『狂気、顔を見せる』
「あれ?ここはどこですか……?」
クララは見覚えの無いじめじめとした薄暗い部屋で目を覚ます。
彼女はここにいる理由を考えると同時に未だ完全に醒めきっていない頭で身の回りを観察してみるが、
部屋の中央におかれた今己自身が座っている木製の粗末なベッドの他には何もなかった。
改めて唯一の出口であろう重苦しい鉄の扉も調べてみたが、鍵がかかっていて開きそうにもなかった。
悪いことに、この薄暗い部屋に若干の光をもたらしている、採光窓は彼女のはるか頭上にあったので、届きそうにもない。
まさに八方塞であった。脱出を諦めたクララは再びベッドの上へと戻り、体育座りになる。
「わたし、どうなっちゃうんだろう……?」
靄のように広がる不安を身に感じつつ、どうすればいいかを『あの人』が褒めてくれた自慢のおさげを右手でいじりつつ考えたが、
何度やっても『脱出不可能』の結論しか導き出されなかった。
しまいには頭を両足の間へと埋めて、思考するのをやめた。
(お腹がすいたよぅ……)
採光窓から入ってくる光は弱弱しくなってきており、そろそろ夕刻であることを示していた。
よって目を覚ましてから何も口にしていない彼女が空腹を訴えるのも無理は無かった。
しかしその数分後状況に変化が訪れる。扉の向こう側から足音が聞こえてきたのだ。
その規則正しい足音はどんどん大きくなっており、この部屋に近づいてきていることが分かる。
クララは期待と不安が入り混じる中、じっと待ち続けた。
最終的に足音は扉の前で止まり、その音の主が鍵を鍵穴へと入れて回す音が聞こえ、扉は開いた……。
開いた扉に向こうに立っていたのは、クラスメイトのカイルであった。
カイルはいつもそうしているように、笑顔でクララのことを見ていた。
しかしながら彼女はそのいつもの笑顔にどこか不気味なものを感じざるを得なかった。
「こんばんは、クララさん。」
「こ、こんばんはカイル君……」
カイルが挨拶をしたので反射的に返してしまう。
(そうじゃなくて、カイル君に助けを求めなきゃ!)
「あの、カイル君っ!ここから……、あれ……?」
意外な光景にクララは言葉を詰まらせる。何故かカイルはくるりと後ろを向き、扉に施錠していたのだ。
これには彼女も驚かざるを得なかった。
「な、なにをしているの……?」
恐る恐るクララはカイルに訳を聞く。
「これから貴方を犯すので、逃げられないようにしているのですよ。」
「え…………?」
「もう決定事項なので諦めてください。抵抗しても構いませんが、じっとしてくれていたほうが犯りやすいので助かります。」
衝撃的な事実をカイルから聞かされた彼女は唖然として彼の顔をまじまじと見つめていた。
(こんなの嘘よッ!あの優しいカイル君がこんなことするはずないもの!きっと夢だわ!)
夢ではないことは本人が一番良く分かっていたが、なかなか受け入れることが出来なかったので、まだクララは否定しようと必死に足掻く。
「……カイル君、冗談だよね?」
「いいえ。全て本当です。もう時間がないので始めますよ。」
「やめてっ!離してっ!嫌ああああっっっっ!」
カイルはそう言い放つと彼女を乱暴にベッドへと押し倒し、馬乗りになった。
まずカイルはクララの上着とシャツを外見からは想像出来ない凄まじい力で上着とシャツを剥ぐ。
ボタンは床に飛び、破れた布切れは宙を舞う。
彼女も抵抗したが、所詮女の力では男の力に敵うはずがなく、あっという間に胸が露になる。
カイルはどこか嬉しそうに大きいとは言えないものの、形のいいクララの胸を両手で鷲づかみにして揉みしだく。
彼女は言い知れぬ羞恥の情に駆られた表情でされるがままそれを見つめるしかなかった。
(うう、気持ち悪いよぅ……。わたしが何をしたと言うの?誰か助けて……)
最初は嫌悪しか感じなかったカイルの愛撫であったが、わずかではあるが今までに感じたことのない感覚が芽生えつつあった。
「カイル君、こんなことはやめてっ!一体どうしちゃったの!?」
「僕はいつも通りですよ?それよりクララさん、自分で胸を弄ったことはありますか?」
「そっ、そんなことはしたことないわ!とにかく今すぐ離して!」
「そうですか。ではこれはいかがですか?」
カイルは彼女の胸にしゃぶり付き、ピンク色の乳首を舌で転がす。
「あ、あん……」
クララの声に嬌声が混じり始める。心なしか頬が紅く染まり始めたようにも見える。
(わ、わたしどうしちゃったの?こんなの気持ち悪いだけのはずなのに……?)
