バスルームにて。  
   
 「あー、終わった終わった!」  
 自分の部屋に入るなり、教科書と筆記用具を放り出してベッドに仰向けになった恋人に、  
思わず笑みが洩れた。彼の隣に座って額を軽くこづく。  
 「殆ど寝てたくせにー。まるで真面目に授業受けてたみたいじゃない」  
 「そう、ちゃんと睡眠学習してたぜ」  
 あはは、と笑うとレオンの腕が伸びてきて腰のあたりを掴まれ、ゆっくり引き寄せられた。そのまま私が彼の上になる。  
 「あたし、重いから…」  
 「そんなことないって。今さら何言ってんだよ」  
 「…ん」  
 抱き締められてそのままねっとりと口付けられる。目を閉じると、感じるのは唇の感触だけになる。暫く甘い味を愉しんでいると、彼の舌が差し出されてきた。自分も舌を出して受け入れると、体がぴくりと震えた。  
 「んー…。はぅ…」  
 夢中で彼の舌を貪っていると、服の上から胸を触られた。徐々に力がこもってくる愛撫に思わず高い声が出た。  
 「んっ!レオ…」  
 歯と歯がぶつかって軽く音を立てる。レオンが制服のリボンを解き始めたので、慌てて唇を離した。  
 
「待って。シャワー、浴びてくるから」  
 「いいよ、そのままで…」  
 そこまで言うとレオンは私の顔をじっと見つめてきた。  
 「…そうだ」  
 何か思いついたように、レオンの顔に笑みが広がっていく。  
 「な、何?」  
 「風呂でエッチしようぜ♪」  
 …ええっ!?  
 思いもよらぬ言葉に、少なからず動揺した。たまに突拍子もないことを言うけれど、まさかそんなことを言うなんて。  
 付き合う前からずっと好きだったけれど、知らない一面も沢山あった。付き合って呆れるような彼の性格もいっぱい感じてきたけど、(それでも好きという気持ちはこれからも変わらないだろうけれど)それでも今の一言は予想もしていなかった。  
 「普通にベッドでしようよ、ね?」  
 「新鮮でいいじゃん!ほら、いこっ!」  
 必死の抵抗も虚しく、腕を掴まれてバスルームに連れていかれる。  
 「レオンー…」  
 
 「ほら、ジタバタしない。ここまできたらやっちゃおうぜ?」  
 「もう、馬鹿ぁ!」  
 なんとか逃れようと必死に抗っていると、首筋に彼の指先が触れた。次いで唇が触れて忙しなく動き回る。温かい感触が首から耳に伝わる。体中から力が抜けていき、私はそのままへたり込んでしまった。  
 「ふぁ…。レ、レオン…」  
 「ルキアめちゃ可愛い。な、一緒に気持ちよくなろ」  
 服を脱がせ始めたレオンに抵抗する術もなく、ルキアはされるがままに座り込んでいた。先刻はあれほど拒んだのに、これから彼に愛されるという期待に、どんどん気持ちは高ぶっていった。  
 私の服を全て脱がすと、彼も自分の制服を取り払って何も纏わない姿になった。  
 「いつ見ても綺麗な体してるな。…立てる?」  
 差し出された手を取って立ち上がった。軽く唇を合わせると、レオンと共にゆっくりとバスルームの中に入った。  
 
 レオンがシャワーのノズルを捻る。温水が吹きだし、私の体を流してくれる。  
 「ルキア」  
 そっと口付けられ、シャワーの音が止まる。彼の手が胸に触れたかと思うと、ゆっくりと揉みしだかれる。  
 「ん…っ。はぁ…」  
 「…柔らかい。俺、ルキアのおっぱい大好きだ」  
 「む、無駄に大きいだけ、だよぉ…。あんっ」  
 「そんなこと言うなよ。ほんとに綺麗だよ」  
 レオンはいつも私の体を綺麗だと言ってくれる。自分では、目立ちすぎてあまり好きとは言えないけれど、彼に言って貰えるととても  
嬉しい。  
 彼が胸に顔を寄せてくる。乳首を弄ばれて、声にならない声が口から零れ落ちる。レオンの舌が器用に動き回り、ルキアの敏感な所  
を刺激していく。  
 「ひあっ!か、感じちゃう、よぉ…あ、あぁっ…!」  
 「いっぱい感じてくれよ。ルキアの可愛い声、沢山聞きたいから」  
 ベッドで体を重ねるより、声が響き渡る。その恥辱さがルキアの快感をさらに誘う。  
 硬く立ち上がった乳首をレオンは更に指で愛してくる。次第に彼の手がお臍のあたりまで伸びてきて、ルキアの体に火を点けてゆく。犯罪とも言えそうな彼の行為に、もう飾った言葉は出てこなかった。  
 「あっ、あぁ…。レオン…すごく、気持ちいい…」  
 「ほんと?ルキアが感じてくれると、俺はそれが一番嬉しい」  
 そう言ってニコッと微笑むと、私の両脚を広げようとした。私は反射的にそれを押し止めた。  
 
