時刻は夕方、すでに大半の寮生は帰路につくがオレンジ色の光に包まれた図書館にはシャロンが一人たたずんでいた。  
 
「もう、何なんですのルキアは!? 私は早く寮に帰らねばならないと言うのに、自分から呼び出しておいてこんなに待たせるなんて! 来たら文句の一つでも言ってやろうかしら!?」  
 
シャロンの声は誰もいない図書室の隅から隅まで響き渡った。そのとき、ガラッと開いた図書室の扉からルキアが入室してきた。  
 
「ごめ〜んシャロン、遅くなっちゃった。待った?」  
 
「当たり前ですわ! 私を何分待たせるつもりでしたの!? それより用事とは何かしら!」  
 
かなり待たされてイライラしているシャロンとは対照的に、ルキアはやけに嬉しそうな顔をしている。おまけにアメも舐めていたため、シャロンはなおさらイライラしたがルキアはなおも満面の笑みでシャロンに近付いてくる。  
 
ルキアの様子がおかしい、もとい怪しいのを感じたシャロンは後ずさりしながら尋ねる。  
 
「ル、ルキア? あなたいったいどうし――」  
 
「フフ、ここならどこからも見えないし声も響かないよねぇ? もう逃げられないよ、シ・ャ・ロ・ン」  
 
「……ルキっ!?」  
 
シャロンがルキアに一言言おうとすると、ルキアに口を塞がれたもといキスをされた。急いではね除け後ろに下がろうにも、すでに隅に追い詰められているため壁が邪魔で下がれない。  
 
「ん、ふぁ、んぁ」  
 
「ん、あむ、んむ」  
 
何とか逃げようとするシャロンの唇を、ルキアは優しく噛むようにして逃がさない上に舌をいれる。そのときシャロンは、自分の体から力が抜けていくのを感じたがすでに座り込んでいた。ルキアは満足そうにシャロンを見下ろしている。  
 
二人の唇は、互いの唾液で光る。  
 
「はぁ、はぁ……る、ルキア! あなたは一体、何がしたいのかしら?」  
 
「何もしたくはないよ、ただ……うまく言えないけどシャロンが欲しい。気付いてた? 私がシャロンにキスしたときに、シャロンにアメをなめさせるようにキスしてたの」  
 
「それが?」  
 
「マラリヤさんの新作の媚薬よ、アメ型だから舐めて自分にも使えるし相手にも使えるって言う利点があるの。もうシャロンは力が入らないでしょ? 気持ちよくしてあげるからね」  
 
ルキアはにっこりとシャロンに微笑みかけて、シャロンの上着のボタンを外し始めた。シャロンも抵抗を見せるも、もう力の入らないシャロンの抵抗などルキアには何の邪魔にもならなかった。そしてシャロンの肩がはだけ始めたとき、シャロンが言った。  
 
「お、およしなさいルキア。今やめたら誰にも言いませんわよ? よしなさいったら!」  
 
「今さらやめるのもったいないよ、せっかくマラリヤさんからわざわざ薬までもらったんだもん。最後まで付き合ってよ」  
 
と、ルキアは全く行為をやめる気配を見せないままシャロンの上着を剥ぎ取り後ろに投げた。シャロンの上半身は下着のみとなった。  
 
「へぇ〜、さすがシャロンだね。色白できれいな肌してて……うらやましいなぁ」  
 
ルキアはそう言うとシャロンの背後に回り、肩の辺りに舌を落とし優しく舐め始めた。その感覚に、シャロンも思わず身震いする。  
 
「ルキア……! やめなさいって、んぁ! 本当に、ダメ」  
 
シャロンは予想以上に謎の感覚に襲われ、冬の寒さに凍える子供のようにブルブル体を震わせながら耐えていた。  
 
「そんなこと言って〜、シャロン感じてるんでしょ? 普段あんなに憎まれ口を叩いて気品があって、お嬢様っぷりを発揮してるシャロンが私の舌に感じてるなんてゾクゾクしちゃう」  
 
