『コイビト』  
   
 薬草の事典から目を離して、そっと目の前にいるマラリヤを盗み見た。相変わらず彼女は物憂げな瞳を、僕と同じ事典に通して羊皮紙に何やら書き込んでいる。  
 いつもと同じように、一日の授業を終えたら、彼女か自分の寮の部屋で、一緒に復習をするというのが日課になっていた。マラリヤは成績は校内トップクラスであり、(自分自身もその中に入ってるつもりだ)彼女といるととても勉強になる。  
 告白したのは僕からだった。いつも放課後に化学室で実験をしているマラリヤに思い切って伝えた。彼女は事も無げに、私でよければ、と返事をくれ、その日からマラリヤは僕の恋人になった。その日の嬉しさを、今でもよく覚えている。  
 …けれど、最近悩みがある。  
 以前からずっと思っていたのだけれど、彼女は自分の感情をあまり表に出そうとしないのだ。告白も、初めてのキスも、セックスも、全部僕から。マラリヤは文句も何も言わずいつも僕の事を受け入れてくれた。  
 そんな彼女の、本当の気持ちがわからない。嫌々なのか、それとも嬉しいのか。マラリヤの気持ちが知りたい。  
 「…どうしたの?さっきから…」  
 余程長く彼女の事を見ていたらしく、顔をこちらに向けた。柄にもなく彼女の視線に慌ててしまった。  
 「…その」  
 今なら聞ける。でも、マラリヤの答えによってはこの恋が終わってしまうかもしれない。それは、絶対に嫌だ。  
 しかしマラリヤは僕の事をどう思っているのか。それが今一番知りたい。彼女の髪と同じ鮮やかな紫の瞳を見つめて、切り出した。  
 「マラリヤは僕の事をどう思ってるのかな、って…」  
 「どう、って…」  
 マラリヤは困ったように首を傾げる。  
 「僕は、マラリヤから『好き』って言われたこと、一度もない。何かするにも、全部僕の方から。…マラリヤ、何も言わないから、不安で…。無理してるんじゃないかって…」  
 マラリヤは、つと下を向いた。その顔がわずかに紅潮しているように見える。  
 ぽっかりと何分か空白の時間があった。その時間が長く長く感じた。しばらくすると、マラリヤが漸く重い口を開いた。  
 
 「…ごめんなさい。私、あの…く、口下手、だから…」  
 「…え?」  
 思わぬ返事に驚いた。それは、もともと口数は多くない人だと思っていたけれど。いつもあまり喋らない彼女は、自分にとってクールで冷静という印象が強かった。  
 「…セリオスから告白された時…すごく嬉しかったの。私…前の学校でも…殆ど誰とも喋らなかったから…いつも1人でいたの。でも…セリオスは私に話しかけてくれて…」  
 ふつふつとマラリヤが語り出す。僕はその言葉を聞き漏らすまいと耳を傾けた。彼女がこんなに話してくれた事だって、今までにそうなかったから。  
 「…付き合ってからも…ますますあなたに惹かれていったわ。…初めてのキスも凄く嬉しかった。…その、エッチの…ほうも」  
 「マラリヤ…」  
 「でも…恥ずかしくて…自分で素直になれなかったの…。セリオスはいつも私のことを愛してくれた。…私は、それに甘えてた」  
 ごめんなさい、とマラリヤはまた顔を俯ける。僕は机越しに、彼女の流れるような紫色の髪を撫でた。体中に安堵感と嬉しさがどんどん広がってゆく。  
 「…良かった。僕の独り善がりかもしれないって、不安だったんだ。でも、もう安心したよ」  
 「セリオス…」  
 マラリヤと目が合った。彼女はゆっくりと瞳を閉じて、少し上を向いた。僕はその薄紅の美しい唇に、自分の唇を重ねる。マラリヤの唇はいつもとても温かい。触れる度に何度も癒されるのを感じる。  
 そっと唇を離して向かいの彼女の隣に腰を降ろす。再び口付けて抱き寄せる。彼女の腕が首に廻ってきたのを感じた。ふわりと甘い香りが鼻を擽る。  
 しばらくして、僕は舌をマラリヤの口内に差し込んだ。彼女の舌と自分のとを絡ませ、夢中になって貪った。歯、上顎と舐めあげると、次第にマラリヤの吐息が甘みを帯びていった。  
 「ん…んん…はぁ…」  
 唇を離すと、微睡んだような目でマラリヤが僕のことを見つめていた。  
 「セリオス…。好きよ…。愛してる…」  
 「…!」  
 その言葉に、涙が零れ落ちた。瞬間マラリヤは驚いた顔をしたが、唇をあてて涙を拭い取ってくれた。  
 「…本当に、ごめんなさい…」   
 「ううん。いいんだ。…僕も好きだよ、マラリヤ」  
 