戸惑う彼女の様子を見たカイルは顔を上げ、にっこりと笑ってその問いに答える。
「それはクララさんがエッチな子だからです。もっと気持ちよくしてあげますからね。」
「きっ、気持ちよくなんかない!これは……ひゃうっ!」
カイルは反対側の乳首も忘れずに転がす。舐め、吸い、噛み付く。
「はぁはぁ……、もういいよぉ……」
「いえいえ、まだこれからが本番ですよ。僕もそろそろ気持ちよくなりたくなってきました」
「それ、どういうこと……?」
もともと監禁され疲弊していたうえに、自分でも弄ったことのない胸を執拗にカイルに弄られた為、クララに抵抗する力は殆ど残っていなかった。
まさにされるがままであった。
(体全体が熱い……。一体この感覚は何なの?)
カイルはクララの戸惑いをよそに、制服を脱ぎ全裸になる。
クララの視線は初めて見る男性器に注がれていた。屹立したそれは彼女の知識の外の存在であった。
「これがあとでクララさんの中に入るのですよ。」
「そ、そんな……」
処女を好きでもない相手に奪われる――。カイルのいきなりの宣告に彼女は言葉を失い、身の毛もよだつ思いに襲われた。
(初めてはあの人にあげるって決めたんだからっ……!)
そんな想いを知ってか知らずかカイルは横たわりクララを無理矢理引き寄せ、彼女の股間が自分の眼前にくるようにして、自分の体の上に乗せた。
丁度カイルの男性器がクララの眼前にくる形になる。
「クララさん。僕のを舐めていただけますか?」
「い、嫌よッ!そんな汚らわしいもの!」
「クララさん。もう一度だけ言います。僕のを舐めて頂けますか?」
「っ……!」
彼女はカイルの静かながらもどこか威圧感のある口ぶりに、従うしかないことを悟り、クララは恐る恐るカイルのどくどくと脈打つモノを少しだけ口に含む。
(な、なんなの?これは……?)
雄の独特の臭気がクララを襲い、彼女は吐き気さえ感じた。
「クララさん。ただ口に入れただけではちっとも気持ちよくありません。しっかりと舐めてください。まぁ、こっちはこっちでやりますよ。」
カイルはスカートの中に頭を突っ込み、クララの白い下着をずらして秘部に舌を這わせ、刺激を与えた。
「ひゃ、ああんっ……」
クララは体をねじらせて舌から逃れようとするが、太ももをしっかりと両手で固定されているので、不可能と言うものである。
(この感覚はなに?……ひょっとしてわたし、気持ちいいの?無理矢理なのに。そ、そんなことは……!?)
彼女の反応に嬉しげな顔をしてカイルはさらには舐め続ける。
「や、やめて……、いやだよぅ……」
「やっぱりクララさんはエッチな子でした。貴方のこんな姿をクラスメイトの人たちが見たらどう思いますかねぇ?」
「そ、そんなこと言わないで、ああ……っ!」
「ほら、その証拠にクララさんのここからエッチな汁が出てきましたよ?」
カイルはクララの愛液をぺろぺろと舐める。舌を動かすたびに、彼女の体は小刻みに震える。
「や、あ、んんんっ!」
「あはは、僕の舌技で感じて頂けるなんて嬉しいです。」
「感じてなんかないもの……ッ!」
「でも体は正直ですよ?ほらこんなに」
カイルはクララの秘部に人指し指を突っ込むと、すぐに出す。秘部と人差し指の間に妖しく光る糸が引いていた。
その事実を摘示された彼女は顔を真っ赤にする。
「クララさんだけ気持ちよくなってずるいです。次は僕の番ですよ?」
(こ、これから何が始まるというの……?)
