「んっ…ぅ?」  
 
目覚めれば、そこは白塗りの部屋。  
壁も、床も、天井も何もかも。むしろ、壁や天井というものはない、あたり一面がただ真白だった。  
そして真白な空に鉄の小さい板が二つ張り付けられており、そこから伸びる鎖に両手首を拘束され、  
万歳のポーズをさせられている。  
 
緑の髪に、真紅の瞳。無駄な肉のない細い体躯を包む赤いチャイナのノースリーブにスパッツ。  
顔もほっそりとしていて、少しつり気味の目は活発そうな印象を抱かせる。  
そして頭から伸びる角、背中にある羽。明らかに普通の人間とは違う尖った耳。  
半龍…ドラコケンタウロス。愛称はドラコ。  
吊るされている少女はこのドラコである。  
 
「…?ッな、なんだよ、コレっ」  
 
自分の置かれている状況に気が付いたのか、がしゃがしゃとその鎖を鳴らしつつ暴れる。  
普段の怪力をフルに動員させれば千切れるはずなのに、何故だかこの鎖はびくともしない。  
下に目線を移せば、足も鎖で拘束されており、足先は地面につきはするものの、殆ど宙吊りの状態だ。  
 
「夢…じゃないよね…っかしぃなぁ…」  
 
微かな不安を感じつつも、おぼろげな昨夜の記憶を掘り返してみせる。  
(確か…夜頃、あたしの家に誰か客がきていた気がする。そいつが作ったお菓子を食べさせてもらって…)  
と、必死に思い出していると、不意に目の前の空間が歪んだ。  
 
ぱりん、と目の前の空間が”割れる”。ドアくらいのサイズのそこから一人の青年が現れる。  
向こう側はどこかの部屋のような風景、だが青年が通り抜けるとその空間は破片を集めて塞がり、  
再び、どこが果てなのかもしれぬ真白な風景が広がる。  
 
不可解な状況に驚きが隠せないドラコは、目を見開きぱちぱちと瞬きを繰り返していた。  
目の前に居るのは、黒髪金瞳。普通の女性なら、見蕩れてしまうほど綺麗な顔をしている。  
”勇者”ラグナス・ビシャシ。普段は黄金の鎧を着ているものの、今は鎧の下の黒い上下だった。  
 
「やぁ…おきてたんだ。寝覚めはどうだい?ドラコ」  
 
「…あんた、なんでッ…?」  
 
今の状況に平然として、女性と男性の中間のハスキーな声で問い掛けてくる青年。  
ドラコはますます混乱して、的を得ない質問を紡いでしまう。  
 
はっとした。昨夜、自分の家に来ていたのはこの青年だと言うことを思い出す。  
不器用なドラコは料理などできるわけもなく、ラグナスをこの家に呼んだのだ。  
食事のためだけだと言っても快諾してくれて、食事と食後のデザートを食べて、普通に別れ、眠りについたはず。  
 
「…これ、やったの、まさか…」  
 
あまり想像はしたくないが、今の状況ではそうとしか考えられない。  
勇者、と名乗るに相応しい優しさをもっており、ドラコの印象もあまり居ない「いい奴」の中に入っていた。  
悪い悪戯をするような奴でもないのに…と思いつつも。  
 
「ん…?そう、俺だよ。」  
 
聞きたくなかったけれどわかっていた答えを聞き、ドラコは溜め息をついた。  
 
「…なんで…ってか、とりあえずこれ解いてよっ!」  
 
一層強く暴れて、がしゃりと強い音が立つ。だが、ラグナスは平然としている。  
むう…とドラコは低くうなり、少しきつめの目で睨みつけた。  
 
「悪戯でこんなことするもんじゃないよっ、勇者の癖に…!」  
 
「悪戯…?何のことだい?」  
 
龍の眼光。普通の人間ならすくみ上がってしまうんだろうが、勇者となると実力もドラコを軽く凌いでしまう。  
冷静な態度でゆっくりとドラコに歩み寄る、少し恐怖を覚えたのか、肩がぴくりと震えた。  
 