 彼女の手にはめている薄紫の手袋と、羽織っているカーディガンを剥ぎ取った。これはマラリヤの前の学校の制服。彼女はこっちのほうがアカデミーの制服より落ち着くらしい。  
 薄手の制服の上から胸に触れ、額にキスした。マラリヤの甘い声に、下半身が膨張していく。もう理性を保つことはできなかった。  
 耳殻を丁寧に愛撫して息を吹きかけると、マラリヤは消え入りそうな美しい声をあげた。  
 「あぁ…ん」  
 声を堪えようとしているのか、マラリヤは顔をしかめて唇を閉じた。そんな彼女を見てそっと耳打ちする。  
 「…マラリヤ、我慢しないで。声、沢山聞かせて」   
 「はい…」  
 頬を染めながら、マラリヤは妖しげな表情で応える。そんな顔はどこまでも愛おしく、更に火をつけるには充分だった。  
 制服の下からゆっくりと手を這わせ、今度は直にマラリヤの乳房に触れた。彼女のそれはとても形が良い。触れるととても柔らかく、僕はマラリヤの乳房を強く揉んだ。彼女もそこは敏感らしく、唇から甘い声が零れる。  
 「ふぁ…。あっ、あぁっ…」  
 「マラリヤ、感じてるんだね」  
 そう言って彼女の乳首を愛撫する。その言葉がマラリヤの恥辱心を誘ったようだった。  
 「くふっ…!そんな…、あんっ…。あっ、あん!」  
 同時に首筋に舌を這わせると、マラリヤが高い声を発した。自分の愛撫で感じてくれている彼女が酷く嬉しかった。堪らなくなって、彼女の纏っていた上半身の制服も取り払った。マラリヤの美麗な乳房が姿を見せ、小さく揺れた。  
 夢中でマラリヤのそれにしゃぶりつくと、舌で彼女の胸を貪った。  
 「ああ…。はぁ…。んん…」  
 口の中でマラリヤの乳首は更に硬く大きく育つ。もう片方も口にくわえて、丁寧に舐め回した。  
 「セリオス…気持ちいいわ…上手ね」  
 「…マラリヤが感じやすいんだよ」  
 作業を続けると、彼女は仰け反り、大きな声をあげた。  
 「ああっ!だめぇ…!おかしく、なっちゃう…。ねぇ、セリオス…、し、下の方も…」  
 「わかったよ。脚、開いて」  
 「…はい」  
 
