廃屋かと思ったがなんとなく人の気配がする。  
 壊れかけたドアをそっと開け内部に侵入したオーランド伍長は、立ち止まり耳を済ませた。  
   
 誘拐された少尉を探しにきたマーチス・オレルド両准尉たちとオーランド伍長は、  
ひとまず二手にわかれることにしたのだった。  
准尉たちがあたりに聞き込みを始める一方、伍長は空家を片っ端しから回ることにしたのである。  
成り行きで決まった計画性のまったくない当てずっぽうの捜索であるにもかかわらず、  
なぜか最初の一軒目からヒットしたようだ。  
『やっぱり誰かいるんだ!』  
木の焼けるようなにおいが漂う廊下。どこからともなく、若い娘のすすり泣きみたいな音が聞えた。  
伍長は何の迷いもなく懐からドアノッカーを取り出し、手近な部屋に滑り込む。  
「うわぁ!!」  
まず目に飛び込んできたのは部屋の中央のテーブルの付近に倒れている三人の男女だった。  
 椅子に座っている男は割れた頭部に血をこびりつかせ、机に突っ伏している。  
 その足元で仰向けに倒れた男の喉には割れたワインボトルが突き刺さっており、  
テーブルの向こうを見やると……顔がトマトのようにつぶれ眼球がロンパリな方向に飛び出した  
若い女の遺体があった。  
 伍長の悲鳴にすすり泣きが止んだ。思わず彼は声の方向へドアノッカーを構え……次の瞬間、慌てて下ろす。  
「少尉!」  
部屋の隅、暖炉の前にカーキー色の軍服がうずくまっている。  
短い金髪が揺れ、白い顔がこちらを向いた。  
泣きはらした目。  
「伍長……」  
「少尉、いったい何が!!」  
しかし彼女は部下の問いには答えず、嗚咽しはじめた。  
「伍長、ううっくすん、暖炉の火が消えてしまう……どうすればいいのだ、お前、何とかしろ」  
「はい?」  
「暖炉はいつもメイドが準備するのだ、火のおこし方など私にはわからぬ」  
伍長が近づき覗き込むと、ブスブス煙をあげる薪の上には大量の紙片が散らばっている。  
熱で反り返ったそれらは写真のようだ。どれも水びたしで小さくなった炎に照らされ光っていた。  
「濡れた紙を一度にくべたから湿気て炎が小さくなってしまったんですよ。薪の上からどけてやれば……」  
「わ、私がやる、待て伍長!」  
しかし彼はすでに暖炉に腕を突っ込んでいた。だが紙片を取り除けようとした動きはすぐに止まる。  
 写真の中の淫らな光景。  
 ?がった男女男の局所アップ。  
男たちにサンドイッチのようにはさまれた女の体は陰部とアナルとニ穴同時にハメられているせいで、  
白い双丘とツルリとした蟻の門渡りしか見えない。  
写真の上部は焼け焦げていて写っているのは下半身だけだった。  
 同アングルで、今度は蟻の門渡りの隠れたショット。  
信じられないことにその女は前の穴に二本同時に受け入れているらしい。  
構図から見てどうやら連続写真のようで、女は下の男と?がったまま後ろの男に両方の穴を交互に  
犯されているようだった。  
 こっちの写真は反ってはいるが無傷で、隅には恍惚とした表情を浮かべる若い娘のピンボケた顔が  
小さく写っている。  
「!!」  
伍長は息を飲み、暖炉の前で動かなくなった。食い入るように見つめている。  
やがて熱にあおられたのか別の写真がヒラヒラと表向きに落ちてきた。  
女の顔の両脇から口にペニスを差し込んでいる構図のアップ。  
射精が終わった直後なのだろう、女の顎の高さで切りそろえられた短い髪も整った白い顔も、  
小さな形のよい口には収まりきらなかった二つの亀頭から噴出したトロトロの汁で汚れている。  
 写真の中の若い女は半開きのトロンとした目を嬉しげに細め、二本のペニスの間から尖った舌を突き出し、  
鼻の頭から流れ落ちるザーメンを美味しそうにすくい取っていた。  
 こちらはしっかりピントがあっていて、写っている娘の顔は紛れもなく……。  
「伍長、こ、……これは現実ではない! イメージだ!!」  
 