「俺はただ、ドラコを俺のものにしたいだけ…なんだけど」  
 
楽に言い放たれた言葉は、シェゾが真顔でアルルによく言う台詞。シェゾほどずっぱり言ってはいないものの、  
普段そういうことは言わない真面目なラグナスに言われると、何か恥ずかしくなってしまう。  
 
「んなぁっ……///」  
 
言われたこともないような台詞に顔を真っ赤にしながら、暴れるのがさらに強くなった。  
 
「あ、あんたちょっと、シェゾじゃあるまいしっ…!冗談はいいから、早く解いてっ!///」  
 
「…結構ウブなんだね?やっぱり、可愛い…」  
 
褒めちぎられ(?)て、焦っているドラコは、頭の中がこんがらがってひたすらに暴れていた。  
にこ、と嬉しそうな小さな笑みを浮かべているラグナスの瞳が不意に怪しく輝き…  
 
「…ますます、俺のものにしたくなってきたよ」  
 
と、邪悪に口元を歪ませて呟き、しゅっと一閃の光が走る。  
反応する暇もなく、起用に上着の前だけを着られ、ブラと肌には傷ひとつついていない。  
顔に当たる冷たく勢いのある風に緑色の髪がなびき、判断が数テンポ遅れる。  
 
「…きゃぁぁぁっ!」  
 
細く、高い声をあげるドラコ。。  
赤いチャイナがはだけられ、ピンクの飾り気のないスポーツブラと、細い体が露にされた。  
耐えがたい羞恥心がこみ上げて、隠そうとするも鎖のせいで手は使えない。  
 
「な…変態ッ…!いい加減にしないと、許さないよッ…!」  
 
強めの口調も、真っ赤に染まった頬に震え気味の声なら、大して怖くもない。  
 
「…ふふ、すぐにそんな態度とれなくなるよ…」  
 
そう言うと、ラグナスはすっとドラコに手を伸ばし…囁く。  
 
「意識が飛ぶくらい…気持ちよくしてあげる。」  
 
「ドラコ、かわいいよ…」  
「そんなっ、いいから、離せ………………ん、んんぅ」  
ラグナスはゆっくりとドラコに顔を寄せて、抵抗する彼女に構わず唇を奪った。  
「んー!」  
首を離そうとしたがラグナスはそれを許さずに両腕でドラコの肩を頭を掴み腔内を貪りつづける。  
(ひどい!あたしのファーストキスなのに!)  
ここでドラコは初めて目に涙を浮かべた。  
しかしその間もラグナスの舌がドラコの小さな舌を求めて暴れまわって呼吸が苦しくなる。  
ドラコは彼の舌技から逃れようと逃げ回ろうと腔内で舌を必死に動かすが、  
それが反ってラグナスの舌もより巧みに動き回らせることになり、  
腔内の熱をますます上げるだけになってしまった。  
いっそ噛んでやろうかと顎を必死に上下させたがラグナスの舌は呼吸を合わせたかのように  
タイミングよく逃げ回る。  
「んふふっ」  
ラグナスが鼻で笑う声が密着した唇から直接聞こえてくる。  
ドラコは自分が自在に遊ばれてしまっていることが悔しくてまた一筋涙をこぼした。  
舌が舌をレイプするような暴力的なディープキスがドラコの生まれて初めての口付けだった。  
 
ラグナスがようやく唇を離す。よだれの糸がみちゃりと切れる。  
ドラコは唇の周りもよだれまみれになっているのに自分で気付いていない。  
「ふふ、かわいい顔が涙とよだれでぐちゃぐちゃだね」  
「やだ、やだぁ………………」  
顔を見られたくなくて弱々しく頭を振っても、ラグナスは頭から手を離してくれない。  
「ほら、今きれいにしてあげるから」  
「ひっ!」  
ラグナスはドラコの頬の涙の筋をぺろりと嘗めたあと、  
顔をタオルでいやに優しい手付きで丹念に拭いてあげた。  
このときだけはドラコは大人しくラグナスの手に任せていた。  
「ほら、もとのきれいな顔だ」  
「………………」  
ラグナスはさっきからドラコを可憐さを誉める。  
ドラコはもともとかわいいと言ってくれることが大好きな少女だ。  
これがもし普段のラグナスが言ってくれる言葉だったらどんなに嬉しいだろうか。  
そう、もしラグナスがゆっくりと紳士的な手順で自分を求めてくれたら、  
自分だって彼に恋心を持って自らの意志で求めに応じていた可能性だってあったのだ。  
それなのに、どうして………………。  
「ううぅ、ラグナス………………」  
ドラコはそんな彼の理由の分からない豹変が無性に悲しくて、また涙をこぼしてしまった。  
しかしそれさえも今のラグナスには彼の目を楽しませる光景にすぎなかった。  
「キスだけで泣くなんてかわいいね。これからはもっとかわいいところ見せてくれるのかな」  
まだ陵辱は始まったばかりだ。  
「さあ、次はドラコのきれいなカラダをもっとよく見せてもらうよ」  
「い、いやぁッ」  
 
