セシルの指に感じる膣の抵抗がにわかに強まり、ごんぞアリスは広げた腿を閉じようと恥かしげに体を揺する。  
 だがそんな行為は劣情を誘うだけらしく、ファスナーの下りる音が響き、生臭いオスの臭いが漂ってきた。  
「どけセシル、後は俺がかわいがってやる」  
「ま、まだ駄目だよ!」  
「るせぇ、そんな指四本もハメハメしてりゃいかに俺が巨根でも十分だ」  
セシルは肩をつかまれ、後方に投げ捨てられるように転がった。  
ビショヌレの指から粘液の糸を引きながら。  
「さぁ貴族の姉ちゃん、俺が男らしくデッカイ生チンポでタップリ愉しませてやっからなー」  
男はズボンから取り出した自分のものを、ごんぞアリスのむき出しのまま隠す事もできない陰部に  
宛がおうとしたが、彼女は椅子に腰掛けた姿勢である。  
脚に割って入ったものか跨ったものかとためらううちに、突然、みぞおちに衝撃を感じ尻餅をついた。  
腹に金色の頭突きがもろに決まったのだ。  
「痴れ者が!」  
椅子に後ろで手で縛り付けられ、さらにひざまでくくられている不自由な状態だったがごんぞアリスは  
なんとか前傾姿勢で立ち上がると、後ずさりしつつ腕をもぞもぞと動かしている。  
「だから駄目だって! いっぺん逝かせるぐらいしなきゃ大人しくなるタマじゃないよ!」  
セシルがなじる。  
 腹を押さえ咳き込んでいた男は慌てて立ち上がり捕まえようとしたが、ごんぞアリスは斜め後ろを  
向き腰を落とし、椅子を振り回すようにして応戦した。  
「早く捕まえて、このアマ縄抜けができるんだ!! あんた、さっきもそれでやられたんだろっ」  
叫びながら、セシルは別のやり方でなんとか動きを鈍らせないものかと考える。  
「痴れ者はお姫さまじゃない、丸見えのアソコから本気汁が垂れてるよ!」  
俊敏な動きが一瞬、遅くなる。娘が顔を赤らめた瞬間、  
「おーっと、おイタはこれくらいにな」  
いつの間に目覚めていたのだろう、もう一人の男がごんぞアリスの上半身を椅子ごと捕まえた。  
「離せ、離せぇ!!」  
「うわっ、なんてぇ馬鹿力だ! ちっ、縄が緩んできてやがる」  
「まずいよ! 引き倒して動けないように椅子ごと腕を押さえつけるんだ!」  
もう一人の男と貴族の娘はもみ合い、大きな音を立てて椅子ごと倒れた。  
すかさずごんぞアリスは自由な膝から下の足をバタつかせる。  
金色の頭を持ち上げ男に頭突きを食らわそうと暴れ、何度も噛み付いた。  
後ろに手首がくくりつけられているのにもかまわず、腹筋の力で椅子を何度も持ち上げ、壊れそうな  
ぐらい床に叩きつける。  
「このままだと椅子が壊れちまう! あんた、何ぼさーっと眺めてるんだよ、さっさと脚を  
押さえつけなっ」  
セシルに気圧され、ズボンの前を開けた男は半立ちの股間を晒したまま魚のように跳ねる白い脚に  
飛びついた。  
「イテ! このアマ大人しくしやがれ……イテ、イテテ! チクショー、やいセシル、なんで  
足首縛らなかったんだ!!」  
「バカ、大人しかったのにあんたが盛ってる犬みたいな真似するからこんなことになったんだろ  
……ったく大の男二人ががりで何さ、頬ひっぱたくとかアソコに指突っ込むとかしてさっさと  
大人しくさせなよ!」  
「でもこの女スゲー馬鹿力……イダダ、イテ!! か、片手で押さえ込むなんて不可能……」  
「こっちだって足……ガフッ」  
顎を蹴り上げられたのか下半身担当の男はそれ以上しゃべらなくなった。  
「セシル殿! そなた、女が目の前でこのような目にあわされているのに同性として胸が痛まぬのか!!」  
貴族の娘は形のよい金色の眉を吊り上げ、みすぼらしいくすんだ色合いの服を着た平民の娘を睨んだ。  
 
「同性として?」  
「そうだ。同じ女として、男の欲望の手先のような真似をして恥ずかしいとは思わぬか!」  
「同じ女?」  
セシルは近寄るとごんぞアリスに顔を寄せた。仰向けに引き倒されてもなお、天を突き上げる形の良い  
乳房に目を向ける。  
ピンク色の乳首はまだ固く尖っていた。  
指先で摘みひねり上げると、威勢のよいタンカは苦痛のうめき声に変る。  
「こんな大きないやらしいおっぱい……すべすべの真っ白な肌……ぷっくり膨れたすけべなアソコ。  
いったい何食ったらこんな体になるのさ? 戦時中、あたしら飢え死にしそうだったよ……今だって  
腹いっぱい食べられるなんてめったにない。……こんないやらしい身体、とても同じ女だなんて思えないね」  
「それは反省している。だからこうして戦災復興に……」  
「明るい未来をイメージして命をかけていらっしゃるって?  
