すっかり日も暮れ、皆は寮での自由時間となっているころ。  
明日のトーナメント(ガンダムオンリーアニメ&ゲーム杯)の追い込みをしているラスクの部屋にて。  
 
ノックの音。  
「あれ、誰かなぁ?今開けるよー」  
マラリヤだった。  
「ラスク君、今日はスープ作ってみたの」  
「ドーピングコンソメスープ!?」  
マラリヤがいきなり上半身だけムキムキになったり、ありあまるパワーで人ひとりをねじ伏せたり(例によってセリオスを)するのを容易に想像できたのはおかしいやら恐ろしいやら……  
「私だって薬以外のモノを作る事だってあるわ。失礼ね」  
「あうう、ごめんなさい」  
「まあいいわ。飲んでみて」  
「う、うん」  
ラスクはマラリヤから渡されたマグカップのとろりとした液体を口に含んだ。  
香辛料のスパイシーな刺激とそれを打ち消すような強烈な甘さが口の中に広がった。  
ん?甘さ?  
「なにこれ!すごく甘いよ!?」  
「隠し味にチョコレートを入れてみたのよ。ラスク君好きでしょうチョコレート」  
「入れ過ぎだよこれは」  
 
その後、マラリヤはカイルに料理のコーチを頼んだが、アカデミー内でふたりの関係が噂され、マラリヤの言う『目標』からかなり遠ざかったという。  
 
ごめんなさい。  
 

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