(体が熱い。やっぱりボクおかしいよぉ。熱に浮かされているみたいだ)
アルルが意識した時はすでに体はうっすら汗ばんでいた。
その熱く湿った体をシェゾがなぞる。
シェゾはやっとアルルの腕を開放するが、空いた腕はそのままアルルの背中にまわされていた。
その腕でアルルの体を支えながらも、もう一方の腕の固い掌はどこまでもアルルの体を探っていった。
指紋でうぶ毛をとかすように繊細に指先がうごいたと思えば、下着の上から手荒く尻を揉みしだく。
ようやく欲情を覚えかけた体に、さらに甘く痺れるような感覚を植え付けようとシェゾは丹念にアルルの体を踏みにじっていく。
「・・・んっ・・ぁん」
その動きとともに鼻にかかった甘い声がアルルの口からもれる。
声を抑えようと自らの手で口を押さえたが、今度はくんっと喉がなってしまう。
「ぅん・・・いや、だ・・んぁっ」
アルルの幼さを残した顔は羞恥と困惑、それと与えられる甘い刺激で涙ぐんでいた。
上気した頬に涙が跡をつけている。
シェゾの唇は胸の愛撫を続け、舌先はその頂点を弄び、あたかもアルルから喘ぎを引き出すことに夢中になってるかと思えた。しかし、シェゾの頭の中はどこか冷えていた。
目の前にいる少女はたしかに自分が望み犯したいと思った少女である。
(躊躇しているのか?・・・だろうな)
シェゾは泣いている女を無理やり犯すのははじめてではない。
その時はなにも躊躇うことなどなかった。
もともと、その手の残虐な行為に罪悪を感じる人間ではないのだ。
しかし、アルルにだけは抵抗を覚える。
その理由をシェゾはわかっていた。
(オレはこの小娘に惚れているってことだ。馬鹿馬鹿しい)
シェゾが思うにアルルに出会ってからというものの馬鹿馬鹿しいことの連続だったのだ。