イメージ、イメージ! イメージだけじゃ腹は膨れないんだよお姫さま。  
まったくあんたって女は本当に……。  
さっき男の手先のような真似を、なんて言ってたけど、あたしにアレがついていたら真っ先に  
あんたにハメてたね、無くて悲しいぐらいさ。本当に、あんたのヌレヌレのアソコとケツどっちも  
いっぺんにぶちこんで、ヒィヒィ泣かせてやりたいよ」  
「お、女の身でなんと下品な! そんなはしたない物言い、天国のご両親や兄上が聞いたら嘆かれるぞ!」  
「うるさいよ! 天国って何さ、だいたい兄さんがそんなとこへ行く破目になったのはお前ら  
軍隊のせいだろうが!!  
そんなことアソコとケツの穴おっぴろげて寝転んでいる人に説教されたくないね」  
縄目から胸を突き出し、椅子に開脚状態で固定されたまま天井に向かって股間を晒している……。  
自分の恥ずかしい姿を思い出したのかごんぞアリスが黙り込むと、セシルは立ち上がりドアの  
付近に歩みよると、置き去りにしていた買い物の紙袋を探った。  
やがてハーフサイズの小振りなワインボトルを手に戻ってくる。  
「食事の時お酒飲めないって言ってたけど……これくらいなら全部飲めるかな。  
酔っ払ったらじゃじゃ馬姫さまも少しは大人しくなるだろ」  
組み伏せられたごんぞアリスはすかさず歯を食いしばり、さらに暴れはじめる。  
「おい、セシル! ……ちょ、この状態で無理やり飲ませるのは……ひぇ、危ねぇ!」   
「歯ァへし折りでもしなけりゃ無理、おわっ」  
セシルはポケットからナイフを取り出し、器用にコルクの栓を抜いた。  
「おいおい、いっそナイフで唇掻き切るってか?」  
「バーカ、かわいい顔が台無しになるじゃない。それに後々無駄な恨みを買うようなことはしたくないよ。  
そんなことする必要のないお口で気持ちよくたっぷり飲んでもらうつもりさ……」  
セシルの意味ありげな笑いに、男たちもニヤリとしたが、暴れる貴族の娘はわからない。  
 ワインボトルの口を親指で押さえ、セシルが近づく。  
上半身を押さえつけている男が、歯を食いしばり顔を背けるごんぞアリスの顎をつかみ、無理に  
こちらを向かせた。  
片手にボトルを逆さに持った女は、唇を開かせようと指で押さえつける。  
 歯をめいっぱい食いしばるためにごんぞアリスは目を閉じたので、脚を押さえ込んでいる男が  
身を乗り出し、そっと内腿を開くように押し広げたことには気づかなかった。  
 固く閉じた歯に親指が当たり、冷たいボトルの口がカチンと当たる。娘は金色の髪を振り乱し、  
眉間に皺を寄せさらに閉じた歯に力を込める。  
 ボトルが離れ、指先でさらに唇がこじ開けられた。  
へし折られても開けるものか、とごんぞアリスが顎に意識を集中した時。  
 突然、口とはまったく違う場所に親指の爪を感じた。  
素早く離れる指先、狭隘な肉の間に押し込められるガラスの感触。  
「い、いやだぁ!!!」  
 
どんどん挿入されていく硬くて冷たい異物、体の内部に注ぎ込まれる液体。  
驚いて見開いた青い眼に、股間の桃色の肉ビラの間に濃いグリーンのワインボトルの注ぎ口が  
差し込まれているのが映った。  
彼女が腰を動かし逃れようとすると、ボトルは引き止めるようにさらに奥へと押し込まれ、  
首の部分がすべて見えなくなる。  
先ほど四本の指でほぐされていたので、硬い異物は痛みも伴わずあっけなく受け入れられた。  
「さすが毎晩ディルドーで遊んでるアソコはハメっぷりが違うね……さぁたっぷり飲もうよ、お姫さま」  
「いやだ抜け!……冷たい……抜いて……」  
「おいおい、あふれてきたぜ」  
「ははは本当だ、逆立ちしてションベン漏らしてるみたいだ……白でよかったな、  
赤だったらちょっとヒク」  
「駄目じゃない、こぼしたら」  
セシルはボトルをグルグル回したり、ぐいぐい動かしたりした。  
中の液体がコポコポ音を立て、注入される。  
 やがて貴族の娘の体が薄いピンク色に染まり始めた。  
内部の粘膜がアルコールを吸収し、冷たいガラス瓶を押し込まれているのに膣がカッと熱くなる。  
「はぁ……ぁぁ……抜いて……」  
「いい顔色だぜ」  
「体があったかくなってきたな」  
「全部飲み干したみたいね」  
ボトルが引き抜かれたとたん、あふれ出ていたワインの量が増え、白いシャツはビショヌレになり  
すっかり透けてしまった。  
麦わら色の恥毛もぐっしょり濡れる。  
「なんだぁ、ほとんど流れちまったんじゃねぇの?」  
「庶民の安ワインじゃお姫さまのお口に合わなかったんだろうよ」  
「バカだねぇそんなもん、ディルドー好きのユルマンだからに決まってるじゃないか」  
セシルの言葉に男たちが下卑た笑い声を上げる。  
ごんぞアリスは眉をキッと吊り上げ、まだボトルを手にしている若い女をにらみつけた。  
「そなたは……見下げた女だ! 女でありながら、同じ女にこのようなひどいこと  
……兄上のことを思う立派な志をもつ者だと思っていたが、買いかぶりだったようだ! 下衆め!!」  