ラグナスは切り裂かれたチャイナを簡単に落とす。  
「ドラコ、ウェスト引き締まってるね。それにおへそもいい形してるよ」  
「やだ、見ないでぇ…」  
「どうしてさ、君はよく水着姿になるだろ。それとなにも変わらないよ?」  
次にラグナスはドラコの正面にひざまずいて、腿に手を伸ばした。  
「ひゃぁ…」  
そしてそのままゆっくり腰まですっと撫であげる。  
「んやぁっ!」  
スパッツの上から撫でられただけなのにドラコは誰にも聞かれたことのない甲高い悲鳴をあげる。  
「はは、エッチな鳴き声だね」  
「……ッ!」  
慌ててドラコは真っ赤になって目と口をつぐむ。  
(なんで、あたし、こんなときに変な声だしてるんだよお…)  
これじゃまるでラグナスに触れられて悦んでるみたいだ。それだけは絶対に認めたくない。  
ドラコがぎゅっと目を閉じたのでラグナスはそれを見計らってスパッツの裾に指を入れて、軽く広げた。  
ブラと同色のパンツが少し露出する。  
スパッツのしめつけが急に消えたのでドラコは驚いて目を開けたがもう遅かった。  
(あ……し、下も、脱がされる…!)  
スパッツを降ろされることを少しでも防ごうと脚をじたばたさせたが  
ラグナスはそれを無視してスパッツの中に入れた指をそのまま力任せに左右に引っ張った。  
ビビッ、バリッ!  
「きゃあああぁッ!」  
ラグナスはまるで野蛮人のようにスパッツをびりびりに引き裂いたのだ!  
さっき上のチャイナを切ったときの鮮やかな手付きとのあまりのギャップと  
彼が急に見せた荒々しい男性的な行動にドラコは反射的にまた悲鳴をあげてしまった。  
たったいまもう声は揚げないと決めたばかりなのに。  
「あ…ぁ…」  
彼女は完全にラグナスの手玉に取られてしまっていた。  
そしてチャイナとスパッツの残骸がまとめて放り投げられた。  
もうあれを着て帰ることはできそうにない……。  
 
ドラコは両手両足を繋がれたままブラとパンツだけの下着姿にされてしまった。  
脚が少し震えて、自慢のしっぽも完全に力が抜けている。  
「へえ、ブラとパンティーがちゃんとお揃いなんだ」  
「いや、いや!変なこと言わないでよ…!」  
ラグナスはわざとパンティーなどと普段使わない言葉を使ってドラコの羞恥心を煽る。  
「飾り気はないけど、すごくかわいい色でよく似合ってるよ。ドラコはどんな色も似合うね」  
「うぅ……」  
「ねえドラコ、自分で気付いてる?ブラの上からでも分かるくらいもう乳首が勃ってるよ。  
それにパンティーもちょっと濡れてるのも」  
「えッ!!そ、そんな!そんなのうそ!」  
「うそじゃないよ、ほら」  
さっきから連続して緊張と興奮(性的ではない興奮だが)を与えられて  
確かにドラコの胸のふくらみは先を尖らせていた。  
そしてラグナスの大きな両手がそれを包み込む。  
「やぁッ、あ!さ、触らないでよ!」  
「ほら、ね。俺の手の平のところに堅いものが当たってる」  
ラグナスはそのまま両手をふにふにと動かした。  
「やっぱりおっぱいは少し芯がある感じだね、でもこれくらいなら痛くないだろ?」  
「やあ!ひゃぁん」  
そしてブラの上から人さし指と親指でそっと乳首の周辺を挟む。  
「あ!あ…!」  
「ほら、こんなに堅くなってる。ドラコはエッチな女の子だね」  
「ち、違う………!」  
 
