「シェゾ勉強教えて〜」  
「あー……」  
「来週授業で当てられるの」  
 
アルルにとってシェゾは、大切な恋人である同時に、ご主人様でもあったり、  
お兄ちゃんでもライバルでも騎士でもあったりする。いろいろなってもらっている。  
で、今のシェゾは彼女にとっての家庭教師。シェゾってなんでもできる。  
 
「どこやってるんだ」  
「えっとね、惑星音階」  
今授業でやっている科目の範囲を答える。  
「ふむ。けっこう大事かもなー」  
「うんうん」  
「ふむ。今すぐ教えて欲しいのか」  
「ん、来週までならいつでもいいけど」  
「…なら。今ここで済ますより、もう少し念入りに教えてやる。明日図書館に行こう」  
「えっ、えっ。そこまでしなくてもいいよう」  
なんだかめんどくさそうなことになって尻込みするアルル。  
「なんだ。めんどくさいとでもいうのか」  
「うん(きっぱり)」  
「…………なあ、アルル。お前の将来の夢はなんだった」  
「魔導師」  
「それはつまり魔導学の学者だろう。学者が勉強を敬遠してどうする。  
 俺はな、お前が立派な魔導師になれるように応援したいんだよ」  
「でもお」  
「モウゼス図書館に連れていってやるぞ。あそこは庭が美しいから一度見る価値はあるぞ」  
「うん……」  
「それに勉強頑張ったらあとでご褒美してやろう」  
「……」  
 
という訳で国内最大級の図書館に、シェゾに特別授業してもらうために、結局来てしまった。  
アルルは魔導の修行は好んで頑張るけど、机に向かう勉強はさほど好きでもない。  
でも、こうして彼と二人でお出かけとなると、やっぱり楽しくなってしまうものだ。  
その気持ちを反映してか、今日の彼女の服装はけっこうノリノリの優等生風スタイル。  
ブラウスにネクタイ、ニットのベストも着て、ボトムは長めのプリーツスカート。  
長めといってもいつもの超ミニに比べての長めで、膝が出ててやっぱりミニスカート。  
あとは眼鏡なんかもかけてみたい気分だった。そんな勉強好きな女の子っぽいイメージ。  
彼もなんだかフォーマルな上着で、こんな彼も素敵だなと思った。  
 
勤勉なカップルの気分で、彼と巨大な図書館の中に入るアルル。  
「わあ」  
モウゼス図書館は大きくて綺麗で歴史がありそうで、街の図書館とはかなり違っていた。  
彼女はきょろきょろと見回すけど、彼は勝手知ったる様子でさっさと進んでいく。  
で、彼が勉強場所に選んだ場所は、学生が多く集まってるスペースではなくて、  
閲覧者がほとんど来ないような古い本ばかりがある一角にひっそりある机だった。  
「なんか、ここ、いいかも」  
「だろ」  
静かで誰もいなくて古い本に囲まれてて、こういう雰囲気もいいなと思った。  
今参考にする本を取りに行くのにはちょっと遠かったけど、二人はいい環境で勉強を始めた。  
 
…………勉強はものすごくはかどった。あっという間に2時間足らずが過ぎた。  
授業で当たる範囲は、めんどくさそうな問題だったのに、けっこうスラスラ解けてしまった。  
それだけじゃなくて、そこらへんの範囲のコツや上手な考え方もしっかり教わった。  
彼の教え方は、下手したら学校の先生よりもいいかもしれなくて、  
アルルは、シェゾってすごいなあ、と改めて実感した。  
 
「よし、よくできたな」  
「あはは、ありがと。キミが上手に教えてくれたからだよ」  
「そっか。ふむ。じゃあ今日はこのへんにしとくか」  
「やったあ」  
 
「ここっていいなあ」  
のびのびっとしながら呟くアルル。するとシェゾが囁いてきた。  
「そういえばお前、いつもと雰囲気違うな」  
「え、あ。あはは。勉強向けに優等生っぽくしてみました。どうかな」  
「ああ、かわいいぞ……」  
椅子の後ろに立っていた彼が肩に手を回してキスしてきた。  
彼女も首を回して彼のキスに応えた。  
 
「ん……ん、んう…」  
アルルはおはようのキスみたいな軽い挨拶のキスのつもりだったんだけど、  
シェゾは舌を絡めてきて、かなり濃厚なキスをしてきた。……えっちの時みたいに。  
「ん、んく、んはぁ……シェ、ゾ……?」  
椅子から立たされて、抱き締められて、つま先立ちになる。  
すると、お腹に、彼の服越しに、固いものが当たるのがわかった。  
(や、やだ……。シェゾ、おっきく、してる…………)  
「ま、待って……ど、どうしたの。こんな、ところで……」  
「なんか、さ……。お前が欲しくなった」  
「だめ。だめだよう……。こんなところで…誰かが来たら……」  
身をよじって彼の腕の中から逃れようと、ちょっと抵抗する。  
今まで二人で何度も愛し合ったけど、お互いの家以外の場所でしたことはない。  
ましてやこんな誰が来るとも分からない場所でえっちなんてできない。  
「ここは朝から俺達以外は誰も来なかったぜ……」  
「だ、だ、だから、って……」  
抵抗したら今度は背後から抱きすくめられる姿勢になって、ますます逃げられなくなった。  
彼が後ろから胸を触ってきて、首筋にキスしてくる。  
イヤなのに、こんなところじゃしたくないのに、このままじゃ彼にここで犯されてしまう…。  
ここはゼッタイだめって言わなきゃ……。  
そうしようとしてたら、彼が胸を揉みながら、耳元で囁いた。  
「…………アルル、愛してる」  
「あ…………」  
 