「やっと本音が出たようだね、そのとおり、あんたに比べたらあたしは下衆さ、  
だって平民だもん貴族のお姫さま……それにしてもぺらぺらやかましい口だよ、まだ飲みたりないの?」  
 セシルは金髪の女の真っ赤な頬に冷たい視線を落とし、再びナイフを手に取ると膝の縄を切った。  
ごんぞアリスはさっそく脚をバタつかせる。  
酔ったせいか先ほどに比べ幾分力は弱まっていたが、それでも押さえ込んでいた男は悲鳴を上げた。  
「よせよおい、今度こそ顎の骨砕かれちまう!」  
「もう押さえ込まなくていいから、足首をつかむんだよっ」  
「うわっ……と、と、こ、こうか?」  
「よし、いいよ! そのまま頭の方へ持ってくるんだ、かわいいお尻が真上を向くように!」  
 
ポンッと栓が抜け、ボトルの口から白い泡状の液体があふれ出す。  
すかさず若い女の親指が押し当てられ、パチパチ泡のはぜる音は聞こえなくなった。  
先ほどのハーフサイズとは違う、大きなフルボトルだ。  
「それシードル(林檎酒)だろ? そんなんで酔っ払うかぁ」  
「マンコに中身全部入ればいけるかもしれんけど、どうせまたほとんどこぼれちまうだろ?」  
ごんぞアリスは引き倒された椅子に縛り付けられたまま脚を頭の方へ折り曲げられ、尻を天井に  
向けるような形に足首を押さえつけられていた。  
娘は柔軟な体らしく、背もたれに押し付けられたふくらはぎの間から、ほろ酔い気味に赤らんだ  
小さな顔が不安げにのぞいている。  
 フルサイズの大きなボトルに娘はゾッとしたように尻を揺すったが、すぐに大人しくなる……  
ワインを垂らしているむき出しの亀裂の上方で天井にさらされている小穴。  
そこには先ほどのいたずらに使われたハーフサイズの小振りなボトルが、太い本体のみ見えていて  
細い首の部分はすべて埋め込まれており、男の一人が歪んだ笑みを浮かべながら押さえつけ、娘の  
尻が動くのを邪魔していた。  
「たっぷり飲んでもらうために、よーく振っておくからね」  
「おま、それ発泡酒なのに。ドSだなー」  
セシルが男の言葉に笑いながら近づき、娘の傍らにしゃがんだが、やおら顔を背けた。  
ごんぞアリスが唾を吐きかけたのだ。  
「そなたはそれでも女か! 女人とはもっと優しいもののはずだぞ!   
そのようなことで立派な母になれると思うか」  
「また説教って、あんた自分の状況わかってんの?   
さっきは唾吐きかけてくれたけどさ、泣いてお願いすれば許してやってもいいんだよ。  
私は身の程知らずのバカな貴族の娘です、もう生意気なことは申しません、平民のみなさん、  
今まで搾取してきてごめんなさいって」  
「女人の話がなぜ謝罪の話になるのだ?  
だいたい、女について私がそなたに言った事は正しいはずだぞ! だのになぜ私が謝らねばならぬ!」  
「あのねぇあんた、自分がなんでこんな目にあってるかについてはまるっきり考えようともしないんだね。  
脅かすだけのつもりだったけどマジでムカついてきた。……そんなに飲みたきゃ飲ましたげる!」  
亀裂に冷たい指先が差し込まれる。中指と人差し指と親指が、大きなヒダの内側の小さなヒダを  
思いっきり押し広げた。  
「痛い!」  
「体の力を抜かないと怪我するよ」  
冷えたガラス瓶が腿に触れ、貴族の娘は震え上がる。  
尻のボトルとぶつかったのか、カチンと硬い音がした。  
「邪魔だからケツのほうは抜くな」  
男の指が尻の穴を広げる。  
こんな状況だったが尻の責め具が抜けると思うと、ごんぞアリスは安堵のため息をついた。  
 ヌポンと音を立てて尻の穴から強張りが抜ける。  
しかしホッとしたのも束の間、恐ろしい奔流が直腸を貫いた。  
「ひぃぁぁぁ!!!!!!」  
「あはは今度はお尻でした、あんた学習能力ってもんがないの?   
さっきもフェイントかけられたのに、また同じめにあってさ」  
亀裂から手を離すとセシルはガラス瓶を両手で支え、ボトルの首をさらに尻穴に押し込む。  
泡立つ液体は凄まじい勢いで腸内に注ぎ込まれていった。  
 ボトルの形状は先ほどの小振りのもとは違いボトル系が少しずつ広がっている円錐形で、細い首から  
なだらかに太い本体に?がっている。  
抵抗して暴れると奥に突き入れられるが、押し込められれば押し込めらるほど徐々に肛門を拡張される  
形になるので、ごんぞアリスは暴れる事もできず、男が足から手を離してもされるがままじっと耐えて  
いなければならなかった。  
 
「冷たい……腹が気持ち悪い……いや……抜けぇ……」  
「お姫さまのかわいいお腹が膨れてきたぜ」  
「はじめての浣腸にしては量が多すぎやしないか?」  
「欲張りなお姫さまには少なすぎるくらいさ」  
そう言いながらセシルはボトルを男に任せ、自分はワインに濡れた乳首や未だ尖ったままの桃色の  
突起に手を伸ばした。  
「まだクリが勃ってるよ……ガラス瓶に感じてるんだ」  
「そんなわけがっ……や、やめろセシル殿! 指を入れるでない!!」  
「三本すっぽり入るけど?   
