マジックアカデミー校舎にて。
夕刻の下校もそろそろといった時間であったが、今日は大会の為に多くの生徒が教室に残って語りあっていた。
今日の大会はアニメ&ゲームの「ガ●ダム」杯。
ありとあらゆるガン●ムの問題が出題され、その知識を競いあった。
ちなみに優勝はぶっちぎりでセリオス。
穴が無かったのが勝因であろうか。
続いてレオン・ルキア・ラスク・シャロン・サンダースと続く。
一概に言うと男子勢が圧倒的であった。
反対に順位が壊滅的だったのが女子勢。
…とは言え合格点は超えているので問題は無いが。
そんな中、これまたぶっちぎりで最下位を取った男がいた。
その名はタイガ。
今日の大会全てで一回戦落ちと言うのだから無理もないが。
…そして当然というか何と言うか、本日の話題の中心は彼であった。
まぁ、サラシモノと言った方が近いが。
「どうやったらそんなに間違えられるんだ?」
セリオスが聞いた。
「てか、お前予習してんの?」
レオンも続く。
「…いやーそれがな?、昨日阪神巨人戦やっててなー…」
当のタイガは悪びれる様子もない。
「だが昨日の試合は早く終わったではないか、阪神の勝ちでな」
こめかみに青筋を立てながらサンダース。
どうやら彼は巨人ファンの様だ。
「その後は録画してたアニメ見てたんや、アニメ&ゲームの大会ってのは覚えてたんやけど」
「何のアニメですか?」
クララが眼鏡を上げて聞く。
「言わん。言うたら絶対お前らヒクしな」
「教えてよ〜タイガ兄ちゃん〜」
アロエとラスクが声を揃えて聞いてくる(ラスクは猫を被っているが)
「…●が望む永遠」
…一同沈黙。
「まずさぁ〜、タイガは●ンダムのどれかでも見た事あるの?」
ユリが小馬鹿にしたように聞く。
「あるに決まっとるやん!このタイガ様を見くびったらアカンで」
「…へえ…で…何を…見たの…」
とマラリヤ。
「お前ら、聞いて驚くんやないで!ガンダ● SEED ASTRAYや!」
「…その他は?」
拳を震わせながらルキア。
「知らん。見てへんもん。」
右手を挙げて机に乗りポーズをキメているタイガとは対照的に黙りこくる一同。
徐々に怒りのボルテージが上がっていく。
「…そんなお前のせいでな」
「アタシ達は寮別対抗戦でぇ」
「最下位になっちゃったんだからぁ!」
「…マロン教官から直々に罰が下るそうでな」
「また連帯責任で全員で〜」
「マロン先生の実験台になるのよ!」
「…タイガ…」
「お前一人のせいでなぁ!」
全員が声を揃えて叫ぶ。
「どうしてくれるん(だよ)ですか!」
…もはや宗教裁判である。