昼休みの学食兼購買部にて。
「チョココロネ一個、いや二個!!」
「コッペパンを要求する!!」
「肉まん五個よこすアル!」
「ディバイディングフランスパーン!!」
昼休み、飢えた生徒が購買に集う時。そこは戦場となる。
アカデミーには学食が一応あるがメニューはあまり多くなく割高なため、バリエーション豊富で安価な購買のパンを求める生徒は少なくない。
比率にすると購買のパン3:学食4:持ち込み弁当その他3、となる。どうでもいいことだが。
そして購買のパンは種類こそ多いがそれぞれの数が少なく、のんびりと人が少なくなるのを待っていたら好みのパンはなかった。なんて事もよくある。
そんな騒ぎを横に、丸テーブルを囲んでクララルキアマラリヤ。
「相変わらず凄いわね」
とルキア。
「ところで、ディバイディングフランスパンっていったい何なのでしょう?」
紅茶にミルクを混ぜながらクララ。
「爆熱ゴッドカレーパンみたいなものよ。いろいろな意味で。」
何か意味ありげな言葉を放ち、別ルートで買ったサンドイッチに塩を追加しながらマラリヤ。
「まぁそれはいいとして。マラリヤ、ひとつ訊きたい事があるの」
パンについて熱く語っていた作者の立場は!?続く。
「何?私が答えられる範囲でならいいけど」
不思議そうな顔をしながらマラリヤは返事する。
「前に……カイルと噂になった時に目標が遠ざかったとか言っていたよね。その目標っていったい何?」
短刀直入とはこの事か。ずいっと確信に迫ろうとするルキア。
「あ…それは……」
急に顔が赤くなるマラリヤ。
「顔が赤く!と言うことは恋なのね。で、誰と?どこまで?」
ルキアさんテンション上がり過ぎ。落ち着いて。
「私も……少し興味があります」
ブルータス、お前もか。
「……、わかったわ。答えましょう」
観念するの早すぎない?マラリヤさん。
「相手は……ラスク君よ」
さっきとはうってかわってシリアスモードのマラリヤ。
「ラスク君!?」
ラスクと言えばたしか一期と二期のショタ担当のあの男。いや、三期四期でもショタ担当は変わり無いけど。
「私は、ラスク君に……私の事を……」
『……ごくり』
「お姉ちゃんって呼んで欲しいのよ。……あら。なんでみんなひっくり返っているわけ?」
「アメリア先生。なんでずっこけているのですか?しかも双眼鏡持ちながら」