お酒飲むと濡れ易くなる体質なのかな、アソコ濡れ濡れでヒクヒクしてる、気持ちいいんだろ」  
「濡れてなどおらぬ! だ、断じて気持ちいいなど……」  
「恥かしがる事なんてない、気持ちよくて当たり前さ。  
だってさっきお触りしたとき、お姫さまのアソコに女の子がいやらしくなるお薬をたっぷり  
すり込んでおいたんだから」  
「ま、まことか?!」  
ごんぞアリスの青い瞳が大きくなり、男たちも同じ様な目つきでセシルを見つめた。  
「え、マジ?」  
「ホントかよ、やけに用意よくね?」  
平民の娘は男たちに目配せをする。彼らはとたんに唇をゆがめた。  
「おお、そりゃマズイ……お姫さまが今飲み干していらっしゃるシードルってぇ庶民の飲み物は、  
別名ホレ薬って名前があるんだぜ」  
「さっきオマンコで飲んだワインも強力な催淫作用があるんだっけ……  
大変だぁお姫さまインランになっちまうよ。もうハメハメしなきゃいられねぇ」  
「い、いやだ! 抜け、そのようなもの体に入れたくない、いやだいやだ!」  
「でももう全部飲んじゃったぁ」  
ヌポンと音を立てて男がボトルを引き抜く。  
セシルがすかさずシードルのキノコ型のコルク栓を、カサの部分を先に尻の穴に押し込んだ。  
栓はすっかり沈み込み、上から覗き込まないと見えなくなる。  
「さっきみたいにユルユルの穴からすぐ流れ出したらつまらないからね……栓しとくよ」  
「……ぅぅ……腹が……」  
ゴロゴロと低い唸りがほんのり膨らんだ白い腹部から聞えた。  
 
 大人しくなったごんぞアリスはやっとすべての縄を解かれ、椅子から自由になった。  
しかし体の下に押さえつけられ痺れた腕をさすろうとも、むき出しの乳房も隠そうともせず、  
ただ腹を押さえうずくまるのみである。  
「トイレに……頼む……」  
「一階のが壊れてるんでね、二階へ上がってちょうだい」  
「そ、そんなに歩けない……連れて行ってくれ、お願いだ」  
「セシルよぉ、コイツやっと大人しくなったし、早くヤリたいぜ、俺もう辛抱たまんねぇ」  
「待ちなって! ねぇお姫さま、この盛りのついた犬を逝かせてくれたら、あんたも行かせてあげるよ  
トイレに……さっきワインを飲んだ口がいいね」  
「いやだ! 断わるっ」  
「あれあれ、物欲しげに汁垂らしてるくせに? そいじゃ、あたしらの目の前で大きいほうを垂れ流そうか。  
おい、あんた」  
セシルはもう一人の男に顎をしゃくった。  
貴族の娘を手なずけたことでこの場を仕切るのは彼女になったようだ。  
「本業にもどりな、カメラマンだろ」  
「おう、二階へカメラ取りに行ってくる。  
俺が戻ってくるまでに覚悟きめとかないと、ウンコタレ写真がゴシップ誌を飾る事になるぜ、軍人のお姫さま」  
 
「早してくれよ、お姫さま」  
下半身を丸出しにした男が床に寝転んでいる。すでにそそり立ち露を流しているものをなだめるように  
指で撫でているその真横で、金髪の貴族の娘と茶髪の平民の娘が絡み合っていた。  
金髪は濡れて透けたシャツ意外は裸で、茶髪は服をきっちり身につけたままだ。金髪は一方的に触られ、  
舐められ、くすぐられ息を乱している。  
「セ……セシル殿……ぁぁ…ぁふン……」  
平民の娘の執拗な愛撫はカメラマンの男が二階へあがってからも続いていた。  
 桃色の亀裂は濡れそぼり、内部の粘膜が引きつくたびに尻のコルク栓が押し出されそうになる。  
そのつどごんぞアリスは細い指先を慌てて肛門に突き入れ、大量の液体を注入された直腸の自然な  
動きに逆らい、コルクを奥深く埋めるが、そうすると透明な汁でぬめりきった膣はなぜかますます  
ヒクつきセシルの指を食い締める。  
「お尻もいやらしいんだ。  
だんだん順番が逆になってきてるよ、アソコヒクヒクさせたいからコルク栓押し込んでるんじゃないの?」  
「そ、そのようなこと……」  
しかしごんぞアリスの細い指先は徐々に早くなり、ピストンのように肛門を出入りし始めた。  
眉がひそめられているのも苦痛のせいだけではないようである。  
「コルクにもお薬塗っておいたからね。だからとっても気持ちいいだろう?」  
「コ、コルクにも! ……そんな……ぁぁ……お、お腹痛いのにぃ……  
なぜだ……き、……気持ちいい……あ、頭がヘンになるぅっ」  
「薬のせい。頭がヘンなんじゃないよ」  