「…………」  
沈黙。ただ激しい息遣いだけが流れる。  
暖炉の前にしゃがみこんで間が無いのに、伍長の顔は真っ赤になり、汗が噴出し始めた。  
「イメージだイメージだイメージだ! だ、だ、断じて現実などではないっ  
……あとは私がやる、そこをどけっ」  
「俺、動けない」暖炉に目を見据えたまま、体を丸め伍長は熱に浮かされたように言った。  
「ごめんなさい少尉……お、俺……俺……」  
「ど、どうした変な声を出して、腹でも壊したか」  
「少尉っ」  
どういうわけか一瞬、伍長が襲い掛かってくるような気がしてごんぞアリスは飛びのいたが、  
彼は暖炉の火を見つめたまま苦しそうに声を絞り出した。  
「ここは俺がやります……この写真、現像したてだから、きっとネガがどこかにあるはずです……  
ゥ……少尉はそれを探して……」  
「ネガ? おお、確かに! たぶん二階だ、現像室があると言ってたから。  
お前が行け、写真は私が……それをじろじろ見るな!」  
「……ハァ………俺、もう動けないから少尉が……ぅぅ苦しい……早くしないと准尉たちが来ます……  
ズボン…キツッ……き、聞き込みが終わったら俺たちもって……」  
「し、しかし」  
「早く行って……ハァハァ……早く……ぅぅ我慢できないっ……行って早く……もう行って下さい!!!」  
大人しい伍長らしからぬ激しい口調に気をされて、ごんぞアリスは立ち上がりドアへ向かった。  
 背後でカチャカチャ不器用にベルトを外している音が聞こえたが、  
彼女は暖炉の前の伍長の顔つきがなんだか怖かったので、振り向かずに部屋を後にした。  
 
 
 
 あれから二週間。  
 三課はいつもの落ち着きを取り戻し、表面的には何事もなかったように見える。  
 嗅ぎつけた新聞記者も含め誘拐事件の関係者は全員死亡したので、  
情報部としてはこれ以上の調査はしない方針のようである。  
表向きにはこの件は軍にではなく、マルヴィン家に対する営利目的の誘拐事件として処理したいようだ。  
 誘拐犯の中の紅一点、セシルは行方不明ということにされた。  
さすがに軍人が一般市民の女にまで手にかけたというのは同性ということを考慮に入れても  
マスコミ受けが悪いからと判断されたようだが、  
「つまり軍はマルヴィン家に恩を売って、お前があの女から聞いたことは忘れろという訳だ」  
と夕食の席で釘を刺した父親は、  
「すべてイメージです」  
という娘の澄ました返答に狐につままれたような顔をするほか無かった。  
 
 関係者はいなくなり、写真もネガも焼却した。  
 暖炉の中で黒い燃え殻になった紙片とチリチリ丸まり溶けていったフィルム。  
 そして、覗きこむと頬が痛くなるような勢いで燃える薪の間に飛び散っていたドロドロの白濁した汁。  
 ごんぞアリスが部屋へ戻ってきたとき、伍長はひどく慌てた様子でズボンを直していた。  
 あたりに漂う髪の毛を燃やしたような異臭。  
玉子の白身みたいなものがあちこちでヂリヂリ焦げている暖炉の中に、彼女は忌まわしいネガを投下した。  
 やがてそれは縮こまり、溶けていった。  
だが乱れた呼吸が元に戻っても、伍長は一言も口をきかなかった。  
 
 それは二週間たった今でも変らない。  
 伍長は明らかにごんぞアリスを避けているようだった。  
なんら自身に悪びれることのない(なぜならあれはイメージの出来事なのだから)  
彼女は必要以上に普通に接しようと努めたが、  
ごんぞアリスが側によっただけで彼は困ったように顔を赤らめたり息を乱したりして、  
その後決まっていそいそとトイレに消えた。  
 
