本日最後の授業(男子は体育、女子は保険(原形を留めないほどの骨折の応急手当))が終わり、放課後。
「ラスク君、喉渇いてない?ジュースあるわよ」
「あ、マラリヤさん。むぅ……」
「なによ、その疑いの目は」
なにしろマラリヤには前科があった。
彼女からもらった物(たぶん魔法薬の類)によりある者は性転換してしまったが元が元だけに気づいてもらえないまま生活することになったりまたある者は乳房が肥大したがアイデンティティーがなくなったと言われたために半月ほどアカデミーに来なくなったりしたのだ。
ラスクが疑ってかかるのも無理はない。
「だって今までに…」
「今度のは大丈夫よ!!確かに量が多いと生きとし生けるモノ全てを性欲の対象としてしまう危険性を孕んだ媚薬だけど……、あ!!」
「そんなのいらないよ―!!」
「行っちゃった……。また失敗ね」
変な事を口走ってしまった。コップに一杯じゃひとりの人間に恋心を抱くようになるのが限界なのに…
「ふふ、恋ぐらい薬に頼っちゃ駄目ってことね…」
「うーん、初々しいわねぇ」
「アメリア先生。双眼鏡覗いてなにやってるんですか?」
「ば、バードウォッチングを…」
なんかスマン