ドラコには自分の体の反応がなんなのかもう自覚できなくなってしまった。  
ラグナスに与えられる過敏な次激にも相まって自分の頭がどんどん混乱していく。  
下半身の性器の反応もそうだった。  
拘束された状況に加え、ドラコは本気で闘ったとしてもラグナスにはかないそうもない。  
彼女はもう無意識の本能で、自分はこれから彼に犯されてしまうことを理解してしまっていた。  
だから少しでも体の負担を減らそうとの本能的な反応で濡れてしまったのだ。  
ましてや、ラグナスは表面的態度ではいつもと変わらない。  
肉体的に萎縮させる暴力を決して使わず、ひとを安心させる笑顔とやさしい言葉そのままで  
ゆっくりゆっくりと辱めを与えてくるのだ。  
でもドラコにはこの異常な状況に理性が対応できていない。  
レイプされようとしてるのにどうして自分が濡れてしまうのか。  
「違う、違う…。あたしはエッチな子なんかじゃない…」  
「どうして?ほら、今もちょっとおっぱい触っただけなのに、まだ一段と濡れてきたよ」  
「うそ、あ!だめ、ラグナス!」  
ラグナスの右手がそっとパンツのその部分に触れる。  
「ひゃ!あぁぅ!」  
下着の上からとはいえ、ついに女の子としての一番大事な部分を触れられてしまった。  
まだ男を全く知らない彼女にとってその衝撃はすさまじく、抵抗しようにも全く力が入らない。  
指がほんの少し動くだけで、ガクガクを震えを起こしてしまう。  
「やっぱりエッチだよ。まだ本格的に触ってないのにこんなになっちゃうなんてさ」  
「あ………………あたし……」  
 
ラグナスはドラコのスポーツブラをすっと剥ぎ取って彼女の乳房を露にさせた。  
「ひやぁ…ん」  
ドラコの乳房は両手を上に繋がれた姿勢でも、しっかりとふくらみを作り  
先端をツンと上に向かせた美しい曲線を作っていた。  
「いいね。大きすぎないし小さすぎないし、ドラコのおっぱいとっても綺麗だよ。  
乳首も桜色って感じだね。乳輪も小さくて。あ、ちょっと震えてるね」  
「やぁ…ラグナス、そんなこと言わないで…」  
自分の乳房を異性に無理矢理晒されて恥ずかしくてたまらないのに  
ドラコにはもう暴れて抵抗することがなぜかできなくなってしまった。  
顔を真っ赤にさせてラグナスの視線にじっと耐えている。  
ラグナスはそうして少しの間鑑賞を楽しんだあと、まずドラコの脇腹を撫で始めた。  
「あッ!」  
「すごい、ドラコさすが、肌すべすべだね…」  
そして脇腹からドラコの胸についた脂肪の手触りを余すところなく確かめていく。  
ラグナスの撫でる手付きはさっきブラ越しの擦る感じともまた違い  
ドラコに痺れるような刺激を与えてくる。  
それは紛れもなく快感で、ドラコはそれに戸惑いつつも翻弄されるしかなかった。  
「や、やぁ!ど…して、こんな…ああぅ!」  
今まで落ち着いた様子でドラコを辱めてきたラグナスも次第に興奮の様子が見えてきて、  
ドラコの乳房の手触りに夢中になってくる。  
 