へなへなと体の力が抜けてしまうアルル。シェゾはそんな彼女の体を力強く支える。  
優しい愛の言葉を囁かれて、いつもは安心感を与えてくれる彼の支えを感じて、混乱した。  
自分が彼にいいように弄ばれてるのか、優しく愛されてるのか分からなくなってくる。  
「だ、め…だよ。どうして、こんな時に……」  
服の上から胸を愛撫されて、お尻にも彼の勃起したペニスをぐりぐりと押し付けられる。  
「違う……。こんな時、じゃない。俺はお前を欲しいと思わない時なんてない……」  
「そ、そんな……。あっ、あ……!」  
胸を愛撫を受けて乳首が固くなってくる。さらに服の上から揉まれてブラの裏地が擦れる。  
「おい……。いくら誰も来ないからって声を出したら気付かれるかもしれないぜ……」  
「ッ……!だったら、もう……やめ、て……」  
「そうか……。じゃあ、やめようか」  
彼がお互いの体は密着させたままで、動きをピタッと止めた。  
「え…」  
動きが止まると、全身を包む彼の抱擁と、お尻に当たる彼のペニスの感触がよく分かった。  
全身で彼の熱い体温を吸収すると、胸を揉まれて感じ始めてしまった心と体が、  
ますます感じてくるような気がしてしまった。  
「……ふ………シェゾ、ずるい……」  
「…………アルル。自分でスカートめくれよ」  
アルルの抗議を無視してシェゾが命令してくる。  
もう自分が彼の手に逆らえない状態だってことが、彼も分かっているから。  
 
「ふぅ……う……」  
アルルは両手でスカートの裾を掴んで、そろそろと持ち上げる。  
ピンクのチェック柄のパンツが露出したけど、後ろにいるシェゾに見えてるわけではない。  
なのに、というかそもそも彼にパンツやその中身を見られることなんていつものことなのに、  
彼女は恥ずかしくてたまらなかった。  
あまりに卑猥すぎて頭がくらくらした。  
 
(こんなところで、ボク、えっちなことしてる……)  
彼は後ろから左手で抱き締めたまま、右手で彼女のパンツに触れた。  
「あ……」  
股間をいきなり触ったり、彼女の小さなヒップを撫で回したり、彼の手は遠慮を知らない。  
まるで気弱な少女が痴漢のなすがままにいたぶられているみたいだ。  
でも、痴漢は大好きな彼で、自分は今、彼が痴漢しやすいように協力してしまっている。  
「うあ、あぁ、だめ…、だめだよ……」  
「やっぱりもう濡れてるな……」  
パンツの濡れている部分を上から指で軽く押された。  
にちゅ……と音がしたような気がした。  
「んあぁっ」  
布越しに膣口に指を埋められる。さらにクリトリスのある位置を探られる。  
彼はさっきから耳元で小声でいやらしい言葉を囁きかけてくる。  
「クリトリスもすぐ分かるくらい膨らんでる」  
「やぁ、あッ……言わ、ないでぇ……」  
「剥いてやるよ」  
シェゾの指がクリトリスの筋に添ってパンツの上から包皮をたやすく剥いた。  
「ひぁ、あ……あっ…!」  
クリトリスの核がパンツの布地に擦れる。  
すでに愛液でぬるぬるに濡れてるので痛みは感じない。  
ただ彼の指が少しでも動くたびに、ものすごい快感が襲ってくる。  
アルルはガクガクと、必死に悲鳴を押し殺した。  
 
「ひっ……ひぃん…………んぅッ」  
「もうぐちょぐちょだな…………」  
パンツの愛液の染みがどんどん広がっていく。  
(どうしよう……パンツ、こんなに、濡らしちゃって………)  
アルルは両手でスカートの裾と、自分を抱き締めてる彼の左手をぎゅっと握って震えた。  
 