セシルの台詞に便乗して、仰向けで寝ている男が立ち上がった肉棒をブラブラと振りながら言った。  
「そうそう、ヘンじゃない安心しな。  
俺のチンポハメたら腹が痛いのからも解放されてもっとハッピーになれるぜ」  
「…………」  
快感に眉をひそめ黙り込むごんぞアリスをセシルが促した。  
「恥かしがることはないよ。自分から男の腰の上に乗ったって薬のせいなんだから。  
お姫さまがこんなにヌレヌレに感じてるのも、お尻で気をやりそうになってるのも、ぜーんぶ薬のせい。  
あんたが悪いんじゃない」  
「薬の……せい……」  
ごんぞアリスの肛門を出入りする指の動きはますます早くなっていき、股間を伝わる汁の量も増していく。  
「そうだよ。それにさっさとしないとカメラマンが降りてきて、物凄く恥ずかしい写真撮られちゃうよ。  
あたしらの目の前で粗相するのとアイツとフツーにセックスするのとどっちが恥ずかしいのさ?」  
「やんごとなき姫さまは俺ら平民の前でウンコ垂れるほうが恥かしくないのかもしれないぜ。  
ぷぅブリブリブリッてこんもりとさぁ。貴族の令嬢だってブリブリすんだろ?」  
「や、やめろ!」  
「ったく、お姫さまのお耳に汚い言葉入れるんじゃないよ。  
……あれぇあの音、ドアの閉まる音じゃない? もうすぐ下りてくるね。さあ、どうしようか」  
貴族の娘はそわそわと天井を見上げる。確かにバタンと扉の閉まる音が聞こえた。  
「ほ、本当に……行かせてくれるのだな?!」  
「ああ、俺を逝かせてくれたらな。な、セシル?」  
「もちろんさ。逝かせら、だよ」  
ごんぞアリスは澄んだ青い瞳を、男のそそり立つものに向けた。  
 
 床に仰向けに横たわる男の腰の上に、ごんぞアリスはしゃがみこんでいる。シャツは剥ぎとられ  
いつしか全裸になっていた。  
膝を立てているので股間がむき出しになり、麦わら色の恥毛も、ピンク色に尖ったクリトリスも、  
ぱっくり開いた桃色の肉ビラも……そのあわいに黒々とした肉棒がハメられ汁にまみれているのも  
すっかり見えていた。  
「よう貴族のお姫さま。生チンポの味はどうだ? 気持ちいいだろ」  
「あ……熱い……」  
「お姉さまたちのディルドーと比べてどう?」  
男が腰を突き上げる横でセシルは涼しげに笑っている。  
「ディ……ディルドーのほうが……もっと大きくて硬い」  
平民の女はゲラゲラ笑い出し、男は憮然とする。  
「このインラン女め! おらおらっ」  
腰を激しく突き上げる。  
ごんぞアリスの顎の高さで切りそろえられた金髪が揺れ、小柄な体の割りには大きな乳房が  
ユサユサ上下に跳ね上がった。  
「ああぁん気持ちいいっ……あっそんな激しく、だ、駄目だ、漏れるぅっ」  
娘は尻に手を伸ばし指を押しいれる。  
「あふぅっお尻の穴も気持ちいい!」  
さっきからフラッシュが光り、カメラのシャッターが切られているが、ごんぞアリスはすっかり夢中  
なのか恥じらいもせず、男の激しい腰の動きにあわせ自分も尻を揺すっている。  
桃色の粘膜の穴から見え隠れする黒い肉棒は、蜜にまみれ腹に透明な汁が滴った。  
 ファインダー越しに痴態を眺めながら、カメラマンの男が上ずった声を上げる。  
「すげー感じてんな、ぜんぜんカメラに気づいてないみたいだぜ……  
それとも気づいてやってんのか? おいセシル、ファスナー開けてチンポ出してくれ、キツくてたまらん  
……へ、ありがとよ……な、ついでにしゃぶってくれ」  
「バーカ、なんであたしがあんたのなんか」  
「でも、我慢できねぇ……あーチクショ、あの貴族に俺もハメたいっ」  
そんな様子に横たわる男は見せ付けるように腰を揺すり、わざとごんぞアリスの尻に打ち付け、  
肉のぶつかる卑猥な音を立てた。  
「残念だな、姫さまのマンコは俺のチンポでいっぱいだ。お前、ケツにハメれば?」  
「いいのかよ、今すぐケツのコルク引っこ抜いてやんぞ。  
セシル、代わりにカメラ持ってくれ。撮り方こないだ教えてやったろ?  
へへへ抜くぞ、お姫さまはてめーの腹の上で脱糞だ」  
「わ、バーロ冗談じゃねぇっ」  
「バカだね、引っこ抜かなくてもいいじゃない」  
セシルはカメラを受け取りながら冷たく笑った。  
「姉さまのディルドーのほうがもっと大きいらしいから、アソコまだ余裕あるんじゃない?   
