「ん…ふぅっ…」 「ん…んん…」
広く静かな教室に二人の少女の囀り声が響く。
少女達は互いに抱き合い、互いの唇を合わせ、互いの舌を絡め合う。
そして金色の髪の少女は、赤い髪の少女のスカートの中に手を入れる。
その瞬間だった。
赤い髪の少女は金色の髪の少女を軽く突き飛ばすと、苛立つように叫ぶ。
「だからぁ、トーナメントに遅れるって言ってるじゃないのぉ!」
だが、突き飛ばされた金色の髪の少女は、臆することなく軽く言い返す。
「そんなもの、いつでも受けられるわけですから心配に値するわけではございませんこと?」
「でも…」
「それに…」
金色の髪の少女は赤い髪の少女に近づき、彼女の右ほほを軽く舐める。
そして、意地悪っぽく軽く笑みを浮かべてこう囁いた。
「私をこういう風にさせたのはあなたでしてよ、ルキアさん?」
「うう…」
赤い髪の少女―ルキアは顔に後悔の表情を浮かべた。
2ヶ月前―あの時は軽い遊びのつもりだった。
昼での女子生徒同士での雑談でのこと、いつの間にやらお互いの胸の大きさについてテーマが移ってしまった。
とりわけ、制服の上からでもハッキリと分かるような巨乳の持ち主であるルキアに話が集中した。
ルキアが話を逸らせようと、輪の中にいた金色の髪の少女―シャロンの背後に回り、
お世辞にも大きいとは言えない彼女の胸を軽く揉んだ。
「ほらほらー、シャロンの胸ってけっこう小さいよー」
「ちょ、ちょっと、何をなさるの、ルキアさん!?」
そのシャロンの狼狽ぶりに、悪戯心が芽生えたルキアはつい揉む力を強くしてしまった。
「ひゃん!?」
そのシャロンの甲高い声に驚いたルキアは彼女の胸から手を離した。
その場に居合わせた他の女子生徒もその光景に呆然としていた。
それがケチの付き始めだった。
その夜、ルキアはベッドに入ろうとしたとき、部屋のドアを叩く音を聞いた。
「誰かしら…」
ルキアがドアを開けると、そこには夜にも関わらず制服姿の少女が立っていた。
「シャ、シャロン!?」
級友の突然の来訪に驚くルキア。
それに対し、シャロンは落ち着き払った表情でこう言った。
「ルキアさん、ちょっと話がありますの。よろしいかしら?」
もしかしてあの昼のことについてではないのか。
それでもルキアは来客をそのまま立たせておくわけにはいかず、部屋に入れようとした。
「きゃっ!?」
シャロンはルキアの身体に抱きつき、そのまま押し倒していた。
そしてのしかかるような体勢になると、唇でルキアの唇を塞ぐ。
「んっ!?ん、ん、んぶぅ〜!」
シャロンの突然の行動にルキアは目を白黒させ、こもった叫びをあげた。
「はぁっ…」
シャロンは唇を離す。互い唇の間には唾液の橋が繋がっていた。
「どうして…さっきのこと怒ってるの?」 「それは違いますわ」
シャロンは立ちあがると、制服のスカートをたくし上げた。
「!」ルキアは彼女のスカートの中身に驚いた。
シャロンは下着を付けていなかった。しかも、わずかに毛の生えた股間から雫が流れており、
その雫は太股までつたっていた。それでも表情は落ち着いていた。
「わかります?」 「わかるわけないでしょ、そんなの!」
「あなたに胸を揉まれてから…ここが熱くなってしまいましたの」 「それで?」
「そのおかげでトーナメントも予習も散々でしたわ。ですから…」 「だから?」
「その責任を取って頂けないかしら?」 「ど、どうやってすればいいのよ…」
「簡単なことでしてよ」
と、シャロンはルキアの身体をまたぐように膝立ちになり、愛液で濡れた股間を彼女の顔に近づけた。
「私のここを…舐めてくださらないかしら?」 「!!?」
ルキアは混乱した。まさか「ここを舐めて」というのは、まさか…。だが、すぐに彼女を混乱の渦から引き戻すような声が部屋に響く。