「ああ!ああ…!」  
ラグナスが左右の乳首を指で摘むとドラコは一際大きな悲鳴をあげた。  
「あ…ごめん、ちょっと痛かった?」  
でもドラコには今のが痛みだったのか快感だったのかよく区別がつかない。  
「じゃあ…もうちょっと、優しくしてあげないとね………」  
そう言ってラグナスはドラコの乳房に顔を近付けて口を開いて舌の先端を出した。  
(あ、やだ、舐められちゃう…!)  
ドラコは彼の舌が自分の乳首に触れる様子から目を離すことができなかった。  
ツ…チュ…  
「ふああッ!!」  
彼の舌から受ける刺激は、指とは全く違っていた。  
唾液で摩擦がなくなったぶん強く刺激されても抵抗がない。  
「うあぁ!あ、あ!」  
乳房を舐め回されたり、乳首を唇で挟まれて乳頭を舌で突つかれたり、  
左右の乳首を同時に口に含まれて、舌で転がされたりと  
ラグナスの愛撫は初めてのドラコにも遠慮を知らず  
彼女が今まで感じたこともない感覚を与え続けていった。  
 
ドラコはラグナスに身も心も少しずつ裸にされてゆき、  
もういつもの強気なドラコケンタウロスの面影を失ってしまった。  
そこにいるのは15歳の無力な処女にすぎなかった。  
そしてこれから彼に最後の1枚を脱がされる。  
「ドラコ…脱がすよ…」  
「だ、だ、だめ…ラグナス…許して…」  
ラグナスはわざわざ脱がすことを宣言してパンツの腰のゴムに手をかけるが  
ドラコは身をよじらせて哀願することしかできなかった。  
ラグナスはそれを笑顔で無視して脱がしにかかる。  
完全に裸にさせるには、両足とも鎖で繋がれているからパンツも引き裂かなくてはいけない。  
しかしラグナスは、最初から破ろうとはせず、むしろゆっくりと降ろしていった。  
「あ…あ…………」  
ドラコの薄い恥毛が少しずつあらわれる。ふわりと柔らかいのはほんの上部だけで  
それより下はすでに愛液に濡れてしぼみきっていた。  
「ぐしょ濡れだね。ちゃんと感じてくれてて嬉しいよ、ドラコ…」  
太ももまで降ろされて、クロッチ部分が鼠径部と離れる時ぬちゅりと液体の音がした。  
ラグナスはその音を満足気に聞いてようやくパンツを引き剥がした。  
(やあぁ、はずかしい…はずかしいよぅ…)  
「これでやっと生まれたまんまの姿になったね。きれいだよ」  
ラグナスは一歩引いて、一糸纏わぬドラコの裸身を存分に見回した。  
真っ赤に上気した顔、ピンクに染まった汗ばむ肌、形のよい乳房、  
ほっそりとした腰つき。まだ恥毛が薄く隠しきれていない赤い陰唇。  
半獣のあかしである翼やしっぽにも、瑞々しい美しさがあるように思えた。  
ぎゅっと瞳を閉じて耐えていても、ドラコはラグナスの視線を痛いほど感じていた。  
本当に全身の肌が視線を感知しているようだった。  
 
ラグナスが口の中でなにかを呟いた。  
すると白い空間にさらに2本の鎖が出現し、ドラコの左右の膝に巻き付かれる。  
そして足首と繋ぐ鎖も動いて、ドラコは脚をM字に大きく開脚させられる姿になった。  
完全に宙づりになって、しかも自分の秘部をラグナスの目前に晒す姿勢だ。  
今までの羞恥の連続で半ばトランス状態になっていたドラコも、  
この極め付けの痴態にはパニックになる。  
「いやあぁッ!いや!いやぁ!」  
ポロポロと泣き出すドラコにラグナスが恍惚とした態度でなだめる。  
「大丈夫。怖がることないよ。鎖も痛くないだろ」  
長時間鎖に繋がれているが、たしかにドラコにはなぜかそれに関しての苦痛はなかった。  
吊られているというよりは水中に浮かんでいる感じだ。  
だかドラコにはそんなことは問題ではない。  
まだ誰にも見せたことのない一番秘密の部分を異性に晒してしまっていることを  
ことさらに自覚してしまう恥ずかしいポーズがただただ衝撃だった。  
しかしどうすることもできず、ラグナスに何もかもを見られるしかない。  
「やだぁ、こんなの、いやぁ………」  
宙づりのままがくがく震えて、涙と愛液がぽたぽたと床に落ちた。  
 