さっさとそのままハメなよ、カメラばっちり構えてるから」  
「お、おいおい……」  
「あらあんた、怖気づいてるんだ?」  
カメラマンはあざ笑うセシルを睨むと、行為に夢中で自分の身に何が起こるか理解していないらしい  
ごんぞアリスの背後に回り、白い豊かな胸を揉みしだきながら小柄な上半身を前に倒す。  
 
娘はかすかに抵抗のそぶりを見せたが、半ば顔を出していたコルクを再び尻穴に押し込まれ指を  
グリグリ動かされるとよがり声を上げた。  
「さぁお姫さま……  
いつものディルドーはもっと太いんだろ、こんな細っこいチンポじゃ満足できねぇよなぁ」  
「はぁあふぅ……うん、あれはもっと太くて長い……これでは奥の一番いいところに届かぬし  
……なんだか頼りない」  
「ヒィヒィ涙流して悦んでいる癖しやがって、このすけべアマ!」  
「粗チンは黙ってろって、へへへ俺がもっとよくしてやるからなぁっ、そらチンポ二本咥えこめっ」  
肉棒で押し広げられた陰唇を両手の指でさらに尻に向かって最大限に広げ、二枚のヒダが合わさった  
あたりにもう一本の肉棒を宛がい、腰を進める。  
最初こそ抵抗があったが先端がもぐりこむと、貴族の娘の膣は驚くほどスムーズに二本目のペニスを受け入れていった。  
「はぁぁぁあああぁああ!!!! 太いぃコレだぁぁ!!」  
「うえぇぇ、チンポがチンポに当たって萎えそうだ」  
「頑張れ、姫さまが欲求不満になっちまうだろ。しっかしすげぇマンコだな」  
「お姫さまの顔をこっちに向かせてよ、二本入ってるアソコとかわいいお顔、  
どっちもバッチシ撮らなきゃ」  
ごんぞアリスの小柄な体は男たちにサンドイッチのように挟まれ、真後ろからだと白い小振りな尻  
以外は局部しか見えない。  
セシルは床に這いつくばりながら、二つの陰嚢に挟まれ縦長に伸びきった桃色の粘膜の穴と、  
酒に頬を染めた上品なかわいらしい顔がファインダーに収まる位置を探した。  
「いい! 姉上のディルドーより気持ちいいぞ!! 熱くて太くてデコボコしていて堪らぬっ」  
シャッターが響いたがごんぞアリスはカメラの方向に首を捻じ曲げられたまま悦びに震えている。  
「ちょ、やべーよ、ケツの栓どうにも抜けそうだ! お姫さま、そんなに締めんな」  
「いやだぁ締めたい、気持ちいいのだ! ……もうこのままここで粗相させてくれぇ」  
「うへぇ、俺出すぞ、腰の上でぶちまけれらた敵わねぇ」  
「俺だってぶっかけられたかねーよ、さ、お姫さま、中出しでいくぞー」  
男たちが腰を揺すりにかかる。貴族の娘が慌てだした。  
「待て、こ、子は困る!」  
「大丈夫大丈夫、さっきのアルコール、まだマンコの中に残ってるだろ? そいつが殺菌するからヘーキ」  
「それに違う男のセーシ入れたらケンカしあって受精しないの知らねーの?  
中出し気持ちいいぜ、ビュッビュッて奥に当たってよぉ」  
「……そういうものか。お前たちのは……ぜんぜん奥に届かぬから……はぁあン  
……物足りなかったところだ……ならば中で出すがよい!」  
「ちっ、じゃ遠慮なくいくぜ……ぉぉぉおおッ」  
「ク……ッ…!……」  
男たちは鼻から息を吐きながらほとんど同時に果てた。  
まず上に重なった男が引き抜き、次に下の男が白い腰を持ち上げる。  
抜いた後でも広がり伸びきった桃色の穴は大きく開いたままで、中から二人分の白濁した液体が  
ドロドロあふれ出すのをカメラはしっかり撮らえていた。  
「コラ抜くなぁっ、私はまだ終わっておらぬのにぃ」  
「俺はウンコまみれになりたかねぇ」  
「これ使って一人でやってろ、つきあいきれねーよ」  
射精が終わると男たちはさっさと娘の体から離れてしまう。  
物足りなげに床の上で身悶えるごんぞアリスに手渡されたのは、最初膣に挿入され空になった  
ハーフサイズのワインボトルだった。  
彼女はつかむなり何のためらいも無く、細い注ぎ口を精液でますますヌルヌルになった膣に  
押し込んだが、二、三度動かすと不満な顔つきですぐに引き抜いてしまい、今度はボトルを  
逆さに持ち替えた。  
自らの指先で肉ビラを大きく広げ、ボトルの底を斜めに押し当てる。  
「お、おいマジか……ボトル、底からマンコにズブズブ入ってくぜ……自分の腕ぐらいあんのに、エグぅ」  
「うぇー信じらんねぇ女……貴族ってすげーわ」  
どこか怯え気味な男たちに比べ、セシルは冷静に眺めている。  
「床で出されたマズイね、バケツ用意して。それと椅子をもう一脚。  
お姫さまのステキな写真を撮らなくちゃ」  
 
 向かい合わせに並べられた椅子の間にバケツが置かれた。  
上には、ごんぞアリスがそれぞれに椅子に脚をのせ、道端で放尿するようにしゃがみこんでいる。  
股間は既にバケツへボタボタしずくをたらしていたがそれは尿ではなく、硬いガラス瓶を押し込まれ  
大きく広がった、ピンク色の亀裂から流れてくる愛液と精液の混ざった白い汁だった。  
 フラッシュの光る中、自ら瓶を出し入れする。  
腕ほどもある異物を抜き刺しするたび、自分の中の大事なものが次々と壊れていくような気がしたが、  
何もかも薬のせいだからと彼女は異常な快楽に耽った。  
「もう出してもよいのか? アソコを締めても……気をやってもよいか? 早く早く、我慢できぬ!」  