 彼女の手にはめている薄紫の手袋と、羽織っているカーディガンを剥ぎ取った。これはマラリヤの前の学校の制服。彼女はこっちのほうがアカデミーの制服より落ち着くらしい。  
 薄手の制服の上から胸に触れ、額にキスした。マラリヤの甘い声に、下半身が膨張していく。もう理性を保つことはできなかった。  
 耳殻を丁寧に愛撫して息を吹きかけると、マラリヤは消え入りそうな美しい声をあげた。  
 「あぁ…ん」  
 声を堪えようとしているのか、マラリヤは顔をしかめて唇を閉じた。そんな彼女を見てそっと耳打ちする。  
 「…マラリヤ、我慢しないで。声、沢山聞かせて」   
 「はい…」  
 頬を染めながら、マラリヤは妖しげな表情で応える。そんな顔はどこまでも愛おしく、更に火をつけるには充分だった。  
 制服の下からゆっくりと手を這わせ、今度は直にマラリヤの乳房に触れた。彼女のそれはとても形が良い。触れるととても柔らかく、僕はマラリヤの乳房を強く揉んだ。彼女もそこは敏感らしく、唇から甘い声が零れる。  
 「ふぁ…。あっ、あぁっ…」  
 「マラリヤ、感じてるんだね」  
 そう言って彼女の乳首を愛撫する。その言葉がマラリヤの恥辱心を誘ったようだった。  
 「くふっ…!そんな…、あんっ…。あっ、あん!」  
 同時に首筋に舌を這わせると、マラリヤが高い声を発した。自分の愛撫で感じてくれている彼女が酷く嬉しかった。堪らなくなって、彼女の纏っていた上半身の制服も取り払った。マラリヤの美麗な乳房が姿を見せ、小さく揺れた。  
 夢中でマラリヤのそれにしゃぶりつくと、舌で彼女の胸を貪った。  
 「ああ…。はぁ…。んん…」  
 口の中でマラリヤの乳首は更に硬く大きく育つ。もう片方も口にくわえて、丁寧に舐め回した。  
 「セリオス…気持ちいいわ…上手ね」  
 「…マラリヤが感じやすいんだよ」  
 作業を続けると、彼女は仰け反り、大きな声をあげた。  
 「ああっ!だめぇ…!おかしく、なっちゃう…。ねぇ、セリオス…、し、下の方も…」  
 「わかったよ。脚、開いて」  
 「…はい」  
 
 彼女の手にはめている薄紫の手袋と、羽織っているカーディガンを剥ぎ取った。これはマラリヤの前の学校の制服。彼女はこっちのほうがアカデミーの制服より落ち着くらしい。  
 薄手の制服の上から胸に触れ、額にキスした。マラリヤの甘い声に、下半身が膨張していく。もう理性を保つことはできなかった。  
 耳殻を丁寧に愛撫して息を吹きかけると、マラリヤは消え入りそうな美しい声をあげた。  
 「あぁ…ん」  
 声を堪えようとしているのか、マラリヤは顔をしかめて唇を閉じた。そんな彼女を見てそっと耳打ちする。  
 「…マラリヤ、我慢しないで。声、沢山聞かせて」   
 「はい…」  
 頬を染めながら、マラリヤは妖しげな表情で応える。そんな顔はどこまでも愛おしく、更に火をつけるには充分だった。  
 制服の下からゆっくりと手を這わせ、今度は直にマラリヤの乳房に触れた。彼女のそれはとても形が良い。触れるととても柔らかく、僕はマラリヤの乳房を強く揉んだ。彼女もそこは敏感らしく、唇から甘い声が零れる。  
 「ふぁ…。あっ、あぁっ…」  
 「マラリヤ、感じてるんだね」  
 そう言って彼女の乳首を愛撫する。その言葉がマラリヤの恥辱心を誘ったようだった。  
 
「くふっ…!そんな…、あんっ…。あっ、あん!」  
 同時に首筋に舌を這わせると、マラリヤが高い声を発した。自分の愛撫で感じてくれている彼女が酷く嬉しかった。堪らなくなって、彼女の纏っていた上半身の制服も取り払った。マラリヤの美麗な乳房が姿を見せ、小さく揺れた。  
 夢中でマラリヤのそれにしゃぶりつくと、舌で彼女の胸を貪った。  
 「ああ…。はぁ…。んん…」  
 口の中でマラリヤの乳首は更に硬く大きく育つ。もう片方も口にくわえて、丁寧に舐め回した。  
 「セリオス…気持ちいいわ…上手ね」  
 「…マラリヤが感じやすいんだよ」  
 作業を続けると、彼女は仰け反り、大きな声をあげた。  
 「ああっ!だめぇ…!おかしく、なっちゃう…。ねぇ、セリオス…、し、下の方も…」  
 「わかったよ。脚、開いて」  
 「…はい」  
 