ドラコの性器はまさに手付かずの新品の様相だった。  
まだ発達途中の大陰唇は極度の興奮で赤く染まり、開脚につれて割れて中身を見せた。  
中は文字どおりのバージンピンクで、溢れる愛液は甘いシロップのように見えた。  
クリトリスは包皮を被ったまま膨らんでいる。  
「きれいだ………………」  
ラグナスは吸い寄せられるように顔を近付ける。  
「ラグナス…!はすかしい、み、見ないで……」  
ドラコは今まで弱火でとろとろと羞恥と快感を与えられていたのが、  
急に強火に火力を上げられて、全身が燃えるような思いだった。  
ラグナスの指がまず尿道口の窪みに触れられて、ゆっくりそっとまさぐり始めた。  
「ふぁあッ!」  
ラグナスの指の感触が、それだけでなく視線も微かに当たる吐息もが  
そこからビリビリと神経を焼くような電流が伝わった。  
とくにクリトリスに触れられたときは凄まじく、膣から愛液がとくんと溢れた。  
「ひやぁッ、ラ、ラグナ…ス、あ、あ!ひゃん!」  
ドラコは無意識に甘い悲鳴をあげてしまう。  
「やっぱり、ここ…クリトリスがいい?」  
「い…ひぁんッ…!」  
ラグナスが舌を出してぺろりと舐めあげた。すこし包皮がめくれる。  
「………痛くない?」  
「ふぁあん!あぅん!」  
初めてのクンニリングスに悶えるドラコ。  
そしてクンニリングスを続けたままラグナスは彼女の膣の入口に小指を窪める。  
「ひゃぅん!」  
小さな穴を開けぴんと貼った薄い襞をくちゅくちゅとこねる。  
「ふぅ……ドラコ、今、君の、処女膜…触ってるの、わかる?」  
びくん。  
処女膜。ドラコがまだ誰も男を受け入れたことのない純潔のあかし。  
いやがおうにも意識してしまう。  
(あたし…これから、ラグナスに犯されて、処女じゃなくなっちゃうんだ…)  
 
「ね、ね、ラグ…ラグナス…、ど、どして、こんな、ひど…こと…んっ、するの…?」  
ラグナスは小指と舌を使い、丹念に膣の中身をほぐそうとする。  
小指が中指に変わり、膣内にちくりとした感触を受けながら彼女は必死に尋ねた。  
「ん、ん…。それは、簡単だよ。ドラコのことが、かわいくて仕方がないからだよ。  
もし君が誰か他の男のものになったら許せない。だから俺のものにするんだ」  
「………うぅ…」  
この人は狂ってしまったのだろうか。自分が狂わせてしまったのだろうか。  
「ドラコも俺にこうして貰って嬉しいよね?こんなに感じてくれてるんだから」  
「そんな、こと…ないもん」  
「嬉しくないの?じゃあドラコは嬉しくないのにこんなに感じる淫乱なの?」  
「違う…ちがうよぉ…」  
恋の経験もなく性に感心の薄かったドラコでもセックスの通例は知ってる。  
女の子はレイプされて感じることはない。  
処女は初めてのセックスでもなかなか感じることはできない。  
でも今の自分はどうだろう。  
今まで何回かだけしてみたオナニーでもドラコはこんなに快感を覚えたことはなかった。  
自分は本当にラグナスに犯されて嬉しいのか。それともただの淫乱だったのか。  
ドラコは自分が淫乱だとは思いたくなかった。だったら……?  
彼女はラグナスの言葉にいとも簡単に心を揺さぶられてしまっていた。  
 