「ここもこんなに固いよ? 回りは外見よりあるし、柔らかいのにねー」  
 
「バ、ルキア! ぁんっむ……」  
 
突如背後から伸びてきたルキアの手は、シャロンの胸を包み込むように揉んでいた。シャロンは下唇を噛み締めて、声をあげないように必死でこらえていた。その顔は、少しずつ赤く染まっていく。するとルキアは、シャロンの正面に回り胸の固くなった突起部を思いきり吸った。  
 
「ンアアア! らめぇ、ルキアあぁ!」  
 
「アハッ? すごいわねぇマラリヤさんの媚薬、シャロンが声あげるなんて……?」  
 
ふとルキアはシャロンの下半身から来る、不自然に反射している光に目を落とした。そこには水溜まりが出来ており、出所はシャロンのスカート辺り。それに気付いたルキアは、怪しく笑みスカートの中に手を入れた。  
 
「えっ!? ちょっ、ルキア! お願い、そこだけは触らないで! もう限界なの!」  
 
「良く言うわ、こんなに水溜まりができるほど感じてるなんてはしたないわね。それにお嬢様言葉までなくすなんて相当な焦り様ね、まぁ受け入れる気なんてないけ……ど!」  
 
ルキアは一気にスカート、そして下着の中まで手を入れると指をくの時に曲げてシャロンの秘部にねじ込んだ。  
 
「いやあああああっ!」  
 
シャロンはひとしきりビクッと震えると、そのまま床に倒れた。もう壁に寄り掛かっていることさえ出来ずにいると、今度はルキアが裸になり秘部をシャロンの口許に持っていき言った。  
 
「シャロンばっかりズルいよ、一人で気持ち良くなって結局一人でイっちゃってさ。私も媚薬飲んでる、だから……私のも舐めて? シャロンにだったら、イかされてもいい。私も舐めてあげる」  
 
ルキアはそう言ってシャロンの口許に秘部を当てながら座り、シャロンにもたれ掛かるように倒れシャロンの秘部に舌を入れた。  
 
(ダメ、イってそんなすぐされちゃったらおかしくなりそう。もういや……でもこんなルキアもたまには……)  
 
シャロンは泣きたくなる気持ちと不可解に込み上げる自分の気持ちを押さえて、言われるがままにルキアの秘部に舌を走らせた。するとルキアはビクッと震え体を一瞬のけぞらせたが、すぐにシャロンのを舐めた。  
 
「そうだ、よ。いいよシャロン……もっと、もっとしてよ? 私をイかせてよ」  
 
ルキアも負けじとシャロンのを舐め返す、すでに日は落ちて図書館に闇が訪れる。  
 
その闇に響くは、ピチャピチャと言う音にやクチュクチュと言う音。そして二人の喘ぎ声が聞こえていた。  
 
「ルキア、私……もう……」  
 
「う、うん。私も限界、一緒にイって?」  
 
「えぇ、もちろん」  
 
そう言って二人は舌の動きを速めて、一気に舐めた。そして……  
 
「「ああああー」」  
 
二人の秘部から勢い良く粘液が飛び出し互いの顔に粘りつく。  
 
二人は互いに粘液を拭い落としながら、会話を始めた。  
 
「はぁ、はぁ……る、ルキア、もうこんな媚薬は勘弁して欲しいですわ」  
 
「そ、そう? 私は全然構わないんだけど……マラリヤさんの媚薬すごかったしね」  
 
すると小声でシャロンが言った。  
 
「もう、したいならしたいと言ってくだされば良かったのですわ……」  
 
そして思わずルキアは驚き聞き返す。  
 
「えー!? 本当に!? じゃあまた今度やろうよ、ね? だって私……シャロンのこと大好きだもん!」  
 
「大好きだもん……ですか。し、仕方ないですわね。今しばらく付き合ってあげるとしますわ、あくまで付き合ってあげるだけですからね」  
 
シャロンは顔を真っ赤にしながら言って、ルキアから目を背けた。するとルキアはもう一度後ろからシャロンに抱き着いて、ささやくように言った。  
 
「私……シャロン大好き」  
 
「……私も」  
 
ほんのわずかだがその日シャロンが素直になれたのは図書館とシャロンとルキアの小さな秘密。  
 
完結  
 

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