「伍長さん最近どうしたんでしょうねぇ」  
資料を取りに三課を出て行く両准尉と伍長を見送りながら、ステッキン曹長がつぶやいた。  
ハンクス大尉は会議で不在である。  
「体調を崩しているのは確かだ……神経性胃腸炎とかいうものであろうか?」   
「そうですね、アリスさんが誘拐された時、伍長さん、それは心配してましたから」  
ステッキンは誰もいなくなったドアから視線を逸らし、何気なく床に目を落とす。  
落し物でも認めたのか伍長の机の近くに歩いていって、小さな紙片を拾い上げた。  
「……なっ?! ななななな何ですかコレはぁぁぁあぁぁぁあああああああああぁぁぁ!!!!!!!」  
「ど、どうしたのだ曹長?」  
紙片を握り締めたままバタバタ手を振り回す彼女にごんぞアリスは慌てて側による。  
アワアワパニくってる曹長から手渡された紙片を眺めてみると、それはモノクロの写真で  
中央に写っているのは……。  
 シードルのボトルの上で大きく足を広げしゃがみこむ全裸の女。  
下からのアングルはボトルの首が肛門に埋め込まれているところをきちんと捕らえている。  
 そうしながら女は小振りのワインボトルを逆手に持ち、自らの股間へ深く挿入していた。  
 腕ほどの太さもある硬い異物に、中心の突起が引きつるほど肉ビラは左右に広がっている。  
モノクロの写真でもそれとわかるほど固く尖った肉芽の下から噴出する一筋の液体。  
女は放尿していた。  
 続いてハート形の薄めの恥毛、細いウェスト。  
だが重たげな乳房の下あたりから写真はだんだん茶色に変色していき、  
首から上は焼け焦げて無くなっていた。  
「コ、コレって伍長さんの?! ……オ、オレルドさんなからともかくあの伍長さんまでもがコンナもの  
……もう男の人なんて信じられません! ね、アリスさん!!」  
ごんぞアリスは黙っている。その沈黙がいやに長いので、ステッキンはいぶかしげに視線を上官に向けた。  
 真っ青な顔色。ワナワナ震える唇。  
「そ……そんな……イメージが何故……」  
「……アリスさん?」  
「あ、いや、け、けしからんっ」  
淫らな写真はビリビリ引き裂かれ、カーキ色の軍服のポケットに収められた。  
「まぁあの者も健康な男子ということだ……しかし職場だぞ、後で説教せねば」  
「ホントにもう、きつぅく説教してくださいね! あービックリした」  
無邪気に驚いているステッキンに、ごんぞアリスはホッとした。  
「仕方あるまい、どんなに紳士でも殿方とはそういうものなのだ。  
士官学校ではこのようなこと、日常茶飯事であったぞ」  
「ええまぁ、軍楽隊も男子は似たようなものでしたけど……ビックリしたのはあの写真の女の人です。  
だってワインボトル……おまけにお尻にも……あ、あんなことのできる女の人がいるなんて信じられません、  
赤ちゃん産んだことある人なのかなぁ」  
「……なんだか気分が悪くなってきた。新鮮な空気を吸いにいく」  
「あ、わたしも……待ってください、ついでにマーくんのお散歩……」  
しかしごんぞアリスはプイと背を向けると、返事もせずに急ぎ足で三課を出て行ってしまった。  
 
 その夜更け。  
『こんなところに人が住めるものだろうか』  
 ごんぞアリスは月明かりに照らされた夜の街を眺めた。  
情報部からさほど離れたところではないが、確かに浮浪者がゴロゴロいそうな雰囲気である。  
 普通の娘なら一人で外出など控えるような場所だったが、人一倍怖いもの知らずで向こう見ずで  
(ついでに世間知らずな)彼女にはそんな気遣いは無用のものだった。  
『あの橋か』  
何が不満なのか軍の男子寮には住まず、こんなところに野宿している部下を叱り飛ばさねばと思ったが、  
今日の目的はそんなことではない。  
 浮浪者がウヨウヨいると聞いていたが、誰も見かけないところをみると、  
みんなして救世軍の炊き出しに出かけているのだろう。  
今夜とはいいタイミングでやってくれたものだ。  
 もしもアイツが炊き出しに行っていて留守だったら。  
 いやそんなことはない、ボランティアには復興部隊の一員だと顔が知られているはずだから、  
絶対アイツはここにいるはずだ。  
   
ごんぞアリスは裏寂れた橋の下にそっと近づいた。  
大きすぎる男の姿は月明かりしかない橋の下でも探す必要はなかった。  
軍用タートルを着た広い背中が見える。  
壁に向かってうずくまる体は、妙な具合に揺れていた。  
背中に隠れて見えないが、どうやら右手を上下に激しく動かしているらしい。  
行為に没頭しているらしく、ごんぞアリスが真後ろに立ってもまったく振り返る気配はなかった。  
「伍長、何をしている」  
「!!!」よほど出し抜けだったのだろう。広い肩がビクリと跳ね上がり、  
ごんぞ伍長は後ろを向いたままあたふたと地べたの毛布を下半身に引き寄せる。  
「しょ、少尉、なぜここに?!」  
ごんぞアリスが部下の顔を見ようと前へ回り込むと、彼は毛布でますます下半身を覆うようにして  
体の向きを変えた。  
ずれた布の下から現れる紙片。写真だった。  
彼女は黙って拾い上げる。  
「これはなんだ」   
「ご、ごめんさい!!」  
暖炉の中で彼女が見たものを含め五、六枚はあっただろうか。  
「昼間、三課で写真を落としたな。お前、まだ隠しているだろう! 全部出せっ」  
ごんぞ伍長はおずおずと左手に持っていた写真を手渡した。M字型に脚を大きく開脚し、  
膝の下から回した手で股間を広げ微笑む彼女が写っている。  
粘膜の肉ビラを指先でつまむようにして左右に開かれた亀裂はぽっかり口を開け白い汁を流し、  
同じく開いたまま汁を垂れ流している後ろの穴は少し脱肛気味に盛り上がっていた。  
 ごんぞアリスはあの時のフラッシュの光とシャッターの音をまざまざと思い出した。  
まだ達していないのに途中で引き抜かれ、早くハメて欲しくて言われるがままにポーズをとった……。  
「これで全部か?」  
彼女はイライラと怒鳴る。  
なんだか体が熱くて疼くような感じがしてきたのは伍長に対する怒りのせいであり、  
断じて写真に喚起されたからではないはずだ。  
「は、はい……」  
ごんぞ伍長といえば毛布の上から両手で股間を押さえつけ、あぅあぅしている。  
「さてはそこにまだ隠しているな。さっさと出せ!」  
「な、何も隠してないです」  
「嘘をつけ!」  
 