「ね、もっとドラコのこと嬉しくさせてあげる。そろそろ……いくよ」  
ラグナスは膣から中指を引き抜いた。根元に薄く血がにじんでいる。  
そして自分の服を脱ぎ捨てる。シャツは一気に。ズボンはパンツといっしょに、ゆっくり。  
(こ、これが男の人、の………………)  
初めて見る男の臨戦体勢のペニスの実物。思わず言葉に出して怯える。  
「お、大きすぎるよ。そんなの、無理だよ。おなか、つきぬけちゃうよ……」  
「怖がらないで。ドラコのカラダはちゃんと俺のが入るように出来てるから。  
それに出来るだけ痛くないようにしてあげるからね」  
「だめ、こわい…。おねがいラグナス、やっぱりやめて…やめてぇ……あ、あふぅんッ!」  
ラグナスがペニスの先端を膣口にあてがう。  
彼はいきなりは挿入しないで、こしゅこしゅと擦り合わせてペニスに愛液を塗る。  
ドラコの言葉とは裏腹に、入口は充分弛緩して、受け入れる準備は、出来上がっていた。  
「入れるよ………………」  
グニュ……  
ラグナスは両手でドラコの尻を抱えて、ゆっくりとペニスを然るべき場所に沈めていく。  
「あ………あ……ぁ」  
挿入の調子はおそろしくゆっくりで、ひと呼吸で1センチも進まない。  
「あ……いたぃ…いたい、ラグナス…いたいよぉ……」  
ドラコの処女がじっくりとラグナスに破られていく。  
ゆっくりの挿入が彼女に実際のペニスの何倍もの大きさを錯覚させた。  
(あんなに大きいのが、あたしの中に、ラグナスが中に入ってくるよおッ!)  
そして、いつまでも続くかと感じた挿入がようやく止まる。  
「ド、ドラコ…、全部、入ったよ……」  
「はっ、はっ、はぁ…はぁっ、はっ」  
お互いの下腹が密着して、ドラコは処女を喪失した。  
 
浅い呼吸を何度も繰り替えして破瓜の痛みに耐えるドラコ。  
生まれて初めて体内に受け入れた男のペニスの存在感はあまりに強烈だった。  
自分のおなか全部が膣になって、喉奥にまでペニスに埋め尽くされたような気がした。  
「ラグナス…、ラグナス、ラグナスゥ………」  
ラグナスに辱められて痛い思いをしているのに、その彼にすがるように名を連呼する。  
「ドラコ…。まだ、つらい?」  
ドラコは首をうんうんとうなずかせて痛みを訴える。  
「じゃあ、落ち着くまで俺、動かないから…。ドラコも俺につかまって…」  
両手を繋ぐ鎖が空間に消え失せる。その途端にドラコはラグナスの背にしがみついた。  
彼女の乳房がラグナスの厚い胸板に押し付けられてむにゅりと潰れる。  
「……はあーっ、はあぁ…」  
「…………ドラコ、ドラコ。これでもう、君は、俺のものだからね」  
「………………」  
(あたし、ラグナスとセックスしてるんだ。もう、この人のものになっちゃったんだ…)  
そう思うとなぜか胸が熱くなる。自分の意志を無視されて無理矢理に犯されたというのに。  
それとドラコのたくさんの女友達のことも頭に浮かんだ。  
彼女達の中で男に抱かれたという話はまだ誰からも聞いたことがない。  
もしかしたら、処女を失ったのは自分が最初かもしれない。  
彼女達が、自分がラグナスに犯されて処女喪失したって知ったらなんて思われるだろう。  
 
「………………どう?少しは痛いの引いた?」  
「………えっ。あ……」  
何分くらいこうしていたのだろう。ラグナスに声をかけられて我に返った。  
「ドラコの中、動かなくても、すごく気持ち良いよ………。こ、このままでも、いけそう」  
(あ…ラグナス、喜んでる……)  
ラグナスの顔を見たら本当に快感に喜んでることがなぜか分かった。  
あともうひとつ、今彼は自分にキスしたいんじゃないだろうかとも感じた。  
チュ…チュパ……  
「んぅ、んんっ」  
直感は適中して、ラグナスはドラコの2度目のキスを奪ってきた。  
さっきのファーストキスと同じようにまたラグナスの舌が腔内に侵入してきたのに  
ただ生暖かく屈辱的だった感触は全く感じなく、  
ぬめりとざらつきと、ぴちゃぴちゃという淫らな音が、脳髄をしびれさせた。  
その感覚はまぎれもなく性感で、破瓜の痛みをやわらげて、全身を再び昂らせた。  
そして、繋がっている下のほうの粘膜でも、唾液と同じように愛液があふれた。  
うっすらと血の混じったそれがドラコの陰唇から肛門を伝い、しっぽにも垂れていく。  
「んっ………んむぅ、んぅ」  
ドラコはラグナスにしがみついてキスに没頭した。乳首も彼の胸板にもじもじと擦りつけた。  
それがはしたないことだとは自覚しなかった。  
 
