滑らかな曲線を、あの人の亀頭に見立てて…  
会った事もない私に、いきなりくわえられたあの人の狼狽する顔まで、詳細に目に浮んできました  
優しげなあの人は、それでも力ずくで振り切ることなんて出来ないでしょう  
健康なあの人は、混乱しつつも立たせてしまいます  
どんどんペニスを充血させついには…  
「クウッ」  
想像上のあの人がいく  
現実にいったのは私です  
でも、まだ足りない  
私は再度想像、いや、妄想の世界に跳びました  
 
あの人の、大きな口でのキス  
私の唇を、完全に覆ってしまいます  
舌で犯されたら、喉まで詰まってしまう  
寂しがり屋のあの人だから、オッパイが好きに違いありません  
痩せっぽちの私では、不満でしょうが…  
大きな手で、ひとつかみにされます  
やけどを重ねた、ガチガチの掌の感覚  
縋り付くように揉みながら、乳首に吸い付くあの人  
まるで大きな赤ちゃん  
でも、赤ちゃんなら…  
私の頼りなく細い腰は、あの人の逞しい両手に、がっしりと押さえられます  
そしてあの大きなものが…「アアッ」  
私は試験管の先を、トロトロの膣に埋め込みました  
 
想像のあの人のペニスには程遠いサイズですけど、まだの私には十分きついです  
残り少ない理性で、破らないよう注意しながら手を動かします  
こんな擬似行為でも、もし試験管の蓋が取れたら  
私の中一杯にあの人が溢れたら  
あの人が私の中に宿ったりしたら  
内側から破られながらあの人を…  
「アアッ、ヒアアッーーー…」  
 
べとべとになった試験管を抜き、机の上に置きました一時の興奮の代価に、凄まじい自己嫌悪の波が押し寄せます  
まだ見ぬあの人に、なぜこんなにも…  
おそらく、同情もあったのでしょう  
大きな、でもボロボロの巨人に…  
 
カウプランの研究の成果にして代償  
神の英知を求める神官が捧げた、いけにえの子羊  
未熟者の神官が、子羊を哀れんで…  
それでもいいの  
狂信者の群れにだって、醒めた目も必要なはず  
私は羊を愛したの  
神は信じるけど、羊も護ってみせるわ  
私は誓います  
あの優しい笑顔のために…   
   
   
終  
 

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