カイルは起き上がるとベッドに縁に腰掛け、クララに自分の陰茎を舐めるように命令する。
クララは仕方なくベッドから降り、そそり立つモノをつかんで嫌々舐める。しかしカイルはそれでは満足せず
「いえ、そうではなくて、貴方の胸も使ってください。」
と更なる要求をし、自分のモノをクララの胸に挟ませる。フェラチオとパイズリを同時に行わせようとする魂胆だった。
(わたしの胸で遊ばないで……。もういや……)
だが逆らう術のない彼女は仕方なく、カイルのモノに己の口と胸を使って刺激を与える。
カイルの肉棒は段々と熱を孕み、硬くなりつつあった。
「んっ……、んぐ、くちゅ……」
「やれば出来るじゃないですか。さすが優等生は違いますね。」
(臭いし、苦いよぅ……。早く終わって……)
そんなことを考えながら、クララはカイルの肉棒をしごき続ける。
先端より我慢汁が分泌され、射精が近いことを示していたが、知識のないクララは知るよしもなかった。
「んむっ……、ん……、じゅ……」
「ああ、クララさん……、気持ちがいいです。もう出てしまいそうです…。」
「うぐっ!」
カイルは両手でクララの頭を掴むと腰を大きくグラインドさせ、肉棒を彼女の喉の奥深くまで突入させた。
これにはクララも苦しそうな表情を見せる。
「くっ、そ、そろそろ限界です。クララさん、しっかり受け取ってくださいッ!」
「んんぅ!んんんんんっっ……!」
ドクン!ドクッドクッドクドク………
肉棒が震えたかと思うと、カイルは至り、クララの口の中で白い劣情を容赦なく吐き出した。
「ごほっ!ごほっ!げほっ……。粘ついて、気持ち悪いよぅ……」
初めての口内射精にクララは咳き込み、カイルの劣情を吐き出そうとし、それから落ち着いて根本的な疑問を涙声でカイルにぶつけた。
「うっぐ、ひっぐ……、どうしてこんな酷いことするの……?」
「僕は女性を無理矢理犯して、泣き喚いて嫌がる表情を見るのが大好きだからですよ。特に貴方みたいな優等生を乱暴するのはたまりません。でも僕の可愛いシャロンを無理矢理犯す訳にはいかないので、貴方を今回犯すことにしました」
と特に悪びれた様子も無く、いつもの調子で微笑みながらとんでもないことを口走るカイル。この事実に打ちひしがれるクララを気にも留めずカイルは続けた。
「まぁ、貴方には悪いことをしてしまいましたね。シャロンとのセックスでは物足りないのですよ。運が無かったと思って諦めてください。では続きをしますよ?」
「いやっ!離してっ!」
クララも最後の力を振り絞って抵抗したが、今一度ベッドに仰向けに押し倒されてしまった上、スカートも引きはがれてしまう。最早希望は無かった。
(処女を失うのだけは……嫌……)
カイルは一度射精したにも関わらず、未だいきり立っている肉棒をクララの入り口へと近づけていく。
先端からは我慢汁が先程と同じように垂れていた。
「これからが本番ですよ。僕のがクララさんの中へと入っていきます。」
「……え……、それってまさか……?」
「ええ。そのまさかですよ。では始めましょうか」
これから起こる想像もしたくない事態にクララの顔から血が引いていく。
処女を好きでもない相手に奪われる――。先程恐れていたことが今まさに現実になろうとしていた。
「いや!いやいやいやぁ!初めては好きな人にあげるって決めたんだからっ!」
クララのこの必死の訴えを聞いたカイルは一旦動きを止める。
「それはそれは。知りませんでした。誰なのです?話してくれるならやめてもいいですが」
カイルの思いがけない提案にクララは一瞬迷うが、話すことにした。
「わたし、レオン君のことが好きなの……」
「そうでしたか。では彼には悪いですが、続きをしましょう。」