「返事は!?」
それはわが子のいたずらを注意する母親を思わせるような口調だった。
「…はい。」
ルキアは跪いた体勢でシャロンのクリトリスに口付けをすると、花園に舌を這わせる。
「素敵…」
シャロンはその未知の感触に感動するかのように艶やかな声を漏らす。
「いいですわ…この感じ…ダメ…」
ルキアは愛撫を続けながら目線を上に向けると、そこには気品にあふれた少女の面影は
そこにはなく、悦楽の虜となった女の顔がそこにはあった。
「ああ…もう…耐えられませんわ…」
と、シャロンは両手でルキアの頭をつかむとそのまま下半身に押し付ける。
「もがっ!?」
さらに両の太股で暴れるルキアの頭を挟む。
「ん…はぁ…やはぁ…!!」
シャロンの中で「何か」が弾けた。その「何か」は彼女の息遣いを荒くし、そして全身を痙攣させた。
ルキアは抑えが弱まったのを確認するとシャロンから離れ、唾液と愛液、小便にまみれた口を寝間着の
裾で拭い、怒りと軽蔑のまなざしでシャロンをじっと見つめた。
「何すんのよぉ…」
しかし、シャロンは気に留めるまでもなくルキアに近寄ると、寝間着を脱がし始めた。
「次は、ルキアさんの番ですわ」
同性の前とはいえ、ルキアは他人に裸を晒すのはいい気分ではなった。
胸と下半身を両手で必死に隠すルキアに、シャロンは優しく耳元で囁く。
「もっと、私に見せて頂けないかしら?」
胸を隠している左手をずらした拍子にルキアの乳がぷるん、と揺れた。
その2つの乳の大きさ、形、色は男女関係なく誰もが吸い寄せられるような魅力を持っていた。
「素敵…」
シャロンは左の乳首にかぶりつくと同時に右手で右の乳の愛撫を始めた。
「ん…ふぅん…」
ルキアはその心地よい刺激につい声をあげる。
「もっと聞かせて…」
シャロンは愛撫を止めるどころか、徐々に力を強くする。
「やだぁ…もう…」
涙目になり、口元からだらしなく涎を垂らすルキア。
シャロンは乳首から鎖骨、首筋、口元に舌を這わせ、彼女の口から流れる涎を掬った。
その時、ルキアが内股の状態で両の太股を擦り合わせていることに気付いた。
「イキたいの?」
ルキアは驚いた。まさかお嬢様育ちの彼女の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
だが、身体の内側から起こる衝動を抑えきることができず、つい首を縦に振ってしまった。
シャロンはそのサインを受け取ると、右手の人差し指と中指をルキアの秘裂に潜りこませた。
「いやぁっ!!」
ルキアは全身を激しく震わせ、それが終わると身体をシャロンに預けた。
「はぁはぁ…はぁ…」
シャロンはぐったりとしたルキアに軽くおやすみのキスをし、毛布を掛けた。
それ以来、シャロンは毎日のようにルキアの身体を求めるようになった。
ある日は全身を舐めまわされ、またある日は互いの性器を擦り合わされ、
先月はとうとうお互いの処女を散らす羽目になった。
つい最近では、お尻の穴まで舐められてしまった。
そんなシャロンにルキアは最初は疎ましく感じていたが、最近はどうでも良くなっていた。
しかし、この日はルキアにとって重要な日であった。
中級魔術師への昇格をかけたトーナメントが行われるからだ。
「もう遅れるから、じゃあねっ!」
とルキアは駆け足で教室から出ていった。
「まったく…」
シャロンは不満を漏らしつつ制服の乱れを整える。
その時、自分しかいないはずの教室のどこかから、何かが床に落ちた音を聞いた。
「ん?」
周辺を見回したシャロンは教室から去っていく人影を見た。
「誰!?」
彼女が見たのは、慌てて走り去っていく女子生徒の後ろ姿であった。この距離では追いつけそうもない。
しかし、シャロンは笑みを浮かべこう呟いた。
「楽しくなりそうね…」