 スカートの内部に手を忍ばせ、下着の中に手を入れた。陰毛が手に触れ、そのまま手を下の方にあてていった。そこはもう充分に潤っており、とろとろと蜜が溢れていた。  
 「マラリヤ、凄いね。沢山濡れてるよ」  
 「やっ…恥ずかしい、わ…。…あぁっ!」  
 指を彼女の秘孔に入れる。その中は想像よりもぬめっていて、温かかった。ゆっくりとかき回すと、マラリヤは自身の細くて華奢な指を自ら口に加えた。喘ぎ声を堪えるためらしい。僕はその指をそっと外し、濃厚な口付けを交わした。  
 そしてとろりと舌が絡み合う。その感触はどこまでも心地良く、ずっとこうしていたかった。  
 「マラリヤ…我慢しないで…」  
 「んぅっ!あふ…。んふぅ…」  
 指を抜くと、視界には入らなくとも指先がぐっしょりと濡れているのがわかった。その愛液を、彼女の敏感な蕾にそっとこすりつけた。  
 「んあっ!セ、セリオスぅ…。そんなこと…、あんっ!」  
 「…どう?」  
 「くぅっ…。気持ちいい…!あっ、セリオスが触ってくれると…感じるの…!」  
 いつも体を重ねる時よりも淫らなマラリヤに僕の本能は大きく動かされた。靴下と下着を脱がせると、彼女もそれを察したのかズボンとパンツを脱がせてくれた。先ほどから膨張していたそれはマラリヤの目前に姿を現す。  
 「マラリヤ、来て…」  
 「はい…」  
 
 見つめ合ったまま、マラリヤがゆっくりと腰を沈めてゆく。全て収まりきると、潤ったマラリヤの内壁に、いつもより強い快感を感じずにはいられなかった。  
 「はぁ…はぁ…。セ、セリオス…。いい…いいわっ!」  
 彼女の腰を掴んで、最初はゆっくりと揺さぶる。その動きに合わせてマラリヤの乳房が上下に揺れる。マラリヤも腰をくねらせ、上半身は裸、下半身はスカートのみと、あられもない格好で快感の大きさを無意識に教えてくれた。、  
 「凄い…!ねぇ、愛してるよ、マラリヤ…!」  
 そう言って彼女を強く抱いて口付けた。激しいキスの合間に、彼女の声が聞き取れた。  
 「ふぅ…。わ、私も…愛して、ます…あああっ!」  
 一層2人の呼吸は荒くなる。徐々に激しさを増していく互いの動きに、絶頂の時は近づいていった。今はもう彼女を抱いていることと、彼女から快感を与えられているだけ。  
 「ああっ!マラリヤ…!」  
 「あんっ…あんっ…あんっ…!くぅっ…!」  
 愛する人と体を重ね合う悦び。僕はこの人を好きになって本当に良かった。  
 その思いに滑車をかけるように、セリオスはマラリヤをきつく抱き締め、更に深く速くマラリヤを貫いた。  
 「ああああっ!セリオスっ!ひぁっ…!いいっ!」  
 「マラリヤの中…熱い…!はぁ、はぁ…」   
 「…ねぇ、今日は…んうっ…大丈夫だから。私の中に全部、出してっ…!」  
 「うん…!あっ、マラリヤ、出すよっ…!」  
 「ええ、全部、全部くださいっ…!ああぁっ…!」   
 「うっ、ああっ…!」  
 「い、いくぅっ…!ああああっ!」  
   
 「…うーん。やっぱりソファーはまずかったかなぁ」  
 情事を終えた後のソファーは、2人の汗や愛液やらで酷い有様だった。  
 「ごめんね、マラリヤ」  
 「…別に、謝らなくたって」  
 そう言ってマラリヤは微笑んだ。  
 「…今日は自分が変われたから」  
 その笑顔は新鮮なようで、けれどいつものマラリヤのようで…。とにかく美しかった。  
   
 これからもずっと君の傍にいられますように。  
 

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