「もう入れてやろうか……」  
シェゾが勃起させたペニスでアルルのお尻を服越しに突く。  
もうだめ。彼女は涙をにじませながらこくこくと頷いて屈服した。  
「じゃあ、パンツだけ脱げ……」  
アルルは靴を脱がされて、ハイソックスの素足で館内の床のカーペットに立たされた。  
そしてクロッチ部分をびちょびちょに濡らしたパンツを足から抜かれる。  
彼はそれを机に置いて、自分のズボンとパンツも腰まで下ろした。  
脚ががくがくで立ってられない彼女は机にもたれて、彼のペニスをじっと見つめる。  
はやく欲しい。それで自分を愛して欲しい。いじめて欲しい。  
「ああ…。シェゾ……」  
「アルル、いくぞ…………」  
彼がキスしながら、彼女の右足を抱えこんで開脚させた。  
性器がにちゅっと開いて、入口が少し見える。  
アルルのそこは、彼に破られた処女膜の跡はもう消えてきてるのに、  
色はいまだにバージンピンクのままで、陰唇も全く形が崩れる気配すらない。  
そんな、いつまでも可憐なままのそこに、彼のペニスの先端が当てがわれる。  
そしてゆっくりと突き入れられた。  
「んうううぅ……ッ!」  
唇を塞がれていなかったら叫んでたかもしれない。  
いつものえっちより遥かに前戯が簡略だったのに、信じられないくらい気持ちいい。  
(ボク…ボク……すごく興奮、してる……。こんな場所でえっちして、興奮してる……)  
彼のペニスが一番奥にまで届くと膣が無意識にそれを締め付けてしまう。  
「……ふぅ」  
シェゾも気持ち良さそうに吐息を漏らした。彼も興奮していた。  
 
シェゾが右手でアルルのお尻を抱いて、彼女の体を持ち上げた。  
「ひゃぁ、あっ、あ!」  
体が机から浮かされて、完全に彼に抱きかかえられる姿勢になった。  
自分の体重で、ただでさえ大きい彼のペニスがますます奥に食い込む。  
左足は彼に持ち上げられて、残った右足のつま先がぷらぷらと宙を掻いた。  
 
「やあ…、だ、めっ…ふあぁ」  
アルルは必死にシェゾにしがみつく。  
彼は軽々と彼女の体をゆさぶって、膣内のペニスを往復させた。  
膣奥の子宮口にペニスの先端がめり込んで、クリトリスが圧迫される。  
それだけでいきそうになった。  
わずかに残った理性で彼の肩の上着を噛んで、悲鳴を押し殺した。  
「あぅ…………ううぐ…………ッ!」  
 
アルルはいったけど、シェゾはまだ射精してない。  
「はー、はぁあー…はあー」  
「ふふ……」  
二人で愛し合う時はだいたいいつもそうだ。  
一度いっても、彼が射精するまで責められ続けて、何度もいかされてしまう。  
今回もそうだ。  
彼女の痙攣がおさまって、少しだけ休ませたら、彼はまた運動を再開した。  
「ふぅー、うぁ、やあッ」  
彼は腰を運動させながら、右手を器用に動かして、  
アルルの体重は腕の力で支えて、指先は自由に動かして彼女のお尻の穴をいじった。  
溢れる愛液をすくって、お尻の穴に中指を差し込んでいく。  
指が根元まで埋まると、関節を鍵型に曲げてぐりぐりと回転させる。  
「ひん…ひ!いあッ」  
全身の力が抜けても、膣と肛門の筋肉だけはぎゅっと収縮した。  
そのなかをシェゾの指とペニスが激しく動く。  
「く…………いくぞ、アルルッ」  
「はっ、は…っ、シェ……」  
シェゾが射精が近いことを伝えて、力一杯アルルを抱き締める。  
ペニスが膣内の最奥のさらに奥を目指すように深く突き入れられた瞬間、彼は射精した。  
どくん!どぷん!どくっ!  
「ふあっ、うあぁ…………ッ!!」  
「……ッ!」  
 
「…………ひどいよ、シェゾ……」  
「そうか。でも、さ」  
「でもなんなの」  
「かわいかった」  
「………バカ」  
シェゾがペニスを引き抜いた。  
そして、二人の体液にまみれて半勃ちのそれを、彼はアルルのパンツで拭いた。  
「あ、なにするの!」  
「いいから」  
さらにそれでアルルの秘唇も拭く。  
そのせいで、パンツはもう濡れてるというより二人の体液を浸したようになってしまった。  
「今日はこのままで帰ろう」  
「そんな……」  
ノーパンで帰るように命令される。  
「大丈夫だ。そばで守ってやるから」  
「やだよう……」  
「それに帰ったらもっとたくさん可愛がってやるぞ。勉強頑張ったご褒美だ」  
「……ヘンタイ」  
 
アルルがシェゾの腕にしがみついたままよたよたと歩いて帰る。  
ロビーは人通りが多くて、アルルは過剰に人目を気にした。  
誰も自分達のことなど気にしてないけど、どうしても意識してしまう。  
意識してるとそれがそのまま、さっきいかされたばかりの体をまた疼かせた。  
ノーパンのスカートの中では彼に射精された精液がとろりと垂れる。  
館内を悠々と歩きながら、シェゾが愉快そうに呟いた。  
「もう俺はお前なしじゃいられなくなったよ…」  
アルルは、それはこっちのセリフだよ、と思った。  
膣内から精液がロビーの大理石にぽとりと垂れ落ちた。  
 
おわり。  
 

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