ラグナスはそれに応じたまま、下のお互いの恥毛が合わさった部分に手を差し入れる。  
そして奥にあるドラコのクリトリスを探り当てると、親指をかなり強く押しつけた。  
「……んひゃぁ!」  
口を離して甲高い悲鳴をあげるドラコ。なにが起こったのかわからない。  
「ドラコ、ドラコのこともちゃんと気持ち良くしてあげるからね」  
「え…あ、ラ、ラグ…ナ、んあぁ、あぁんッ…」  
「ドラコ、クリトリス大好きだろ。これで…いかせてあげる。いっしょに、いこう」  
「え、え、いくって……んあッ!ラグナスッ!だめぇ!」  
ドラコは『いく』ということをまだ体験したことがない。  
オナニーでも理解できなかったし、ここまでクリトリスを強く刺激したこともない。  
ラグナスはクリトリスを潰すくらい強く触っていて、普通なら痛いだけのはずなのに、  
全然痛みを感じない。それどころか快感がどんどん昂っていく。  
「あ、あぁ…どうして、こんなッ。ラグナス!こわいよ…!あああぁーッ!」  
「はぁ、ド、ドラコッ、大丈夫だから!『いく』って言って!」  
「………いくっ、いく!」  
「…………もっと!」  
ラグナスは腰を動かす代わりにドラコのクリトリスをこねまわした。  
それだけで膣内がぐねぐねと痙攣して、彼を限界まで導いていった。  
「だめ!いく!いくぅ!ラグナス!いっちゃう!いっちゃうよぉッ!」  
「………………………………くううぅッ!」  
2人は全身をがくがくと震わせながらお互いを渾身の力で抱き締めあった。  
そして次の瞬間、ドラコは目の前が真っ白になった。同時にラグナスも自分を解き放った。  
「ふやあああああああああぁぁああああぁぁぁぁーッ!!!」  
ビクッ、ビク!ドクン、ドクンッ、ドクッ!  
 
ドラコは何も考えられなくなった。ただ全身を包む心地よさに身を任せていた。  
永遠にそうしていたかったが、次第に思考能力がわずかに回復してきた。  
「………………………………あ、あた、し」  
「………ドラコ。よくがんばったね。最高だったよ」  
「ひどいよ……ラグナス」  
「ごめんね、ドラコ。どうしてもこうしたかったんだ」  
涙ながらに非難されてもたいして悪びれないラグナス。ドラコに軽くキスをする。  
「ん、んん……」  
「んっ、ふぅ、ドラコ、鎖、全部外してあげようか」  
「………え!?」  
今は宙づりにされて、立ったままのラグナスとまだ繋がったままの状態なのだ。  
そのままで脚を支える鎖が消えて、ドラコは反射的にまたラグナスにしがみつく。  
彼のほうも自分を抱えてくれたので、落下することはなかったが、  
ドラコの膣内の彼のペニスが体重でさらに奥にめり込んだ。  
「……んあぁっ」  
その痛みにびくんと震えるドラコ。膣奥に射精された彼の精液がぽたりと押し出された。  
今、全身が虚脱状態になったのに、再び膣内の刺激に敏感に反応する。  
「ほんとにごめんね、ドラコ。実は俺まだ全然満足してないんだ」  
「………………あ…」  
「そのかわりにドラコのことももっともっと気持ち良くしてあげるからさ」  
「………………」  
「言うこと聞くならここからも出してあげる。そうだ。風呂に入ろうか」  
「………………」  
「風呂でまたいっしょに気持ち良くなろう?このままで行くよ?」  
膣内のラグナスのペニスがまたむくむくと膨張していく。  
「あ、あ………………」  
「どうする?これから言うこと聞いてくれる?ね、ドラコ。返事は?」  
 
 
「………………うん」  
 
おわり。  
 

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