「つ、つきあうって、なにを……」
アルルの涙ぐんだ瞳には(これ以上ひどいことをされるのか)という色がありありと浮かんでいる。
ウィッチはそれを見てにやりと笑った。
「何をされると思われます? ……まあ、排尿を見られるより恥ずかしいことはなかなか無いと思いますけど」
「! やだ、」
あからさまに揶揄う響きにアルルは羞恥で頬を染めた。
「……ねぇ、やめてよウィッチ……材料だけで十分じゃないかぁ……」
「ごちゃごちゃ言わないでくださいまし。――お付き合いしていただくと言ったでしょう?」
「そんな……ぁっ」
ぐい、とアルルのソコに入ったままのフラスコが押されて、アルルは声を上げる。
なんとかしてその異物感を解消しようとして腰を動かしても、手は鎖によって上に繋がれ、足は広げたままで固定されている――絶体絶命ということばでは表せないほど、絶体絶命だった。
「………あらアルルさん? なかなか良い声お出しになるんじゃありませんの」
「そんなのよくわかんない……ぁ、よ、ぁぁあ、ひぃっ」
くちゅくちゅ、ぐちゅ……ウィッチが不規則に前後させるフラスコの動きにアルルはただ無防備に声を上げることしかできない。
「あらあら、感じやすいんですのね。……じゃあどうしましょう、少し申し訳ありませんわ」
「……………なんの、はなし」
「簡単なことですわ」
実験台になっていただきたいだけですの、とウィッチは邪悪に微笑み、横に置いてあった瓶を手にする。中にあるとろとろとしたピンク色の液はアルルの背中に怖気を走らせるのに充分だった。
「私が皆さんに頼まれて薬を作っていることはご存じでしょう?」
ウィッチの右手のひとさしゆびが瓶の中に入っていき、中で回してまた引き抜く。ピンク色が絡みついた指をアルルの眼前にちらつかせた。
「効果を確かめたいんですの――この、媚薬の」