「いいぜお姫さま、カメラの準備もできてるし、ブリブリブリッて気持ちよくひり出しな!」  
男のはやす声にごんぞアリスは一層深くワインボトルを突き入れる。硬い物体を膣が食い締め、  
連動して直腸が内容物を押し出すように動き始める。  
もう尻穴をいじくられ動きを邪魔されることはないので、栓をするように押し込まれた異物は  
外部へ向かって移動を始めた。  
 正面でカメラを構える男にセシルが合図する。  
「お尻の穴からコルクが顔を出したよ……待って、シャッターまだ…もう少し……」  
味わうように深々と突き入れた状態で、ボトルのピストン運動が止まった。  
ごんぞアリスは空気を求めるように口を開け、声にならない叫びを上げる。  
異物を押し込まれ最大限に広がった陰部の下方の、赤っぽく皺んだ小穴からコルク栓が見えているが、  
先端のキノコのカサ状になった部分が体内にひっかかっているらしい。  
ごんぞアリスの眉間に深い皺がよった。白い腹部に力が入り、腿の筋肉がしき締まる。  
人間として大切なものを守るよりも、今はすぐ手に届くところにある快感を味わうほうが彼女には重要だった。  
……かまうものか、何もかもすべて薬のせいだ。  
「ひぅ!」  
「今だよ!!」  
セシルの声が響く。  
カシャッとシャッターの落ちる音と同時に飛び出したコルク栓がバケツの底を打ち、激しく  
噴出する液体がブリキを叩いた。  
「ひぃああああぁぁぁぁあぁあああぁあ!!!!!!」  
オーガズムと排泄の快感が一緒くたに体を突き抜け、頭が真っ白になる。  
絶叫しながら後ろへ倒れる白い体を男の腕が支えたが、激しい快感に震えるごんぞアリスは、  
自分が後ろへ倒れていくことにさえ気づいていなかった。  
 
 靴音が階段を下りてくる音が響く。  
しばらくしてドアが開き、カメラマンが作業に凝り固まった肩を揺り動かしながら入ってきた。  
これほど現像に夢中になったのは、当時のカノジョをモデルに初ポルノ写真を撮って以来だ。  
やはり大スクープが手に入ると気合が変る。  
 部屋に入ると、セシルともう一人の男がテーブルについて軽食を取っていた。  
自分も腹が空いていると気づいて食卓に近づいた時、部屋の隅から若い女の鼻にかかった声が聞こえ、  
そっちに視線を移した彼はとたんに呆れ顔になる。  
「おいおい姫さま、まだハメハメやってんのかよ。  
俺が二階へ上がる前ションベン垂らしながら気ィやってたのに」  
ごんぞアリスは床に立てたフルサイズのワインボトルの上に大きく脚を広げてしゃがんでいた。  
尻の穴は見えないが、ボトルの首が体内に半ば埋まっているは明確だ。  
娘は金色の髪を振り乱し、逆さに握った小振りなボトルを相変わらず開ききった桃色の陰唇の間に  
出し入れさせている。うつろな青い瞳、だらしない笑みを浮かべた口元。  
空いたほうの手で、包皮の間から顔を出したピンク色の突起を忙しなくこすり続け、  
あられもなく声も上げ行為に熱中している。  
 セシルが顔を向け、唇をゆがめた。  
「お薬のせいだもんね、仕方ないよ」  
「本当にスゲェ薬だなぁ」  
テーブルの男はホットドッグをムシャムシャやってるので声がくぐもっている。  
「おくしゅり、しゅごいぃ……今までこんなに……はぅぅ……気持ちよくなったことない  
……やめることなどできぬぅ」  
ごんぞアリスは羞恥心などという言葉は知らぬとでも言いたげに顔を上げ、みだらな薄笑いを浮かべた。  
手の動きはもちろん止めない。  
「アソコに大きなのハメハメするの大好きなんだね、お姫さま」  
「うん、ハメハメ大好きぃ……おっきぃのオマンコいっぱぁい、お尻の穴もぉ……  
いっておくがぁ、くしゅりのせい、くしゅりのせいだぞぉ」  
「おおよ、全部薬のせいだ。  
お姫さまがチンポ二本ハメてハッピーになったのも、ワインボトルでオナニーしながら  
ウンコブリブリ気ィやったのも、……その後マンコとアナルと二本刺しで何度もアヘアヘになったのに、  
まだ足りずに瓶オナニーやってんのもなー」  
「そうだぁ、くしゅりのせいだぁ、ぜぇんぶ何もかもくしゅりが悪いのだぁ」  
ごんぞアリスは瓶をグチョグチョ動かしながら腰を上下させた。  
直腸がボトルの首に吸い付いたまま抜き刺しされ、まるで肛門が伸びているみたいだ。  
 セシルはそんな姿を眺めながら薄笑いを浮かべつつ、夢中になっている貴族の娘によく聞こえるよう、  
ゆっくりと言った。  
「本当にスゴイ薬だよね……イメージだけど」  
「ああ、しゅごい、ホントにしゅごぉい」  
「うん、しゅごいしゅごい……でもぉ、イメージの薬なんだけどなー」  
「はぁぅンいめーじのくしゅりだいしゅきぃ……いいよぉ……あぁン気持ちいぃ  
……しゅきぃいめーじのおくしゅりぃオマンコとけちゃう……ぁふぅ……いめーじぃ……」  
ごんぞアリスの青い瞳がいぶかしげに椅子に座っているセシルを見上げた。「イメージの……くすり?」  
 平民の娘はコップを手に取り中の水を飲み干すと、もったいぶって答えた。  
「おバカさんにはちゃんと説明しなきゃわかんないんだね。  
それはイメージの薬なの。イメージだよ、姫さまお得意の。わかる、ただのイ・メ・エ・ジ。  
イメージしただけ。想像。そーぞー。現実には存在しない、頭の中にだけあるの。これで理解できた?   
