後書き
人物の設定を少し補足しておきます。
レオン
なるべく普通な人を選んだ結果、彼が主人公に。
読んで貰えばわかりますが、彼はマロンの薬で惚れたわけじゃありません。
理由はこれまた本編読んで貰えばわかりますが、彼は入学後すぐにマロンに惚れているからです。
つまり薬を飲んだ時点で既に惚れていたわけで、これは無効なわけです。
これがマロンの計画の失敗の原因です。
シャロン
彼女もまた薬は効いてません。彼女はレオンと話してる間に仄かな恋心を…その直後に惚れ薬入り紅茶を口にしてます。
これまたマロンの失敗に一役買ってます。
アロエ
ヤられ役ですが…もともとレオンとは仲が良かった娘です。それ故に真っ先に狙われた、ということです。
ラスク
実際は特にマロンと恋愛関係とかはありません。
マロン
この人には一番大きな裏設定が。
なぜレオンを操り人形に選んだのか。それは彼女がレオンのことを愛していたから。
レオンを壊そうとするのを「楽しいから」と(思わせぶりに)言ってますが、それは嘘です。それが彼女なりの愛の形だったわけです。
形は違えど、彼女とレオンは両想いだったのですが…幸か不幸か彼女はレオンが自分を好きなのは薬のせいだと思い込んでいました。
二人を踊らせていたつもりが、二人に踊らされていた…この舞台の真の「ヒロイン」です。
読みながら違和感を持った人もいるかもしれませんが、レオンは罪の意識に苦悩し、それでもマロンに好かれたい一心で罪を重ねていきます。決してただマロンに言われるままに犯行を重ねたわけではなかったのです。
全てはレオンの一途すぎる心が起こした悲劇と言っても過言ではありません。
そのレオンもシャロンと言葉を交わすうちに変わっていく…
レオンとマロンとシャロンのそれぞれの「片思い」の物語、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。