ごんぞアリスは金色の眉を吊り上げ、やおら男の股間をゴツゴツした軍靴で踏みつける。  
「痛いっやめてください」  
「何か硬いものがあるぞ、何だこれは」  
「もうやめて……やめてください」  
伍長は涙目になりのけぞり呻いたが、ごんぞアリスは構わず、  
分厚い靴底で股間を覆っている毛布が沈み込むほどグリグリと踏みしめた。  
「やめてください、そんなに踏みつけたら……いぃ……あ、あ、あ駄目! 出るぅぉぁぁあぁ!!」  
ずれた毛布の陰に覗いた赤くツルリとしたものから、白い汁がほとばしる。  
それはあきれるほど大量で毛布や軍用タートルの裾に見境い無く飛び散り、  
ごんぞアリスの磨き上げた軍靴まで汚した。  
「貴様、私の靴を汚しおって!!」  
伍長は聞えないのか陶然とした表情で顔を赤らめ仰向けに倒れ、涙を流してビクビク震えている。  
ごんぞアリスはすかさず毛布を剥ぎ取った。  
 まだ硬さを失っていない真っ赤な肉棒が飛び出す。  
その人間離れした巨大さに、彼女は思わず屋敷の厩舎で元気にいななく愛馬ピーロを思い出した。  
「……なるほど。あの女の言ったとおりだ」  
「はい?」  
思わす見とれてしまったごんぞアリスは慌てて頭を振り、いきなり腰の継承器を抜刀した。  
「上官命令を破ったばかりか靴まで汚しおったな!!」  
半ばうなだれ、なごりの汁をこぼしている真っ赤な亀頭に短剣を突きつける。  
「ひっ、少尉!」  
「これはなんだ? 貴様いったい何をしていた」  
鋭く冷たい切っ先でツルリとした先端をペチペチいたぶると、  
巨大なペニスはビクビク震え再び立ち上がり始めた。  
みるみるうちに硬さを取り戻し、ヘソの上までそそり立つ。  
ご丁寧に先端の穴からは透明な汁までにじみ始めた。  
「貴様、今度は皇帝陛下から承りし継承器まで汚す気か!!」  
汁の絡まった切っ先で先端の穴をつつく。  
ごんぞ伍長が怯えた目つきで震え上がると、透明な液体はますます流れ出し、  
肉棒はふくれ上がり堅さを増していった。  
「ごめんなさい、ごめんなさい!! 俺……女性とその……セックスしたことがなくって」  
「なんだと?」  
「戦場でも娼婦たちにいっつも乗車拒否されて……そんな馬鹿みたいなもの入らないって……  
俺もう女の人とは一生セックスできないと思ってました……」  
「…………。それで?」  
「だからあの写真を見たとき……初めてイメージできたんです、俺のがその、女の人の中に入ってるとこ。  
そしたら処分なんかできなくなって、毎朝毎晩少尉のこと……ごめんなさい、ごめんなさい!!」  
「そんな不埒な妄想が二度と出来ぬよう、そのけしからんモノを切り落としてくれようかぁっ」  
皮の溜まっているあたりに短剣の刃を押し当てたが、伍長は怯えているくせに逃げようともせず、  
ますます顔を赤らめハァハァ息を乱している。  
「ひぃっ怖い! ごめんなさいっごめんなさい、お願いやめてください、切ったらきっとすごく……  
痛い……ぁぁン……」  
「……ふん、どうしたものかな。  
部下を傷つけるのは本意ではないが、お前には罰を与えねばならん」  
彼女はニヤニヤ笑いながら冷たい剣先で熱くそそり立つ肉棒をなで上げ、これまた呆れる大きさの陰嚢を弄ぶ。  
鋭い短剣が触れるたび伍長は電流を流したように体を震わせ、  
大量の我慢汁を垂れ流しながら悲鳴ともよがり声ともつかない声を上げた。  
「貴様悦んでおるのか、この変態め……もうよい興冷めた。しかしこのまま放置しておくわけにもいかん。  
職務中にトイレにばかり立たれたりしたら、有事ともなれば困ったことになるし  
……貴様、さっきイメージしたとか……ならば私も付き合ってやろう。  
よいな、これからのことは全てイメージだぞ、わかったな伍長」  
 