 「待って、レオン」  
 「どうしたの?」   
 恥ずかしかったけれど、勇気を振り絞って言った。  
 「あたしも、レオンを気持ちよくさせてあげるから。…ここ、座って」  
 「いいのか?ルキア」  
 ゆっくり頷くと、自分の乳房で彼のものをそっと包み込んだ。既に硬く大きく膨張したそれに、ルキアは少しドキドキした。彼を自分の中で受け入れることは何度もあるけれど、こうして直に触れたのは初めてだった。思ったよりも熱くて、そして波打っている。  
 ぴったりと乳房をあてがってゆっくりと動かした。見上げると、レオンは何とも言い表し難い表情を浮かべ、こちらを見ていた。髪に彼の手が触れる。  
 「ル、ルキア…。めちゃくちゃ気持ちいい…」  
 「ほ、ほんと…?」  
 「…あぁ。な、もっと激しくして」  
 言われたとおり速く小刻みに乳房を動かす。次第に荒くなっていく彼の呼吸に、感じているのかなと思った。  
 …そうだ。  
 ふと思いたって彼のものを口に含んだ。舌を使って丁寧に舐め回すと、レオンが今までになく悶えた。  
 「くはっ…!ルキアっ!それ、すごくいいっ…!」  
 「んくぅ…。ほ、本当…?」  
 「あぁ…!くぅっ、ルキア、好きだっ…!」  
 がくがくと震え始めた彼に合わせて、乳房と口の動きを更に激しくした。レオンが喜んでくれるのなら、何だってしてあげたい。口を狭くすぼめて、強くしゃぶりついた。  
 「うわっ、ルキア…!」  
 「んぅぅ…。はぁ、はぁ…」  
 「やばっ…!俺、いきそうっ…!」  
 「うん、出して!レオンの、いっぱいちょうだいっ…!」  
 「ああっ!ル、ルキアっ!」  
 彼の叫び声と同時に、口の中に次から次へと匂いの強い液体が入り込んできた。それを1滴残さず、私は飲み込んだ。  
 …これが、彼の味。  
 
 「…ごめんな。いっぱい出しちゃって。口、濯ぎなよ」   
 レオンが荒い息をつきながら言う。絶頂に上り詰めたのにも関わらず、自分を気遣ってくれるのが嬉しい。   
 「…ありがと。ね、レオンの顔可愛かったよ」  
 からかい交じりに言うとすぐに彼は噛み付いてきた。  
 「…うるさいな。ルキアと一緒にいく時と変わんないぞ」  
 「あはは。レオン、照れてるでしょ」  
 そこまで言うと、肩に手をかけられ、強引に押し倒された。  
 「今度は、俺が攻める番」  
 「ちょっ…レオン…」  
 抵抗するべくもなく、脚を大きく広げられる。前戯で愛された体は素直で、そこは充分に潤っていた。レオンは成熟した密壷にゆっくり  
と指を差し入れると、上へ下へとこねくり回した。刺激的すぎるその行為に、腰が跳ねた。  
 「あふぅっ!ひゃっ…!」  
 「敏感だなぁ、ルキアは。な、ここはどう?」  
 え、と答える間もなく、一番敏感な蕾をそっと舐め回されて体中が震えた。優しく続くその愛撫に、ルキアは狂ったように叫んだ。  
 「ああんっ…!そ、そこは…だめぇっ!んあっ…」  
 「可愛いな、ルキア。俺、もう勃ってきちゃった」  
 またくちゅりと、潤った秘所に指が入り込んでくる。外からはまた乳房を揉みしだかれ、意識を失いそうだった。淡々と続くその作業に、私は待ちきれなかった。  
 「ねぇ、レオン…。欲しいよぉ…」  
 
 哀願すると、軽くキスされ、OKのサインを貰う。  
 自ら脚を開いて彼を導くと、彼のものがゆっくりと押し入ってきた。その間にも込み上げてくる快感にルキアは目を瞑って堪えた。  
 「ルキアの中、あったかいな」  
 「だ、だってぇ…。あぁっ!」  
 早急に突き上げられ、待ち望んでいたその感覚にルキアは喘いだ。自分の中で、レオンが動いているのがはっきりと伝わってくる。  
 「レ、レオン…あっ、あんっ、あんっ!」  
 「ルキア、俺も気持ちいいよ…。くぅ…」  
 「う…あぁ…っ。ああぁ…」  
 抑えようもなく、口から甘い言葉が飛び出す。レオンの全てを受け入れたくて、夢中で彼を抱き締めた。  
 「はあ、はあ…」  
 「んうっ…!レオン!レオン…!」  
 暫くすると、片方の脚を持ち上げられ、お尻を引き寄せられる。身を任せるままに、今度はレオンがルキアを後ろから突く形になった。  
 腰を掴まれ、思い切り突き上げられた。その深すぎる快感に体が壊れてしまいそうだった。  
 
 「ふああっ!あっ、あっ…!」   
 結合部から耳障りな音が聞こえる。バスルームでその音はさらに恥ずかしく響き渡り、2人の呼吸と混じり合う。もうどんなに汚れたっていい。レオンの全てが欲しかった。  
 「くっ…!ルキアっ…!」  
 「あうっ…!レオン…!もっと、欲しいよぉ…」  
 「あぁ、いくぞ…!」  
 「あ、あああっ!いい!いい、よぉ!」  
 激しすぎるレオンの攻撃に体中が震える。もはや体のコントロールは失われ、暴走していくのが自分でもわかった。もう認識出来るのは自分の中で蠢く彼の感触だけ。  
 「あっ、あっ、あぁ!ん…んぅ!」  
 「ル、ルキアっ…!俺、そろそろ限界、かも…!」  
 「うんっ、あ、あたしも…!ああっ…!」  
 「くっ…。で、出るっ…!」  
 「あああぁ!い、いっちゃうよぉ!レオンっ!」  
 「う、くぅっ!」  
 「ひっ!あああああっ!」  
 絶叫と共に2人はその場にずるりと倒れ込んだ。ルキアの目から次々と涙が零れ落ちる。  
 そっとレオンが抱き締めてくれる。ルキアも抱きついてレオンに口付けた。  
 唇が離れると、彼は悪戯な笑みを浮かべて私を見ていた。  
 「な、ベッド行って2回戦目やらない?」  
 …本当に、この男は。  
 「…しょうがないなぁ」  
 そんなことを思いながらも、私は笑って返事をした。  
 
 

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