「やめてくれるって、言ったじゃない!わたしを騙したのね!」
「あくまでも『いい』ですから。では入れますよ」
カイルは肉棒をクララの入り口に押し当て、一気にねじり込む。
彼女はそれをただ絶望的な表情で呆然と見つめるほかなかった。
(ごめんね……レオン君……)
心の中で想い人に謝るクララを楽しげに眺めるカイルは肉棒をさらに前進させる。
「やはり処女の中はきついですね……。この締め付け、油断していると行ってしまいそうです。」
「だめ……、は、早くそんなの抜いてぇ……」
涙ぐみながら訴えるクララ。けれども逆にそれがカイルの劣情を煽る。
肉棒はクララの狭い膣内をゆっくりと確実に進みながら到達した。
「おや?どうやら膜まで到達したようです。クララさんわかりますか?僕が貴方の初めてを頂くのです。」
「ああ……、そんなのって、そんなのって……」
「せいぜい泣き喚いてください。」
ズズズ……。
カイルは力を込めて肉棒を前進させると、ぷちっと何かが破れる感覚を受ける。
まさにクララの処女がカイルに奪われた瞬間であった。
「ひぎぃぃぃぃぃっ!いたいっ、いたいよぅ!」
クララは破瓜の痛みに思わず目を大きく見開いて涙目で叫ぶ。呼吸も大きく乱れているようだ。
「ひぐっ……、やめてって言ったのに……、あぐっ……うぅ……ひどいですぅ……」
「いやぁ、あはは。たまりませんねぇ。」
カイルはクララの入り口から愛液と共に純潔の証であった真っ赤な血が滴り落ちているのも気にせず、腰をグラインドさせ続ける。
「いたいよ……あぐっ……、ひゃああう……ああっ……」
カイルのそれは無慈悲にクララを蹂躙し続け、彼女を痛がるのを無視して、快感を得るためだけにさらにスピードを上げる。
「す、すごい圧迫感です。これまでとは思いませんでした。僕もそろそろ耐えられなくなってきました。」
痛みに耐えるのに必死なクララには耳に入るはずも無かったが、フィニッシュは近づきつつあった。
カイルはそれまでに少しでも多く快感を得ようと、今度はスピードに緩急を付けて腰を振り続ける。
「ぐっ、はぁっっっ……っく……ああん!」
当初は痛みしか感じていなかったクララであったが、僅かに媚声が混じり始めてしまう。
最後にフィニッシュに向けてカイルは彼女に宣告する。
「ク、クララさんっ!貴方の中にたっぷり注ぎ込みますからしっかり受け取ってくださいっ!」
「だ、だめっ!赤ちゃんができちゃいますっ……」
自分の快楽を得るのに夢中なカイルが聞く耳を持つはずも無かった。そしてその時は迫りつつあった。
「あうっ!だ、駄目、そ、外に出してぇ!」
「い、行きます……!くっ!」
「な、中はだめですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
ラストスパートと共にカイルは肉棒をクララの子宮奥深く突き入れ絶頂を迎えた――。
ドクッ!ドクン、ドクドクドク……
「ああ……、な、中に出てる……赤ちゃん出来るのいやだよぉ……うぅ……」
射精はしばらく続き、カイルの精液がクララの中を満たす。
カイルが肉棒をクララの膣から引き抜くと、精液や血および愛液などが混じってどろっと流れ落ちる――。
「ふう、いい具合でした。僕はこれからシャロンとデートに出かけますので、失礼しますね。」
クララを散々陵辱し終わったカイルは手早く身を清め、服を着ると呆然と横たわっている彼女を横目に無責任な発言をする。
「……………………」
カイルはクララが無反応なのも気にせず、扉の前に立つとさらに言葉を続けた。
「この扉の向こうには可愛い後輩達が待っていますので、お相手をお願いします。でも聞こえていないみたいですね。それでは失礼します」
彼女の悪夢はまだ続く……。
おわり
おわり