ごんぞアリスは継承器を鞘に収め、おもむろにベルトをゆるめる。  
ブーツから裾を引き抜きズボンを下ろし、白い小さな下着も脱ぎ捨てた。  
上半身はぴっちり軍服を身につけたまま下半身は軍靴だけになり、腰に手をあて部下を見下ろす。  
「しょ、少尉?」  
 彼女は邪魔な上着の裾を跳ね上げ、伍長の腰の上にしゃがみこんだ。  
股間が丸見えになる。そこは既に濡れそぼっていたが、対象物が余りに巨大なため、  
押し当てても上手く挿入できない。  
ごんぞアリスはワインボトルの時と同じ様に、内側の粘膜の肉ビラに指をあて左右に広げた。  
そのまま腰を沈める。伍長はとたんに顔をのけぞらせ吠えた。  
「ぅぉおおぉおおぉぉぉ少尉スゴイ、俺のが入ってく、入っていきますぅ」  
「はうぅ熱い、熱いぞ……ディルドーのように大きくて生の殿方のように熱い……」  
「は、入っちゃった信じられない……嬉しいっ俺が女の人とセックスできるなんて、俺も男なんだ、  
あいつらが言うみたいな生まれながらのバリネコじゃなかったんだ」  
「お前ような大きな猫がいてたまるか」  
感動の涙を流す伍長を尻目に彼女が深々と腰を沈めていくと、やがて熱い先端がコツンとどこかにあたった。  
「はぅ! これだ、あの男どもではどうにも当たらなかったのだ!  
しかもボトルとは違いピッタリはまり込む!! うむ、お前は名器だぞ」  
ごんぞアリスは腰を激しく揺すり始める。  
「少尉ありがとうございます、俺、一生少尉の後についていき……ううっしょ、少尉そんなに、俺もう出そうです!!」  
「なんだと、早すぎるぞ貴様!」  
「そ、そんなぁ、俺、女の人とははじめてなのに……もっと優しく……」   
「バカモノ、私が気をやるまでは許さぬ! こらえろ、上官命令だ!!」  
「は、はい、ごめんなさい少尉、頑張ります!……あ、あの、おっぱいにも触らせてくださいっ」  
「うむ、ボタンを外せ、なんなりと弄ぶがよい」  
伍長は引き裂くような勢いで服を開き、布地の間から白い胸をつかみ出す。  
すでに尖ったピンク色の乳首を嘗め回し、深い谷間に顔を埋め、ミルクのような匂いを愉しんだ。  
「私の胸に興奮しているのか? 中でますます膨れておるぞ」  
「ああ少尉、もう動かないでください! 俺ホントに出ちゃいます!!」  
「なんということだ不甲斐ない!! 貴様それでも帝国軍人か! えーいもの足りぬ」  
しかし伍長が顎をのけぞりピクピク震えだしたので、ごんぞアリスは忌々しげに舌打ちし、  
腰の動きを止めると指先を自分の尻にまわし、?がったままでいじくりはじめた。  
 二本指を刺し込みしばらくほぐした後で、  
「おい、そこの者」  
ごんぞアリスは首をひねり後ろの暗がりに目をやった。  
「さっきから覗いているであろう。こちらへ来い」  
尻の穴に押し込んだ中指と人差し指を、V字型に広げる。  
小さな穴は月明かりの中で横長に広がった。  
その下では別の穴に巨大な肉棒が根元まで収まり、中身のキンキンに詰まった皮袋が汁にまみれている。  
伍長は自分の快楽に手一杯で、彼女の声に気づいてもいないようだ。  
 暗がりの中のビクつく人影に向かって、ごんぞアリスは差し出すようにアナルの中で指を開いたり閉じたり  
してみせる。  
「遠慮せずともよいぞ。さぁお前もこの中で思う存分愉しむがよい」  
 
 
  終了  
 
 

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