うふふ、あたしあんたのアソコに薬なんて塗ってないよ、もちろんコルクにもね。  
ディルドーで毎晩遊んでるような誰かさんじゃあるまいし、そんなえっちな薬なんか持ってないもん」  
「ひゃはは、そ−ゆーこと。姫さまがマンコでゴックンしたワインもただのワイン。  
催淫作用なんかぜんぜんありましぇーん」  
「ケツの穴でグビグビ飲み干したシードルもだ。あれただの水みたいな安酒。  
ものすっごくお気に召したみたいだけどな」  
カメラマンが席につき、平民たちはゲラゲラ笑い出した。  
 
「ウ……ウソだ。わ、私はふしだらになる薬のせいで」  
「本当だよ、イメージの得意なお姫さま。  
それにしても貴族の娘ってのは淫乱だね、あたしびっくりした」  
セシルは震えだした青い瞳をじっと見据えると、噛んで含めるように執拗に続けた。  
「娼婦も裸足で逃げ出すようなすけべさだね。あんた本当に貴族なの?   
本当に、拝命十三貴族・アリス・L・マルヴィン陸軍少尉なの? ニセモノなんじゃない?   
自分で気づいてないだけでさ。  
だって本物のアリス少尉なら、もっと気高くて強くて、何よりも賢いんじゃないのかな。  
あんたが三文パクリエロ小説に書かれたニセモノみたいな気がしてならないよ」  
「そうだよなぁ、戦災復興をめざすパンプキンシザーズの少尉はもっとエライんじゃね、  
こんなイメージなんてありきたりな言葉バカの一つ覚えみたいに唱えたりしないでさぁ」  
「そうそう、もっと実のある言葉で内容のある話をしてくださるだろうよ……  
きっと剣の腕もずっと立つだろうし、あんたみたいな顔がかわいいだけのおバカさんじゃぁねぇと思うぜー。  
これじゃ萌えだけが売りのパクリエロポンチ絵のキャラクターだよなぁ」  
平民たちは椅子の上で涙を流して笑い転げている。  
 ごんぞアリスはハッとしたように股間から小振りなボトルを引き抜き、フラフラと立ち上がった。  
肛門からもっと太いガラス瓶の首がズルリと抜け落ちたが、拡張されたアナルはまだ口を開けたままの  
ような気がする。  
何気に手に握った小振りのボトルに目をやると、それは男たちと彼女自身の体液でべっとり汚れ、  
冷たいはずのガラスは彼女の膣の熱で人肌に温まっていた。  
「違う……わ、私はアリス・L……」  
ごんぞアリスの声は平民たちの笑い声にかき消される。まるで誰も信じていないみたいだった。  
彼らはつまらない番組の流れるラジオを消すように、ぼんやり突っ立ている娘から顔を  
背けると再び食事を取り始めた。  
「薬のせい……すべて薬のせいだ……イメージって……イメージの薬とは……そんな……私は……」  
呆然と立ち尽くすごんぞアリスを無視して食事は続いている。  
ほぐれ広がりきった二つの穴からふしだらな汁が太腿を伝い、白いすらりとした脚を流れ落ちて  
いくのを感じなから、彼女はつぶやいた。  
「あれがイメージだったならば……これもイメージのはずだ……イメージは……  
ただのイメージ……ならば忘れればよい、消せる……」  
ごんぞアリスは顔を上げた。  
「消す」  
 
 ガチャン、とガラスの割れる音にセシルはスプーンを取り落とし、テーブルから顔を上げた。  
驚いた目に飛び込んできたのは、正面に座っていた男が後頭部から鮮血を噴き上げ、前のめりに  
倒れこむ姿だった。   
背後にたたずむ白い裸体の、形のよい豊かな乳房に返り血が赤く飛び散る。  
平民の女は悲鳴を上げようとしたが、すかさず割れたボトルの尖った先端が目前に迫り、  
それきり彼女の意識は途絶えた。  
 
 

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